いい人→悪い人
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帝さんと付き合ってからもう少しで1か月。
付き合い始めてから言われた『1か月は何もしない』っていう約束。
最初はそんなの無理だと思ってたけど案外ひとりで凌げば何とかなるもんで、あと数日後には帝さんに触れられると思うとどうにも気持ちが抑えきれない。
それに帝さんが風呂に入っているこの時間にも毎回ソワソワする。
「(出てくるの遅いな…大丈夫かな)」
何度か来たことのある帝さんの部屋で、風呂から出る帝さんを待つ。
今日はその時間がいつもより長い。
逆上せてるんじゃないかと心配になって扉の向こうに声をかける。
コンコンッ
「帝さん?大丈夫?」
『んっ…あ、らいひょうふれす』
「そう?」
『ふ、ふぁい』
「それならいいけど…」
「(何か喋りにくそうだったけど、帝さんが大丈夫って言うならもう少し待つか…)」
そう思ってソファへと戻る。
「(そういえば今日のデート中もそそくさと何かをレジに持っていってたし。あれは何を買ってたんだろ…)」
だけど、場所がドラッグストアだっただけにそれ以上は深く考えまいとテレビを見る。
数分後に帝さんは部屋へ現れると俺の隣に座りこう言う。
『ねぇ、夜光さん。いつもと違うところ気付きますか?』
「えっ?」
『気付いてくれたら嬉しいんだけどな』
上目遣いで俺を見る帝さんにドキッとする。
「(えっ、何だろう…)」
いつもと変わらないように見えるけど、そう聞くということは何かが違うのだろう。
「えっと…髪が濡れててほっぺた赤くていい匂いがして……ちょっとエッチな感じ?」
『んもうっ!違いますよ~』
「あはっ、ごめんごめん」
そう言って誘ってくれてるならいい、なんて浅はかな考えも俺をポカポカと叩く帝さんに打ち消される。
『でも…よーく見てくれないと気付かないかも?』
「よーく?」
しばらくその顔を見ていても「可愛い」という感想しかない。
『ブッブー!時間切れでーす。正解は~…』
「うん?」
『リップパックをして唇がプルプルになったのでしたー』
「…へ?」
『今までスクラブはしたことあるんですけど、リップパックするのは初めてで……すっごくプルプルになりました』
そう言われて自然と手がそこに触れる。
「…本当だ、凄いプルプルしてる」
『っ!』
「あっ…ごめん。その…つい、無意識」
手を離すと帝さんの顔が一気に赤くなり目を反らされる。
「あの…ドキドキした?」
『は、はい……』
「……ははっ、俺もだよ」
沈黙した空気の中、どちらのものか分からない心臓の音が部屋に響く。
「(あれ?でもそれって…)」
「ねぇ、それってもしかして…俺のため?」
『えっ!?』
「あっ、ごめん…何でもない」
またそうだったらいい、なんて考えが脳内をよぎる。
『あ、あの…そうです』
「…え」
『夜光さんのためです』
下を向きながら人差し指をソファになぞりながらそう呟く帝さん。
『や、夜光さんが付き合ってからもうちょっとで1か月経つのに手しか繋いでくれないから…』
「えっ、だってそれは…」
『?』
「"1か月何もしない"んだよね?」
『えっと、それは…エッチなことは、です』
「!?」
まさかの返答だった。
手を繋ぐだけの清い付き合いをしていた俺のこの数日間はサラサラと音を立てて流れていく。
「あはは、そっか。そうだったんだ」
『夜光さん…?』
「ううん、何でもないよ。あなたが俺のためにしてくれたこと、凄く嬉しい」
チュッ
『っ!』
そう言って初めて唇を重ねる。
「じゃあ、してもいいのかな?」
『…もう、今しましたよ』
「そうじゃなくて……もっと深いやつ」
帝さんの唇を親指でなぞってからもう1回キスをする。
チュッ
『や、夜光さんがしたいなら…』
「…うん」
チュッ…チュッ…
キスをすると帝さんの唇が開く。
そこに舌を滑り込ませて絡めるようにキスを続ける。
チュパ…チュパ…
吸い付くように舌を絡めていると帝さんから背中を叩かれ、唇を離す。
その間を名残惜しそうに糸が繋ぐ。
『あっ…』
帝さんは恥ずかしそうにそれを手で引っ張る仕草をする。
「…ねぇ、帝さん」
『は、はいっ!?』
「あと5日で1か月記念って知ってる?」
『えっと、あの…はい』
「…それじゃこれから毎日キスして俺に慣れないとね」
『そ、それって…?』
また上目遣いで帝さんは俺を見る。
