恋唄 第18話



誰より大切な人が

壊れていく

俺の目の前で






【恋唄 第18話】







カガリのものとは思えない叫びと行動。
目が虚ろで…琥珀の瞳は何も映し出してはいなかった。

愕然とした。
カガリが俺の過去を気にしていたという事実よりも、あの錯乱した状態に…堪えた。



なぜ

どうしてカガリがこんなことに


あの日からずっと…カガリは傷ついてたんじゃない
自分を責めていたのか

壊れてしまうほどに





「触らないで!!!」


振り払われた俺の手は、行き場を失った。

心が千切られるかと思った・・・
あんな風に拒絶されたのは初めてで、真っ暗になった。


でも、目の前のカガリは、そのことでまた自分を責めて―――


「……ぅ、ぁ…っ、ぅぁぁああ」


泣き崩れる君を
シーツを被せてでも抱きしめずにはいられなかった。
腕が食い込むほど強く…


「ごめん……そんなに、苦しめて…っ…」


頼むからもう……!!
責めないでくれ
苦しまないでくれ

全部俺が―――!!



「カガ…、リ……っっごめ……」





・・ああ

俺がここまで追い詰めてしまったんだ

あんなにも笑顔が輝いていた人を

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