魔入りました!入間くん
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
※外伝設定
「え、アイツがモテる訳なくない?」
「名前ちゃんって本当にカルエゴくんのこと好きなの?」
放課後の教室で名前ちゃんに声を掛けられた。
カルエゴくんに用があったというのだが、あいにく彼は女生徒に呼び出されて丁度出て行ってしまったところだったのだ。
例えばそれが先生からの伝言を伝える為、とかだったのならカルエゴくんを呼び出したその子もその場で用事を済ませたことだろう。
あのカルエゴくんでさえ空気を読んで教室を出て行ったということは、おそらくそういうことだ。
カルエゴくんの恋人である名前ちゃんにそのことを伝えるのもどうかと思ったが、変に隠す方が波が立つような気がしてやんわりと事実を伝えた。
そして、それに対する彼女の反応は冒頭の通り。
何か思ってたのと違うんだけど。
「だって第一印象むちゃくちゃ悪いでしょ、カルエゴくん」
「…そんなことはないと思うけど」
「一瞬躊躇したね」
「いや、まぁ…」
「…」
「確かに愛想はよくないかも」
「でしょ?」
「でも、真面目で成績優秀だよ。猛スピードでランクを上げててバビルス内でも有名だし、家柄が良いし、品があるし…」
「それとこれとは別だと思うんだよなあ。恋愛対象の話をしてるんだよね?もっと優しくて面白くてフレンドリーな悪魔がいいと思わない?」
むちゃくちゃ分かる。
カルエゴくんには悪いけど、僕自身、彼が何度も告白されている状況を意外だと思ってしまっている。
もちろんカルエゴくんにもいいところがたくさんあって、彼の友人でいられることを誇らしいとも思っている。
ただ、普段から目つきが鋭く、言葉選びが容赦なくて、気に障れば目上の悪魔だろうと容赦なく打ちのめすようなカルエゴくんが、こんなにも多くの女子悪魔たちの「恋愛対象」に入るとは正直夢にも思わなかった。
そんなカルエゴくんが、目の前にいるこの名前ちゃんと恋人同士になったときの驚きといったら!
そう、これだけカルエゴくんを扱き下ろしている彼女は告白云々以上に彼の恋人なのだ。
「名前ちゃんは何でカルエゴくんのことが好きなの?」
「あ、カルエゴくんおかえり」
名前ちゃんの目線を追うと、いつの間にかカルエゴくんが教室に戻ってきていた。
「酷いなあ、シチロウくんってば」
「え?」
「カルエゴくんにもいいところはたくさんあるよ?こう見えてもね」
名前ちゃんがいたずらっぽく続けた言葉を聞いて、やっと数秒前の自分の言葉がネガティブな響きを湛えていることに気付く。
そのせいか、よくよく見るとカルエゴくんはショックで固まっていた。
「ち、違うんだよ、カルエゴくん。さっきのはそういう意味じゃなくて…」
「シチロウも見る目がないな。よりにもよってこんな女を口説くとは」
「…え、そっち⁉」
予想外の形でショックを受けていたカルエゴくんに驚いている僕。
そして、そんな僕を置き去りにしてカルエゴくんに話しかける名前ちゃん。
「シチロウくんから聞いちゃった。女の子に呼び出されてたんだって?」
「あぁ」
「傷つくなあ。デートの前に他の女悪魔に会いに行くなんて」
「そう言うのならお前はもっと俺の恋人らしくしろ。毎度毎度告白を断る為だけに校舎の外まで出向く方の身にもなれ」
「毎度毎度ちゃんと断ってくれてるんだ?恋人である私の為に!」
「…そういう試すような聞き方しかできないのか。相変わらず可愛くない奴だな。貰い手がなくなるぞ」
「ええ?私はてっきりカルエゴくんが貰ってくれるものだと思ってたのに」
「そんなことは当たり前だ。俺が貰わなかった場合、他の貰い手がつかないと言ったんだ」
延々と続く2人のやりとりを目の当たりにしながら、よくもまあこんな意地悪な言い方ができるものだと感心してしまう。
普段は温厚で人当たりが良いから忘れていたけれど、そういえば名前ちゃんはカルエゴくんの前ではこんな感じだった。
こうして改めて見てみると、これ以上お似合いのカップルは他にいないかもしれない。
お互いへの揺るがない愛情をこんな刺々しい応酬で確認するなんて芸当、少なくとも僕には無理だ。
(あれ?僕今、間接的に惚気られているのでは…?)
パッケージがどす黒いだけで、2人の会話の内容がただの惚気であることに気付いた僕を、「アイス食べに行くんだけど、一緒どう?」なんて名前ちゃんが誘ってくれる。
「…いや、僕はいいよ。2人で行っておいで」
なんだよ!最初から放課後デートの予定だったんじゃないか!
