quartet



「新入部員!あつめよう!?」


期末テスト明け、突然こんなことを言い出したのはカガリだった。
数日ぶりの部活再開。
部室でほかの3人は瞬きして反応に遅れた。

今は7月なのだから当然である。


「カガリさん・・?」

「なに言い出すのカガリ、部員勧誘なんてこの4月にやったじゃない」

「そうだな」


3人の反応はカガリも予想していて、すぐに返した。

「でっでも、私たち来年引退だし、後輩がいないと部がなくなっちゃう」

「それはそうだけど、4月に集まらなかったのが7月に集まると思う?」

「私が頑張るから!まかせてくれ!」


「「え??」」

予想外のカガリの言葉にまたもや3人は耳を疑った。


「みんなはいつも通り部活やっててくれていいから!私が勧誘担当をする!」

「ちょ・・カガリ、本気なの?今さら・・・」

「ああ!絶対に部員増やすからな」

カガリの瞳は冗談を言ってるようなものではなかった。


「まずはポスター貼るスペースの交渉に、今から生徒会にかけあってくる」

「え・・・」

「今日はもうこっち戻らないから、部室のカギとか後よろしくな!」

3人が戸惑っている間に、カガリは鞄を持って部室を出た。



(ごめん・・・みんな)

・・時期外れなのも、今さらなのも、百も承知だ。

それでも、ほかに人がいないと無理だと思った。
ラクスの前でもキラの前でもアスランの前でも 自分は普通にできなくて。


もう、4人一緒ではいられないのだと。

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