「急にいい人が悪い人になったら驚くだろ?」
『?』
チュッ
「…とにかく凄く楽しみにしてる」
付き合い始めてから言われた『1か月は何もしない』っていう約束。
最初はそんなの無理だと思ってたけど案外ひとりで凌げば何とかなるもんで、あと数日後には帝さんに触れられると思うとどうにも気持ちが抑えきれない。
それに帝さんが風呂に入っているこの時間にも毎回ソワソワする。
「(出てくるの遅いな…大丈夫かな)」
何度か来たことのある帝さんの部屋で、風呂から出る帝さんを待つ。
今日はその時間がいつもより長い。
逆上せてるんじゃないかと心配になって扉の向こうに声をかける。
コンコンッ
「帝さん?大丈夫?」
『んっ…あ、らいひょうふれす』
「そう?」
『ふ、ふぁい』
「それならいいけど…」
「(何か喋りにくそうだったけど、帝さんが大丈夫って言うならもう少し待つか…)」
そう思ってソファへと戻る。
「(そういえば今日のデート中もそそくさと何かをレジに持っていってたし。あれは何を買ってたんだろ…)」
だけど、場所がドラッグストアだっただけにそれ以上は深く考えまいとテレビを見る。
数分後に帝さんは部屋へ現れると俺の隣に座りこう言う。
『ねぇ、夜光さん。いつもと違うところ気付きますか?』
「えっ?」
『気付いてくれたら嬉しいんだけどな』
上目遣いで俺を見る帝さんにドキッとする。
「(えっ、何だろう…)」
いつもと変わらないように見えるけど、そう聞くということは何かが違うのだろう。
「えっと…髪が濡れててほっぺた赤くていい匂いがして……ちょっとエッチな感じ?」
『んもうっ!違いますよ~』
「あはっ、ごめんごめん」
そう言って誘ってくれてるならいい、なんて浅はかな考えも俺をポカポカと叩く帝さんに打ち消される。
『でも…よーく見てくれないと気付かないかも?』
「よーく?」
しばらくその顔を見ていても「可愛い」という感想しかない。
『ブッブー!時間切れでーす。正解は~…』
「うん?」
『リップパックをして唇がプルプルになったのでしたー』
「…へ?」
『今までスクラブはしたことあるんですけど、リップパックするのは初めてで……すっごくプルプルになりました』
そう言われて自然と手がそこに触れる。
「…本当だ、凄いプルプルしてる」
『っ!』
「あっ…ごめん。その…つい、無意識」
手を離すと帝さんの顔が一気に赤くなり目を反らされる。
「あの…ドキドキした?」
『は、はい……』
「……ははっ、俺もだよ」
沈黙した空気の中、どちらのものか分からない心臓の音が部屋に響く。
「(あれ?でもそれって…)」
「ねぇ、それってもしかして…俺のため?」
『えっ!?』
「あっ、ごめん…何でもない」
またそうだったらいい、なんて考えが脳内をよぎる。
『あ、あの…そうです』
「…え」
『夜光さんのためです』
下を向きながら人差し指をソファになぞりながらそう呟く帝さん。
『や、夜光さんが付き合ってからもうちょっとで1か月経つのに手しか繋いでくれないから…』
「えっ、だってそれは…」
『?』
「"1か月何もしない"んだよね?」
『えっと、それは…エッチなことは、です』
「!?」
まさかの返答だった。
手を繋ぐだけの清い付き合いをしていた俺のこの数日間はサラサラと音を立てて流れていく。
「あはは、そっか。そうだったんだ」
『夜光さん…?』
「ううん、何でもないよ。あなたが俺のためにしてくれたこと、凄く嬉しい」
チュッ
『っ!』
そう言って初めて唇を重ねる。
「じゃあ、してもいいのかな?」
『…もう、今しましたよ』
「そうじゃなくて……もっと深いやつ」
帝さんの唇を親指でなぞってからもう1回キスをする。
チュッ
『や、夜光さんがしたいなら…』
「…うん」
チュッ…チュッ…
キスをすると帝さんの唇が開く。
そこに舌を滑り込ませて絡めるようにキスを続ける。
チュパ…チュパ…
吸い付くように舌を絡めていると帝さんから背中を叩かれ、唇を離す。
その間を名残惜しそうに糸が繋ぐ。
『あっ…』
帝さんは恥ずかしそうにそれを手で引っ張る仕草をする。
「…ねぇ、帝さん」
『は、はいっ!?』
「あと5日で1か月記念って知ってる?」
『えっと、あの…はい』
「…それじゃこれから毎日キスして俺に慣れないとね」
『そ、それって…?』
また上目遣いで帝さんは俺を見る。
「急にいい人が悪い人になったら驚くだろ?」
『?』
チュッ
「…とにかく凄く楽しみにしてる」