「え、アイツがモテる訳なくない?」
「名前ちゃんって本当にカルエゴくんのこと好きなの?」
放課後の教室で名前ちゃんに声を掛けられた。
カルエゴくんに用があったというのだが、あいにく彼は女生徒に呼び出されて丁度出て行ってしまったところだったのだ。
例えばそれが先生からの伝言を伝える為、とかだったのならカルエゴくんを呼び出したその子もその場で用事を済ませたことだろう。
あのカルエゴくんでさえ空気を読んで教室を出て行ったということは、おそらくそういうことだ。
カルエゴくんの恋人である名前ちゃんにそのことを伝えるのもどうかと思ったが、変に隠す方が波が立つような気がしてやんわりと事実を伝えた。
そして、それに対する彼女の反応は冒頭の通り。
何か思ってたのと違うんだけど。
「だって第一印象むちゃくちゃ悪いでしょ、カルエゴくん」
「…そんなことはないと思うけど」
「一瞬躊躇したね」
「いや、まぁ…」
「…」
「確かに愛想はよくないかも」
「でしょ?」
「でも、真面目で成績優秀だよ。猛スピードでランクを上げててバビルス内でも有名だし、家柄が良いし、品があるし…」
「それとこれとは別だと思うんだよなあ。恋愛対象の話をしてるんだよね?もっと優しくて面白くてフレンドリーな悪魔がいいと思わない?」
むちゃくちゃ分かる。
カルエゴくんには悪いけど、僕自身、彼が何度も告白されている状況を意外だと思ってしまっている。
もちろんカルエゴくんにもいいところがたくさんあって、彼の友人でいられることを誇らしいとも思っている。
ただ、普段から目つきが鋭く、言葉選びが容赦なくて、気に障れば目上の悪魔だろうと容赦なく打ちのめすようなカルエゴくんが、こんなにも多くの女子悪魔たちの「恋愛対象」に入るとは正直夢にも思わなかった。
そんなカルエゴくんが、目の前にいるこの名前ちゃんと恋人同士になったときの驚きといったら!
そう、これだけカルエゴくんを扱き下ろしている彼女は告白云々以上に彼の恋人なのだ。
「名前ちゃんは何でカルエゴくんのことが好きなの?」
「あ、カルエゴくんおかえり」
名前ちゃんの目線を追うと、いつの間にかカルエゴくんが教室に戻ってきていた。
「酷いなあ、シチロウくんってば」
「え?」
「カルエゴくんにもいいところはたくさんあるよ?こう見えてもね」
名前ちゃんがいたずらっぽく続けた言葉を聞いて、やっと数秒前の自分の言葉がネガティブな響きを湛えていることに気付く。
そのせいか、よくよく見るとカルエゴくんはショックで固まっていた。
「ち、違うんだよ、カルエゴくん。さっきのはそういう意味じゃなくて…」
「シチロウも見る目がないな。よりにもよってこんな女を口説くとは」
「…え、そっち⁉」
予想外の形でショックを受けていたカルエゴくんに驚いている僕。
そして、そんな僕を置き去りにしてカルエゴくんに話しかける名前ちゃん。
「シチロウくんから聞いちゃった。女の子に呼び出されてたんだって?」
「あぁ」
「傷つくなあ。デートの前に他の女悪魔に会いに行くなんて」
「そう言うのならお前はもっと俺の恋人らしくしろ。毎度毎度告白を断る為だけに校舎の外まで出向く方の身にもなれ」
「毎度毎度ちゃんと断ってくれてるんだ?恋人である私の為に!」
「…そういう試すような聞き方しかできないのか。相変わらず可愛くない奴だな。貰い手がなくなるぞ」
「ええ?私はてっきりカルエゴくんが貰ってくれるものだと思ってたのに」
「そんなことは当たり前だ。俺が貰わなかった場合、他の貰い手がつかないと言ったんだ」
延々と続く2人のやりとりを目の当たりにしながら、よくもまあこんな意地悪な言い方ができるものだと感心してしまう。
普段は温厚で人当たりが良いから忘れていたけれど、そういえば名前ちゃんはカルエゴくんの前ではこんな感じだった。
こうして改めて見てみると、これ以上お似合いのカップルは他にいないかもしれない。
お互いへの揺るがない愛情をこんな刺々しい応酬で確認するなんて芸当、少なくとも僕には無理だ。
(あれ?僕今、間接的に惚気られているのでは…?)
パッケージがどす黒いだけで、2人の会話の内容がただの惚気であることに気付いた僕を、「アイス食べに行くんだけど、一緒どう?」なんて名前ちゃんが誘ってくれる。
「…いや、僕はいいよ。2人で行っておいで」
なんだよ!最初から放課後デートの予定だったんじゃないか!