YGO ZEXAL短編(ドルベ以外)
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アドバイスを思い出しながら、わたしは緊張しないように深呼吸を繰り返す。というのも挨拶週間が始まって校門の前に憧れの先輩が立っているのだ。数少ないチャンス…!!髪型も整えてしっかり挨拶したい。遠目に先輩が見えてきた。気合いを入れすぎないように自然な感じで…。
「おはよう。」
「お、おはようございます!」
い、言えた!少し声が裏返ったけどちゃんと言えたー!!前よりもちゃんと挨拶出来たことにわたしは内心万歳をしたいくらいに喜んでいるけど、先輩はわたしのことを不特定多数の後輩のうちの1人としか思ってないだろう。…現実が見えてきてため息をついていた。
「おはようございます!…元気ないですね?ドルベ先輩には会えなかったんですか?」
勝手に落ち込むわたしに声をかけてきたのは真月くん。同じクラスで隣に座っている男の子。わたしが窓際でドルベ先輩を眺めていた時に、ドルベ先輩が好きなんですか?と突っ込まれて上手く誤魔化すことができずに恋心を知られてしまった。
「会えたけど…。向こうはわたしのこと覚えてないだろうし…。」
「…果たしてそうでしょうか?ボクちょっと聞いてきますね!」
「えっ…!いや、ちょっと待って…!」
真月くんはわたしが止める間もなく、ドルベ先輩の元へと駆けていく。追いかけたが、地味に早くて追いつけない…。わたしが追いついた頃には真月くんは既に先輩に話しかけてしまっていた。
「ドルベ先輩!この子のこと覚えてますか?」
真月くんは肩で息をしているわたしを無理やり先輩の前に押し出した。隠れようにも隠れるところもない。ドルベ先輩の視線が痛い…。
「…あぁ、最近挨拶してくれている者だな。」
「わ、わたしのことわかるんですか?」
「意外と挨拶をきちんとしている者は少ないのでな、君のことは印象に残っていた。」
「そ、そうだったんですか…。」
「挨拶週間はまだ続く。挨拶は大事だからな。継続してもらえると嬉しい。」
「は、はい!」
わたしが返事したと同時にチャイムが響く。…これは予鈴だ。先輩に別れを告げて教室へと戻る。さっき真月くんを追いかけるのに走ったせいで体力がなくなっていたのに、教室へと向かう足取りは驚くほど軽かった。
「…ドルベ先輩わたしのこと覚えててくれたんだ。」
「よかったですね!これで一歩前進じゃないですか!」
「真月くんのアドバイスのおかげだね!…でもわたしはこれ以上無理だから!」
「…どうでしょうねぇ。ま、頑張ればいいんじゃないですか?」
「他人事だと思って…。」
真月くんの意味深な反応…。今までと違って少し投げやりなようにも感じてしまうのだった。
隣の席のクラスメイトの澪…。熱心に窓の外を見ていたのでその視線を辿る。丁度その時はドルベのクラスがサッカーをしているところだった。ドルベがゴールを決めた時に、顔が綻んでいたのを見てドルベに惚れたんだとオレは確信した。コイツはおもしれーことになりそうだとオレの直感が囁いた。だから声をかけてやった。
堅物真面目メガネと控えめウジウジ女…。どうせくっつくことはねぇだろうからオレの退屈しのぎにしてやろうと思っていたが…。ドルベは挨拶週間で澪のことを覚えたらしい。アイツにテキトーにまずは挨拶からですよ!とアドバイスしたのが効いてくるとはな…。
そこからだった。前までは澪がドルベを見つめているのを面白く見ていたはずだったのに、最近はつまらねぇ。…それなのにアイツは逐一報告してきやがる。
「真月くん、あのね…。今度ドルベ先輩と出かけるのことになったの!」
「…は?」
「な、なんか怒ってる?」
「すいません、よく聞こえなかったので聞き返してしまって…」
