刀剣乱舞
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体力、精神力共に平々凡々で、審神者としての力も合格ラインギリギリだった。
今ほど審神者不足が酷くなければ政府も私なんかを雇うことは無かっただろう。
その割に常に勤勉と言う訳ではなく、隙あらば業務を省こうとするせいで逆に余計な手間を増やすこともしばしば。
目の回るような忙しさのせいで精神的にパンクしてしまった時なんかは大人であることも忘れて泣き喚くことさえある。
認めよう、私は刀剣男士達に頼りすぎている。
特に、初期刀である加州清光に。
「それは認めるよ!でもさぁ明らかに私の扱いが雑になってるよね!」
「はいはい、どーうどう」
「それ!馬に!言うやつじゃん!」
現世での持ち主である審神者、つまり私からの寵愛を得ることが何よりも重要だと考え、しおらしく控えめに微笑んでいた加州清光はどこへやら。
今や2歳児も顔負けの様相で畳の上に寝転がり、業務遂行について駄々をこねる私に対して膝をついてさえくれない。
上から冷めた目で私を見降ろしている加州清光は本当にあの頃の加州清光なのか?
歴史改変主義者の陰謀でどこの馬の骨とも知らぬ刀剣に入れ替わっているのでは?
「またつまんないこと考えてるでしょ」
「つまらなくない。審神者として見過ごすことができない」
「審神者だっていう自覚があるなら仕事してくんない?」
「うわあああん!」
「また泣く」
「泣いてねえし!」
「泣いてないなら仕事してくんない?」
「二言目にはそれだ!もっと!甘やかしてよ!でろでろに!」
「甘やかしてほしいなら仕事してくんない?」
「うわあああん!こんな清光は嫌いだ!」
「何?」
深く考えず口をついて出た私の言葉に反応した清光の声は今までのそれと明らかに違った。
呆れながらも根気強く、駄々をこねる私に付き合ってくれていた彼の周りの空気が、一気に冷たくなるのを感じる。
「き、清光?」
不自然に綺麗な笑顔を張り付けて、やっと清光が畳に膝をついた。
と思ったら、結構な勢いで私の顔の横に片手をついて、真上から私を見降ろす。
先程よりも遥かに近い位置に、遥かに迫力のある清光の顔がある。
「床ドン…」
「はぁ?」
「すいません」
「別に俺、あんたに嫌われたくてこんなことしてる訳じゃないって分かってるよね?」
「分かってます」
「信用できない。証明して」
「仕事します」
「やり直し」
「仕事させてください」
「違う」
「喜んでお仕事させていただきます」
「…………」
「近い近い近い!」
私の返事が気に入らなかったらしく、床についた方の腕を曲げた清光の顔が一段と近づく。
「あっぶな何⁉チュウしたいの!?」
「俺は別にいいけど。主のこと好きだし」
「セクハラ!」
「誤魔化さないで早く証明して」
茶化してみたものの、ここまで言われてしまえば彼がどんな言葉を欲しているのかは明らかだった。
私の不用意な一言が招いたこの状況でまさか断ることはできない。
「…私も好きだよ、清光」
「足りない」
「私も清光のことが一番好きだよ!」
空いている方の手で私の顎を掴んで固定する清光に慌てて言い直すと、漸く体を離してくれた。
その隙を逃さず私も畳から起き上がる。
「ふん、知ってるけど」
「嘘だろ。何だったんだよ今までのやりとり」
「ほら、主の大好きな俺が頼んでるんだからさっさと仕事してくんない?終わったらたっぷり甘やかしてあげるから」
私の頭を撫でながら立ち上がった清光がこちらに手を差し伸べる。
憎まれ口を叩いている癖にその表情がいやに優しくて、見てるこっちが恥ずかしいくらいだ。
「わかったよ…すればいいんでしょ、仕事…」
この加州清光は紛れもなく審神者の寵愛を欲しがるあの頃の加州清光で、私は相変わらず彼に敵わない。
今ほど審神者不足が酷くなければ政府も私なんかを雇うことは無かっただろう。
その割に常に勤勉と言う訳ではなく、隙あらば業務を省こうとするせいで逆に余計な手間を増やすこともしばしば。
目の回るような忙しさのせいで精神的にパンクしてしまった時なんかは大人であることも忘れて泣き喚くことさえある。
認めよう、私は刀剣男士達に頼りすぎている。
特に、初期刀である加州清光に。
「それは認めるよ!でもさぁ明らかに私の扱いが雑になってるよね!」
「はいはい、どーうどう」
「それ!馬に!言うやつじゃん!」
現世での持ち主である審神者、つまり私からの寵愛を得ることが何よりも重要だと考え、しおらしく控えめに微笑んでいた加州清光はどこへやら。
今や2歳児も顔負けの様相で畳の上に寝転がり、業務遂行について駄々をこねる私に対して膝をついてさえくれない。
上から冷めた目で私を見降ろしている加州清光は本当にあの頃の加州清光なのか?
