quartet
うそでしょ!?最後まで!?
ちょっと待ってよ、付き合って1日でってこと!?
いくらなんでも手が早すぎでしょーー!?
・・というようなキラの怒涛の尋問を、アスランはなんとか最後までポーカーフェイスでかわし続けた。
昨日のかわいすぎるカガリを思い返しながら。
何がきっかけかは分からないが、一度気持ちを認めたカガリは驚くほど素直だった。
まるで子どもが親に甘えるようにアスランから離れようとせず、密着してくる。
しかし子どもの場合と大きく違うのは、カガリが17歳の女性ということである。
柔らかな躰。
しかもずっと想いを寄せていた人。
手が出ないはずがない。
最初は服の上から躰を撫でていた手も、カガリの甘い吐息がこぼれると服の中に入っていく。
カガリの抵抗が無かったのでだんだんエスカレートしていったのだ。
さすがに両想いになった当日は何も用意してなかったため挿入直前で止めたが、
翌日は最後まで止まらなかった。
アスランの部屋のベッドで何度も果てたのがつい昨日のこと。
「はーーっ。ほんっと青天の霹靂だね。ここ数日の、僕とラクスが心配した時間を返してほしいよ」
どうやらキラは尋問を諦め、小言にシフトしたようだった。
「イチャつくのは構わないけど、部室をラブホテル代わりに使うのだけはやめてよね」
キラの何気ない一言が、アスランをハッとさせた。
部員が4人しかいない男女共同の部室。
アスランとカガリが2人きりになる機会などいくらでもある。
特にキラとラクスが付き合ってるのなら、彼らが先に帰宅することもあるわけで。
(まずい・・。自信がない・・)
カガリに何もせず我慢できる自信が。
昨日の今日でそんな理性など働くはずがないのだ。
「アスランーキラー!」
「おはようございます」
アスランが本気で頭を抱えていると、後ろからカガリとラクスの声が聞こえた。
「お、噂をすれば、だね」
親友の意地悪そうな笑みに、アスランも頭をかいて苦笑した。
これからまだ悩みは尽きないけれど。
とりあえず愛しい人の笑顔が見れたことに安堵し、そこに向かって歩き出した。
END