名前変換があったりなかったり
視線を奪う
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ねーー!どうしよ、メタナイト!近付けないよ!刀長すぎ!」
「もう少し耐えてくれ。すぐに加勢に行く」
「ううぅ、りょーかい!」
ステージ、戦場。状況はこちらが不利。
私の目の前にはセフィロス。上の方にチラッと視線を向ければ、チームメイトのメタナイトが素早く動きながらカービィのハンマーをいなしている。
本当はセフィロスの攻撃を掻い潜って、メタナイトのサポートをしに行きたいが、彼の長刀が私の行く手を阻んでいた。
「よそ見をしている暇があるのか?」
「わっ、」
目の前で刀の切先が風を斬る。
咄嗟に後ろに跳んで距離を取るけど、メタナイトとの距離も遠ざかる。
「私のことは構うな!」
「ごめーん!」
遠くからのメタナイトの声にセフィロスの攻撃を間一髪で避けながら応える。
防戦一方で近付く暇もない。地上戦で私には分が悪そうだ。──それならば、と地面を蹴って高く跳躍する。
「甘い」
「わ、あ!」
完全に読まれていた。
同じく跳躍したセフィロスと空中で目が合う。刹那、鋭い突きが私のお腹をかすめた。
視界が大きく揺れる。
ギリギリで体勢をずらしたものの、強い衝撃に勢いよく後ろに吹き飛ばされてしまう。
気付けば地面がない。──まずい。
「崖……っ!」
咄嗟に伸ばした指も崖を掴むことはなく。
重力に従って身体はステージから遠ざかっていく。
「ご……」
「ごめん」と言いかけた直後、青色の小さな影が崖から飛び出してきた。
一直線に私の元へと駆け降りるようにして現れたのは、上空で戦っていたはずのチームメイト。
小さな手が私の手を掴んだかと思うと、ふわりと身体が浮いた。
「大丈夫か?」
「メタナイトカッコよすぎ!だいすき!ありがとう!」
「礼はいらない。それよりも、気を引き締めろ」
崖の上に着地し、前方を見る。
既にセフィロスは刀を構えていて、鋭い殺気が肌を刺してくる。
カービィがメタナイトに撃墜されて二対一の状況、こちらが有利だというのに、全く隙がない。
「行くぞ!」
メタナイトが飛び上がり、上空からセフィロスに斬りかかる。メタナイトの小さな剣とセフィロスの長刀が激しく火花を散らし合う。何度かの金属音。
メタナイトの空中回転斬りをセフィロスが後ろに跳んで躱したところで、私はセフィロスに向かって走り出した。
蹴りは通らない。ならば、と繰り出した突きはセフィロスに掴まれてしまった。ぐっと引き寄せられる。
「わっ、」
「あんな騎士など見ている暇があるなら、私を見ろ」
息がかかる程の距離で放たれた言葉。
理解するよりも早く、後ろからメタナイトの翼の音が聞こえた。
セフィロスの青緑の瞳が不機嫌に細められ、私の腕を掴む手に力が込められたかと思うと、後ろに投げられた。背中からメタナイトに衝突する。
「ぐっ!」
「ごめん、メタナイト……!」
体勢を整えようと視線を前方に向けた瞬間、セフィロスが深く腰を落とし、踏み込んだのが見えた。──八刀一閃。容赦のない八連撃が私とメタナイトを襲った。
「──足引っ張ってごめんね、メタナイト」
「気にするな。相性も悪かった。私がセフィロスの相手をするべきだった」
「いや、私がもう少し耐えられてれば……」
チーム戦後、トレーニングルームの床に座り込んでメタナイトとの反省会。
相手との相性が悪かったとはいえ、あまりに不甲斐ない結果に落ち込んでいると、メタナイトは私の膝に手を置いて慰めるように叩いた。
「抱きしめていい?」
「やめろ」
メタナイトに即答された瞬間、トレーニングルームの扉が開いた。
メタナイトを抱きしめようとじりじり迫っていた動きを止めてそちらを見ると、先程までの対戦相手であるセフィロスが元気よく手を振っているカービィを頭に乗せて入って来た。なにそれずるい。かわいい。
