第5章~笑顔と魔法と幸せの国~
__氷の橋を渡り切ったその先には、レンガ造りの赤い屋根の建物がありました。
赤と銀の大きなリボンで飾られたガラスのドアの両脇には二本の木が立っており、その木には何故かぴかぴかと光る電球が巻きついています。
リュミ「秋の国とはまたちょっと違う建物ね、どうして木に明かりをつけてるのかしら?」
レプリカント「ちょっと…懐かしい、感じ…が、する…ね」
アカネ「冬の国でも秋の国みたいにお祭りをしているんでしょうか?」
リウム「飾りなのかな…?街灯代わりだったり…?」
ノクトン「す、すごい…本に書いてあった通りだ…(装飾をまじまじと見つめ)」
アリス「リボン可愛い~♡お祭りの匂いがしますっ(ふふんと鼻を鳴らし)」
マルガリータ「キレイ…優しい灯りがする」
フェリーエ「あぁ…この明かり………変わってないなぁ」
カラリェーヴァ「素敵な装飾ですわね、興味深いですわ…」
アルク「この国じゃあずっとお祭りみたいな感じなのか…?」
ノクトン「ほわぁ…ずっとお祭りか…それ、すごい楽しそう…!(目を輝かせ)」
トニー「すごく綺麗なところだね…!」
リウム「うぅ…それにしても寒いな……早く暖めるようなとこに行きたいよ……(軽く身震いしながら)」
マルガリータ「リウム、大丈夫…?」
アリス「くっつこー!そしたら暖かいよ!」
リベロス「息が白いもんなァ……全く、勘弁してくれ…」
アルク「……ん〜〜……でも年がら年中お祭りだとしたらなんの為に…?って感じだけどなぁ…(防寒着に首を埋めながら)」
リウム「いや、大丈夫…まだ我慢出来る……くっ付くのは…まぁ…………好きにして」
マルガリータ「こんなに寒いとみんな凍っちゃいそう…」
アリス「ひゃあ~ほんとだ!息が真っ白だ~
れいとうビーム出せるかな?(しゅっしゅっと軽くパンチしながら)」
ローフ「看板とか立ってるし家じゃないんじゃねーか?入ってみよーぜ!ー」
ノクトン「(ローフくんに)そうだね…!やっぱりちょっと肌寒いや…中は暖かいといいけど…」
ノア「入っても大丈夫かな…?」
マクシミリアン「そうだね、何かのお店なのかも!」
フェリーエ「暖炉のある部屋だといいけど…」
アリス「これだけ外が寒いんだからおうちの中はきっとあったかいんじゃない?」
ブレシュール「ま、敵意向けられたらその時は一発派手にやればいいだけだろ」
アルク「俺は…寒くねえなら、何でもいいけどな」
ガラスのドアを引いて中に入ると、ふわりと暖かい空気が漏れてきます。
大きなホールの真ん中ではぱちぱちと音を立てて囲われた炎のようなものが燃えています。
ローフ「うぉ、あったけー!おじゃましまーす!」
アリス「おじゃましまぁす!」
マルガリータ「ひゃぁ…手が氷みたいに冷たくなってた…」
リウム「お邪魔します…!!あぁ…あったかい……(安心したように息をつき)」
アカネ「ふわぁ…温かい…あっ、お、おじゃまします!」
アルク「(中の様子を見回し、ほぉっと息を吐いてから)はえ〜…でっかいなぁ……!屋敷のロビーよりでかいんじゃぁ…」
フェリーエ「よかった…!ちゃんと火が付いてる……お邪魔します…というより、ただいま…かな……」
ノクトン「うひゃー、暖かいや…生き返るぅ〜(目を細め)」
アリス「お嬢お手手ひんやりしてるね~大丈夫ー?」
トニー「あったかい…生き返る気がするよ…」
マルガリータ「アリスくん…大丈夫よ、ありがとうね(優しく微笑み)」
カラリェーヴァ「こんなにあったかいと次外に出る時凍えてしまいそうですわね…」
リウム「というか誰かいるか…?勝手にお邪魔しちゃって本当に大丈夫だったのかな…(不安そうに辺りを見回し)」
ユノ「ローフってば相変わらずだね…見たところ公共の場みたいだけれど」
ブレシュール「ただの留守なんじゃないかー?もしくは…まだ来る時間じゃないとか」
アルク「今までは誰かしら出迎えてくれる奴がいたからさ、尚更だよなか…」
ノクトン「うーん、誰かいないのかなぁ…おーい!(と呼びかけ)」
トワル「誰もいないと少し心配になりますわね…(キョロキョロと辺りを見渡し)」
リベロス「さみィから誰も出歩きたくないんじゃねェか?」
アリス「(ぴょーんっとひとジャンプ)誰かーーいないのーー、?」
トニー「ドアもあいてたし誰かいそうだけどね」
暖まりながら大きな部屋の中を見回していると、奥に伸びる廊下から小さな足音がし、暖かそうなポンチョを着た小柄な子犬の男の子がとたとたと飛び出してきました。
???「あれれ?わぁ、おおぜいのお客さんだぁ!……わぁ、春の色、夏の色、秋の色……いろんな色!」
マルガリータ「!…ここの国の人?(リベおじの後ろに隠れる)」
リウム「わ、こんにちは…夏の色…って…俺達がどこから来たのか分かるの…?」
アルク「……!お前…もしかして今まで俺たちが来た季節のことを知って…?」
トワル「わ!あ、あなたは…冬の国の方…ですわよね…?」
アリス「初めまして~!(物怖じせずに話しかけ)」
フェリーエ「……!君、は…」
ノア「色……?どうしてそんなことが…わかるの?」
アリス「季節の色とかあるの?見えるのー?」
マクシミリアン「だっだれだろ…(人が居たことに驚きながら)」
カラリェーヴァ「…?フェリーエ様、お知り合いですか?」
???「春はお花の香り、夏は潮風の香り、秋はお菓子の香りがするよ!」
リウム「あぁ、さっきから気になってはいたけど……まるで元からここにいたみたいに…ね?(リーエちゃんを見て)」
