🎯🌱🧸主- ドリーマー
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最初は、ただ「また保乃ちゃんがモテてるなあ」くらいにしか思っていなかった。
1年生のさくらちゃん。
入学したばかりのある日、校舎内で道に迷っていた彼女を保乃ちゃんが案内してあげた——それだけの、なんてことないエピソードだったはずなのに。
「なんか、めっちゃ懐かれてんねん」
そう言って笑った保乃ちゃんの顔を見て、
——懐かれた、というより一目惚れされたんじゃない?
そんな言葉が喉まで出かかった。
けど、それは冗談としても言わないまま、そっと笑い返した。あれは、もう何週間も前のことだ。
保乃ちゃんは、誰にでも優しくて、ちょっと抜けてて、でもいつだって人の心の真ん中にすっと入り込む。
そんな、校内の誰もが認める“マドンナ”的な存在。
だからさくらちゃんが惹かれるのも、まぁ自然なことだった。
——大変な人に恋しちゃったなぁ。
そう、私はずっと、他人事のように見ていた。
それなのに、気づけば私は、保乃ちゃんよりもさくらちゃんを目で追うようになっていた。
教室の前の廊下、昇降口、中庭。
どこにいてもさくらちゃんは元気いっぱいで、誰にでも愛想よく笑いかける。
でも、保乃ちゃんに話しかけにくるついでに、私にまでにこにこと向けてくれるあの笑顔は、なんだか少しだけ特別なものに感じられた。
最初は“ついで”だったはずのその視線を、私はいつしか心待ちにしてしまっていた。
すれ違いざまに「森田先輩!」と名前を呼ばれるたび、胸の奥が小さく跳ねる。
——ああ、私、さくらちゃんに恋してる。
そう気づいた瞬間、同時に悟ってしまった。
この恋は、たぶん、もう終わってるんだって。
だって、さくらちゃんが見ているのは保乃ちゃんだけで。
あの子の笑顔は、あの人に向かってまっすぐで。
私は、どこにもいない。
それでも——
“さくらちゃんには幸せになってほしい”って、そう思ってたはずなのに。
どうしても心のどこかで、願ってしまう。
保乃ちゃんが、さくらちゃんのことを好きになりませんように。
さくらちゃんの恋が、どうか叶いませんように。
そんな風に思ってしまう私は、きっと最低な人間だ。
これまで恋をしたことがなかったわけじゃない。
でもこんなふうに、自分の感情に振り回されて、誰かの幸せを望めなくなるくらい人を好きになったのは、初めてだった。
保乃ちゃんは優しいから、誰にでも平等に笑いかけるし、困ってる子を放っておけない。
でも、もしもそのやさしさが、恋に変わったとしたら——。
そんな想像が、怖くてたまらなかった。
ある日、さくらちゃんが言った。
「保乃先輩、ひかる先輩、下の名前で呼んでもいいですか?」
もちろん、あれは保乃ちゃんの“ついで”だったとわかってる。
でも、それでも。
名前を呼ばれた瞬間、嬉しさがこみ上げてきた。
どうしようもなく、心が弾んでしまった。
私の名前を、さくらちゃんの口から聞ける。
それだけで、世界が少しだけ明るくなるような気がした。
——やっぱり、私はさくらちゃんが好きだ。
きっと、この恋は実らない。
だから私は、今日もまた、保乃ちゃんの“親友”として、さくらちゃんに話しかける。
心に渦巻くぐるぐるとした感情。
願ってはいけない願いを、抱えたまま。
たったひとりで、静かにこの想いをしまい込む。
この恋は、誰にも気づかれない。
——それでいい。それが、今の私にできる、せいいっぱい。
1年生のさくらちゃん。
入学したばかりのある日、校舎内で道に迷っていた彼女を保乃ちゃんが案内してあげた——それだけの、なんてことないエピソードだったはずなのに。
「なんか、めっちゃ懐かれてんねん」
そう言って笑った保乃ちゃんの顔を見て、
——懐かれた、というより一目惚れされたんじゃない?
そんな言葉が喉まで出かかった。
けど、それは冗談としても言わないまま、そっと笑い返した。あれは、もう何週間も前のことだ。
保乃ちゃんは、誰にでも優しくて、ちょっと抜けてて、でもいつだって人の心の真ん中にすっと入り込む。
そんな、校内の誰もが認める“マドンナ”的な存在。
だからさくらちゃんが惹かれるのも、まぁ自然なことだった。
——大変な人に恋しちゃったなぁ。
そう、私はずっと、他人事のように見ていた。
それなのに、気づけば私は、保乃ちゃんよりもさくらちゃんを目で追うようになっていた。
教室の前の廊下、昇降口、中庭。
どこにいてもさくらちゃんは元気いっぱいで、誰にでも愛想よく笑いかける。
でも、保乃ちゃんに話しかけにくるついでに、私にまでにこにこと向けてくれるあの笑顔は、なんだか少しだけ特別なものに感じられた。
最初は“ついで”だったはずのその視線を、私はいつしか心待ちにしてしまっていた。
すれ違いざまに「森田先輩!」と名前を呼ばれるたび、胸の奥が小さく跳ねる。
——ああ、私、さくらちゃんに恋してる。
そう気づいた瞬間、同時に悟ってしまった。
この恋は、たぶん、もう終わってるんだって。
だって、さくらちゃんが見ているのは保乃ちゃんだけで。
あの子の笑顔は、あの人に向かってまっすぐで。
私は、どこにもいない。
それでも——
“さくらちゃんには幸せになってほしい”って、そう思ってたはずなのに。
どうしても心のどこかで、願ってしまう。
保乃ちゃんが、さくらちゃんのことを好きになりませんように。
さくらちゃんの恋が、どうか叶いませんように。
そんな風に思ってしまう私は、きっと最低な人間だ。
これまで恋をしたことがなかったわけじゃない。
でもこんなふうに、自分の感情に振り回されて、誰かの幸せを望めなくなるくらい人を好きになったのは、初めてだった。
保乃ちゃんは優しいから、誰にでも平等に笑いかけるし、困ってる子を放っておけない。
でも、もしもそのやさしさが、恋に変わったとしたら——。
そんな想像が、怖くてたまらなかった。
ある日、さくらちゃんが言った。
「保乃先輩、ひかる先輩、下の名前で呼んでもいいですか?」
もちろん、あれは保乃ちゃんの“ついで”だったとわかってる。
でも、それでも。
名前を呼ばれた瞬間、嬉しさがこみ上げてきた。
どうしようもなく、心が弾んでしまった。
私の名前を、さくらちゃんの口から聞ける。
それだけで、世界が少しだけ明るくなるような気がした。
——やっぱり、私はさくらちゃんが好きだ。
きっと、この恋は実らない。
だから私は、今日もまた、保乃ちゃんの“親友”として、さくらちゃんに話しかける。
心に渦巻くぐるぐるとした感情。
願ってはいけない願いを、抱えたまま。
たったひとりで、静かにこの想いをしまい込む。
この恋は、誰にも気づかれない。
——それでいい。それが、今の私にできる、せいいっぱい。