落ち着け。落ち着くんだ。心臓の鼓動が早すぎる。自分でも聞こえるくらいだ。
今、俺は布団の中で、＊＊＊さんに腕枕をしていて、そして彼女の頭が近くにあって、彼女と体を密着していて、良い匂いもしてくるし、顔も熱くなっている気がするし、下の方にも熱が溜まってしまいそうで鎮めるのも大変で……。
彼女と一緒に眠るのは初めてだ。たまたま明日がオフなのが被って、二人きりだけの時間を作ろうと思ったのだ。そんな矢先、＊＊＊さんは俺の布団の中に潜り込んできて、それだけだったらかわいいなぁと思うだけだったが、彼女は俺の腕を動かして所謂 腕枕 なるものに仕上げたんだZ。恋人になって約数日、こんなに密着するのは……緊張してしまうZ……。女性とこんなことするのは勿論初めてで、彼女もきっと初めてだろうから……。

「……」

心臓の音、聞こえてないだろうか。そう考えていると、彼女がさらに俺の胸の中へと入り込んでくる。ぎゅうっとするその姿に、思わず俺は口元が緩んでしまう。駄目だ。可愛いZ。右手でガッツポーズをしてしまったZ。

空いた手で、彼女の体を抱き込もうとする。腰を抱くのは……、ゆ、勇気が要るZ。だからそっと肩に腕を回した。

早く寝なければっ……。ドキドキする状況の中、俺は強く瞳を閉じた。