トワル「あら、なんだか素敵ね…!あなた、他の季節をよくご存知でいらっしゃるのね!」
アリス「潮風の香り?(自分の腕をくんくんとかいで)僕、自分では分かんないや・・・そんな細かい匂いが分かるの、すごいね!!!」
アカネ「香りでわかるのですか…!私たちのことを最初から知っているみたいですけど、貴方は…?」
リウム「匂いか…やっぱり染み付いたもの…ってのはあるもんなのかな?」
ノクトン「!初めまして…!僕はノクトン、冬の子だよね…」
トニー「あ、あの…あなたのお名前は…?」
???「あっ、改めてはじめましてみなさん、ボクはナターレ!……もしかして、秋の国の鐘を鳴らしてくれたのはきみたち?」
ノクトン「わぁ、どうして知ってるの…?もしかして、冬の国まで音が届いたのかな…」
アリス「僕はアリスだよ!!ナターレくん改めて初めまして~」
トワル「ナターレさん…素敵な名前ですわね!ナターレさん、秋の国の鐘のことをご存知なのですか…!?(少し驚き」
アリス「鐘のこと知ってるのー?」
リウム「ナターレくん、よろしく…俺はリウム、…鐘のことも分かるのか、情報収集力も凄いな……」
カラリェーヴァ「初めまして、ナターレ様。カラリェーヴァと申しますわ(スカートを摘んで軽く膝を折り)」
フェリーエ「っあぁ、いや……ずっと黙ってたけど、ボク実はこの国出身だから、ね。
そうか、ナターレくん……鐘の事知ってたんだね」
アルク「ナターレ…か…俺はアルクってんだよ。鐘の音はこっちにも届いてたってことになるのか?」
ナターレ「うんうん、最近すっかり災害がおこらなくなったんだ、キミたちはボクらの国の救世主さんだね!」
マクシミリアン「僕はマクシミリアン。あなたはここに一人で…?(ナターレくんを見て)」
ノア「救世主?もしかして冬の国にもなにか影響が…?」
トニー「僕はトニー・レヴィ。鐘のこと知ってるんだ」
トワル「救世主…ありがとうございますわ!
災害?秋の影響で冬の国に災害が起こってしまったいましたの…?(少し申し訳なさそうに」
ナターレ「ここに住んでるんじゃないんだ。ここのお掃除を頼まれて、ちょっと来てたんだけど、タイミングがよかったみたい!」
リウム「そうだったのか……故郷に戻れて良かったね?(微笑んで)…救世主…?冬の国も秋の国から攻撃を受けてたのかい?」
ブレシュール「掃除?なんでまた…」
アルク「俺ら…つまり秋の国を救ってこっちも救っちゃったってことになのか…(口角が上がるのを隠しきれていない)」
アカネ「そんな…救世主だなんて…あ、申し遅れました、私、アカネと言います!」
マクシミリアン「い、家じゃないのか…それにしてもこんな広いところを掃除なんて大変そうだよ」
アリス「お掃除?手伝うよ!」
トワル「お掃除、大変そうですわね…もしよろしければお手伝いいたしますわ…!」
ナターレ「ううん、お掃除はもう終わったから大丈夫なんだよ。攻撃っていうか、魔法の結界の力が弱まってなんとかこんとかって、パパが言ってた」
ノクトン「へぇ〜、掃除を…うーん、ここはお家じゃないんだ?じゃあ、なんの建物なんだろう…」
アリス「難しいお話分かんないや~・・・魔法の力?ってことはここの国は魔法にかけられてるの?」
リウム「魔法の結界…秋の国もそうだったけど、魔法か…どうなってるんだ…?」
トワル「魔法の力…?お父様は物知りでいらっしゃるのね(あまりピンときていないような顔で」
フェリーエ「ありがとう…(一瞬悲しげな顔をした後笑って)
そうなんだ…魔法っていうのは現実味がないからなぁ」
アルク「………ん〜…?つまりだ、ここもまた秋の国みたいなよく分からんもんがたくさん使われてるのか…?」
ナターレ「ふふ、パパは「がくしゃ」さんですごくものしりなんだよ!!」
アリス「がくしゃさん!!頭良いんだねっ!すごい!!」
リウム「…?(一瞬悲しげな顔をしたのを不思議に思いながら)…学者さんか…!色々聞いてみたいな…(少し目を輝かせて)」
トワル「学者さん…!?ナターレさんのお父様は賢い方なのね!ナターレさんが他の国に詳しかったのもお父様の影響なのですか…?」
ナターレ「うん、ボクのパパは色んなことを教えてくれるんだぁ!」
ユノ「ここはもう冬の国なの?」
トニー「あと…ナターレさんの他に冬の国と人はいるの?」
アリス「それは確かに気になる・・・またお友達に会えそうな予感がする~っ(耳をピコピコと動かしながら)」
ナターレ「ここはほんの入り口さ!ぼくらの国……ディープフロストに向かうなら、こっちだよ。(くるりと後ろを向いて来た廊下を戻っていく)電車に乗ればすぐなんだ!楽しい仲間が、たっくさんだよ!」
トワル「素敵なお父様ですわね!わたくしも色々なお話を聞いてみたいですわ…!」
フェリーエ「学者………もしかして、あの方かい…?!げ、元気に…してる……?」
トワル「でんしゃ…?よくわからないですけどすぐ着くのなら安心ですわね!」
マクシミリアン「でんしゃ…?えっとナターレくん、でんしゃってなんだろう…!(興味ありげに)」
リウム「電車…?!本で読んだことならあるけど…そんなもんまであるんだ…!進んでるなぁ…尚更興味が沸くや…!」
ノクトン「電車…乗り物なのかな?すごいすごい、僕も乗りたーい!(つい手を上にあげ)」
ナターレ「(振り返って)…パパを知ってるの!?えーとね、でんしゃは……みたらわかるよ!
