恋愛初心者
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「ごちそうさまでした!」
『…ふふっ、はい』
今日はおれの誕生日前日。
『本当にプレゼントいらなかったんですか?』
「うん!きみが作ってくれた手料理で充分だよ。あー、牛丼美味しかったなあ」
『それなら良かったです』
「また作ってくれる?……なんて、ちょっと図々しいかな」
そう笑うと
『もちろん。いつでも作りますよ』
向かいに座るみかどちゃん。
自分でもなかなか思いきったことをしたと思う。
みかどちゃんの部屋で
『さて、次はどうしますか?』
何かが欲しいのではなく、みかどちゃんと二人で過ごしたいっていうお願い。
『お風呂にしますか?』
「えっ!?それは、ひとりで入るよ!」
『?』
「あっ。ご、ごめん…。一緒に入るのかと思ってちょっと驚いちゃった」
恋愛経験なんてほとんど無いのにこんなこと。
『何もしない約束ですよね?一緒にご飯食べて、お酒飲んだり喋ったりして…』
「そ、そうそう!きみに変なことをなんてしないよ…っ。驚かせちゃってごめんね?」
『い、いえ』
「…あ、あー。それじゃおれ、そろそろシャワー借りようかな?」
『はいっ…。どうぞ』
浴室に案内をされて、タオルを手渡される。
「(ここで、いつもみかどちゃんが…)」
「(わわっ…!)」
変なことを考える頭をポカポカと叩いてその気持ちを鎮める。
「…ふうぅ」
だけどシャワーを浴びながらふと思う。
「(…なんでおれはさっきあんな期待しちゃったんだろう。今日、みかどちゃんと一緒にいたいって思ったんだろう)」
頭では何となく分かってるつもりだった。
だけどその感情が自分で思っている"それ"なのかはハッキリとしなくて。
「(こういう経験が少ないのも困ったな…)」
そんなことを考えていた。
代わる代わるにみかどちゃんがお風呂から上がると
『真珠さん。ビール付き合ってくれませんか?』
ピタッ
「わっ!」
缶ビールを2本片手に、ラフな格好でおれの頬に缶をくっ付ける。
「ん、うん。って…!」
『?』
「(わっ、あ、足が出てる。うぅ…これ以上、変なこと考えちゃダメだ)」
「…っ」
『どうかしましたか?』
「えっ!あっ、その部屋着可愛くて似合ってるし、髪もちょっとだけ濡れてて色っぽいな…って思っちゃった」
『ふふっ、なんか真珠さんにそんなこと言われると照れますね』
なるべくみかどちゃんを見ないようにして、持ってきてくれたグラスを傾け乾杯をする。
『改めて、おめでとうございます』
「うん。ありがとう」
『あっ、でもまだ…あと少しありますね』
時計を見るとあと10分を切っている。
「…あの、今日はおれの我が儘に付き合ってくれてありがとう」
『いいえ。真珠さんならいつでも歓迎ですよ』
そう笑いながらグラスに口をつける。
「うん、でも…ありがとう」
いつもと違う雰囲気のみかどちゃんに何だか少し緊張する。
『あの、真珠さん』
「?」
『その、今日は一緒にいられて嬉しかったです。ちょっとだけ…何かあるのかなって期待もしてたんですけど、何もないのも真珠さんらしくて。私、そういう真珠さんのところ…』
「えっ」
『……真珠さんのこと』
みかどちゃんと目が合う。
「…っ」
『…』
その目から逃げられない。
それに自分のこの気持ちにも正直でいたい。
「…」
『……この先も私から言った方がいいですか?』
ここまで言わせちゃったけど。
「あっ…!」
グラスを置いて、今度は少しだけ困ったように笑っておれを見ている。
「…っと、その」
だけどなんて応えればいいのかわからない。
『真珠さんは…私のこと、どう思ってますか?』
「あっ、みかどちゃん!?」
ソファで隣に座る距離が近くなり、指先が当たる。
『…真珠さんも、私と同じ気持ちなんだと思ってたのにな』
みかどちゃんの視線が指先に落ちる。
「あっ、いや…その。何て言うか」
『?』
「ごめん…。おれ、こういうのあんまり経験ないからわからなくて。きみを困らせたい訳じゃないんだ」
『ん』
みかどちゃんの手を握る。
「でも。きみと来年の誕生日も、一緒にいられたら…って思ったよ」
『…!』
「きみさえ良ければだけど』
『っ…はい。一緒にいましょう』
「うわっ!?」
みかどちゃんが飛び付くようにおれに抱きついてくる。
『来年もその先も、ずっといられたら嬉しいです』
「あっ、みかどちゃん?!」
「(みかどちゃんいい匂い…っ。それになんか当たってるの柔らかいし、これやばいっ…かも)」
置き場のない手を空中でフリーズしていると、みかどちゃんのスマホから聞き馴染みのある曲が流れてくる。
「ん…?」
『あっ、ハッピーバースデー。真珠さん』
時計を見ると0時を廻った。
「っ…うん。ありがとう、みかどちゃん!」
今日はおれの誕生日。
ようやくその言葉を伝えられた日。
「へへっ。大好き、みかどちゃん」
『!……っ、やっと言ってくれた』
「えっ?」
『だって、…ずっと前からバレバレでしたよ?』
「!」
『真珠さん。分かりやすすぎて、いつ言ってくれるのか待ってました』
少しだけ意地悪く笑うみかどちゃんに
「もう…っ。来年の誕生日にはそんなこと言えないようにしちゃうからね」
ギュッ
