🦒- 物語の続き
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「梨名ちゃん!梨名ちゃん!これ食べてみて。すごい美味しい!」
箸でつまんだ一口を、思わず彼女のほうに差し出す。
ソファの前のローテーブルには、さっきまで二人で作っていたご飯が並んでいる。
特別な料理じゃないけど、休日の夜に二人で食べるご飯は、それだけでちょっと特別な感じがした。
梨名ちゃんは箸を持ったまま、少し首をかしげてこちらを見る。
「……かわい」
小さく笑いながら、ぽつりとそう言う。
「え、なにそれ!」
「いや、なんかさ。そうやってすぐ食べさせようとするの、かわいって思って」
くすっと肩を揺らして笑う梨名ちゃん。
その目が、なんだか妙にやさしくて、あまりにも愛おしいものを見るような目で。
……ずるい。
そんなふうに見られると、こっちのほうが照れてしまう。
「梨名ちゃんってさ、ちょろくない?大丈夫?そのうち騙されそうだよ」
わざとらしくそう言うと、梨名ちゃんは少し眉を上げた。
「急にどうしたん」
「だってさ。こんなんで喜んでくれるんだもん」
「喜んでへんわ」
そう言いながらも、口元がゆるんでいる。
「ほら、やっぱりちょろい」
「なんやねんそれ」
梨名ちゃんは呆れたように笑う。
ほんの少しの会話。
ただそれだけなのに、なんだか胸の奥がじんわりあたたかい。
部屋の中は静かで、テレビもつけていない。
窓の外からは遠くの車の音が少し聞こえるくらい。
そんなゆったりした時間の中で、梨名ちゃんは時々、ふっとこちらを見る。
その視線が、やっぱり優しすぎるくらい優しくて。
ほんと、この人ずるいなあ……。
メロい、なんて言葉で片付けたくないけど。
でもきっと、こういう人のことを言うんだろうな、とぼんやり考える。
ぼーっと梨名ちゃんの顔を見ていたら、ふいに。
ぐっと距離が近づいた。
「え?!なに?!」
思わず声が出る。
気づけば、梨名ちゃんの顔がすぐ目の前にあった。
余裕そうな笑みを浮かべながら、彼女は少し顎を上げる。
「美味しいんやろ?」
「う、うん」
「じゃあ、食べさせてや」
そう言って、わざとらしく口を開く。
完全にからかってる顔だ。
あー……これ絶対、私が恥ずかしがると思ってるやつ。
梨名ちゃんは、たまにこうやって意地悪だ。
私が照れるのを見て楽しんでる。
どうにか仕返ししてやろう、と少し考える。
そして。
開いたままのその口元に、軽くキスをした。
一瞬だけ、触れるくらいの。
「……」
ほんの少しだけ間が空く。
私はわざと上目遣いになって、にこっと笑う。
「梨名ちゃん」
これは多分、いわゆるあざとテクニックってやつ。
しかも序盤に出てくるような、めちゃくちゃベタなやつ。
どうせ梨名ちゃんはまた余裕そうに笑うんだろうな、って思っていた。
けど。
ぐいっと顎を掴まれる。
「なあ」
低い声。
「なにしとん」
さっきまで余裕だった顔が、少し近くなる。
「さくら、そんなん……どこで覚えてきたん」
口調は怒っているみたいなのに。
頬が、びっくりするくらい赤い。
照れているのが分かりやすすぎて、思わず笑いそうになる。
「こうやってしたら梨名ちゃん照れるから、かわいい」
「は?」
「やっぱりちょろいね」
私は勝った気分でにこにこしながら、箸を持ち直す。
そろそろご飯に戻ろう、と思った瞬間。
カーペットに置いていた手をぎゅっと握られた。
「なあ」
少しだけ真面目な声。
顔を上げると、梨名ちゃんがこちらを見ている。
「こんなことすんの」
ほんの少しだけ視線が揺れる。
「前付き合ってた人に教わったとかじゃないよな?」
その顔は、いつもの余裕な表情じゃなかった。
ちょっと拗ねていて。
ちょっと不安そうで。
そして、はっきりわかるくらいの嫉妬。
それを見た瞬間。
胸の奥が、きゅっと嬉しくなる。
「んー」
わざと少し考えるふりをしてから言う。
「これはね」
「……」
「梨名ちゃんが好きそうかなって思って、初めてやってみた」
少しだけ身を乗り出して。
「今の私には、梨名ちゃんだけだよ」
そう言うと、梨名ちゃんは一瞬だけ黙る。
それから、視線をそらして。
「……まあええわ」
そっぽを向く。
でも。
耳まで赤い。
私は思わず笑ってしまって、梨名ちゃんの頭をぽんぽんと撫でる。
私より少し高い位置にある頭。
「なにしてん」
「んー?かわいいなって。」
「子ども扱いすんな」
そう言いながらも、払いのけたりはしない。
むしろ少しだけ近くにいる。
ほんとに、この人は。
余裕そうなくせに。
好きなのが隠せないところが、かわいい。
世界一ちょろくて。
世界一めろくて。
