pheromone
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廊下を歩くと奥に斉藤が部屋に戻ろうとしている姿を見つける。
今日こそは……! と気合を入れ、斉藤の背後から声を掛ける。
「……斉藤さんっ!」
「…?」
声に気付いた斉藤はぬっと振り返る。うきうきとした表情で声を掛けてくる***の姿に、少し瞳が和らいだようにも見えた。
「あのっ」
「ねえねえ***ちゃん」
突如、隊士達が***の周りを囲い込む。
「聞きたいことがあるんだけどさ……」
「***ちゃんじゃないと分からなくって」
やいやいと、隊士達は斉藤と***の間を妨げる。どうしようと狼狽する***は、ごめんなさい、あとで、と言って彼らに連れて行かれてしまった。
静かになった廊下で一人、顔を伏せ、静かに自室に戻って行く。
(……***さんは可愛いから、仕方ない…)
男所帯の中、唯一の若い女中なのだ。可愛らしく、気が利き、家事もそつなくこなし、それだから隊士達の憧れの存在になるわけで。人気者にならないわけがない。いつも茶を淹れてくれたり、話し掛けてくれたりするのは自分が特別だからではなく、彼女にとって普通のことであって、きっと俺の事はただの知り合い、良くて友人と思われてるだけかもしれない。
マスクの下でため息を吐く。
彼女の事が気になってから約一年。未だに彼女との距離が縮まらない。今日こそは今日こそは、と思いながらも、いざ彼女にアタックしようとすると緊張してお腹が痛くなり厠にダッシュしてしまうのだ。そんな日々が幾日も続き、遂に一年経ってしまった。
もやもやと胸を曇らせ、悩む。
今日こそは……! と気合を入れ、斉藤の背後から声を掛ける。
「……斉藤さんっ!」
「…?」
声に気付いた斉藤はぬっと振り返る。うきうきとした表情で声を掛けてくる***の姿に、少し瞳が和らいだようにも見えた。
「あのっ」
「ねえねえ***ちゃん」
突如、隊士達が***の周りを囲い込む。
「聞きたいことがあるんだけどさ……」
「***ちゃんじゃないと分からなくって」
やいやいと、隊士達は斉藤と***の間を妨げる。どうしようと狼狽する***は、ごめんなさい、あとで、と言って彼らに連れて行かれてしまった。
静かになった廊下で一人、顔を伏せ、静かに自室に戻って行く。
(……***さんは可愛いから、仕方ない…)
男所帯の中、唯一の若い女中なのだ。可愛らしく、気が利き、家事もそつなくこなし、それだから隊士達の憧れの存在になるわけで。人気者にならないわけがない。いつも茶を淹れてくれたり、話し掛けてくれたりするのは自分が特別だからではなく、彼女にとって普通のことであって、きっと俺の事はただの知り合い、良くて友人と思われてるだけかもしれない。
マスクの下でため息を吐く。
彼女の事が気になってから約一年。未だに彼女との距離が縮まらない。今日こそは今日こそは、と思いながらも、いざ彼女にアタックしようとすると緊張してお腹が痛くなり厠にダッシュしてしまうのだ。そんな日々が幾日も続き、遂に一年経ってしまった。
もやもやと胸を曇らせ、悩む。