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「あ?***が猫になっただァ?何今更そんな二次創作界で使い古されてそうなネタを。どうせ猫耳猫しっぽついた美少女キャラみたいになってんだろ」
「副長、なったの斉藤隊長ですし美少女キャラで済んだら良かったのにって言うレベルでガチの猫です」
「は?」
連れてこられたのは斉藤の毛髪と同じ毛色のした猫。彼らしくふわふわとした毛並みで鋭く赤い瞳は彼を想像させるものだ。
「マジで猫です」
「……」
「……経緯説明して?」
南蛮渡来の秘薬“猫猫丸(にゃんにゃんがん)”。その名の通り飲んだ者はたちまち猫になってしまう薬。
その秘薬は江戸国内でも第6類毒物として見なされているが、パッケージが非常に似ておりそのまま市場に並ばれてしまうこともしばしば。
「つまり隊長はこの下痢止め薬と猫猫丸を間違って飲んでしまったのが原因らしいんです」
「危険物取り扱いガバガバかよ」
「…現在、その猫猫丸は回収しのちに処分される予定です」
「……どのくらいで終は元に戻る」
「彼が飲んだのは一錠のみ。話によると時間はそう長くはないそうで」
脇を抱えていた斉藤(猫)を降ろす。
「一応意識はそのままらしいので、話はできます……が、斉藤隊長の場合喋りませんし、この通り全然鳴かないんですよ」
ね、斉藤隊長。と視線を彼と合わせるが、じっと山崎の瞳を見つめたままで何も反応は無い。
「ほらー」
「***には言ったのか」
「いえ……まだ伝えていません。きっと今頃斉藤隊長を探している頃でしょう。状況説明しなくっちゃ……」
とん、とん。他の隊士でもない軽い足音。その音に斉藤はピクリと耳を立てる。
「すみません遅くなりました。終くんがどこにも居なくて………………。…その猫っ……どうしたんですか…!?」
猫の姿を見るや否や目をキラキラと光らせる。ペット禁止のこの屯所では野生の猫は稀に来るものの、動物はそんなに居ないのだ。
「きゃあ〜〜〜〜!可愛いぃ!飼うんですか!?ようやく飼うんですか!?」
猫を目にした***は真っ先に猫を抱き上げる。抱き上げられた斉藤は満更でもなく、というか思いっきり嬉しそうであり、喉を撫でられぐるると満足そうに鳴らした。
「あからさまだなぁ斉藤隊長……」
今なら許されると言わんばかりにその豊満な胸に頭を擦り付けている。猫としての本能なのか下心なのか分からない。何故なら猫だからだ……。
「あー***。そいつな……」
「居ないと思ったら終くん猫ちゃんにされてたんですね……なんてことに……」
顔を斉藤の顔に寄せると、斉藤も猫の顔を***に擦り付けた。
「もふもふのふわふわな猫ちゃんに……」
「数時間したら戻るだろうな。要件は明日で良い、それまで***が見てやってくれ」
「はいっ」
当然の如く斉藤を胸に抱き上げ、部屋に戻って行った。
「……ヘンな事しないでしょうね」
「しねーだろ。だって猫だし」
「だといいんですがね…」
「終くん、何で遊ぶ?猫じゃらしとか毬とかもあるけど」
「……」
「……遊ばないの?」
ちょっぴりしゅんとした***。猫じゃらしを目の前にし振っても反応しない。斉藤本人ではあるが、猫なのだから多少の猫の本能的なので反応するかと思いきや全くのスルー。
膝上に乗ったままの斉藤はそのまま眠ってしまった。
「…猫になっても眠るのが好きなのね」
斉藤が寝てしまったことにより暇を持て余す***。斉藤を持ち上げそのまま横になり胸の上に乗せる。
「本当に終くんのお顔にそっくりね」
寝顔まで本当彼そのもの。妙に可愛らしくて愛おしい。
彼と一緒に彼の部屋で昼寝する。普段と全然変わらない。それは恋人になる前からも一緒で恋猫になった今でも何一つ変わらない。一つ違ったのは今猫になっちゃったってことだけど。
「…………………っ」
じいっと斉藤の顔を見つめる。動物の鼻はどうしてこう愛くるしいのだ。
「……ちょっとだけ」
その鼻の頭に、***は唇を寄せた。