」
アルク「でんしゃとかいうのも、ここの不思議な物のひとつなのか…?」
アカネ「でんしゃ…ですか…?よくわからないですけど、なんだか楽しそうですね!」
アリス「でんしゃ!!初めて乗る乗り物だね!船より速いのかな?」
フェリーエ「知り合いなんだ…!!君がまさか彼の息子だとは…(嬉しそうに)
電車に乗るなんていつぶりだろう…!」
ナターレ「ほんとうに…!?!パパもキミに会ったらよろこぶよ!!」
途中に階段のある廊下は渡り廊下になっており、長いその廊下を抜けた先には先程と同じような空間が広がっていました。不思議な機械のついたゲートが置いてあり、その先からは冷たい風が入ってきます。
ナターレ「この先に線路があるんだ、いま改札を開けるからまっててね」
マクシミリアン「うう…風が入って来たね…ここはお庭、じゃあないんだよね」
リュミ「せんろ…かいさつ…?」
トワル「ひゃ、やっぱり寒いですわね…
この変な形の…これは…なんでしょう…?(改札をまじまじと見ながら」
リウム「へぇ…ここが…ッ!(冷気で一瞬固まり)……寒い……電車の中も…暖かいと良いんだけど…(寒さに顔を顰め)」
リベロス「おーーさみィ……いよいよ冬の空気って感じしてきたな……」
トニー「夏から来た僕らには寒すぎるね…」
アカネ「見たことのないものですね…かいさつ…と言うのですか?金属の塊…ではなさそうですね」
ナターレ「よいしょっと!(改札と呼ばれた機械の横にある小さな部屋で何かを弄ると、ゲートが開く)」
マクシミリアン「うっ動いた!動いたよプルプラ!!これも魔法なのかな!?」
ナターレ「ちょうどボクがおそうじを終えて帰る時間だから、きっとすぐ電車はくるよ!この線路の上を走ってくるんだ」
アリス「すごーい!!開いた!ここにでんしゃが来るんだね~(ワクワクした顔で楽しそうに)」
トワル「でんしゃは走りますのね…?(ぽかーんとし)冬の国もでんしゃも早く見てみたいですわ…!」
リュミ「走るの……??脚が生えてる…?」
マクシミリアン「でんしゃにせんろ…すごいすごい!冬の国には不思議なものがたくさんあるんだねナターレくん!」
プルプラ「ふふ、落ち着いてください…しかし魔法…凄いですね。電車というのは馬車とは違うのですか?」
ノクトン「ここで待てばいいのかな…?足が生えた乗り物なんて初めてだぁ…」
フェリーエ「っははは、脚かぁ……成程、そういう考えもあるか(クスクスと笑い)」
ノア「………足が生えた乗り物なんて想像できないや…」
ナターレ「足なんか生えてないよ〜!!(からからと笑って)馬車ともちょっと違うかなぁ」
リウム「…あ、電車は……うん(本で読んだ限りでは脚は生えてないと言おうとするが面白そうなので放置して黙る)」
アカネ「フェリーエさんは、やっぱりでんしゃ?が、どんなものなのか知っているのですか?」
アルク「足じゃないなら…じゃあやっぱり車輪なのか?でもどうやって動かすんだよ…」
トワル「足が生えていないのに走りますのね…!車輪…車輪…あ、わたくしトロッコなら聞いたことありますわ!」
フェリーエ「知ってるよ、乗ったこともあるからね。やって来るのを楽しみにしててよ」
リウム「電車は電気の車…電気で動く…けど…どうやってこんな所にそんなの供給してるんだ…?」
ノクトン「ええっ、足は生えてないんだ…ちょっと残念…」
ナターレ「あっでも脚が生えててもおもしろいかもしれないね!!パパに提案してみよ!」
マクシミリアン「あ、ごめんねプルプラ。でも、待ってたら来るなんて、どういうことなんだろう…すごく楽しみ!(落ち着きを取り戻しながら)」
アリス「ええ・・・脚が生えてたらこ、怖くない・・・?(想像しながら少し震えて)でんしゃ早く来ないかな~っ」
トワル「提案して下さるのね!脚の生えた乗り物楽しそうですわ…!」
ナターレの話を聞きながら“電車”を待つ一行。
……やがて汽笛の音が響き、大きな鉄の塊にも見える“電車”が線路の上を規則正しく走って迫ってきました。
リュミ「……わ、わぁ、大きい!!!!ちょっと怖いかも……(ユノにしがみついて)」
トワル「こ、これは…!?春と夏の方々が乗ってきた船みたいに大きいですわ…!」
アリス「わぁー!すごーい!カッコいーい!!(目をキラキラさせながら)」
アカネ「あれがでんしゃ…車輪がついた金属?の塊が自動で走って来てますね!?」
フェリーエ「懐かしい…いつ見てもすごいや…!」
リウム「見た目は…汽車っぽいけど、やっぱり生で見るとすごいな…!」
マクシミリアン「これが、でんしゃ…馬車とは比べ物にならないくらい大きいね…」
ナターレ「(開いたドアの向こうへ進んでいき)さっ、乗って!足元には気をつけてね」
アルク「ふ…船じゃないこういう大きいものに乗るの怖いんだけど…」
アリス「これに乗って行くの楽しみ!(一切ためらわず)(ぴょんっと大きく飛び跳ねて乗る)」
リベロス「中は少しくらいあったけェんだろうな?(躊躇することなく乗り込み)」
ナターレ「大丈夫、ちゃんとあったかいよ!」
マクシミリアン「わーい僕も乗ってみたい~♪(皆に続いて)」
リウム「ほー…(中を見渡しながら乗り込み)すごいな…あ、暖かい…よかった…」
