第一章
天哉と別れて学校までの道のりをすすむ。
駅から徒歩で十分。
学校に行くために通らなければならない急勾配の坂、通称「朝羽の鉄壁」はその名の通りとても長く傾斜が60度はあるのではないかと思わせるほど急で、これが理由で遅刻生徒も多い。そんな道を歩いていると後ろから声をかけられた。
「飯田ー!おーい!飯田ー!」
自分で言ってなんだが、私には友達と言える友達は本当に少ししかいない。こんな朝から私に話しかけてくる人なんて1人だけだ。
「…おはよ、本宮」
私がそういうとおはよー!とまるで朝とは思えないテンションで答えるこの男は、私が学校内で唯一と言ってていい友達、本宮海である。
それにしてもこの坂を全速で駆け上がるのはどうかと思う。
駅から徒歩で十分。
学校に行くために通らなければならない急勾配の坂、通称「朝羽の鉄壁」はその名の通りとても長く傾斜が60度はあるのではないかと思わせるほど急で、これが理由で遅刻生徒も多い。そんな道を歩いていると後ろから声をかけられた。
「飯田ー!おーい!飯田ー!」
自分で言ってなんだが、私には友達と言える友達は本当に少ししかいない。こんな朝から私に話しかけてくる人なんて1人だけだ。
「…おはよ、本宮」
私がそういうとおはよー!とまるで朝とは思えないテンションで答えるこの男は、私が学校内で唯一と言ってていい友達、本宮海である。
それにしてもこの坂を全速で駆け上がるのはどうかと思う。