🧸- 交差点
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心の奥で、本当の私が囁く。
「保乃の恋、終わればいいのに」
その瞬間。
胸が締め付けられる。
苦しい。
痛い。
「違う……」
私は首を振る。
そんなこと思いたくない。
だけど。
好きだから。
苦しい。
苦しい。
苦しい。
胸の中の何かが膨らんでいく。
もしこの気持ちが形になったら。
きっと。
小さな身体なんて突き破って。
空を覆って。
世界を飲み込んでしまう。
「……っ」
息ができない。
保乃。
保乃。
好き。
好き。
好き——
「……さくら」
遠くで声がする。
「さくら」
誰かが呼んでいる。
「さくら!」
肩を揺さぶられる。
その瞬間。
私は目を開けた。
「……っ!」
涙が頬を濡らしていた。
息が荒い。
胸が苦しい。
視界がぼやける。
「大丈夫?」
目の前に、顔がある。
「さくら」
柔らかい声。
見慣れた顔。
「……ほの?」
田村保乃が、心配そうに覗き込んでいた。
「泣いてたよ」
「え……」
私は慌てて頬を触る。
本当に濡れている。
「夢見てた?」
保乃が小さく聞く。
私はゆっくり周りを見る。
白い天井。
薄暗い部屋。
ソファ。
テーブル。
台本。
ペットボトル。
壁にはポスター。
そこには大きく書かれている。
櫻坂46
「……あ」
思い出す。
ここは。
櫻坂46の楽屋。
今日は撮影で、休憩中に少し寝てしまったんだ。
「すごいうなされてた」
保乃が言う。
「名前呼んでも起きへんし」
「……ごめん」
私は小さく笑う。
でも涙は止まらない。
夢の感覚がまだ残っている。
高校。
海。
交差点。
そして——
保乃が誰かと付き合っている世界。
胸がぎゅっと痛む。
「どんな夢?」
保乃が聞く。
私は少し迷う。
言うべきか。
でも。
夢なのに、まだ苦しい。
「……ほのが」
「うん」
「彼氏と付き合ってる夢」
保乃は一瞬きょとんとして、
次の瞬間、ふっと笑った。
「なにそれ」
「笑わないで」
「ごめんごめん」
保乃は笑いながら、そっと私の手を握った。
その手の温かさに、胸が少し落ち着く。
「それで?」
「……私は親友で」
「うん」
「ずっと好きなのに言えなくて」
声が震える。
「すごく苦しくて」
夢なのに。
現実みたいだった。
「ほのの恋が終わればいいのにって思って」
涙がまた溢れる。
「そんな自分が嫌で」
「さくら」
保乃が優しく呼ぶ。
「大丈夫だよ」
「……うん」
私は目を伏せる。
すると。
保乃が少しだけ呆れたように笑った。
「でもさ」
「?」
「そんな世界ありえへんよ」
「え」
保乃は私の額を軽くつついた。
「だって」
少し照れた顔で言う。
「保乃、さくらと付き合ってるやん」
「もし保乃が誰かと付き合うなら」
指をぎゅっと握られる。
「さくら以外ありえへんよ」
胸が熱くなる。
夢の中で感じた苦しさが、ゆっくり溶けていく。
「……ほんと?」
「ほんと」
保乃は私の涙を指で拭いた。
「さくら、すぐ泣くんやから」
「泣いてない」
「泣いてる」
笑う声。
その空気が、すごく現実で。すごく温かい。
「ねえ」
保乃が少し顔を近づける。
「そんな夢見るくらい好きなん?」
「……」
答えられない。
恥ずかしい。
すると。
保乃が小さく囁いた。
「保乃もだよ」
「え?」
「同じくらい好き」
そう言って、
そっと額をくっつける。
「だから」
優しく笑う。
「もう泣かへんで」
その言葉を聞いた瞬間。
胸の奥で、何かがほどけた。
夢の中で必死に押さえていた感情が、静かに溶けていく。
「……ほの」
「なに?」
「好き」
保乃は少し照れて、でも嬉しそうに笑った。
「うん」
そして小さく言う。
「知ってる」
楽屋の外でスタッフの声がする。
「そろそろ本番お願いします!」
保乃が立ち上がる。
「行こっか」
手を差し出してくる。
私はその手を握る。
さっきまで見ていた夢が、遠くに消えていく。
交差点も、海も、苦しい恋も。
全部、夢だった。
だけど。
たった一つだけ。
夢と同じものがある。
それは。
この胸に溢れるくらいの、どうしようもない気持ち。
私は思う。
もしこの気持ちが形になったら、きっと。
空を覆うくらい大きい。
でも今は、もう怖くない。
だって。
その隣には、
