恋唄 第17話
音を立てて崩れていく
自分の中の何かが
【恋唄 第17話】
『好きでもない子と…こんなことしたのか…?』
口に出したときは分からなかった。
あれがどれだけ酷い言葉だったかなんて。
自己嫌悪と嫉妬に支配される
自分が自分じゃなくなっていく
どうしたら
『デートしよう』
アスランから来た連絡は、今までみたいに家に誘われるものじゃなかった。
私も最初は普通にデートしたいなんて思っていたけど
今はもうそんな事どうでもよかった―――
強引に、アスランの身体をベッドに倒した。
「…もう…言わないから…」
「カガ…リ……!?」
アスランは…私が子どもだから呆れたんだ。どうしようもないことに執着してアスランを困らせたから。
だからデートだなんて―――
いやだ
「もうあんなこと言ったりしない…!何があっても拒んだりしないから!!」
アスランに抱かれた人がいるのに…!
この世にアスランの全部を知ってる人がいるのに!!
私は知らないなんて
いやだ・・・・!!
「……っアスランのものになりたい…!早く……!!」
嫉妬まみれで
顔も心もぐちゃぐちゃで
無理矢理ぶつけたキスは……苦しみが増しただけだった。