This Time, I Won’t Look Away (ドルベ中編)
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わたしは落ち着くためにゆっくり大きく深呼吸を繰り返していた。…ここのカフェは先輩とも一緒に来たことのあるカフェだ。丁度お茶の時間だからか、老若男女問わずどの席も賑わっているように見える。からんからんと軽快なベルの音がする。入り口を見ると先輩がこちらに向かってきていたのが見えた。わたしは先輩を手招きして向かいの席へと座ってもらった。先輩はいつものようにカフェオレを頼んでいた。
「どうしたの?話って。」
「単刀直入に言います…。わたしと……別れてください。」
先輩の顔を見れなくて…わたしは机の下の自分の握りしめた手を見つめていた。
「本気で言ってる?」
「はい…。」
「やっぱり、例の眼鏡のアイツとできてたんだ?」
「ち、違います…。彼は関係ないです。これはわたしの意思です。」
先輩の圧を感じさせる低い声に怯みそうになるけど…。逃げちゃいけない…。わたしはここでやっと先輩の顔を見るために顔を上げた。
「最初はすごく楽しかったです…。でも、先輩は徐々に交友関係を縛ってきて…。先輩はわたしに強制はするくせに自分は女の子と平気で一緒にいる…。」
わたしはドルベからもらった画像をDパッドで表示してからそっと差し出す。先輩は目を一瞬見開いていた。
「だから…もう。あなたと付き合い続けていける自信が…わたしにはありません。」
「本当に別れてもいいの?君みたいな地味な子。オレ以外に選んでくれる人がいると思うの?」
「…いなかったとしてもあなたと一緒に居続けるよりは…遥かにマシです。」
「…あっそう。君はもう少し聡明な子だと思っていたのに。がっかりだ。じゃあね。さようなら。」
先輩はカフェオレを飲み干して立ち上がった。そして先程よりも勢いよく乱暴にからんからんとベルを鳴らしながら出ていった。先輩が出て行ったのを確認してからわたしは机の上へと突っ伏してしまった。
「…終わったな。…よく言った。」
肩にポンッと手を置かれて顔を上げると、優しい目をしたドルベと視線があった。
「うん…。なんていうか…肩の荷が降りたっていうか…。力が抜けたというか…。とにかくありがとう、ドルベ。」
「…私は何もしていない。スミレが勇気を出したからだ。」
…実はこの喫茶店での話し合い。ドルベからの提案だったのだ。別れ話をすると向こうがどう出るかわからない。だから人の目がたくさんある場所がいいというアドバイス。そして万が一の時のためにドルベもこの喫茶店の離れた席でわたしを見守ってくれていたのだ。
「…今日はすごく心強かった。またお礼させてね。」
伝票を持って立ち上がるとドルベが、お礼か…と考え込んでから、一呼吸おいて続けた。
「…お礼なら…今度の休み、スミレの時間を私にくれないか?」
「そ、それって…。」
「…回りくどかったな。私と出かけないか?君の行きたいところで構わない。」
「わ、わたしで…いいなら…。」
「…行きたいところが決まったら遠慮なく言ってくれ。」
わたしの持っていた伝票をさりげなく取り、そのままお会計に行ってしまうドルベの後をわたしは追いかけるのだった。
「どうしたの?話って。」
「単刀直入に言います…。わたしと……別れてください。」
先輩の顔を見れなくて…わたしは机の下の自分の握りしめた手を見つめていた。
「本気で言ってる?」
「はい…。」
「やっぱり、例の眼鏡のアイツとできてたんだ?」
「ち、違います…。彼は関係ないです。これはわたしの意思です。」
先輩の圧を感じさせる低い声に怯みそうになるけど…。逃げちゃいけない…。わたしはここでやっと先輩の顔を見るために顔を上げた。
「最初はすごく楽しかったです…。でも、先輩は徐々に交友関係を縛ってきて…。先輩はわたしに強制はするくせに自分は女の子と平気で一緒にいる…。」
わたしはドルベからもらった画像をDパッドで表示してからそっと差し出す。先輩は目を一瞬見開いていた。
「だから…もう。あなたと付き合い続けていける自信が…わたしにはありません。」
「本当に別れてもいいの?君みたいな地味な子。オレ以外に選んでくれる人がいると思うの?」
「…いなかったとしてもあなたと一緒に居続けるよりは…遥かにマシです。」
「…あっそう。君はもう少し聡明な子だと思っていたのに。がっかりだ。じゃあね。さようなら。」
先輩はカフェオレを飲み干して立ち上がった。そして先程よりも勢いよく乱暴にからんからんとベルを鳴らしながら出ていった。先輩が出て行ったのを確認してからわたしは机の上へと突っ伏してしまった。
「…終わったな。…よく言った。」
肩にポンッと手を置かれて顔を上げると、優しい目をしたドルベと視線があった。
「うん…。なんていうか…肩の荷が降りたっていうか…。力が抜けたというか…。とにかくありがとう、ドルベ。」
「…私は何もしていない。スミレが勇気を出したからだ。」
…実はこの喫茶店での話し合い。ドルベからの提案だったのだ。別れ話をすると向こうがどう出るかわからない。だから人の目がたくさんある場所がいいというアドバイス。そして万が一の時のためにドルベもこの喫茶店の離れた席でわたしを見守ってくれていたのだ。
「…今日はすごく心強かった。またお礼させてね。」
伝票を持って立ち上がるとドルベが、お礼か…と考え込んでから、一呼吸おいて続けた。
「…お礼なら…今度の休み、スミレの時間を私にくれないか?」
「そ、それって…。」
「…回りくどかったな。私と出かけないか?君の行きたいところで構わない。」
「わ、わたしで…いいなら…。」
「…行きたいところが決まったら遠慮なく言ってくれ。」
わたしの持っていた伝票をさりげなく取り、そのままお会計に行ってしまうドルベの後をわたしは追いかけるのだった。