保乃がいるから。
「保乃の恋、終わればいいのに」
その瞬間。
胸が締め付けられる。
苦しい。
痛い。
「違う……」
私は首を振る。
そんなこと思いたくない。
だけど。
好きだから。
苦しい。
苦しい。
苦しい。
胸の中の何かが膨らんでいく。
もしこの気持ちが形になったら。
きっと。
小さな身体なんて突き破って。
空を覆って。
世界を飲み込んでしまう。
「……っ」
息ができない。
保乃。
保乃。
好き。
好き。
好き——
「……さくら」
遠くで声がする。
「さくら」
誰かが呼んでいる。
「さくら!」
肩を揺さぶられる。
その瞬間。
私は目を開けた。
「……っ!」
涙が頬を濡らしていた。
息が荒い。
胸が苦しい。
視界がぼやける。
「大丈夫?」
目の前に、顔がある。
「さくら」
柔らかい声。
見慣れた顔。
「……ほの?」
田村保乃が、心配そうに覗き込んでいた。
「泣いてたよ」
「え……」
私は慌てて頬を触る。
本当に濡れている。
「夢見てた?」
保乃が小さく聞く。
私はゆっくり周りを見る。
白い天井。
薄暗い部屋。
ソファ。
テーブル。
台本。
ペットボトル。
壁にはポスター。
そこには大きく書かれている。
櫻坂46
「……あ」
思い出す。
ここは。
櫻坂46の楽屋。
今日は撮影で、休憩中に少し寝てしまったんだ。
「すごいうなされてた」
保乃が言う。
「名前呼んでも起きへんし」
「……ごめん」
私は小さく笑う。
でも涙は止まらない。
夢の感覚がまだ残っている。
高校。
海。
交差点。
そして——
保乃が誰かと付き合っている世界。
胸がぎゅっと痛む。
「どんな夢?」
保乃が聞く。
私は少し迷う。
言うべきか。
でも。
夢なのに、まだ苦しい。
「……ほのが」
「うん」
「彼氏と付き合ってる夢」
保乃は一瞬きょとんとして、
次の瞬間、ふっと笑った。
「なにそれ」
「笑わないで」
「ごめんごめん」
保乃は笑いながら、そっと私の手を握った。
その手の温かさに、胸が少し落ち着く。
「それで?」
「……私は親友で」
「うん」
「ずっと好きなのに言えなくて」
声が震える。
「すごく苦しくて」
夢なのに。
現実みたいだった。
「ほのの恋が終わればいいのにって思って」
涙がまた溢れる。
「そんな自分が嫌で」
「さくら」
保乃が優しく呼ぶ。
「大丈夫だよ」
「……うん」
私は目を伏せる。
すると。
保乃が少しだけ呆れたように笑った。
「でもさ」
「?」
「そんな世界ありえへんよ」
「え」
保乃は私の額を軽くつついた。
「だって」
少し照れた顔で言う。
「保乃、さくらと付き合ってるやん」
「もし保乃が誰かと付き合うなら」
指をぎゅっと握られる。
「さくら以外ありえへんよ」
胸が熱くなる。
夢の中で感じた苦しさが、ゆっくり溶けていく。
「……ほんと?」
「ほんと」
保乃は私の涙を指で拭いた。
「さくら、すぐ泣くんやから」
「泣いてない」
「泣いてる」
笑う声。
その空気が、すごく現実で。すごく温かい。
「ねえ」
保乃が少し顔を近づける。
「そんな夢見るくらい好きなん?」
「……」
答えられない。
恥ずかしい。
すると。
保乃が小さく囁いた。
「保乃もだよ」
「え?」
「同じくらい好き」
そう言って、
そっと額をくっつける。
「だから」
優しく笑う。
「もう泣かへんで」
その言葉を聞いた瞬間。
胸の奥で、何かがほどけた。
夢の中で必死に押さえていた感情が、静かに溶けていく。
「……ほの」
「なに?」
「好き」
保乃は少し照れて、でも嬉しそうに笑った。
「うん」
そして小さく言う。
「知ってる」
楽屋の外でスタッフの声がする。
「そろそろ本番お願いします!」
保乃が立ち上がる。
「行こっか」
手を差し出してくる。
私はその手を握る。
さっきまで見ていた夢が、遠くに消えていく。
交差点も、海も、苦しい恋も。
全部、夢だった。
だけど。
たった一つだけ。
夢と同じものがある。
それは。
この胸に溢れるくらいの、どうしようもない気持ち。
私は思う。
もしこの気持ちが形になったら、きっと。
空を覆うくらい大きい。
でも今は、もう怖くない。
だって。
その隣には、
保乃がいるから。
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