魔入りました!入間くん
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「どうしましょう」
「取り敢えず離れろ」
「いいじゃないですか、ちょっとくらい」
「いいから離れろ!」
「はいはい、離れたってどうせ距離なんか取れませんよ、ほら」
悪魔学校バビルスの教師である私達がどうしてこんな言い合いをしているのかというと、突如なんらかの能力が発動され、2人揃って異空間に閉じ込められしまったからである。
私みたいな格下悪魔には一体何が起こっているのか皆目見当もつかないけれど、取り敢えず憧れのカルエゴ先生と密室で2人きり!
どうせだからと抱きついてみたのにあっさり却下されてしまった。
とはいえ私たちは今、ちょっと大きいロッカーくらいの空間で向かい合って閉じ込められているのだ。
何もしなくたって全身が触れ合っているようなこんな状況で、躍起になったって仕方がないっていうのに、全くこの石頭は。
「お前の仕業か」
「違います!」
「証拠は」
「はぁ⁉︎私、閉所恐怖症ですよ!」
「こんな元気な閉所恐怖症がいるか!」
「それは先生があらぬ疑いをかけるからでしょ!」
こんなことを言い合っている間にも私の緊張は高まるばかり。
なぜなら私が閉所恐怖症なのは紛れもない事実だからである。
折角「閉じ込められた」という事実を気にしないようにしてたのに、カルエゴ先生のおかげで全部台無しにされてしまった。
こうしてお互いの距離をとってみることで、改めて身じろぎひとつ取れない状況をまざまざと認識させられて息苦しさを覚えるし、恐怖が沸き上がってきて鼓動が早まり冷や汗が滲む。
「お、おい。大丈夫か」
私の息が荒くなったからか、それとも顔色が悪くなってきたのか、先生が珍しく焦りを見せる。
普段なら「あのカルエゴ先生が私のことで狼狽えてくれるなんて!」と小躍りをするところだが、残念ながら今の私にそんな余裕はない。
「大丈夫じゃないです。この壁なんとかしてください」
「言われなくてもいろいろ試している。が、どうやら外からじゃないと破壊できないようだ。」
「助けを待たないといけないってことですか」
「あぁ」
「発狂しそう…」
私の声に滲んだ涙に動揺する先生の気配がありありと伝わるが生憎いつものような軽口を叩く余裕はない。
気を抜くと今にも叫び声を上げながら暴れ回りそうになる。
「ど、どうしたらいい」
「使い魔の姿になれないんですか?」
「無理に決まってる」
「だったら抱きしめてください」
「………」
「何ですか?何か文句でもあるんですか?」
「閉所恐怖症っと言ったよな?二重に閉じ込めることにならないか?」
「あああ!もおおおお!気が!紛れるんですよ!」
「分かった!分かったから暴れるな!」
折角こっちが必死に気を紛らわせようとしているのに改めて状況を説明するような発言をする先生を勢いで黙らせる。
頭が良いのに気が利かないってこういう悪魔のことを言うんだ、きっと。
なんて文句を心の中で垂れ流しながらも、いざ先生が「ほら」と言いながら腕を回してくれるとたまらない気持ちになる。
きっとカルエゴ先生の恋人になれたらこんな感じなんだと思うとこの状況も悪くないと感じる。
(あーあ、このまま私のこと好きになってくれればいいのにな)
普段の様子からは考えられない程優しいカルエゴ先生との夢のような距離感に甘えて、そのまま先生の胸板にしなだれかかる。
「あったかい。いい匂い」
「実況するな」
「………もおおお、なんですかぁこれぇ!誰がこんなこと!」
「泣くな喚くな鬱陶しい!」
「だったらもっとちゃんとぎゅっとして!背中もトントンして!この期に及んで何を遠慮してるんですか!痴漢みたいな触り方しないで!」
「貴様…!外にでたら絶対に殺す」
とか言いながらお願いした通りにぎゅうと私の身体を抱き寄せてくれる先生はやっぱり優しい。
そしてそんなカルエゴ先生がやっぱり大好きだ。
お陰でだいぶ気分が落ち着いてきたし、できるならこのまま気を失ってしまいたい。
色んな意味で。
「おい、縋りつくな。皺になる」
「意地悪しないで、先生…」
「んな!苗字!貴様!やっぱり離れろ!」
「嫌です死んじゃう」
「望むところだ!何なら俺がこの手でくびり殺してやる!」
「え、それエロい意味ですか?」
「黙れ!こっちの気が狂うわ!」
少し調子に乗った私が、涙目で見上げながらこれでもかという程しおらしくちょっといやらしい台詞を呟いてみると噴火したように動揺するカルエゴ先生。
なーんだ、こんなに過剰に反応するってことは、先生もまんざらじゃないんじゃん。
この異空間を壊して私達を助けてくれる悪魔が、この既成事実的な状況を目の当たりにしてくれるまでは死んでも離れないんだから!
