Op.1帝丹高校の音楽教師
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エレベーター内に先客がいなかったので、2人で話を続ける。
「学校には『Rei』で活動してたこと伝えたの?」
「校長にだけは伝えたよ。でもこれは内密にお願いしますって言っといた。だってばれたくないもん」
「それじゃあ、世間にも秘密のまま?」
「うん。ピアニスト『Rei』は謎のままいなくなりました!」
「そっか。……あ、1階だ」
話している間にマンションの1階に到着し、エレベーターの扉が開いた。
「じゃあ、またね!」
それだけ言って私はエレベーターから飛び出す。入り口にいるコンシェルジュの方に「行ってきます」と言ってマンションを後にした。
現在9時38分。今日の靴はヒールもそんなに高くない。走れば間に合う。
よし!
私は気合を入れ、帝丹高校を目指し走り出した。
♦︎
「づいだぁぁ」
現時刻9時53分。
なんとか10時前に目的地に辿り着いた。
道中、幸いにも信号にひっかかることがなくロスタイムはなかった。
しかしその分、一回も休むことなく走り続けたので、今日の残りの体力は0に等しい。
帝丹高校の正門の壁に手をつき息を整える。
校庭に目をやるとサッカー部やテニス部などが部活に励んでいた。校舎からは楽器の音、合唱の声も聞こえる。
高校生か…………。
青春だなぁ。
脳裏に長らく会っていない2人の友人を思い浮かべるも、すぐに消し去る。
今は面接に集中しなければ。
校舎へと足を進め、指定された職員玄関から中に入った。
どっちに行くんだろう?
事前に聞かされていた校長室の場所を探すため、目の前の校内地図に目を向ける。
「先生に用事ですか?」
そこに道着姿の女子生徒が現れ、声をかけてくれた。
「はい、校長室に行きたいんですが……」
「よかったら案内しますよ」
校内を彷徨っている時間はない。ここはお言葉に甘えよう。
「すみません、お願いします」
そう言うと、彼女は「こちらです」と校長室まで連れて行ってくれた。
途中で気がついたが、彼女は黒帯を身につけていた。相当強いらしい。
「ここです」
「助かりました。ありがとうございます」
思いの外近いところにあった。案内をさせてしまったことを少し申し訳なく思いながらも、お礼を言う。
「それじゃあ、失礼します」
そう言って黒帯の彼女は去っていった。
「学校には『Rei』で活動してたこと伝えたの?」
「校長にだけは伝えたよ。でもこれは内密にお願いしますって言っといた。だってばれたくないもん」
「それじゃあ、世間にも秘密のまま?」
「うん。ピアニスト『Rei』は謎のままいなくなりました!」
「そっか。……あ、1階だ」
話している間にマンションの1階に到着し、エレベーターの扉が開いた。
「じゃあ、またね!」
それだけ言って私はエレベーターから飛び出す。入り口にいるコンシェルジュの方に「行ってきます」と言ってマンションを後にした。
現在9時38分。今日の靴はヒールもそんなに高くない。走れば間に合う。
よし!
私は気合を入れ、帝丹高校を目指し走り出した。
♦︎
「づいだぁぁ」
現時刻9時53分。
なんとか10時前に目的地に辿り着いた。
道中、幸いにも信号にひっかかることがなくロスタイムはなかった。
しかしその分、一回も休むことなく走り続けたので、今日の残りの体力は0に等しい。
帝丹高校の正門の壁に手をつき息を整える。
校庭に目をやるとサッカー部やテニス部などが部活に励んでいた。校舎からは楽器の音、合唱の声も聞こえる。
高校生か…………。
青春だなぁ。
脳裏に長らく会っていない2人の友人を思い浮かべるも、すぐに消し去る。
今は面接に集中しなければ。
校舎へと足を進め、指定された職員玄関から中に入った。
どっちに行くんだろう?
事前に聞かされていた校長室の場所を探すため、目の前の校内地図に目を向ける。
「先生に用事ですか?」
そこに道着姿の女子生徒が現れ、声をかけてくれた。
「はい、校長室に行きたいんですが……」
「よかったら案内しますよ」
校内を彷徨っている時間はない。ここはお言葉に甘えよう。
「すみません、お願いします」
そう言うと、彼女は「こちらです」と校長室まで連れて行ってくれた。
途中で気がついたが、彼女は黒帯を身につけていた。相当強いらしい。
「ここです」
「助かりました。ありがとうございます」
思いの外近いところにあった。案内をさせてしまったことを少し申し訳なく思いながらも、お礼を言う。
「それじゃあ、失礼します」
そう言って黒帯の彼女は去っていった。