pheromone
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縁側から、ドンドンと踏み荒らすような足音が聞こえてくる。その音に怯える***を守るように背を向け、構える。
スパンと開かれた先には、やはりか、と呟き***を見据える土方の姿がそこにはあった。
「友人に電話を掛けても居ないって答えてきてな…どこに居るのかと思っていたが、やはり外では無く中に居たか」
「ひじ、かたさん……」
「うろちょろされても困る。お前は俺の近くに居りゃそれでいいんだよ」
そっと刀を抜き、刃を斉藤に向けた。
「どけ、終。そいつは、俺の物だ」
「……」
斉藤も、迎え撃つように刀を抜いた。
「斉藤さんっ……!」
ここに居ては、彼女が安心出来ない。
副長を傷付けるわけではない、ただ隙を突いて気絶させる程を狙う。彼も副長だ、そんな簡単に倒せる相手では無いが、一時的な戦闘の中止は可能だろう。
斉藤の一手が、土方の刃とかち合う。二打、三打と。そして見えた土方の隙。副長、御免! と斉藤は心の中で念じ、土方の鳩尾を蹴り倒す。吹き飛ばされた土方は庭に放り出され、体が起き上がれなくなっていた。
その間に***の手首を掴み、部屋を出る。ここから安全な場所など知らない、だが今危険な状況であるならば、出るしかないのだろう。
「……!」
すると、目の前に隊士達が刀を持ち二人の行く先を阻む。
「斉藤隊長、その人を離してください」
隊士達は刃をこちらに向ける。普通なら、局中法度を破った事によりここに居るもの達は全員処断の対象なのだが、状況が状況だ。それに、彼らの意思でやったことでは無いのだ。
「その人は俺のです」
ぐっと、片手の小太刀を構える。彼女を離さないよう、しっかりと握り締めながら。
…だが、ある言葉を耳にした隊士達が、その言葉に対して異議を叫んだ。
「……あの人はお前のじゃねぇ!俺のだ!」
その言葉に呼応するかのように、剣を構えていた隊士達は一斉に剣を下ろし、胸倉を突っかかりに行く。
「勝手に***ちゃんをテメェのモノ扱いすんじゃねぇ!」
「言ったの俺じゃねえよアイツだっての!」
二人を置き、隊士達は喧嘩を始めてしまった。
***の誘惑以前にも彼らは喧嘩っ早い。取り残された二人はその場を動かなかった。いや、斉藤が動かないのだ。
斉藤の顔を覗くと、彼らをじっと見つめ何かを考えていた。そして意を決したかのように、***の方を向き、マスクを下ろす。
「へっ…、さ、斉藤さ……」
斉藤は、***の唇に口付けたのだ。
スパンと開かれた先には、やはりか、と呟き***を見据える土方の姿がそこにはあった。
「友人に電話を掛けても居ないって答えてきてな…どこに居るのかと思っていたが、やはり外では無く中に居たか」
「ひじ、かたさん……」
「うろちょろされても困る。お前は俺の近くに居りゃそれでいいんだよ」
そっと刀を抜き、刃を斉藤に向けた。
「どけ、終。そいつは、俺の物だ」
「……」
斉藤も、迎え撃つように刀を抜いた。
「斉藤さんっ……!」
ここに居ては、彼女が安心出来ない。
副長を傷付けるわけではない、ただ隙を突いて気絶させる程を狙う。彼も副長だ、そんな簡単に倒せる相手では無いが、一時的な戦闘の中止は可能だろう。
斉藤の一手が、土方の刃とかち合う。二打、三打と。そして見えた土方の隙。副長、御免! と斉藤は心の中で念じ、土方の鳩尾を蹴り倒す。吹き飛ばされた土方は庭に放り出され、体が起き上がれなくなっていた。
その間に***の手首を掴み、部屋を出る。ここから安全な場所など知らない、だが今危険な状況であるならば、出るしかないのだろう。
「……!」
すると、目の前に隊士達が刀を持ち二人の行く先を阻む。
「斉藤隊長、その人を離してください」
隊士達は刃をこちらに向ける。普通なら、局中法度を破った事によりここに居るもの達は全員処断の対象なのだが、状況が状況だ。それに、彼らの意思でやったことでは無いのだ。
「その人は俺のです」
ぐっと、片手の小太刀を構える。彼女を離さないよう、しっかりと握り締めながら。
…だが、ある言葉を耳にした隊士達が、その言葉に対して異議を叫んだ。
「……あの人はお前のじゃねぇ!俺のだ!」
その言葉に呼応するかのように、剣を構えていた隊士達は一斉に剣を下ろし、胸倉を突っかかりに行く。
「勝手に***ちゃんをテメェのモノ扱いすんじゃねぇ!」
「言ったの俺じゃねえよアイツだっての!」
二人を置き、隊士達は喧嘩を始めてしまった。
***の誘惑以前にも彼らは喧嘩っ早い。取り残された二人はその場を動かなかった。いや、斉藤が動かないのだ。
斉藤の顔を覗くと、彼らをじっと見つめ何かを考えていた。そして意を決したかのように、***の方を向き、マスクを下ろす。
「へっ…、さ、斉藤さ……」
斉藤は、***の唇に口付けたのだ。