セフィロスは真っ直ぐに私たちの方へ歩いてきたかと思えば、じっと私──否、メタナイトを見下ろし、自らの頭の上に乗っていたカービィを掴んで乱暴に落とした。
「ぽよ!?」
「ゔっ」
メタナイトの上にバウンドするようにして着地したカービィと、それに押し潰されたメタナイトを心配する間もなく私はセフィロスに腕を掴まれ、無理矢理立たされた。
「わ、え?何?」
「貰っていく」
「え、え!?どゆこと!?」
ぐいぐいと引っ張られるままセフィロスに着いていく。
「貰っていくも何も、私のものではない」
ため息混じりのメタナイトの言葉を尻目に、扉が閉まる。
セフィロスの歩幅に合わせて駆け足のまま廊下を曲がると、セフィロスはようやく立ち止まった。そして、つんのめった私を彼は優しく壁に追いやる。
壁に手を置かれれば視界はセフィロスだけになってしまい、自然と見上げる形になる。
所謂壁ドンというシチュエーションにどぎまぎしていると、彼は無表情ともいえる淡々とした表情で私を見つめていた。
「セフィロス?」
「次からは私と組め」
「え、うん、いいけど……足引っ張るよ?」
「お前の良さを引き出せるのは私だけだ」
「頼もしすぎる……」
私の弱気を断ち切るような絶対的な自信を感じさせる言葉に、思わず尊敬の眼差しを向けるのと同時に、決して私を否定しない言葉でもあり、素直に顔が綻ぶ。
「ありがとう、セフィロス。頑張るね!」
「…………」
セフィロスが優しく笑ったような気がした。
私に落ちた影が濃くなる。──そして、額に柔らかな感触。
「──え」
髪を撫でられ、耳元で「またな」と囁かれたかと思えばセフィロスは何事もなかったかのように私に背を向けて廊下の奥へと歩いて行った。
「……え!?」
私たちが歩いてきた方に何気なく目を向けると、気まずそうなメタナイトと、純粋な瞳のカービィが廊下の角から見ていた。
遅れてやってきた熱が一気に顔を火照らせた。
「もう少し耐えてくれ。すぐに加勢に行く」
「ううぅ、りょーかい!」
ステージ、戦場。状況はこちらが不利。
私の目の前にはセフィロス。上の方にチラッと視線を向ければ、チームメイトのメタナイトが素早く動きながらカービィのハンマーをいなしている。
本当はセフィロスの攻撃を掻い潜って、メタナイトのサポートをしに行きたいが、彼の長刀が私の行く手を阻んでいた。
「よそ見をしている暇があるのか?」
「わっ、」
目の前で刀の切先が風を斬る。
咄嗟に後ろに跳んで距離を取るけど、メタナイトとの距離も遠ざかる。
「私のことは構うな!」
「ごめーん!」
遠くからのメタナイトの声にセフィロスの攻撃を間一髪で避けながら応える。
防戦一方で近付く暇もない。地上戦で私には分が悪そうだ。──それならば、と地面を蹴って高く跳躍する。
「甘い」
「わ、あ!」
完全に読まれていた。
同じく跳躍したセフィロスと空中で目が合う。刹那、鋭い突きが私のお腹をかすめた。
視界が大きく揺れる。
ギリギリで体勢をずらしたものの、強い衝撃に勢いよく後ろに吹き飛ばされてしまう。
気付けば地面がない。──まずい。
「崖……っ!」
咄嗟に伸ばした指も崖を掴むことはなく。
重力に従って身体はステージから遠ざかっていく。
「ご……」
「ごめん」と言いかけた直後、青色の小さな影が崖から飛び出してきた。
一直線に私の元へと駆け降りるようにして現れたのは、上空で戦っていたはずのチームメイト。
小さな手が私の手を掴んだかと思うと、ふわりと身体が浮いた。
「大丈夫か?」
「メタナイトカッコよすぎ!だいすき!ありがとう!」
「礼はいらない。それよりも、気を引き締めろ」
崖の上に着地し、前方を見る。
既にセフィロスは刀を構えていて、鋭い殺気が肌を刺してくる。