「取り敢えず離れろ」
「いいじゃないですか、ちょっとくらい」
「いいから離れろ!」
「はいはい、離れたってどうせ距離なんか取れませんよ、ほら」
悪魔学校バビルスの教師である私達がどうしてこんな言い合いをしているのかというと、突如なんらかの能力が発動され、2人揃って異空間に閉じ込められしまったからである。
私みたいな格下悪魔には一体何が起こっているのか皆目見当もつかないけれど、取り敢えず憧れのカルエゴ先生と密室で2人きり!
どうせだからと抱きついてみたのにあっさり却下されてしまった。
とはいえ私たちは今、ちょっと大きいロッカーくらいの空間で向かい合って閉じ込められているのだ。
何もしなくたって全身が触れ合っているようなこんな状況で、躍起になったって仕方がないっていうのに、全くこの石頭は。
「お前の仕業か」
「違います!」
「証拠は」
「はぁ⁉︎私、閉所恐怖症ですよ!」
「こんな元気な閉所恐怖症がいるか!」
「それは先生があらぬ疑いをかけるからでしょ!」
こんなことを言い合っている間にも私の緊張は高まるばかり。
なぜなら私が閉所恐怖症なのは紛れもない事実だからである。
折角「閉じ込められた」という事実を気にしないようにしてたのに、カルエゴ先生のおかげで全部台無しにされてしまった。
こうしてお互いの距離をとってみることで、改めて身じろぎひとつ取れない状況をまざまざと認識させられて息苦しさを覚えるし、恐怖が沸き上がってきて鼓動が早まり冷や汗が滲む。
「お、おい。大丈夫か」
私の息が荒くなったからか、それとも顔色が悪くなってきたのか、先生が珍しく焦りを見せる。
普段なら「あのカルエゴ先生が私のことで狼狽えてくれるなんて!」と小躍りをするところだが、残念ながら今の私にそんな余裕はない。
「大丈夫じゃないです。この壁なんとかしてください」
「言われなくてもいろいろ試している。が、どうやら外からじゃないと破壊できないようだ。」
「助けを待たないといけないってことですか」
「あぁ」
「発狂しそう…」
私の声に滲んだ涙に動揺する先生の気配がありありと伝わるが生憎いつものような軽口を叩く余裕はない。
気を抜くと今にも叫び声を上げながら暴れ回りそうになる。
「ど、どうしたらいい」
「使い魔の姿になれないんですか?」
「無理に決まってる」
「だったら抱きしめてください」
「………」
「何ですか?何か文句でもあるんですか?」
「閉所恐怖症っと言ったよな?二重に閉じ込めることにならないか?」
「あああ!もおおおお!気が!紛れるんですよ!」
「分かった!分かったから暴れるな!」
折角こっちが必死に気を紛らわせようとしているのに改めて状況を説明するような発言をする先生を勢いで黙らせる。
頭が良いのに気が利かないってこういう悪魔のことを言うんだ、きっと。
なんて文句を心の中で垂れ流しながらも、いざ先生が「ほら」と言いながら腕を回してくれるとたまらない気持ちになる。
きっとカルエゴ先生の恋人になれたらこんな感じなんだと思うとこの状況も悪くないと感じる。
(あーあ、このまま私のこと好きになってくれればいいのにな)
普段の様子からは考えられない程優しいカルエゴ先生との夢のような距離感に甘えて、そのまま先生の胸板にしなだれかかる。
「あったかい。いい匂い」
「実況するな」
「………もおおお、なんですかぁこれぇ!誰がこんなこと!」
「泣くな喚くな鬱陶しい!」
「だったらもっとちゃんとぎゅっとして!背中もトントンして!この期に及んで何を遠慮してるんですか!痴漢みたいな触り方しないで!」
「貴様…!外にでたら絶対に殺す」
とか言いながらお願いした通りにぎゅうと私の身体を抱き寄せてくれる先生はやっぱり優しい。
そしてそんなカルエゴ先生がやっぱり大好きだ。
お陰でだいぶ気分が落ち着いてきたし、できるならこのまま気を失ってしまいたい。
色んな意味で。
「おい、縋りつくな。皺になる」
「意地悪しないで、先生…」
「んな!苗字!貴様!やっぱり離れろ!」
「嫌です死んじゃう」
「望むところだ!何なら俺がこの手でくびり殺してやる!」
「え、それエロい意味ですか?」
「黙れ!こっちの気が狂うわ!」
少し調子に乗った私が、涙目で見上げながらこれでもかという程しおらしくちょっといやらしい台詞を呟いてみると噴火したように動揺するカルエゴ先生。
なーんだ、こんなに過剰に反応するってことは、先生もまんざらじゃないんじゃん。
この異空間を壊して私達を助けてくれる悪魔が、この既成事実的な状況を目の当たりにしてくれるまでは死んでも離れないんだから!