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__近頃の多忙で、***体調が体を崩されたようだ。仕事熱心なお方だ、休まず張り切り過ぎてなんでも請け負ってしまったのだろう。高熱だったが、今は部屋で安静に療養しているという……
彼女らしいと言えば彼女らしいのだが、少しは自分の身を案じて欲しい。頼られる事が嬉しいのは分かるが、それを心配する者も居ることを分かってほしいものだ。
「………」
頭がボーッとする。眠気が取れなくてずっと寝ているみたい。実はこれ、夢だったりして。
よく言う“明晰夢”っていうの。夢の中だと自覚してる…っていうの。昔はよくあったし、きっとこれも夢の中なんだろう。感覚無いし。
とは言っても熱と分かってるからか、身体が重い。動きたくても動けないな。
うすらと眼前が暖かな光に包まれる。誰かがきっと部屋に入ってきたんだろう。ああ…ちょうどいいところに誰かがおかゆを運んできてくれたみたい。夢の中なら欲しいものをすぐ用意できるものね。
その“人”を見ると、橙色をした、何やら派手な髪色の男が居た。夢の中というのは本当に直球で、素直に自分が今“欲しい”欲望を叶えてくれる。
私の様子を見ながらも、卓の上にお盆を入れ替えてくれている。
触れたい。どうせ夢の中なんだから、好きにしよう。現実じゃ絶対出来ない事を。
重い体を無理矢理動かして、彼の首の後ろに腕を回して、ジッと瞳を見つめ上げる。
「……だいすき」
もうこれでいいや。満足した私はこのまま夢の中で寝入る。次の夢はなんだろうな。
心臓の鼓動が止まらない。突然抱きつかれて、あんな蕩けた表情で見上げられ、あの言葉……。きっと寝惚けていただけなんだ。そうに違いない。
彼女をすぐ横に寝かし付けて、足早に去った俺は、空になっているお椀と水を持って食堂に向かったのだ。
彼女らしいと言えば彼女らしいのだが、少しは自分の身を案じて欲しい。頼られる事が嬉しいのは分かるが、それを心配する者も居ることを分かってほしいものだ。
「………」
頭がボーッとする。眠気が取れなくてずっと寝ているみたい。実はこれ、夢だったりして。
よく言う“明晰夢”っていうの。夢の中だと自覚してる…っていうの。昔はよくあったし、きっとこれも夢の中なんだろう。感覚無いし。
とは言っても熱と分かってるからか、身体が重い。動きたくても動けないな。
うすらと眼前が暖かな光に包まれる。誰かがきっと部屋に入ってきたんだろう。ああ…ちょうどいいところに誰かがおかゆを運んできてくれたみたい。夢の中なら欲しいものをすぐ用意できるものね。
その“人”を見ると、橙色をした、何やら派手な髪色の男が居た。夢の中というのは本当に直球で、素直に自分が今“欲しい”欲望を叶えてくれる。
私の様子を見ながらも、卓の上にお盆を入れ替えてくれている。
触れたい。どうせ夢の中なんだから、好きにしよう。現実じゃ絶対出来ない事を。
重い体を無理矢理動かして、彼の首の後ろに腕を回して、ジッと瞳を見つめ上げる。
「……だいすき」
もうこれでいいや。満足した私はこのまま夢の中で寝入る。次の夢はなんだろうな。
心臓の鼓動が止まらない。突然抱きつかれて、あんな蕩けた表情で見上げられ、あの言葉……。きっと寝惚けていただけなんだ。そうに違いない。
彼女をすぐ横に寝かし付けて、足早に去った俺は、空になっているお椀と水を持って食堂に向かったのだ。
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