「＊＊＊ちゃ〜ん！」
「ああ、山崎さん達」

屯所の門前で掃き掃除をしているところに、複数人の隊士達は＊＊＊の元へとやってきた。よく隊士達とは会話しているが、彼らはどこか目線をそらし、もぞもぞとしながら身をよじらせていた。

「あ、あの、さ」
「はい？」
「＊＊＊ちゃんって、明日非番？」
「ええ、まあ」
「じゃあさ！俺と一緒に映画とか……」
「ああごめんなさい。明日は学校に行って提出物を出しに行かなければいけないんです…」
「そ、そっか！い、忙しいもんね！」
「あの＊＊＊ちゃん、今度もし良かったらなんだけど、俺と…その…街行かないかって…」
「その非番の日が空いていればですけど、良いですよ」
「ダメに決まってるだろ！＊＊＊ちゃんは俺とデートに……！」

やいやいと、隊士達は口喧嘩を始めてしまった。どう収拾をつければいいのか狼狽する＊＊＊だったが、次の瞬間隊士達が爆風と共に吹き飛ばされてしまった。

「ったく、何仕事中にデートの約束つけ込んでんでィ。睡眠の邪魔される俺の身にもなってみろアホ共」
「そ、総悟くん」
「何、急にモテ期入っちゃったわけ？」
「そんなんじゃないけど…」
「いいですけどね。別に。多少なりともああいうのを切り抜ける術は身に付けた方がいいですぜィ」

そう言うと沖田はバズーカを片手に空いた手を後ろ手に上げ、いつものように去っていった。