そして。
世界一、大好きな女の子。
箸でつまんだ一口を、思わず彼女のほうに差し出す。
ソファの前のローテーブルには、さっきまで二人で作っていたご飯が並んでいる。
特別な料理じゃないけど、休日の夜に二人で食べるご飯は、それだけでちょっと特別な感じがした。
梨名ちゃんは箸を持ったまま、少し首をかしげてこちらを見る。
「……かわい」
小さく笑いながら、ぽつりとそう言う。
「え、なにそれ!」
「いや、なんかさ。そうやってすぐ食べさせようとするの、かわいって思って」
くすっと肩を揺らして笑う梨名ちゃん。
その目が、なんだか妙にやさしくて、あまりにも愛おしいものを見るような目で。
……ずるい。
そんなふうに見られると、こっちのほうが照れてしまう。
「梨名ちゃんってさ、ちょろくない?大丈夫?そのうち騙されそうだよ」
わざとらしくそう言うと、梨名ちゃんは少し眉を上げた。
「急にどうしたん」
「だってさ。こんなんで喜んでくれるんだもん」
「喜んでへんわ」
そう言いながらも、口元がゆるんでいる。
「ほら、やっぱりちょろい」
「なんやねんそれ」
梨名ちゃんは呆れたように笑う。
ほんの少しの会話。
ただそれだけなのに、なんだか胸の奥がじんわりあたたかい。
部屋の中は静かで、テレビもつけていない。
窓の外からは遠くの車の音が少し聞こえるくらい。
そんなゆったりした時間の中で、梨名ちゃんは時々、ふっとこちらを見る。
その視線が、やっぱり優しすぎるくらい優しくて。
ほんと、この人ずるいなあ……。
メロい、なんて言葉で片付けたくないけど。
でもきっと、こういう人のことを言うんだろうな、とぼんやり考える。
ぼーっと梨名ちゃんの顔を見ていたら、ふいに。
ぐっと距離が近づいた。
「え?!なに?!」
思わず声が出る。
気づけば、梨名ちゃんの顔がすぐ目の前にあった。
余裕そうな笑みを浮かべながら、彼女は少し顎を上げる。
「美味しいんやろ?」
「う、うん」
「じゃあ、食べさせてや」
そう言って、わざとらしく口を開く。
完全にからかってる顔だ。
あー……これ絶対、私が恥ずかしがると思ってるやつ。
梨名ちゃんは、たまにこうやって意地悪だ。
私が照れるのを見て楽しんでる。
どうにか仕返ししてやろう、と少し考える。
そして。
開いたままのその口元に、軽くキスをした。
一瞬だけ、触れるくらいの。
「……」
ほんの少しだけ間が空く。
私はわざと上目遣いになって、にこっと笑う。
「梨名ちゃん」
これは多分、いわゆるあざとテクニックってやつ。
しかも序盤に出てくるような、めちゃくちゃベタなやつ。
どうせ梨名ちゃんはまた余裕そうに笑うんだろうな、って思っていた。
けど。
ぐいっと顎を掴まれる。
「なあ」
低い声。
「なにしとん」
さっきまで余裕だった顔が、少し近くなる。
「さくら、そんなん……どこで覚えてきたん」
口調は怒っているみたいなのに。
頬が、びっくりするくらい赤い。
照れているのが分かりやすすぎて、思わず笑いそうになる。
「こうやってしたら梨名ちゃん照れるから、かわいい」
「は?」
「やっぱりちょろいね」
私は勝った気分でにこにこしながら、箸を持ち直す。
そろそろご飯に戻ろう、と思った瞬間。
カーペットに置いていた手をぎゅっと握られた。
「なあ」
少しだけ真面目な声。
顔を上げると、梨名ちゃんがこちらを見ている。
「こんなことすんの」
ほんの少しだけ視線が揺れる。
「前付き合ってた人に教わったとかじゃないよな?」
その顔は、いつもの余裕な表情じゃなかった。
ちょっと拗ねていて。
ちょっと不安そうで。
そして、はっきりわかるくらいの嫉妬。
それを見た瞬間。
胸の奥が、きゅっと嬉しくなる。
「んー」
わざと少し考えるふりをしてから言う。
「これはね」
「……」
「梨名ちゃんが好きそうかなって思って、初めてやってみた」
少しだけ身を乗り出して。
「今の私には、梨名ちゃんだけだよ」
そう言うと、梨名ちゃんは一瞬だけ黙る。
それから、視線をそらして。
「……まあええわ」
そっぽを向く。
でも。
耳まで赤い。
私は思わず笑ってしまって、梨名ちゃんの頭をぽんぽんと撫でる。
私より少し高い位置にある頭。
「なにしてん」
「んー?かわいいなって。」
「子ども扱いすんな」
そう言いながらも、払いのけたりはしない。
むしろ少しだけ近くにいる。
ほんとに、この人は。
余裕そうなくせに。
好きなのが隠せないところが、かわいい。
世界一ちょろくて。
世界一めろくて。
そして。
世界一、大好きな女の子。
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