pheromone
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はあ、と***はため息を吐く。斉藤終に恋をしてもう二年経っているのにも関わらず、これといったアプローチは未だに出来ていない。出来ているとすれば会話、茶の差し入れくらいだ。強いて言えば夜遅くまで資格の勉強をしている際、気遣いで茶を差し入れてくれる時もあるが、恋愛的アピールは一切無いのだ。これではただの良い知り合い止まりだ、***はトートバッグを片手に項垂れて街を歩く。
「……あら、そこのお姉さん」
童顔である事を多少気にしており、こう見えてももう19なのだが、お世辞でもお姉さんと言われたことが嬉しく、思わずその声の元を見てしまった。洋装を着込んだ女性は如何にも営業中であると分かる。
「貴女…悩みが大有りですのね?」
そう言われどきりと驚く。まるで心の中を刺されたかのように。
「悩みはお肌に出ますのよ。でも悩みは一生消えない物…ですが、お肌の悩みは消えますのよ」
「は、はあ……」
「ですから、弊社のカ◯ボウ化粧品の新商品の無料サンプルをお試しください」
やはりそういう呼び込みだったのか、だがしかし***はあのカネ◯ウ化粧品の使用者でもあり、無料サンプルと言われれば足を止めないわけでも無かったのだ。おどおどと席に誘導され座った。
「今の肌を美しく見せ、綺麗な肌はより美しく…。さまざまな場面で肌の印象というのは非常に効果を与えますわ。それは職場の人間でも、恋心を抱いている相手でも」
「っ……」
「清潔な方というのは好印象を持たれ、面接や会議でも非常に有効的だと証明されていますわ」
女性は小瓶から液を手のひらに延べ、***の顔に塗っていく。話をまくしたてられながらも、***は塗られるがまま状況を待った。
「……はい、これで終わりました。素敵なお肌になられますわ」
「あの…効果っていうのはどれくらいで…」
「すぐに効くわけではございませんが、徐々に貴女の魅力が発揮されることでしょう…。貴女には今以上の美しさが有りますわ。それを自信に持ってお過ごしくださいませ……」
まるでそこから追い出されるかのように、今***は広場に立ち尽くしていた。きっとそこから出てきたのだろうというようなビルを振り返り、まるで一瞬の白昼夢を見ていたかのような感覚を覚えつつも、買い物に行く途中なのを思い出し小走りに駆けた。一枚のビラが***の側を通り過ぎて。
「……あら、そこのお姉さん」
童顔である事を多少気にしており、こう見えてももう19なのだが、お世辞でもお姉さんと言われたことが嬉しく、思わずその声の元を見てしまった。洋装を着込んだ女性は如何にも営業中であると分かる。
「貴女…悩みが大有りですのね?」
そう言われどきりと驚く。まるで心の中を刺されたかのように。
「悩みはお肌に出ますのよ。でも悩みは一生消えない物…ですが、お肌の悩みは消えますのよ」
「は、はあ……」
「ですから、弊社のカ◯ボウ化粧品の新商品の無料サンプルをお試しください」
やはりそういう呼び込みだったのか、だがしかし***はあのカネ◯ウ化粧品の使用者でもあり、無料サンプルと言われれば足を止めないわけでも無かったのだ。おどおどと席に誘導され座った。
「今の肌を美しく見せ、綺麗な肌はより美しく…。さまざまな場面で肌の印象というのは非常に効果を与えますわ。それは職場の人間でも、恋心を抱いている相手でも」
「っ……」
「清潔な方というのは好印象を持たれ、面接や会議でも非常に有効的だと証明されていますわ」
女性は小瓶から液を手のひらに延べ、***の顔に塗っていく。話をまくしたてられながらも、***は塗られるがまま状況を待った。
「……はい、これで終わりました。素敵なお肌になられますわ」
「あの…効果っていうのはどれくらいで…」
「すぐに効くわけではございませんが、徐々に貴女の魅力が発揮されることでしょう…。貴女には今以上の美しさが有りますわ。それを自信に持ってお過ごしくださいませ……」
まるでそこから追い出されるかのように、今***は広場に立ち尽くしていた。きっとそこから出てきたのだろうというようなビルを振り返り、まるで一瞬の白昼夢を見ていたかのような感覚を覚えつつも、買い物に行く途中なのを思い出し小走りに駆けた。一枚のビラが***の側を通り過ぎて。