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暗くふわふわとした心地の良い世界に、何か温かく柔らかいものが触れた気がする。触れられた箇所は熱を帯びて、じんわりと暖かくなる。
その感覚にうつろ目ながらも瞼を開け、周りを見遣る。薄目で見えたのは、外の風景と誰かが襖を閉じた事だけ。そしてまた、夢に引かれて行くのだ。
朝、小鳥の声がなく頃に、冷たい水を顔につける。覚醒したての自分の意識は、真っ直ぐと厨房へと向かった。
「…まあっ、斉藤さん、おはようございます。ごめんなさい、まだご飯の準備出来てないの。もう少し待っててもらえますか?」
長い髪を括りあげ、割烹着姿の***さん。朝早くから朝食の準備をしてくれている。
「…? どうしたんですか?」
眉尻を下ろし、小首を傾げる。俺がじっと彼女を見ていることを不思議に思っているだろう。
今の俺は、そうだったら良いな、という期待しかないのだ。あの時、外の風景が見える程に低い身長、風に靡く髪。どう考えたって君しか居ない。
また触れられた箇所が熱くなる。それは擽ったくもまた気持ちが良いのだ。皮膚ごとマッサージされてるような、そんな感覚。
頭を下げて、厨房を出た。今朝のことについて、彼女に聞くようなことではないと思う。
ただ君だったんじゃないか、っていう期待と高揚感がずっと残り続けるだけだ。
「…バレて、ないよね」
唇に指を当てる。彼は一度眠ってしまったら中々起きない人。だからあんなことしても、分からないと思った。だけど、さっき彼がここにやってきた時、どきりとした。バレて、嫌がられたんじゃないかと思った。
でもそれは杞憂だったみたいで、胸を撫で下ろして包丁を握り直す。
あの事はずっと私の心の中に留めておこう。愛おしくてたまらない彼への気持ちを。
その感覚にうつろ目ながらも瞼を開け、周りを見遣る。薄目で見えたのは、外の風景と誰かが襖を閉じた事だけ。そしてまた、夢に引かれて行くのだ。
朝、小鳥の声がなく頃に、冷たい水を顔につける。覚醒したての自分の意識は、真っ直ぐと厨房へと向かった。
「…まあっ、斉藤さん、おはようございます。ごめんなさい、まだご飯の準備出来てないの。もう少し待っててもらえますか?」
長い髪を括りあげ、割烹着姿の***さん。朝早くから朝食の準備をしてくれている。
「…? どうしたんですか?」
眉尻を下ろし、小首を傾げる。俺がじっと彼女を見ていることを不思議に思っているだろう。
今の俺は、そうだったら良いな、という期待しかないのだ。あの時、外の風景が見える程に低い身長、風に靡く髪。どう考えたって君しか居ない。
また触れられた箇所が熱くなる。それは擽ったくもまた気持ちが良いのだ。皮膚ごとマッサージされてるような、そんな感覚。
頭を下げて、厨房を出た。今朝のことについて、彼女に聞くようなことではないと思う。
ただ君だったんじゃないか、っていう期待と高揚感がずっと残り続けるだけだ。
「…バレて、ないよね」
唇に指を当てる。彼は一度眠ってしまったら中々起きない人。だからあんなことしても、分からないと思った。だけど、さっき彼がここにやってきた時、どきりとした。バレて、嫌がられたんじゃないかと思った。
でもそれは杞憂だったみたいで、胸を撫で下ろして包丁を握り直す。
あの事はずっと私の心の中に留めておこう。愛おしくてたまらない彼への気持ちを。
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