リュミ「わぁ、椅子がある!しかもふわふわ〜!」
アリス「ふわふわの座席だー!わーいっ!♡」
ノクトン「わー!これが電車…!中もこんなに暖かいだねぇ…」
マクシミリアン「プルプラ!一緒に座ろう?(目を輝かせて)」
ノア「よかった…内外まともだし、あたたかい……」
アリス「内装可愛いね!どこ座ろ~かなー?(うろうろしながら)」
フェリーエ「はは、何だかドキドキするなぁ」
アルク「…ちょっと船の中よりも落ち着いてて…家っぽいな」
リウム「へぇ…どんな構造してるんだろ……見れるかな…(奥の方へと歩きながら)」
アカネ「細長いから狭いと思いましたが、結構広くて快適ですね!」
ナターレ「はいはーいみんな乗ったー?発車するよー!(小さなベルを鳴らして)」
アリス「乗ったよー!!」
リベロス「(どっかりと座りくつろぎながら)おォ、にしてもここの椅子は居心地いいなァ…こっから動きたくねェぜ」
ナターレ「よーし、じゃあしゅっぱーつ!ドアが閉まるから気をつけてね〜!(音を立ててドアが締まり、再び汽笛の音がして汽車が動き出す)」
アカネ「…???(動くと同時にきた反動に戸惑う)なんだか…不思議な感じですね…」
マクシミリアン「でんしゃってすごい!こんなに速いのに全然揺れないよ!(窓の方を見て)」
アリス「がったんごっとん?って感じだねー!」
アルク「ぐぐ…船とは違うな…ガタガタした感じの細かい揺れだ……」
アカネ「この揺れ…なんだか心地よいですね…ふわぁ〜…なんだか寝ちゃいそう…」
フェリーエ「皆の電車デビューだねっ(上機嫌に)」
リュミ「窓の外の景色も素敵……あ、秋の国のお城も見える!」
アリス「おねえこーゆーの苦手なの?」
アリス「まー僕も慣れないけどっ」
アルク「いや…苦手っていうか俺も慣れてないだけだ……だから移動中に寝れないんだよっ…」
ノクトン「動いた動いた…!はわぁ…船より全然揺れないや…」
ナターレ「1時間位走ったら着くかなぁ…えへへ、いつもお掃除の行き帰りはひとりだから、誰かがいるの新鮮だなぁ」
ナターレ「けっこーな時間だから…おつかれでしょ?少し眠ったらどうかな、着いたら起こすよ!」
アリス「1時間くらいだってよー?寝れなくても目を閉じたほーがいいよっ(アルクさんに向けて)」
リベロス「そうかァ?そんじゃ遠慮なく…俺は寝る…」
マクシミリアン「僕は折角だから景色を楽しもうかなあ…でも、本当に寝ちゃいそう…」
アカネ「わたしは…そうさせていただき…ます…ふわぁ〜…おやすみなさい〜(そのまま眠る)」
アリス「僕はお目目ぱっちりだよ!!!ミリアちゃん一緒にお外見よーーっ」
ナターレ「みんな元気だね〜〜!!ボクの仲間たちもきっときみたちを歓迎するはずだよ!!」
アルク「ん〜……じゃあ寝るか、寝れなくても寝る…俺は寝る(防寒着のフード部分を目深にかぶり)」
リウム「俺は折角だし見て回るよ、俺も後で起こすの手伝うね〜(中を見回りながらどんどん奥へと歩いていき)」
フェリーエ「久し振りの景色を見ないまま寝るのは惜しいからね、ボクも起きてるよ」
ローフ「おれもねよ……ふぁーあ、なんか一気に疲れが……」
ノクトン「僕も車内を見て回ろうかなぁ……どうしても気になっちゃう…!」
リュミ「あたしも景色見る〜!……ん?なにかお空から降ってる…雨?」
マクシミリアン「本当ー!?やったあ一アリスくん緒に見よー!(嬉しそうにニコニコ笑って)」
アリス「うんっ!♡(大きく頷き)・・・わ!!ミリア見てー!なんか降ってきてるよ!(きゃっきゃっと笑いながら)」
フェリーエ「!…雪……雪だ…!!」
ユノ「ゆき……?白くてふわふわ……」
マクシミリアン「わあ~!雨、なのかななんだろう…ゆ、き?(フェリーエさんの言葉を聞き)」
ナターレ「あっそーか、冬以外の国には雪は降らないもんね!ふわふわなんだよ!あつめて固めていろんなものも作れるし!」
マルガリータ「雪…?わぁ…キレイ!持って帰れるのかなぁ?」
リウム「雪…?(立ち止まり窓を覗き込み)…空から降ってきてる…ってことは雨が凍ったものだったり…するのかな…?」
ノクトン「雪だ…!!わぁ、やっと見れた…!本当にまっしろだ…(窓に張り付くように見て)」
フェリーエ「昔はよく雪遊びしたな……懐かしい……」
アリス「真っ白で綺麗だね~!もしかしてあれが冬のつめたーい感じのもとだったりするのかなー?」
マクシミリアン「ふわふわなのに固めていろんな形が作れるの??わたあめみたいなのかな…!」
アリス「わたあめ!!何かシロップかけたら美味しく食べちゃえそうだよねぇ~(ミリアちゃんの隣で妄想にふけりながら)」
ナターレ「あはは、食べたらお腹壊しちゃうよ〜!!みんなも気に入ってくれたらいいなぁ…!」
小さな駅舎で冬の住民ナターレと出会い、電車に乗って遥か遠くの冬の国を目指す一行。
少しずつ見え始める大きな建物とその周りに点々と灯りだす灯りが、しんしんと降り積もり始める雪を優しく照らしています__
赤と銀の大きなリボンで飾られたガラスのドアの両脇には二本の木が立っており、その木には何故かぴかぴかと光る電球が巻きついています。
リュミ「秋の国とはまたちょっと違う建物ね、どうして木に明かりをつけてるのかしら?」
