This Time, I Won’t Look Away (ドルベ中編)
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璃緒ちゃんからの通話を終了した後、わたしは必要最低限の荷物を持って走り出していた。酸素が足りない…。でも止まりたくはない。今わたしは生きていた中で1番全速力で走っている。わたしの体力が限界を迎えた頃、ドルベの居場所が見えてきた。…今のわたしの目の前にそびえ立つのは大きな病院。ここはかつて璃緒ちゃんが入院していた病院…。少しだけ大きく呼吸をして病院の中へと入っていく。エレベーターは来るまでに時間がかかる。一刻も早く彼の元へ辿り着きたかったわたしは階段を駆け上がった。すれ違う患者さん達がわたしの勢いに驚いていたようにも見えたけど気にしてる余裕なんてない。ようやく彼の病室が見えた頃にはわたしは息も絶え絶えになっていた。
「…来てくれたのね。」
「…ドルベは?」
病室の前に立っていた璃緒が控えめに病室を指さす。先ほどまでとは違う嫌なバクバクとした心臓の鼓動。手が震えてくる。だけど目の前の事実から目を逸らしてはいけない。わたしは震える手を抑えながら病室の扉を開いた。
病室には機械に繋がれてベッドに横たわっているドルベ。頭には包帯も巻かれている…。部屋が静かだから定期的な機械の電子音がやけに響く。傍には彼の眼鏡も置かれている。しかし彼の眼鏡はヒビが入って変形していて…とても使い物にはならなさそうだった…。
わたしはドルベ…と呼びかけながら彼の手に触れてみる。…温かい。だけど何度呼びかけても彼からの反応は返ってこなかかった…。
「ドルベ…起きてよ…。」
「…居眠り運転の車がドルベに向かってきたみたいでね…。幸い命に別状はないわ。でも…いつ目覚めるかは…。もしかしたらこのまま……。」
「…璃緒ちゃん。それ以上は…言わないで…。」
…璃緒ちゃんの言葉の先は予想がついた。弱いわたしは聞く勇気がなかった。
今日のデート…。もし、わたしがもっとドルベと一緒にいたら…そうすれば…彼はこんな事故には遭わなかったのかもしれない…。
璃緒ちゃんはわたしの背中を優しく摩ってくれていた。
「…またお見舞いに来てあげて。」
「…わたしが来てもいいのかな。」
「何を言っているの…?ドルベにとってスミレが一番の薬なのよ。」
「本当に…?」
璃緒ちゃんはあなたは知らないだろうけど…と前置きしてから話し始める。
「今日もね、出かける前ずっとソワソワしてたのよ。やたらと身だしなみも気にしてね。私にも服のことを聞いてきたり…。それを見たベクターがからかったりね。」
「そ、そうだったの…」
「あんなドルベ初めて見たわ。…私と出かける時はあぁはならないもの。」
今朝のドルベの様子を思い出したのか璃緒ちゃんは可愛らしくクスッと笑った。
「わたし、お見舞いに来る…!ドルベが目覚めるまで…!」
「…よろしくお願いするわ。」
ドルベはわたしを救ってくれた。だから今度はわたしの番。わたしはドルベの手を強く握るのだった。
「…来てくれたのね。」
「…ドルベは?」
病室の前に立っていた璃緒が控えめに病室を指さす。先ほどまでとは違う嫌なバクバクとした心臓の鼓動。手が震えてくる。だけど目の前の事実から目を逸らしてはいけない。わたしは震える手を抑えながら病室の扉を開いた。
病室には機械に繋がれてベッドに横たわっているドルベ。頭には包帯も巻かれている…。部屋が静かだから定期的な機械の電子音がやけに響く。傍には彼の眼鏡も置かれている。しかし彼の眼鏡はヒビが入って変形していて…とても使い物にはならなさそうだった…。
わたしはドルベ…と呼びかけながら彼の手に触れてみる。…温かい。だけど何度呼びかけても彼からの反応は返ってこなかかった…。
「ドルベ…起きてよ…。」
「…居眠り運転の車がドルベに向かってきたみたいでね…。幸い命に別状はないわ。でも…いつ目覚めるかは…。もしかしたらこのまま……。」
「…璃緒ちゃん。それ以上は…言わないで…。」
…璃緒ちゃんの言葉の先は予想がついた。弱いわたしは聞く勇気がなかった。
今日のデート…。もし、わたしがもっとドルベと一緒にいたら…そうすれば…彼はこんな事故には遭わなかったのかもしれない…。
璃緒ちゃんはわたしの背中を優しく摩ってくれていた。
「…またお見舞いに来てあげて。」
「…わたしが来てもいいのかな。」
「何を言っているの…?ドルベにとってスミレが一番の薬なのよ。」
「本当に…?」
璃緒ちゃんはあなたは知らないだろうけど…と前置きしてから話し始める。
「今日もね、出かける前ずっとソワソワしてたのよ。やたらと身だしなみも気にしてね。私にも服のことを聞いてきたり…。それを見たベクターがからかったりね。」
「そ、そうだったの…」
「あんなドルベ初めて見たわ。…私と出かける時はあぁはならないもの。」
今朝のドルベの様子を思い出したのか璃緒ちゃんは可愛らしくクスッと笑った。
「わたし、お見舞いに来る…!ドルベが目覚めるまで…!」
「…よろしくお願いするわ。」
ドルベはわたしを救ってくれた。だから今度はわたしの番。わたしはドルベの手を強く握るのだった。