不機嫌になったのを咄嗟に誤魔化した。コイツが単純で助かった。嬉々としてドルベと出かけるきっかけを話し始める。図書室で本を返しにいった際にたまたまドルベが当番だったらしい。返した本はドルベも読んだことのある本だったので会話が盛り上がったと。その本を元にした映画が今度公開されるので一緒に行くことになったらしい。…クソどうでもいいわ。
「何着ていってたらいいかな?ドルベ先輩はどんな服装が好きかな?ねぇ、なんかまたアドバイスない?」
この女…。最初の頃と比べたら遠慮がなくなり、図々しくなってきたな…。
「…さぁ、ボクは知りませんよ。彼の好みなんて…。」
「じゃあ一般的な意見でいいから!」
「…ワンピースが無難じゃないですか?」
「なるほど!真月くんはいつも頼りになるね!」
…しまった。ジャージとか、ドン引きされそうなファションを答えるべきだった。人を疑うことを知らないコイツなら素直に信じただろうに。
「ねぇ。またドルベ先輩との話聞いてね!」
「………もう嫌です。」
軽くあしらう感じではいはいとでも言っておけばよかったはずだが、オレの口からは自然とノーの返事が溢れていた。
「……ど、どうして?」
困ったように狼狽始めたアイツ。オレだってわかんねぇよ。…だが、オレの頭の中に面白いアイデアが浮かんできて、オレはすぐに口に出した。
「…それはボクがあなたを好きだからですよ。」
「……?!」
案の定コイツは言葉を失い体を強張らせてきた。その様子を見てオレは愉悦を覚えた。
「あなたが好きだから…。だからあなたの幸せのために身を引こうとして協力しようとしたんです…。身勝手でごめんなさい…!でももうボクは限界なんです…!」
途中からあえてアイツから視線を逸らし、そして目に涙を溜めてオレはその場から逃走した。…残念ながら澪は追いかけて来ず、内心オレは舌打ちをした。追いかけてきたら、決定的な瞬間を偽造してオレとの噂を広めてやろうと思ったが…。
…まぁいいだろう。これで澪の中に迷いが出たはず。今度のドルベとのデートはオレの告白が引っかかって楽しむどころじゃねぇだろうからな。
せいぜいオレのことを意識して、悩み苦しみまくればいい。…オレはもう優しい真月じゃねぇからな。
「おはよう。」
「お、おはようございます!」
い、言えた!少し声が裏返ったけどちゃんと言えたー!!前よりもちゃんと挨拶出来たことにわたしは内心万歳をしたいくらいに喜んでいるけど、先輩はわたしのことを不特定多数の後輩のうちの1人としか思ってないだろう。…現実が見えてきてため息をついていた。
「おはようございます!…元気ないですね?ドルベ先輩には会えなかったんですか?」
勝手に落ち込むわたしに声をかけてきたのは真月くん。同じクラスで隣に座っている男の子。わたしが窓際でドルベ先輩を眺めていた時に、ドルベ先輩が好きなんですか?と突っ込まれて上手く誤魔化すことができずに恋心を知られてしまった。
「会えたけど…。向こうはわたしのこと覚えてないだろうし…。」
「…果たしてそうでしょうか?ボクちょっと聞いてきますね!」
「えっ…!いや、ちょっと待って…!」
真月くんはわたしが止める間もなく、ドルベ先輩の元へと駆けていく。追いかけたが、地味に早くて追いつけない…。わたしが追いついた頃には真月くんは既に先輩に話しかけてしまっていた。
「ドルベ先輩!この子のこと覚えてますか?」
真月くんは肩で息をしているわたしを無理やり先輩の前に押し出した。隠れようにも隠れるところもない。ドルベ先輩の視線が痛い…。
「…あぁ、最近挨拶してくれている者だな。」
「わ、わたしのことわかるんですか?」
「意外と挨拶をきちんとしている者は少ないのでな、君のことは印象に残っていた。」
「そ、そうだったんですか…。」
「挨拶週間はまだ続く。挨拶は大事だからな。継続してもらえると嬉しい。」
「は、はい!」
わたしが返事したと同時にチャイムが響く。…これは予鈴だ。先輩に別れを告げて教室へと戻る。さっき真月くんを追いかけるのに走ったせいで体力がなくなっていたのに、教室へと向かう足取りは驚くほど軽かった。