レプリカント「ちょっと…懐かしい、感じ…が、する…ね」
アカネ「冬の国でも秋の国みたいにお祭りをしているんでしょうか?」
リウム「飾りなのかな…?街灯代わりだったり…?」
ノクトン「す、すごい…本に書いてあった通りだ…(装飾をまじまじと見つめ)」
アリス「リボン可愛い~♡お祭りの匂いがしますっ(ふふんと鼻を鳴らし)」
マルガリータ「キレイ…優しい灯りがする」
フェリーエ「あぁ…この明かり………変わってないなぁ」
カラリェーヴァ「素敵な装飾ですわね、興味深いですわ…」
アルク「この国じゃあずっとお祭りみたいな感じなのか…?」
ノクトン「ほわぁ…ずっとお祭りか…それ、すごい楽しそう…!(目を輝かせ)」
トニー「すごく綺麗なところだね…!」
リウム「うぅ…それにしても寒いな……早く暖めるようなとこに行きたいよ……(軽く身震いしながら)」
マルガリータ「リウム、大丈夫…?」
アリス「くっつこー!そしたら暖かいよ!」
リベロス「息が白いもんなァ……全く、勘弁してくれ…」
アルク「……ん〜〜……でも年がら年中お祭りだとしたらなんの為に…?って感じだけどなぁ…(防寒着に首を埋めながら)」
リウム「いや、大丈夫…まだ我慢出来る……くっ付くのは…まぁ…………好きにして」
マルガリータ「こんなに寒いとみんな凍っちゃいそう…」
アリス「ひゃあ~ほんとだ!息が真っ白だ~
れいとうビーム出せるかな?(しゅっしゅっと軽くパンチしながら)」
ローフ「看板とか立ってるし家じゃないんじゃねーか?入ってみよーぜ!ー」
ノクトン「(ローフくんに)そうだね…!やっぱりちょっと肌寒いや…中は暖かいといいけど…」
ノア「入っても大丈夫かな…?」
マクシミリアン「そうだね、何かのお店なのかも!」
フェリーエ「暖炉のある部屋だといいけど…」
アリス「これだけ外が寒いんだからおうちの中はきっとあったかいんじゃない?」
ブレシュール「ま、敵意向けられたらその時は一発派手にやればいいだけだろ」
アルク「俺は…寒くねえなら、何でもいいけどな」
ガラスのドアを引いて中に入ると、ふわりと暖かい空気が漏れてきます。
大きなホールの真ん中ではぱちぱちと音を立てて囲われた炎のようなものが燃えています。
ローフ「うぉ、あったけー!おじゃましまーす!」
アリス「おじゃましまぁす!」
マルガリータ「ひゃぁ…手が氷みたいに冷たくなってた…」
リウム「お邪魔します…!!あぁ…あったかい……(安心したように息をつき)」
アカネ「ふわぁ…温かい…あっ、お、おじゃまします!」
アルク「(中の様子を見回し、ほぉっと息を吐いてから)はえ〜…でっかいなぁ……!屋敷のロビーよりでかいんじゃぁ…」
フェリーエ「よかった…!ちゃんと火が付いてる……お邪魔します…というより、ただいま…かな……」
ノクトン「うひゃー、暖かいや…生き返るぅ〜(目を細め)」
アリス「お嬢お手手ひんやりしてるね~大丈夫ー?」
トニー「あったかい…生き返る気がするよ…」
マルガリータ「アリスくん…大丈夫よ、ありがとうね(優しく微笑み)」
カラリェーヴァ「こんなにあったかいと次外に出る時凍えてしまいそうですわね…」
リウム「というか誰かいるか…?勝手にお邪魔しちゃって本当に大丈夫だったのかな…(不安そうに辺りを見回し)」
ユノ「ローフってば相変わらずだね…見たところ公共の場みたいだけれど」
ブレシュール「ただの留守なんじゃないかー?もしくは…まだ来る時間じゃないとか」
アルク「今までは誰かしら出迎えてくれる奴がいたからさ、尚更だよなか…」
ノクトン「うーん、誰かいないのかなぁ…おーい!(と呼びかけ)」
トワル「誰もいないと少し心配になりますわね…(キョロキョロと辺りを見渡し)」
リベロス「さみィから誰も出歩きたくないんじゃねェか?」
アリス「(ぴょーんっとひとジャンプ)誰かーーいないのーー、?」
トニー「ドアもあいてたし誰かいそうだけどね」
暖まりながら大きな部屋の中を見回していると、奥に伸びる廊下から小さな足音がし、暖かそうなポンチョを着た小柄な子犬の男の子がとたとたと飛び出してきました。
???「あれれ?わぁ、おおぜいのお客さんだぁ!……わぁ、春の色、夏の色、秋の色……いろんな色!」
マルガリータ「!…ここの国の人?(リベおじの後ろに隠れる)」
リウム「わ、こんにちは…夏の色…って…俺達がどこから来たのか分かるの…?」
アルク「……!お前…もしかして今まで俺たちが来た季節のことを知って…?」
トワル「わ!あ、あなたは…冬の国の方…ですわよね…?」
アリス「初めまして~!(物怖じせずに話しかけ)」
フェリーエ「……!君、は…」
ノア「色……?どうしてそんなことが…わかるの?」
アリス「季節の色とかあるの?見えるのー?」
マクシミリアン「だっだれだろ…(人が居たことに驚きながら)」
カラリェーヴァ「…?フェリーエ様、お知り合いですか?」
???「春はお花の香り、夏は潮風の香り、秋はお菓子の香りがするよ!」
リウム「あぁ、さっきから気になってはいたけど……まるで元からここにいたみたいに…ね?(リーエちゃんを見て)」
トワル「あら、なんだか素敵ね…!あなた、他の季節をよくご存知でいらっしゃるのね!」
