かけがえのない人
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「ねえ。…ああいうの、初めてじゃないの?」
『あれは。…初めてです』
「(あれは…?)」
その言葉を聞いて、少し前に腫れていた手首や掴まれた痕があった腕を思い出す。
「はあ…、バカだな。あんなことされてたなら早く教えなよ」
『っ……バカでいいです』
さも言いたくなかったかのようにみかどは口を尖らせる。
「…」
平手打ちをされたその頬に手を伸ばそうとすると
『…っ!』
「あっ、ご、ごめん」
『…っ』
「ねえ。今までに何か他にされたこと、ある?」
『ない、です…』
頑なに答えようとしないその態度が何かされたのだと思わせるけど、無理に話させたくはないからその頭を撫でる。
『…』
僕のファンに今まで手を上げられたことはなかったみたいだけど、今日はたまたまその現場に居合わせてしまった。
「その…悪かった」
『っ…』
僕が呟くとみかどから涙が溢れる。
『ほ、本当は、恐かった…』
服を掴まれる。
『…っ』
顔を見せないようにしてるけど、その手は震えていて。
「!…ごめん。今まで気付かなくて本当に、ごめん」
『ん…っ』
その涙を拭って頬を冷やす。
しばらくするとみかども落ち着いたように見える。
「…僕は、僕の歌を歌えればいいと思ってたんだ」
「でも、その歌も、いつからかお前がいたから歌えていたんだな」
その背中をそっと抱き締める。
『っ!』
「こういう感情は自分を強くも弱くもさせる」
呟くように言葉が出てくる。
『っ…?』
「いや、何でもない」
「何でもないからそのままでいなよ、みかど」
そう言うとさっきまで震えていた体が温かくなる。
「特別に」
『?』
「お前が安心出来るように歌ってあげる」
かけがえのないその人を、優しい音色で。
『あれは。…初めてです』
「(あれは…?)」
その言葉を聞いて、少し前に腫れていた手首や掴まれた痕があった腕を思い出す。
「はあ…、バカだな。あんなことされてたなら早く教えなよ」
『っ……バカでいいです』
さも言いたくなかったかのようにみかどは口を尖らせる。
「…」
平手打ちをされたその頬に手を伸ばそうとすると
『…っ!』
「あっ、ご、ごめん」
『…っ』
「ねえ。今までに何か他にされたこと、ある?」
『ない、です…』
頑なに答えようとしないその態度が何かされたのだと思わせるけど、無理に話させたくはないからその頭を撫でる。
『…』
僕のファンに今まで手を上げられたことはなかったみたいだけど、今日はたまたまその現場に居合わせてしまった。
「その…悪かった」
『っ…』
僕が呟くとみかどから涙が溢れる。
『ほ、本当は、恐かった…』
服を掴まれる。
『…っ』
顔を見せないようにしてるけど、その手は震えていて。
「!…ごめん。今まで気付かなくて本当に、ごめん」
『ん…っ』
その涙を拭って頬を冷やす。
しばらくするとみかども落ち着いたように見える。
「…僕は、僕の歌を歌えればいいと思ってたんだ」
「でも、その歌も、いつからかお前がいたから歌えていたんだな」
その背中をそっと抱き締める。
『っ!』
「こういう感情は自分を強くも弱くもさせる」
呟くように言葉が出てくる。
『っ…?』
「いや、何でもない」
「何でもないからそのままでいなよ、みかど」
そう言うとさっきまで震えていた体が温かくなる。
「特別に」
『?』
「お前が安心出来るように歌ってあげる」
かけがえのないその人を、優しい音色で。