カービィがメタナイトに撃墜されて二対一の状況、こちらが有利だというのに、全く隙がない。
「行くぞ!」
メタナイトが飛び上がり、上空からセフィロスに斬りかかる。メタナイトの小さな剣とセフィロスの長刀が激しく火花を散らし合う。何度かの金属音。
メタナイトの空中回転斬りをセフィロスが後ろに跳んで躱したところで、私はセフィロスに向かって走り出した。
蹴りは通らない。ならば、と繰り出した突きはセフィロスに掴まれてしまった。ぐっと引き寄せられる。
「わっ、」
「あんな騎士など見ている暇があるなら、私を見ろ」
息がかかる程の距離で放たれた言葉。
理解するよりも早く、後ろからメタナイトの翼の音が聞こえた。
セフィロスの青緑の瞳が不機嫌に細められ、私の腕を掴む手に力が込められたかと思うと、後ろに投げられた。背中からメタナイトに衝突する。
「ぐっ!」
「ごめん、メタナイト……!」
体勢を整えようと視線を前方に向けた瞬間、セフィロスが深く腰を落とし、踏み込んだのが見えた。──八刀一閃。容赦のない八連撃が私とメタナイトを襲った。
「──足引っ張ってごめんね、メタナイト」
「気にするな。相性も悪かった。私がセフィロスの相手をするべきだった」
「いや、私がもう少し耐えられてれば……」
チーム戦後、トレーニングルームの床に座り込んでメタナイトとの反省会。
相手との相性が悪かったとはいえ、あまりに不甲斐ない結果に落ち込んでいると、メタナイトは私の膝に手を置いて慰めるように叩いた。
「抱きしめていい?」
「やめろ」
メタナイトに即答された瞬間、トレーニングルームの扉が開いた。
メタナイトを抱きしめようとじりじり迫っていた動きを止めてそちらを見ると、先程までの対戦相手であるセフィロスが元気よく手を振っているカービィを頭に乗せて入って来た。なにそれずるい。かわいい。
セフィロスは真っ直ぐに私たちの方へ歩いてきたかと思えば、じっと私──否、メタナイトを見下ろし、自らの頭の上に乗っていたカービィを掴んで乱暴に落とした。
「ぽよ!?」
「ゔっ」
メタナイトの上にバウンドするようにして着地したカービィと、それに押し潰されたメタナイトを心配する間もなく私はセフィロスに腕を掴まれ、無理矢理立たされた。
「わ、え?何?」
「貰っていく」
「え、え!?どゆこと!?」
ぐいぐいと引っ張られるままセフィロスに着いていく。
「貰っていくも何も、私のものではない」
ため息混じりのメタナイトの言葉を尻目に、扉が閉まる。
セフィロスの歩幅に合わせて駆け足のまま廊下を曲がると、セフィロスはようやく立ち止まった。そして、つんのめった私を彼は優しく壁に追いやる。
壁に手を置かれれば視界はセフィロスだけになってしまい、自然と見上げる形になる。
所謂壁ドンというシチュエーションにどぎまぎしていると、彼は無表情ともいえる淡々とした表情で私を見つめていた。
「セフィロス?」
「次からは私と組め」
「え、うん、いいけど……足引っ張るよ?」
「お前の良さを引き出せるのは私だけだ」
「頼もしすぎる……」
私の弱気を断ち切るような絶対的な自信を感じさせる言葉に、思わず尊敬の眼差しを向けるのと同時に、決して私を否定しない言葉でもあり、素直に顔が綻ぶ。
「ありがとう、セフィロス。頑張るね!」
「…………」
セフィロスが優しく笑ったような気がした。
私に落ちた影が濃くなる。──そして、額に柔らかな感触。
「──え」
髪を撫でられ、耳元で「またな」と囁かれたかと思えばセフィロスは何事もなかったかのように私に背を向けて廊下の奥へと歩いて行った。
「……え!?」
私たちが歩いてきた方に何気なく目を向けると、気まずそうなメタナイトと、純粋な瞳のカービィが廊下の角から見ていた。
遅れてやってきた熱が一気に顔を火照らせた。
1/1ページ