猫になってしまってから、当然文字は書けず人との対話が出来ない。猫になった今でも、自分は己の声を出すのが苦手みたいだZ
確かに思えばあのパッケージいつもと違うなぁとは思ったが、まさかそんな代物だとは思わなかった。良かった、彼女が飲んでなくて。いやむしろ***さんが猫になった姿は見てみたいっちゃ見てみたいが、思ったよりも大変そうだ。
遠くからこちらに向かう足音が聞こえる。聴覚が冴え渡る今、自分はこの足音が何者かを知ってる。***さんだ。俺は振り返って彼女が来るのを待った。
部屋を覗く彼女は非常に大きく、いや大きいところは本当に大きいのだが、いつもは見下ろしていた彼女を今や見上げなければ顔が見えない状態に。
彼女に抱き上げられた。ふわふわする彼女のそれに当てられる。悪くないZ。
猫じゃらしや毬を出されてしまったが、確かに猫となった今では本能として狩りたい気持ちが溢れ出るが、何よりも己の睡魔には耐えきれなかったZ……………
小さな体の彼女だが、心は大きく俺を包み込んでくれる。優しくて暖かくて、心地良い。
(……***、さん……)
口元に柔らかな感触を覚えながら、自分は目を覚ました。
「……………………」
世界は小さくなった。いや、元に戻っている。何もかもが大きくない。人間の頃と同じく、そのサイズは全て元に戻っていた。
“姫のキスで元の姿に戻る”なんていう御伽噺を思い出す。そんな事が、起きるのか。
でも、俺はこうやって元の姿に戻れたんだ。彼女の姿を一目見よう。喜びながら下にいた彼女を見下ろすが、そこに彼女の姿はいなかった。
そこには、綺麗な毛並みをした猫が仰向けで驚いた表情でこっちを向いている。
「***ちゃん〜。さっき知った情報なんだけど、接吻などの行為をすると症状が非対象者に移る可能性があるから注意して、だって」
ぐいっと山崎は部屋の光景を覗く。
「………………………みゃ」
「や……やっぱやったァァーーーーー!?」
「非対象者に移った場合の時間のリセットはされないらしい。つまりあと数十分でこいつは元に戻るってよ」
[ホッ]
「副長、なったの斉藤隊長ですし美少女キャラで済んだら良かったのにって言うレベルでガチの猫です」
「は?」
連れてこられたのは斉藤の毛髪と同じ毛色のした猫。彼らしくふわふわとした毛並みで鋭く赤い瞳は彼を想像させるものだ。
「マジで猫です」
「……」
「……経緯説明して?」
南蛮渡来の秘薬“猫猫丸(にゃんにゃんがん)”。その名の通り飲んだ者はたちまち猫になってしまう薬。
その秘薬は江戸国内でも第6類毒物として見なされているが、パッケージが非常に似ておりそのまま市場に並ばれてしまうこともしばしば。
「つまり隊長はこの下痢止め薬と猫猫丸を間違って飲んでしまったのが原因らしいんです」
「危険物取り扱いガバガバかよ」
「…現在、その猫猫丸は回収しのちに処分される予定です」
「……どのくらいで終は元に戻る」
「彼が飲んだのは一錠のみ。話によると時間はそう長くはないそうで」
脇を抱えていた斉藤(猫)を降ろす。
「一応意識はそのままらしいので、話はできます……が、斉藤隊長の場合喋りませんし、この通り全然鳴かないんですよ」
ね、斉藤隊長。と視線を彼と合わせるが、じっと山崎の瞳を見つめたままで何も反応は無い。
「ほらー」
「***には言ったのか」
「いえ……まだ伝えていません。きっと今頃斉藤隊長を探している頃でしょう。状況説明しなくっちゃ……」
とん、とん。他の隊士でもない軽い足音。その音に斉藤はピクリと耳を立てる。
「すみません遅くなりました。終くんがどこにも居なくて………………。…その猫っ……どうしたんですか…!?」
猫の姿を見るや否や目をキラキラと光らせる。ペット禁止のこの屯所では野生の猫は稀に来るものの、動物はそんなに居ないのだ。
「きゃあ〜〜〜〜!可愛いぃ!飼うんですか!?ようやく飼うんですか!?」
猫を目にした***は真っ先に猫を抱き上げる。抱き上げられた斉藤は満更でもなく、というか思いっきり嬉しそうであり、喉を撫でられぐるると満足そうに鳴らした。