アリス「潮風の香り?(自分の腕をくんくんとかいで)僕、自分では分かんないや・・・そんな細かい匂いが分かるの、すごいね!!!」
アカネ「香りでわかるのですか…!私たちのことを最初から知っているみたいですけど、貴方は…?」
リウム「匂いか…やっぱり染み付いたもの…ってのはあるもんなのかな?」
ノクトン「!初めまして…!僕はノクトン、冬の子だよね…」
トニー「あ、あの…あなたのお名前は…?」
???「あっ、改めてはじめましてみなさん、ボクはナターレ!……もしかして、秋の国の鐘を鳴らしてくれたのはきみたち?」
ノクトン「わぁ、どうして知ってるの…?もしかして、冬の国まで音が届いたのかな…」
アリス「僕はアリスだよ!!ナターレくん改めて初めまして~」
トワル「ナターレさん…素敵な名前ですわね!ナターレさん、秋の国の鐘のことをご存知なのですか…!?(少し驚き」
アリス「鐘のこと知ってるのー?」
リウム「ナターレくん、よろしく…俺はリウム、…鐘のことも分かるのか、情報収集力も凄いな……」
カラリェーヴァ「初めまして、ナターレ様。カラリェーヴァと申しますわ(スカートを摘んで軽く膝を折り)」
フェリーエ「っあぁ、いや……ずっと黙ってたけど、ボク実はこの国出身だから、ね。
そうか、ナターレくん……鐘の事知ってたんだね」
アルク「ナターレ…か…俺はアルクってんだよ。鐘の音はこっちにも届いてたってことになるのか?」
ナターレ「うんうん、最近すっかり災害がおこらなくなったんだ、キミたちはボクらの国の救世主さんだね!」
マクシミリアン「僕はマクシミリアン。あなたはここに一人で…?(ナターレくんを見て)」
ノア「救世主?もしかして冬の国にもなにか影響が…?」
トニー「僕はトニー・レヴィ。鐘のこと知ってるんだ」
トワル「救世主…ありがとうございますわ!
災害?秋の影響で冬の国に災害が起こってしまったいましたの…?(少し申し訳なさそうに」
ナターレ「ここに住んでるんじゃないんだ。ここのお掃除を頼まれて、ちょっと来てたんだけど、タイミングがよかったみたい!」
リウム「そうだったのか……故郷に戻れて良かったね?(微笑んで)…救世主…?冬の国も秋の国から攻撃を受けてたのかい?」
ブレシュール「掃除?なんでまた…」
アルク「俺ら…つまり秋の国を救ってこっちも救っちゃったってことになのか…(口角が上がるのを隠しきれていない)」
アカネ「そんな…救世主だなんて…あ、申し遅れました、私、アカネと言います!」
マクシミリアン「い、家じゃないのか…それにしてもこんな広いところを掃除なんて大変そうだよ」
アリス「お掃除?手伝うよ!」
トワル「お掃除、大変そうですわね…もしよろしければお手伝いいたしますわ…!」
ナターレ「ううん、お掃除はもう終わったから大丈夫なんだよ。攻撃っていうか、魔法の結界の力が弱まってなんとかこんとかって、パパが言ってた」
ノクトン「へぇ〜、掃除を…うーん、ここはお家じゃないんだ?じゃあ、なんの建物なんだろう…」
アリス「難しいお話分かんないや~・・・魔法の力?ってことはここの国は魔法にかけられてるの?」
リウム「魔法の結界…秋の国もそうだったけど、魔法か…どうなってるんだ…?」
トワル「魔法の力…?お父様は物知りでいらっしゃるのね(あまりピンときていないような顔で」
フェリーエ「ありがとう…(一瞬悲しげな顔をした後笑って)
そうなんだ…魔法っていうのは現実味がないからなぁ」
アルク「………ん〜…?つまりだ、ここもまた秋の国みたいなよく分からんもんがたくさん使われてるのか…?」
ナターレ「ふふ、パパは「がくしゃ」さんですごくものしりなんだよ!!」
アリス「がくしゃさん!!頭良いんだねっ!すごい!!」
リウム「…?(一瞬悲しげな顔をしたのを不思議に思いながら)…学者さんか…!色々聞いてみたいな…(少し目を輝かせて)」
トワル「学者さん…!?ナターレさんのお父様は賢い方なのね!ナターレさんが他の国に詳しかったのもお父様の影響なのですか…?」
ナターレ「うん、ボクのパパは色んなことを教えてくれるんだぁ!」
ユノ「ここはもう冬の国なの?」
トニー「あと…ナターレさんの他に冬の国と人はいるの?」
アリス「それは確かに気になる・・・またお友達に会えそうな予感がする~っ(耳をピコピコと動かしながら)」
ナターレ「ここはほんの入り口さ!ぼくらの国……ディープフロストに向かうなら、こっちだよ。(くるりと後ろを向いて来た廊下を戻っていく)電車に乗ればすぐなんだ!楽しい仲間が、たっくさんだよ!」
トワル「素敵なお父様ですわね!わたくしも色々なお話を聞いてみたいですわ…!」
フェリーエ「学者………もしかして、あの方かい…?!げ、元気に…してる……?」
トワル「でんしゃ…?よくわからないですけどすぐ着くのなら安心ですわね!」
マクシミリアン「でんしゃ…?えっとナターレくん、でんしゃってなんだろう…!(興味ありげに)」
リウム「電車…?!本で読んだことならあるけど…そんなもんまであるんだ…!進んでるなぁ…尚更興味が沸くや…!」
ノクトン「電車…乗り物なのかな?すごいすごい、僕も乗りたーい!(つい手を上にあげ)」
ナターレ「(振り返って)…パパを知ってるの!?えーとね、でんしゃは……みたらわかるよ!
