YGO ZEXAL ドルベ短編
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「お、いたいた!」
「どうしたの?ベクター…じゃなかった真月」
私が教室で帰る準備をしているとベクター(学校では真月と呼ぶようにしている)が教室の中へと入ってきた。
「お前に渡したいものがあってな。ほらよ。」
ベクターが私に差し出したのは一枚の手紙。どうやらこれは学級通信で来週から始まる読書週間のお知らせのようだ。
「何でこれを私に?」
「たまたま職員室の前を通った時に各クラスに渡すように頼まれたんだよ。めんどくせぇ。」
文句を言いながらも与えられた仕事は全うするつもりらしい。真月のキャラだと断れなかったのだろうか。昔のベクターなら上手いこと言って逃げてただろうに。
「じゃ、オレは行くぜ。」
「ありがとね。」
まだ仕事があるだろうしと快くベクターを見送った。お知らせだけ貼って帰ろうかと思ったらDゲイザーに着信が入った。相手はドルベのようだ。
「もしもし?」
「君は今どこにいる?そっちにベクターが来なかったか?!」
「私は教室にいるよ。ベクターならさっき来たけど」
「何か手紙を渡されなかったか?!中身は読んだか?!」
「うん、読んだよ。だから…」
「待ってくれ!!今すぐに向かう!!絶対にそこを動かないでくれ!!」
一方的に電話が切られてしまった。冷静沈着で落ち着いているドルベが電話越しでも珍しく慌てているのが伝わってきた。一体この手紙に何があるというのだろうか
電話を切ると割とすぐに足音が聞こえてきてドルベは来てくれた。よっぽど急いで来てくれたのか、彼の息は乱れていたのだった。
スミレの元に向かいながら私は自分の失態を思い返す。スミレに宛てた手紙を書きおわり、気を抜いていたところに風が吹いてしまい手紙が窓の外へと飛ばされてしまった。
すぐさま窓から外を見てみるとベクターが私の書いた手紙を拾っていた。それを見た私は血の気が引いた。よりにもよって奴が拾うとは…!
「ベクター!!!!」
叫んでみたものの、距離が遠いのかベクターからの返事はない。ベクターは手紙を持ってどこかへ走り去っていったので私はベクターにDゲイザーから着信を入れるがベクターは出ない。ベクターを探しに行くべきか悩んでいるとベクターから折り返しの電話がかかってきた。
「よぉ、ドルベ。…今時ラブレターとか古くね?」
「…黙れ。貴様は今どこにいる?」
私の焦りとは裏腹にベクターが電話越しに余裕ぶってニヤニヤ笑っているのを感じる。
「さっきスミレに届けておいてやったぜ。」
「何?!」
「どうせスミレに渡すつもりだったんだろ?だったら結果オーライじゃねぇか。」
「スミレは何と…?」
「…さぁな。それは本人に直接聞けよ。」
そこで通話は切られた。ベクターは本当にスミレに渡したのだろうか…。私を揶揄っているだけかもしれない…。だが放っておくわけにもいかず、真偽を確かめるべく彼女に電話をかけて今に至るわけだ。教室に辿り着いた彼女はいつもと変わらない様子。…私は覚悟を決めた。
「ドルベ?どうしたの?そんなに焦って」
「ベクターから貰った手紙を読んだのならすでに知っていると思うが…。」
「うん、来週から…」
「私はスミレが好きだ。……やはり手紙ではなく直接言うべきだと思ったので伝えにきたのだ。」
「えっ…!」
スミレの言葉を遮って思いを告げたのはいいものの、スミレの様子がおかしい。顔を真っ赤にして硬直している。……ん?スミレは既に私の気持ちを知っているのではないのか?
