temptation
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ピンポーン
『…はい』
「あの、おれなんだけど」
『真珠さん?ロック開けるのでどうぞ』
オートロックが解除されてみかどちゃんの部屋の前まで重たい足を運ぶ
部屋に入るとリビングに通される
『どうしたんですか、急に』
「おれ…ずっときみに謝りたくて」
『謝る?』
「うん。…この間スターレスに来てくれたとき、晶と話してるのに割り込んじゃったこと」
『…ああ、ありましたね』
「晶と話してるきみを見てたら何かおれと話してるときのきみと違った気がして、少し焦っちゃって」
『…』
「でも、きみが帰った後に反省したんだ。おれたち、その…1回しちゃったけど付き合ってないし。きみが誰と仲良く話してても止める権利なんてないな、って」
『それで家まで来てくれたんですか?』
「だってきみと会えなかったから…。連絡先も知らないし、でも家はこの間来て分かってたから……本当にごめんっ」
少し涙混じりの声で謝罪をする
見たことのない表情を晶に見せてたことに対する悔しさはある
だけどそれ以上に怒らせてしまったのかもしれない、もうおれに会いに来てくれないのかもしれないという気持ちの方が強かった
この数日間を思い出すだけで涙がじわじわと浮かんでくる
『…怒ってないですよ』
「え…」
俯いた頭上に降ってきた返事にか細い声が出る
『怒ってないです』
にこりと笑うみかどちゃん
「ほ、本当?」
『はい』
「えっ、でもそれじゃあ何でスターレスで来てくれなかったの?」
『うーん、たまたま…会えなかったんですかね?スターレスには行ってましたから』
「そっか……そっかあ!それなら良かった!」
ホッとしたのも束の間でみかどちゃんのスマホからアラーム音が流れる
『あっ…お風呂の時間だ』
「入る時間決めてるの?」
『そうですね。生活リズムがあるので出来たらこの時間に入るようにしてます』
「へぇ~」
ちゃんとしてるんだなー、なんて思い席を立つ
「それじゃあ、おれ帰るね。急にお邪魔しちゃってごめんね」
みかどちゃんに目を向けるとキョトンとした顔をしている
『えっ、一緒に入らないんですか?』
「…え、ええっ!?だめだよ、そんなの」
『どうして?』
「どうして…って」
『私、まだ真珠さんとお話したいなあ…』
「っ!」
テーブルに置いた手を向かいに座っているみかどちゃんに握られる
『ねぇ…本当にだめ?』
そんな風に聞かれたら断れることなんて出来なくて、今日もおれはあの日みたいに流される
先に湯船に浸かっていると脱衣場からみかどちゃんの声が聞こえてきて、ドアが開くと咄嗟に背を向けて見ないようにする
『ふふっ…この間もう見たからそんなに恥ずかしくないでしょ』
「そ、そんなことないよ!それにあのときはこんなに明るくなかったし」
そう言うと湯船の中がミルク色が変わり、嗅いだことのある匂いが一面に広がる
「(これみかどちゃんの匂いだ…)」
するとみかどちゃんがゆっくりとおれの近くに入って来たのがわかる
『ね、これなら見えないから大丈夫でしょ?』
「う、うん」
振り返るとみかどちゃんが目の前にいる
見えないと言っても下を見ている訳にもいかないし、かと言ってずっと顔を見ていられる様なメンタルは持ち合わせていない
そんなに熱くない温度なのに顔も体も熱くなってくる
『…真珠さん、昨日泣きました?』
「えっ、ああ…うん。昨日っていうかここ何日か少し泣いたかも」
『もしかしてさっきのことで?』
「……うん」
目を反らしながら頷く
「でもどうしてそんなこと聞くの?」
『だって真珠さんの目の周り、少しだけ赤くなってる』
「えっうそ!?でも誰も何も…」
『今日ホールでしたか?』
「ううん、今日はレッスンだけだけど」
『あっ、そっか…シャワー室のシャンプーの匂いしましたもんね』
「(ん?)」
「それって…」
『?』
「なんで知ってるの?」
『なんでって…』
有り得ないとは思ったけど、また何かが引っ掛かってそんなことを聞いてしまった
『……何言ってるんですか。レッスン終わった後の皆さん、同じ匂いがしているからですよ』
「そっか、…そうだよね」
みかどちゃんにそう言われて安心していると、パシャパシャと顔にお湯をかけられる
「わっ…な、なに」
『真珠さんが変なこと考えてそうだったから』
「そんなこと…………少しだけあるけど」
『ふふっ』
「あっ、笑った」
『だってそれを言ったら明日なんて私と真珠さん…同じ匂いだし』
「あっ」
『それに真珠さん、口尖らせて言うから可愛くてつい』
「…!」
そんなことを言われて余計に顔が熱くなる
『あっ…ごめんなさい。可愛いとか言って…』
「むう」
少し拗ねた素振りをしているとみかどちゃんが身を乗り出してくる
見えない湯船の中で手が重なると同時に唇も重なる
「!」
『…これじゃ許してくれない?』
「え、えっと…」
重なった手の指の間からみかどちゃんの指が絡んでくる
『じゃあもう1回…今日する?』
下から覗き込まれて思わず
「だ、だからだめだよ。こんな…」
と、口にする
何度も流されたらだめだ、という意志はあるものの、あと数センチのところにある唇から漏れる声がその意志をかき乱す
『私は…したいけどな』
そう言うとまた唇が重なる
「っ…!」
逆上せているこんな頭じゃ考えが追い付かない
「…みかどちゃん」
だから
おれは今日もきみと…
でもね、おれ本当はわかってるんだ
きみにはおれじゃないってこと