「…ドルベ先輩わたしのこと覚えててくれたんだ。」
「よかったですね!これで一歩前進じゃないですか!」
「真月くんのアドバイスのおかげだね!…でもわたしはこれ以上無理だから!」
「…どうでしょうねぇ。ま、頑張ればいいんじゃないですか?」
「他人事だと思って…。」
真月くんの意味深な反応…。今までと違って少し投げやりなようにも感じてしまうのだった。
隣の席のクラスメイトの澪…。熱心に窓の外を見ていたのでその視線を辿る。丁度その時はドルベのクラスがサッカーをしているところだった。ドルベがゴールを決めた時に、顔が綻んでいたのを見てドルベに惚れたんだとオレは確信した。コイツはおもしれーことになりそうだとオレの直感が囁いた。だから声をかけてやった。
堅物真面目メガネと控えめウジウジ女…。どうせくっつくことはねぇだろうからオレの退屈しのぎにしてやろうと思っていたが…。ドルベは挨拶週間で澪のことを覚えたらしい。アイツにテキトーにまずは挨拶からですよ!とアドバイスしたのが効いてくるとはな…。
そこからだった。前までは澪がドルベを見つめているのを面白く見ていたはずだったのに、最近はつまらねぇ。…それなのにアイツは逐一報告してきやがる。
「真月くん、あのね…。今度ドルベ先輩と出かけるのことになったの!」
「…は?」
「な、なんか怒ってる?」
「すいません、よく聞こえなかったので聞き返してしまって…」
不機嫌になったのを咄嗟に誤魔化した。コイツが単純で助かった。嬉々としてドルベと出かけるきっかけを話し始める。図書室で本を返しにいった際にたまたまドルベが当番だったらしい。返した本はドルベも読んだことのある本だったので会話が盛り上がったと。その本を元にした映画が今度公開されるので一緒に行くことになったらしい。…クソどうでもいいわ。
「何着ていってたらいいかな?ドルベ先輩はどんな服装が好きかな?ねぇ、なんかまたアドバイスない?」
この女…。最初の頃と比べたら遠慮がなくなり、図々しくなってきたな…。
「…さぁ、ボクは知りませんよ。彼の好みなんて…。」
「じゃあ一般的な意見でいいから!」
「…ワンピースが無難じゃないですか?」
「なるほど!真月くんはいつも頼りになるね!」
…しまった。ジャージとか、ドン引きされそうなファションを答えるべきだった。人を疑うことを知らないコイツなら素直に信じただろうに。
「ねぇ。またドルベ先輩との話聞いてね!」
「………もう嫌です。」
軽くあしらう感じではいはいとでも言っておけばよかったはずだが、オレの口からは自然とノーの返事が溢れていた。
「……ど、どうして?」
困ったように狼狽始めたアイツ。オレだってわかんねぇよ。…だが、オレの頭の中に面白いアイデアが浮かんできて、オレはすぐに口に出した。
「…それはボクがあなたを好きだからですよ。」
「……?!」
案の定コイツは言葉を失い体を強張らせてきた。その様子を見てオレは愉悦を覚えた。
「あなたが好きだから…。だからあなたの幸せのために身を引こうとして協力しようとしたんです…。身勝手でごめんなさい…!でももうボクは限界なんです…!」
途中からあえてアイツから視線を逸らし、そして目に涙を溜めてオレはその場から逃走した。…残念ながら澪は追いかけて来ず、内心オレは舌打ちをした。追いかけてきたら、決定的な瞬間を偽造してオレとの噂を広めてやろうと思ったが…。
…まぁいいだろう。これで澪の中に迷いが出たはず。今度のドルベとのデートはオレの告白が引っかかって楽しむどころじゃねぇだろうからな。
せいぜいオレのことを意識して、悩み苦しみまくればいい。…オレはもう優しい真月じゃねぇからな。
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