リアル
小ネタ(ぬいとわたし達。)
2026/04/26 14:57ygo ss
ゼカフェでぬい撮りしてた時に思いついたネタ
この世界では誰もが自分のぬいを持っており、そのぬいと共存している。ぬい達は話すことはできないけれど、ある程度の意思はあり、歩いたり物を運んだりなど簡単な作業ならお手のものだった。
ぬい達の性格は基本的には持ち主に影響されると言われている。真面目な人だったらぬいも真面目だし、不真面目なぬいならぬいも不真面目な性格になるようだ。
そしてぬい達は嘘がつけない。持ち主が隠している感情がぬいを通じて表に出ることもある。
ぬい達同士は基本的には自ら交流はしない。だが、ぬいの持ち主達が特別な関係になった場合は…その限りではない…らしい。
「…本当にいいんだな。」
「…昨日そう返事したでしょ。」
わたしはドルベに自分のぬいをそっと差し出す。ドルベは慎重に両手で受け取って、頭を少し撫でている。
「では私からも…。」
ドルベは鞄から彼自身のぬいを取り出す。わたしもそれを落とさないようにゆっくりと受け取る。
「これで交換は完了だな。」
「うん。」
わたし達の間では恋人になった場合、ぬいを交換することが恒例となっていた。だからわたしのぬいをドルベに渡して、ドルベのぬいをわたしが受け取るのだ。
「…大事に預からせてもらう。」
「そんな大袈裟な…。」
「大袈裟ではない。…ぬいは言うなれば君の分身だ。君と同じように丁重に扱わねばなるまい。」
丁重に…真面目で誠実なドルベらしいと思った同時にわたしの手の上にいるドルベぬいがこちらを振り向いた。わたしと目が合うと貴族のような優雅な仕草でお辞儀をしてくれた。
「…よろしくね。」
そう伝えるとコクっと頷いたドルベのぬい。ドルベとわたしのぬい達の方を見てみるとわたしのぬいもぎこちなくお辞儀をしていて、ドルベがそれを優しい眼差しで見つめていた。
「…初めて会った頃の君とそっくりだな。」
「…それを言うならドルベだって…。」
「…そうかもしれないな。」
どこか懐かしい声色でドルベが返事をするとわたしのぬいがこちらを振り向いた。わたしの手に乗っているドルベぬいに気づくとドルベぬいに向かって手を伸ばしているように見える。わたしとドルベがぬい達を机の上に下ろしてあげると、わたしのぬいがドルベぬいへとトコトコとゆっくり近づいていく。様子を見ているとわたしのぬいが遠慮がちに手を伸ばしてドルベぬいとの手をぎゅっと握ったのだ。思わずわたしは自分のぬいを回収してしまった。
「…ぬい達って自らは交流しないんじゃなかったの…?」
「…我々が恋人関係になったからだろうな。」
「…あの、今のは違うから…。」
「…顔を赤くして言われても説得力がないぞ。」
わたしは自分のぬいを抱きしめたまま何も言えなくなってしまった。だけどわたしのぬいは今もドルベぬいのほうを見つめている。ドルベぬいもわたしのぬいから視線を逸らさない。
「…そろそろ君のぬいを離してやってくれないか?」
「…でも。」
「…ぬいの行動を抑えたいなら君が行動するしかないのではないか?」
「…ど、どうすれば…?」
「…ではこうしよう。」
ドルベはわたしからわたしのぬいを優しく取り上げてドルベぬいのそばに置いた。そしてわたしの手を柔らかく握ったのだ。
「…これでどうだ。」
「……ぎゅっとしてほしい…です。」
「…素直でよろしい。」
わたし達が一歩距離を詰めたあと、ぬい達を見るとやれやれと言わんばかりにこちらを見つめているように見えたのだった。
続く…かもしれない
この世界では誰もが自分のぬいを持っており、そのぬいと共存している。ぬい達は話すことはできないけれど、ある程度の意思はあり、歩いたり物を運んだりなど簡単な作業ならお手のものだった。
ぬい達の性格は基本的には持ち主に影響されると言われている。真面目な人だったらぬいも真面目だし、不真面目なぬいならぬいも不真面目な性格になるようだ。
そしてぬい達は嘘がつけない。持ち主が隠している感情がぬいを通じて表に出ることもある。
ぬい達同士は基本的には自ら交流はしない。だが、ぬいの持ち主達が特別な関係になった場合は…その限りではない…らしい。
「…本当にいいんだな。」
「…昨日そう返事したでしょ。」
わたしはドルベに自分のぬいをそっと差し出す。ドルベは慎重に両手で受け取って、頭を少し撫でている。
「では私からも…。」
ドルベは鞄から彼自身のぬいを取り出す。わたしもそれを落とさないようにゆっくりと受け取る。
「これで交換は完了だな。」
「うん。」
わたし達の間では恋人になった場合、ぬいを交換することが恒例となっていた。だからわたしのぬいをドルベに渡して、ドルベのぬいをわたしが受け取るのだ。
「…大事に預からせてもらう。」
「そんな大袈裟な…。」
「大袈裟ではない。…ぬいは言うなれば君の分身だ。君と同じように丁重に扱わねばなるまい。」
丁重に…真面目で誠実なドルベらしいと思った同時にわたしの手の上にいるドルベぬいがこちらを振り向いた。わたしと目が合うと貴族のような優雅な仕草でお辞儀をしてくれた。
「…よろしくね。」
そう伝えるとコクっと頷いたドルベのぬい。ドルベとわたしのぬい達の方を見てみるとわたしのぬいもぎこちなくお辞儀をしていて、ドルベがそれを優しい眼差しで見つめていた。
「…初めて会った頃の君とそっくりだな。」
「…それを言うならドルベだって…。」
「…そうかもしれないな。」
どこか懐かしい声色でドルベが返事をするとわたしのぬいがこちらを振り向いた。わたしの手に乗っているドルベぬいに気づくとドルベぬいに向かって手を伸ばしているように見える。わたしとドルベがぬい達を机の上に下ろしてあげると、わたしのぬいがドルベぬいへとトコトコとゆっくり近づいていく。様子を見ているとわたしのぬいが遠慮がちに手を伸ばしてドルベぬいとの手をぎゅっと握ったのだ。思わずわたしは自分のぬいを回収してしまった。
「…ぬい達って自らは交流しないんじゃなかったの…?」
「…我々が恋人関係になったからだろうな。」
「…あの、今のは違うから…。」
「…顔を赤くして言われても説得力がないぞ。」
わたしは自分のぬいを抱きしめたまま何も言えなくなってしまった。だけどわたしのぬいは今もドルベぬいのほうを見つめている。ドルベぬいもわたしのぬいから視線を逸らさない。
「…そろそろ君のぬいを離してやってくれないか?」
「…でも。」
「…ぬいの行動を抑えたいなら君が行動するしかないのではないか?」
「…ど、どうすれば…?」
「…ではこうしよう。」
ドルベはわたしからわたしのぬいを優しく取り上げてドルベぬいのそばに置いた。そしてわたしの手を柔らかく握ったのだ。
「…これでどうだ。」
「……ぎゅっとしてほしい…です。」
「…素直でよろしい。」
わたし達が一歩距離を詰めたあと、ぬい達を見るとやれやれと言わんばかりにこちらを見つめているように見えたのだった。
続く…かもしれない