歴史改変主義者の陰謀でどこの馬の骨とも知らぬ刀剣に入れ替わっているのでは?
「またつまんないこと考えてるでしょ」
「つまらなくない。審神者として見過ごすことができない」
「審神者だっていう自覚があるなら仕事してくんない?」
「うわあああん!」
「また泣く」
「泣いてねえし!」
「泣いてないなら仕事してくんない?」
「二言目にはそれだ!もっと!甘やかしてよ!でろでろに!」
「甘やかしてほしいなら仕事してくんない?」
「うわあああん!こんな清光は嫌いだ!」
「何?」
深く考えず口をついて出た私の言葉に反応した清光の声は今までのそれと明らかに違った。
呆れながらも根気強く、駄々をこねる私に付き合ってくれていた彼の周りの空気が、一気に冷たくなるのを感じる。
「き、清光?」
不自然に綺麗な笑顔を張り付けて、やっと清光が畳に膝をついた。
と思ったら、結構な勢いで私の顔の横に片手をついて、真上から私を見降ろす。
先程よりも遥かに近い位置に、遥かに迫力のある清光の顔がある。
「床ドン…」
「はぁ?」
「すいません」
「別に俺、あんたに嫌われたくてこんなことしてる訳じゃないって分かってるよね?」
「分かってます」
「信用できない。証明して」
「仕事します」
「やり直し」
「仕事させてください」
「違う」
「喜んでお仕事させていただきます」
「…………」
「近い近い近い!」
私の返事が気に入らなかったらしく、床についた方の腕を曲げた清光の顔が一段と近づく。
「あっぶな何⁉チュウしたいの!?」
「俺は別にいいけど。主のこと好きだし」
「セクハラ!」
「誤魔化さないで早く証明して」
茶化してみたものの、ここまで言われてしまえば彼がどんな言葉を欲しているのかは明らかだった。
私の不用意な一言が招いたこの状況でまさか断ることはできない。
「…私も好きだよ、清光」
「足りない」
「私も清光のことが一番好きだよ!」
空いている方の手で私の顎を掴んで固定する清光に慌てて言い直すと、漸く体を離してくれた。
その隙を逃さず私も畳から起き上がる。
「ふん、知ってるけど」
「嘘だろ。何だったんだよ今までのやりとり」
「ほら、主の大好きな俺が頼んでるんだからさっさと仕事してくんない?終わったらたっぷり甘やかしてあげるから」
私の頭を撫でながら立ち上がった清光がこちらに手を差し伸べる。
憎まれ口を叩いている癖にその表情がいやに優しくて、見てるこっちが恥ずかしいくらいだ。
「わかったよ…すればいいんでしょ、仕事…」
この加州清光は紛れもなく審神者の寵愛を欲しがるあの頃の加州清光で、私は相変わらず彼に敵わない。