「あからさまだなぁ斉藤隊長……」
今なら許されると言わんばかりにその豊満な胸に頭を擦り付けている。猫としての本能なのか下心なのか分からない。何故なら猫だからだ……。
「あー***。そいつな……」
「居ないと思ったら終くん猫ちゃんにされてたんですね……なんてことに……」
顔を斉藤の顔に寄せると、斉藤も猫の顔を***に擦り付けた。
「もふもふのふわふわな猫ちゃんに……」
「数時間したら戻るだろうな。要件は明日で良い、それまで***が見てやってくれ」
「はいっ」
当然の如く斉藤を胸に抱き上げ、部屋に戻って行った。
「……ヘンな事しないでしょうね」
「しねーだろ。だって猫だし」
「だといいんですがね…」
「終くん、何で遊ぶ?猫じゃらしとか毬とかもあるけど」
「……」
「……遊ばないの?」
ちょっぴりしゅんとした***。猫じゃらしを目の前にし振っても反応しない。斉藤本人ではあるが、猫なのだから多少の猫の本能的なので反応するかと思いきや全くのスルー。
膝上に乗ったままの斉藤はそのまま眠ってしまった。
「…猫になっても眠るのが好きなのね」
斉藤が寝てしまったことにより暇を持て余す***。斉藤を持ち上げそのまま横になり胸の上に乗せる。
「本当に終くんのお顔にそっくりね」
寝顔まで本当彼そのもの。妙に可愛らしくて愛おしい。
彼と一緒に彼の部屋で昼寝する。普段と全然変わらない。それは恋人になる前からも一緒で恋猫になった今でも何一つ変わらない。一つ違ったのは今猫になっちゃったってことだけど。
「…………………っ」
じいっと斉藤の顔を見つめる。動物の鼻はどうしてこう愛くるしいのだ。
「……ちょっとだけ」
その鼻の頭に、***は唇を寄せた。
猫になってしまってから、当然文字は書けず人との対話が出来ない。猫になった今でも、自分は己の声を出すのが苦手みたいだZ
確かに思えばあのパッケージいつもと違うなぁとは思ったが、まさかそんな代物だとは思わなかった。良かった、彼女が飲んでなくて。いやむしろ***さんが猫になった姿は見てみたいっちゃ見てみたいが、思ったよりも大変そうだ。
遠くからこちらに向かう足音が聞こえる。聴覚が冴え渡る今、自分はこの足音が何者かを知ってる。***さんだ。俺は振り返って彼女が来るのを待った。
部屋を覗く彼女は非常に大きく、いや大きいところは本当に大きいのだが、いつもは見下ろしていた彼女を今や見上げなければ顔が見えない状態に。
彼女に抱き上げられた。ふわふわする彼女のそれに当てられる。悪くないZ。
猫じゃらしや毬を出されてしまったが、確かに猫となった今では本能として狩りたい気持ちが溢れ出るが、何よりも己の睡魔には耐えきれなかったZ……………
小さな体の彼女だが、心は大きく俺を包み込んでくれる。優しくて暖かくて、心地良い。
(……***、さん……)
口元に柔らかな感触を覚えながら、自分は目を覚ました。
「……………………」
世界は小さくなった。いや、元に戻っている。何もかもが大きくない。人間の頃と同じく、そのサイズは全て元に戻っていた。
“姫のキスで元の姿に戻る”なんていう御伽噺を思い出す。そんな事が、起きるのか。
でも、俺はこうやって元の姿に戻れたんだ。彼女の姿を一目見よう。喜びながら下にいた彼女を見下ろすが、そこに彼女の姿はいなかった。
そこには、綺麗な毛並みをした猫が仰向けで驚いた表情でこっちを向いている。
「***ちゃん〜。さっき知った情報なんだけど、接吻などの行為をすると症状が非対象者に移る可能性があるから注意して、だって」
ぐいっと山崎は部屋の光景を覗く。
「………………………みゃ」
「や……やっぱやったァァーーーーー!?」
「非対象者に移った場合の時間のリセットはされないらしい。つまりあと数十分でこいつは元に戻るってよ」
[ホッ]
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