」
アルク「でんしゃとかいうのも、ここの不思議な物のひとつなのか…?」
アカネ「でんしゃ…ですか…?よくわからないですけど、なんだか楽しそうですね!」
アリス「でんしゃ!!初めて乗る乗り物だね!船より速いのかな?」
フェリーエ「知り合いなんだ…!!君がまさか彼の息子だとは…(嬉しそうに)
電車に乗るなんていつぶりだろう…!」
ナターレ「ほんとうに…!?!パパもキミに会ったらよろこぶよ!!」
途中に階段のある廊下は渡り廊下になっており、長いその廊下を抜けた先には先程と同じような空間が広がっていました。不思議な機械のついたゲートが置いてあり、その先からは冷たい風が入ってきます。
ナターレ「この先に線路があるんだ、いま改札を開けるからまっててね」
マクシミリアン「うう…風が入って来たね…ここはお庭、じゃあないんだよね」
リュミ「せんろ…かいさつ…?」
トワル「ひゃ、やっぱり寒いですわね…
この変な形の…これは…なんでしょう…?(改札をまじまじと見ながら」
リウム「へぇ…ここが…ッ!(冷気で一瞬固まり)……寒い……電車の中も…暖かいと良いんだけど…(寒さに顔を顰め)」
リベロス「おーーさみィ……いよいよ冬の空気って感じしてきたな……」
トニー「夏から来た僕らには寒すぎるね…」
アカネ「見たことのないものですね…かいさつ…と言うのですか?金属の塊…ではなさそうですね」
ナターレ「よいしょっと!(改札と呼ばれた機械の横にある小さな部屋で何かを弄ると、ゲートが開く)」
マクシミリアン「うっ動いた!動いたよプルプラ!!これも魔法なのかな!?」
ナターレ「ちょうどボクがおそうじを終えて帰る時間だから、きっとすぐ電車はくるよ!この線路の上を走ってくるんだ」
アリス「すごーい!!開いた!ここにでんしゃが来るんだね~(ワクワクした顔で楽しそうに)」
トワル「でんしゃは走りますのね…?(ぽかーんとし)冬の国もでんしゃも早く見てみたいですわ…!」
リュミ「走るの……??脚が生えてる…?」
マクシミリアン「でんしゃにせんろ…すごいすごい!冬の国には不思議なものがたくさんあるんだねナターレくん!」
プルプラ「ふふ、落ち着いてください…しかし魔法…凄いですね。電車というのは馬車とは違うのですか?」
ノクトン「ここで待てばいいのかな…?足が生えた乗り物なんて初めてだぁ…」
フェリーエ「っははは、脚かぁ……成程、そういう考えもあるか(クスクスと笑い)」
ノア「………足が生えた乗り物なんて想像できないや…」
ナターレ「足なんか生えてないよ〜!!(からからと笑って)馬車ともちょっと違うかなぁ」
リウム「…あ、電車は……うん(本で読んだ限りでは脚は生えてないと言おうとするが面白そうなので放置して黙る)」
アカネ「フェリーエさんは、やっぱりでんしゃ?が、どんなものなのか知っているのですか?」
アルク「足じゃないなら…じゃあやっぱり車輪なのか?でもどうやって動かすんだよ…」
トワル「足が生えていないのに走りますのね…!車輪…車輪…あ、わたくしトロッコなら聞いたことありますわ!」
フェリーエ「知ってるよ、乗ったこともあるからね。やって来るのを楽しみにしててよ」
リウム「電車は電気の車…電気で動く…けど…どうやってこんな所にそんなの供給してるんだ…?」
ノクトン「ええっ、足は生えてないんだ…ちょっと残念…」
ナターレ「あっでも脚が生えててもおもしろいかもしれないね!!パパに提案してみよ!」
マクシミリアン「あ、ごめんねプルプラ。でも、待ってたら来るなんて、どういうことなんだろう…すごく楽しみ!(落ち着きを取り戻しながら)」
アリス「ええ・・・脚が生えてたらこ、怖くない・・・?(想像しながら少し震えて)でんしゃ早く来ないかな~っ」
トワル「提案して下さるのね!脚の生えた乗り物楽しそうですわ…!」
ナターレの話を聞きながら“電車”を待つ一行。
……やがて汽笛の音が響き、大きな鉄の塊にも見える“電車”が線路の上を規則正しく走って迫ってきました。
リュミ「……わ、わぁ、大きい!!!!ちょっと怖いかも……(ユノにしがみついて)」
トワル「こ、これは…!?春と夏の方々が乗ってきた船みたいに大きいですわ…!」
アリス「わぁー!すごーい!カッコいーい!!(目をキラキラさせながら)」
アカネ「あれがでんしゃ…車輪がついた金属?の塊が自動で走って来てますね!?」
フェリーエ「懐かしい…いつ見てもすごいや…!」
リウム「見た目は…汽車っぽいけど、やっぱり生で見るとすごいな…!」
マクシミリアン「これが、でんしゃ…馬車とは比べ物にならないくらい大きいね…」
ナターレ「(開いたドアの向こうへ進んでいき)さっ、乗って!足元には気をつけてね」
アルク「ふ…船じゃないこういう大きいものに乗るの怖いんだけど…」
アリス「これに乗って行くの楽しみ!(一切ためらわず)(ぴょんっと大きく飛び跳ねて乗る)」
リベロス「中は少しくらいあったけェんだろうな?(躊躇することなく乗り込み)」
ナターレ「大丈夫、ちゃんとあったかいよ!」
マクシミリアン「わーい僕も乗ってみたい~♪(皆に続いて)」