だけど、今は少しでも近くにいたいから
「おれも本当はみかどちゃんと…」
『…はい』
「あの、おれなんだけど」
『真珠さん?ロック開けるのでどうぞ』
オートロックが解除されてみかどちゃんの部屋の前まで重たい足を運ぶ
部屋に入るとリビングに通される
『どうしたんですか、急に』
「おれ…ずっときみに謝りたくて」
『謝る?』
「うん。…この間スターレスに来てくれたとき、晶と話してるのに割り込んじゃったこと」
『…ああ、ありましたね』
「晶と話してるきみを見てたら何かおれと話してるときのきみと違った気がして、少し焦っちゃって」
『…』
「でも、きみが帰った後に反省したんだ。おれたち、その…1回しちゃったけど付き合ってないし。きみが誰と仲良く話してても止める権利なんてないな、って」
『それで家まで来てくれたんですか?』
「だってきみと会えなかったから…。連絡先も知らないし、でも家はこの間来て分かってたから……本当にごめんっ」
少し涙混じりの声で謝罪をする
見たことのない表情を晶に見せてたことに対する悔しさはある
だけどそれ以上に怒らせてしまったのかもしれない、もうおれに会いに来てくれないのかもしれないという気持ちの方が強かった
この数日間を思い出すだけで涙がじわじわと浮かんでくる
『…怒ってないですよ』
「え…」
俯いた頭上に降ってきた返事にか細い声が出る
『怒ってないです』
にこりと笑うみかどちゃん
「ほ、本当?」
『はい』
「えっ、でもそれじゃあ何でスターレスで来てくれなかったの?」
『うーん、たまたま…会えなかったんですかね?スターレスには行ってましたから』
「そっか……そっかあ!それなら良かった!」
ホッとしたのも束の間でみかどちゃんのスマホからアラーム音が流れる
『あっ…お風呂の時間だ』
「入る時間決めてるの?」
『そうですね。生活リズムがあるので出来たらこの時間に入るようにしてます』
「へぇ~」
ちゃんとしてるんだなー、なんて思い席を立つ
「それじゃあ、おれ帰るね。急にお邪魔しちゃってごめんね」
みかどちゃんに目を向けるとキョトンとした顔をしている
『えっ、一緒に入らないんですか?』
「…え、ええっ!?だめだよ、そんなの」
『どうして?』
「どうして…って」
『私、まだ真珠さんとお話したいなあ…』
「っ!」
テーブルに置いた手を向かいに座っているみかどちゃんに握られる
『ねぇ…本当にだめ?』
そんな風に聞かれたら断れることなんて出来なくて、今日もおれはあの日みたいに流される
先に湯船に浸かっていると脱衣場からみかどちゃんの声が聞こえてきて、ドアが開くと咄嗟に背を向けて見ないようにする
『ふふっ…この間もう見たからそんなに恥ずかしくないでしょ』
「そ、そんなことないよ!それにあのときはこんなに明るくなかったし」
そう言うと湯船の中がミルク色が変わり、嗅いだことのある匂いが一面に広がる
「(これみかどちゃんの匂いだ…)」
するとみかどちゃんがゆっくりとおれの近くに入って来たのがわかる
『ね、これなら見えないから大丈夫でしょ?』
「う、うん」
振り返るとみかどちゃんが目の前にいる
見えないと言っても下を見ている訳にもいかないし、かと言ってずっと顔を見ていられる様なメンタルは持ち合わせていない
そんなに熱くない温度なのに顔も体も熱くなってくる
『…真珠さん、昨日泣きました?』
「えっ、ああ…うん。昨日っていうかここ何日か少し泣いたかも」
『もしかしてさっきのことで?』
「……うん」
目を反らしながら頷く
「でもどうしてそんなこと聞くの?」
『だって真珠さんの目の周り、少しだけ赤くなってる』
「えっうそ!?でも誰も何も…」
『今日ホールでしたか?』
「ううん、今日はレッスンだけだけど」
『あっ、そっか…シャワー室のシャンプーの匂いしましたもんね』
「(ん?)」
「それって…」
『?』
「なんで知ってるの?」
『なんでって…』
有り得ないとは思ったけど、また何かが引っ掛かってそんなことを聞いてしまった
『……何言ってるんですか。レッスン終わった後の皆さん、同じ匂いがしているからですよ』
「そっか、…そうだよね」
みかどちゃんにそう言われて安心していると、パシャパシャと顔にお湯をかけられる
「わっ…な、なに」
『真珠さんが変なこと考えてそうだったから』
「そんなこと…………少しだけあるけど」
『ふふっ』
「あっ、笑った」
『だってそれを言ったら明日なんて私と真珠さん…同じ匂いだし』
「あっ」
『それに真珠さん、口尖らせて言うから可愛くてつい』
「…!」
そんなことを言われて余計に顔が熱くなる
『あっ…ごめんなさい。可愛いとか言って…』
「むう」
少し拗ねた素振りをしているとみかどちゃんが身を乗り出してくる
見えない湯船の中で手が重なると同時に唇も重なる
「!」
『…これじゃ許してくれない?』
「え、えっと…」
重なった手の指の間からみかどちゃんの指が絡んでくる
『じゃあもう1回…今日する?』
下から覗き込まれて思わず
「だ、だからだめだよ。こんな…」
と、口にする
何度も流されたらだめだ、という意志はあるものの、あと数センチのところにある唇から漏れる声がその意志をかき乱す
『私は…したいけどな』
そう言うとまた唇が重なる
「っ…!」
逆上せているこんな頭じゃ考えが追い付かない
「…みかどちゃん」
だから
おれは今日もきみと…
でもね、おれ本当はわかってるんだ
きみにはおれじゃないってこと
だけど、今は少しでも近くにいたいから
「おれも本当はみかどちゃんと…」