「手紙って読書週間のことじゃないの…?」
「…すまないがベクターからもらった手紙を見せてもらえないだろうか。」
スミレが持っていた手紙は学級通信…。そこに知らされている読書週間…。スミレは私の書いた手紙を読んだわけではなかった。…よく考えれば誰かに告白されたのならば動揺したり、照れたりなどのリアクションがあるはず。ここに私が来た時のスミレはそういった素振りは全くなかったことに今気づいた。…どうやら私はベクターに一杯食わされたらしい。その事実に力が抜けてその場に座り込む。座り込んだ私に目線を合わすため彼女もしゃがみ込んだ。
「ドルベ、私に手紙を書いてくれてたの?」
「あぁ。…だが直接伝えてしまったから無駄になってしまったな。」
「…くれないの?せっかく書いてくれたんだったら欲しいなと思ったんだけど。」
「…書いた手紙はベクターに奪われてしまった。だが君が欲しいならまた改めて書こう。」
「いいの…?」
「君が喜ぶならいくらでも書くさ。」
そういうとスミレは弾けるような笑顔でじゃあ私もお返事書くからね!と返してくれた。
…ちなみに行方不明になった私の手紙についてだが、私の鞄の中から発見された。私が告白している隙に戻しておいたらしい。…そもそもことの発端は私のミスなので、今回の件でベクターを咎めるのはやめておいた。
「どうしたの?ベクター…じゃなかった真月」
私が教室で帰る準備をしているとベクター(学校では真月と呼ぶようにしている)が教室の中へと入ってきた。
「お前に渡したいものがあってな。ほらよ。」
ベクターが私に差し出したのは一枚の手紙。どうやらこれは学級通信で来週から始まる読書週間のお知らせのようだ。
「何でこれを私に?」
「たまたま職員室の前を通った時に各クラスに渡すように頼まれたんだよ。めんどくせぇ。」
文句を言いながらも与えられた仕事は全うするつもりらしい。真月のキャラだと断れなかったのだろうか。昔のベクターなら上手いこと言って逃げてただろうに。
「じゃ、オレは行くぜ。」
「ありがとね。」
まだ仕事があるだろうしと快くベクターを見送った。お知らせだけ貼って帰ろうかと思ったらDゲイザーに着信が入った。相手はドルベのようだ。
「もしもし?」
「君は今どこにいる?そっちにベクターが来なかったか?!」
「私は教室にいるよ。ベクターならさっき来たけど」
「何か手紙を渡されなかったか?!中身は読んだか?!」
「うん、読んだよ。だから…」
「待ってくれ!!今すぐに向かう!!絶対にそこを動かないでくれ!!」
一方的に電話が切られてしまった。冷静沈着で落ち着いているドルベが電話越しでも珍しく慌てているのが伝わってきた。一体この手紙に何があるというのだろうか
電話を切ると割とすぐに足音が聞こえてきてドルベは来てくれた。よっぽど急いで来てくれたのか、彼の息は乱れていたのだった。
スミレの元に向かいながら私は自分の失態を思い返す。スミレに宛てた手紙を書きおわり、気を抜いていたところに風が吹いてしまい手紙が窓の外へと飛ばされてしまった。
すぐさま窓から外を見てみるとベクターが私の書いた手紙を拾っていた。それを見た私は血の気が引いた。よりにもよって奴が拾うとは…!
「ベクター!!!!」
叫んでみたものの、距離が遠いのかベクターからの返事はない。ベクターは手紙を持ってどこかへ走り去っていったので私はベクターにDゲイザーから着信を入れるがベクターは出ない。ベクターを探しに行くべきか悩んでいるとベクターから折り返しの電話がかかってきた。
「よぉ、ドルベ。…今時ラブレターとか古くね?」
「…黙れ。貴様は今どこにいる?」
私の焦りとは裏腹にベクターが電話越しに余裕ぶってニヤニヤ笑っているのを感じる。
「さっきスミレに届けておいてやったぜ。」
「何?!」
「どうせスミレに渡すつもりだったんだろ?だったら結果オーライじゃねぇか。」
「スミレは何と…?」
「…さぁな。それは本人に直接聞けよ。」
そこで通話は切られた。ベクターは本当にスミレに渡したのだろうか…。私を揶揄っているだけかもしれない…。だが放っておくわけにもいかず、真偽を確かめるべく彼女に電話をかけて今に至るわけだ。教室に辿り着いた彼女はいつもと変わらない様子。…私は覚悟を決めた。
「ドルベ?どうしたの?そんなに焦って」
「ベクターから貰った手紙を読んだのならすでに知っていると思うが…。」
「うん、来週から…」
「私はスミレが好きだ。……やはり手紙ではなく直接言うべきだと思ったので伝えにきたのだ。」
「えっ…!」
スミレの言葉を遮って思いを告げたのはいいものの、スミレの様子がおかしい。顔を真っ赤にして硬直している。……ん?スミレは既に私の気持ちを知っているのではないのか?
「手紙って読書週間のことじゃないの…?」
「…すまないがベクターからもらった手紙を見せてもらえないだろうか。」
スミレが持っていた手紙は学級通信…。そこに知らされている読書週間…。スミレは私の書いた手紙を読んだわけではなかった。…よく考えれば誰かに告白されたのならば動揺したり、照れたりなどのリアクションがあるはず。ここに私が来た時のスミレはそういった素振りは全くなかったことに今気づいた。…どうやら私はベクターに一杯食わされたらしい。その事実に力が抜けてその場に座り込む。座り込んだ私に目線を合わすため彼女もしゃがみ込んだ。
「ドルベ、私に手紙を書いてくれてたの?」
「あぁ。…だが直接伝えてしまったから無駄になってしまったな。」
「…くれないの?せっかく書いてくれたんだったら欲しいなと思ったんだけど。」
「…書いた手紙はベクターに奪われてしまった。だが君が欲しいならまた改めて書こう。」
「いいの…?」
「君が喜ぶならいくらでも書くさ。」
そういうとスミレは弾けるような笑顔でじゃあ私もお返事書くからね!と返してくれた。
…ちなみに行方不明になった私の手紙についてだが、私の鞄の中から発見された。私が告白している隙に戻しておいたらしい。…そもそもことの発端は私のミスなので、今回の件でベクターを咎めるのはやめておいた。