リウム「ほー…(中を見渡しながら乗り込み)すごいな…あ、暖かい…よかった…」
リュミ「わぁ、椅子がある!しかもふわふわ〜!」
アリス「ふわふわの座席だー!わーいっ!♡」
ノクトン「わー!これが電車…!中もこんなに暖かいだねぇ…」
マクシミリアン「プルプラ!一緒に座ろう?(目を輝かせて)」
ノア「よかった…内外まともだし、あたたかい……」
アリス「内装可愛いね!どこ座ろ~かなー?(うろうろしながら)」
フェリーエ「はは、何だかドキドキするなぁ」
アルク「…ちょっと船の中よりも落ち着いてて…家っぽいな」
リウム「へぇ…どんな構造してるんだろ……見れるかな…(奥の方へと歩きながら)」
アカネ「細長いから狭いと思いましたが、結構広くて快適ですね!」
ナターレ「はいはーいみんな乗ったー?発車するよー!(小さなベルを鳴らして)」
アリス「乗ったよー!!」
リベロス「(どっかりと座りくつろぎながら)おォ、にしてもここの椅子は居心地いいなァ…こっから動きたくねェぜ」
ナターレ「よーし、じゃあしゅっぱーつ!ドアが閉まるから気をつけてね〜!(音を立ててドアが締まり、再び汽笛の音がして汽車が動き出す)」
アカネ「…???(動くと同時にきた反動に戸惑う)なんだか…不思議な感じですね…」
マクシミリアン「でんしゃってすごい!こんなに速いのに全然揺れないよ!(窓の方を見て)」
アリス「がったんごっとん?って感じだねー!」
アルク「ぐぐ…船とは違うな…ガタガタした感じの細かい揺れだ……」
アカネ「この揺れ…なんだか心地よいですね…ふわぁ〜…なんだか寝ちゃいそう…」
フェリーエ「皆の電車デビューだねっ(上機嫌に)」
リュミ「窓の外の景色も素敵……あ、秋の国のお城も見える!」
アリス「おねえこーゆーの苦手なの?」
アリス「まー僕も慣れないけどっ」
アルク「いや…苦手っていうか俺も慣れてないだけだ……だから移動中に寝れないんだよっ…」
ノクトン「動いた動いた…!はわぁ…船より全然揺れないや…」
ナターレ「1時間位走ったら着くかなぁ…えへへ、いつもお掃除の行き帰りはひとりだから、誰かがいるの新鮮だなぁ」
ナターレ「けっこーな時間だから…おつかれでしょ?少し眠ったらどうかな、着いたら起こすよ!」
アリス「1時間くらいだってよー?寝れなくても目を閉じたほーがいいよっ(アルクさんに向けて)」
リベロス「そうかァ?そんじゃ遠慮なく…俺は寝る…」
マクシミリアン「僕は折角だから景色を楽しもうかなあ…でも、本当に寝ちゃいそう…」
アカネ「わたしは…そうさせていただき…ます…ふわぁ〜…おやすみなさい〜(そのまま眠る)」
アリス「僕はお目目ぱっちりだよ!!!ミリアちゃん一緒にお外見よーーっ」
ナターレ「みんな元気だね〜〜!!ボクの仲間たちもきっときみたちを歓迎するはずだよ!!」
アルク「ん〜……じゃあ寝るか、寝れなくても寝る…俺は寝る(防寒着のフード部分を目深にかぶり)」
リウム「俺は折角だし見て回るよ、俺も後で起こすの手伝うね〜(中を見回りながらどんどん奥へと歩いていき)」
フェリーエ「久し振りの景色を見ないまま寝るのは惜しいからね、ボクも起きてるよ」
ローフ「おれもねよ……ふぁーあ、なんか一気に疲れが……」
ノクトン「僕も車内を見て回ろうかなぁ……どうしても気になっちゃう…!」
リュミ「あたしも景色見る〜!……ん?なにかお空から降ってる…雨?」
マクシミリアン「本当ー!?やったあ一アリスくん緒に見よー!(嬉しそうにニコニコ笑って)」
アリス「うんっ!♡(大きく頷き)・・・わ!!ミリア見てー!なんか降ってきてるよ!(きゃっきゃっと笑いながら)」
フェリーエ「!…雪……雪だ…!!」
ユノ「ゆき……?白くてふわふわ……」
マクシミリアン「わあ~!雨、なのかななんだろう…ゆ、き?(フェリーエさんの言葉を聞き)」
ナターレ「あっそーか、冬以外の国には雪は降らないもんね!ふわふわなんだよ!あつめて固めていろんなものも作れるし!」
マルガリータ「雪…?わぁ…キレイ!持って帰れるのかなぁ?」
リウム「雪…?(立ち止まり窓を覗き込み)…空から降ってきてる…ってことは雨が凍ったものだったり…するのかな…?」
ノクトン「雪だ…!!わぁ、やっと見れた…!本当にまっしろだ…(窓に張り付くように見て)」
フェリーエ「昔はよく雪遊びしたな……懐かしい……」
アリス「真っ白で綺麗だね~!もしかしてあれが冬のつめたーい感じのもとだったりするのかなー?」
マクシミリアン「ふわふわなのに固めていろんな形が作れるの??わたあめみたいなのかな…!」
アリス「わたあめ!!何かシロップかけたら美味しく食べちゃえそうだよねぇ~(ミリアちゃんの隣で妄想にふけりながら)」
ナターレ「あはは、食べたらお腹壊しちゃうよ〜!!みんなも気に入ってくれたらいいなぁ…!」
小さな駅舎で冬の住民ナターレと出会い、電車に乗って遥か遠くの冬の国を目指す一行。
少しずつ見え始める大きな建物とその周りに点々と灯りだす灯りが、しんしんと降り積もり始める雪を優しく照らしています__
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