「今日から、よろしくお願いします」
『はい…っ』
そう笑って応えた。
『…ふふっ、はい』
今日はおれの誕生日前日。
『本当にプレゼントいらなかったんですか?』
「うん!きみが作ってくれた手料理で充分だよ。あー、牛丼美味しかったなあ」
『それなら良かったです』
「また作ってくれる?……なんて、ちょっと図々しいかな」
そう笑うと
『もちろん。いつでも作りますよ』
向かいに座るみかどちゃん。
自分でもなかなか思いきったことをしたと思う。
みかどちゃんの部屋で
『さて、次はどうしますか?』
何かが欲しいのではなく、みかどちゃんと二人で過ごしたいっていうお願い。
『お風呂にしますか?』
「えっ!?それは、ひとりで入るよ!」
『?』
「あっ。ご、ごめん…。一緒に入るのかと思ってちょっと驚いちゃった」
恋愛経験なんてほとんど無いのにこんなこと。
『何もしない約束ですよね?一緒にご飯食べて、お酒飲んだり喋ったりして…』
「そ、そうそう!きみに変なことをなんてしないよ…っ。驚かせちゃってごめんね?」
『い、いえ』
「…あ、あー。それじゃおれ、そろそろシャワー借りようかな?」
『はいっ…。どうぞ』
浴室に案内をされて、タオルを手渡される。
「(ここで、いつもみかどちゃんが…)」
「(わわっ…!)」
変なことを考える頭をポカポカと叩いてその気持ちを鎮める。
「…ふうぅ」
だけどシャワーを浴びながらふと思う。
「(…なんでおれはさっきあんな期待しちゃったんだろう。今日、みかどちゃんと一緒にいたいって思ったんだろう)」
頭では何となく分かってるつもりだった。
だけどその感情が自分で思っている"それ"なのかはハッキリとしなくて。
「(こういう経験が少ないのも困ったな…)」
そんなことを考えていた。
代わる代わるにみかどちゃんがお風呂から上がると
『真珠さん。ビール付き合ってくれませんか?』
ピタッ
「わっ!」
缶ビールを2本片手に、ラフな格好でおれの頬に缶をくっ付ける。
「ん、うん。って…!」
『?』
「(わっ、あ、足が出てる。うぅ…これ以上、変なこと考えちゃダメだ)」
「…っ」
『どうかしましたか?』
「えっ!あっ、その部屋着可愛くて似合ってるし、髪もちょっとだけ濡れてて色っぽいな…って思っちゃった」
『ふふっ、なんか真珠さんにそんなこと言われると照れますね』
なるべくみかどちゃんを見ないようにして、持ってきてくれたグラスを傾け乾杯をする。
『改めて、おめでとうございます』
「うん。ありがとう」
『あっ、でもまだ…あと少しありますね』
時計を見るとあと10分を切っている。
「…あの、今日はおれの我が儘に付き合ってくれてありがとう」
『いいえ。真珠さんならいつでも歓迎ですよ』
そう笑いながらグラスに口をつける。
「うん、でも…ありがとう」
いつもと違う雰囲気のみかどちゃんに何だか少し緊張する。
『あの、真珠さん』
「?」
『その、今日は一緒にいられて嬉しかったです。ちょっとだけ…何かあるのかなって期待もしてたんですけど、何もないのも真珠さんらしくて。私、そういう真珠さんのところ…』
「えっ」
『……真珠さんのこと』
みかどちゃんと目が合う。
「…っ」
『…』
その目から逃げられない。
それに自分のこの気持ちにも正直でいたい。
「…」
『……この先も私から言った方がいいですか?』
ここまで言わせちゃったけど。
「あっ…!」
グラスを置いて、今度は少しだけ困ったように笑っておれを見ている。
「…っと、その」
だけどなんて応えればいいのかわからない。
『真珠さんは…私のこと、どう思ってますか?』
「あっ、みかどちゃん!?」
ソファで隣に座る距離が近くなり、指先が当たる。
『…真珠さんも、私と同じ気持ちなんだと思ってたのにな』
みかどちゃんの視線が指先に落ちる。
「あっ、いや…その。何て言うか」
『?』
「ごめん…。おれ、こういうのあんまり経験ないからわからなくて。きみを困らせたい訳じゃないんだ」
『ん』
みかどちゃんの手を握る。
「でも。きみと来年の誕生日も、一緒にいられたら…って思ったよ」
『…!』
「きみさえ良ければだけど』
『っ…はい。一緒にいましょう』
「うわっ!?」
みかどちゃんが飛び付くようにおれに抱きついてくる。
『来年もその先も、ずっといられたら嬉しいです』
「あっ、みかどちゃん?!」
「(みかどちゃんいい匂い…っ。それになんか当たってるの柔らかいし、これやばいっ…かも)」
置き場のない手を空中でフリーズしていると、みかどちゃんのスマホから聞き馴染みのある曲が流れてくる。
「ん…?」
『あっ、ハッピーバースデー。真珠さん』
時計を見ると0時を廻った。
「っ…うん。ありがとう、みかどちゃん!」
今日はおれの誕生日。
ようやくその言葉を伝えられた日。
「へへっ。大好き、みかどちゃん」
『!……っ、やっと言ってくれた』
「えっ?」
『だって、…ずっと前からバレバレでしたよ?』
「!」
『真珠さん。分かりやすすぎて、いつ言ってくれるのか待ってました』
少しだけ意地悪く笑うみかどちゃんに
「もう…っ。来年の誕生日にはそんなこと言えないようにしちゃうからね」
ギュッ
「今日から、よろしくお願いします」
『はい…っ』
そう笑って応えた。