This Time, I Won’t Look Away (ドルベ中編)
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登校中、昨日のデートを思い出して顔が緩んでいると隣で一緒に歩いていた小鳥ちゃんがすぐそれに気づいた。
「…ふふ」
「ご機嫌ね。」
「うん!昨日先輩とデートしたの!」
「また惚気〜?」
「えへへ…。色々写真も撮ったの!」
小鳥ちゃんはわたしの親友だ。先輩に告白されて付き合った報告をした時も自分のことのようにすごく喜んでくれたのだ。
「ねぇ見せて!見せて!」
「ちょっと待っててね…。」
写真を見せようとしてDパッドの操作に夢中になっていてわたしは前を見ていなかったため、前を歩いていた人にぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい…。」
「…なんだ。スミレか。」
ぶつかった人はドルベだった。…ドルベと登校時間が被るのは珍しい。彼はいつも早く来ているイメージがあったからだ。
「…浮かれるのは悪いことではないが、周囲はちゃんと確認するように。」
「は、はい…。」
「…別に私は怒ってはいない。気をつけてな。」
それから頭をポンとしてドルベは去っていった。ドルベには申し訳ないけど、ぶつかったのが知っている人でよかったと少し安心した。写真は教室に着いてから見せることになったので、Dパッドは鞄の中に閉まった。
…先輩まだかな。今日はお互いに放課後の予定がないので一緒に帰ることになっている。小鳥ちゃんに見送られてわたしはウキウキしながら先輩を待つ。大丈夫かな…と手鏡で前髪を確認していたら、名前を呼ばれた。
「ごめん、待たせたね。」
「いえいえ、ぜんっぜん!」
「じゃあ行こうか。」
先輩が手を差し出してくれたから、迷わずその手を取る。軽くきゅっと握ると先輩も握り返してくれた。
「少し聞きたいことあるんだけど…いいかな?」
「…何でしょうか?」
空気が少しひりついた…ような気がした。わたしも思わず身構えてしまう。
「今朝、男子と話してたよね?」
「は、はい…。み、見てたんですか?声をかけてくだされば…。」
「頭撫でられてて…親密そうな感じがして声をかけられなかったんだよね。」
「彼とはそんなんじゃ…」
「わかってるよ。…でも、誤解を招くようなことはしてほしくないな。」
先輩の口元は微笑んでいるように見えたけど、目元は笑ってないように見えた。
「す、すいません。」
「謝らなくてもいいよ。ただ次からは…気をつけてほしいな。」
「は、はい…。」
先輩は今度こそ満足そうに笑ってくれた。だけど何故だろう。まだ寒くない季節なのに、背中がぞくっとする悪寒を感じてしまうのだった。
「…なーに見てんだよ?」
「ベクター。」
ドルベが窓に佇んでいたのでイタズラでもしてやろうかと思ったが…。コイツの目線の先にある物を見てやる気が失せてしまった。
「あの2人、ラブラブだなぁ。反吐がでるぜ。…お前は指咥えて見てるだけでいいのかよ?」
「…私は為すべきことをする。そのために君の力を貸して欲しい。」
「はぁ?何でオレが…?」
「頼む。君にしか頼めないんだ…。」
真剣な表情で深く頭を下げるドルベ。コイツとは長い付き合いだが…。頼み事をされたのは初めてだ。
「…報酬次第で働いてやってもいいぜ。」
「恩に着る。実は…。」
ドルベからの頼みは単純な物だが…。まぁ、コイツには確かに向いてない。完璧に遂行できそうなのはオレぐらいだろう。
「なるほど。だが報酬はたんまりもらうからな…覚悟しとけよ。」
「君への報酬など…安いものだ。」
「その言葉…忘れんなよ。」
オレはドルベと別れてからくっくっと笑う。どう転がるかはわからねぇが…。面白いことになりそうだ。さぁて、オレは準備を始めるとしますかねぇ。
「…ふふ」
「ご機嫌ね。」
「うん!昨日先輩とデートしたの!」
「また惚気〜?」
「えへへ…。色々写真も撮ったの!」
小鳥ちゃんはわたしの親友だ。先輩に告白されて付き合った報告をした時も自分のことのようにすごく喜んでくれたのだ。
「ねぇ見せて!見せて!」
「ちょっと待っててね…。」
写真を見せようとしてDパッドの操作に夢中になっていてわたしは前を見ていなかったため、前を歩いていた人にぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい…。」
「…なんだ。スミレか。」
ぶつかった人はドルベだった。…ドルベと登校時間が被るのは珍しい。彼はいつも早く来ているイメージがあったからだ。
「…浮かれるのは悪いことではないが、周囲はちゃんと確認するように。」
「は、はい…。」
「…別に私は怒ってはいない。気をつけてな。」
それから頭をポンとしてドルベは去っていった。ドルベには申し訳ないけど、ぶつかったのが知っている人でよかったと少し安心した。写真は教室に着いてから見せることになったので、Dパッドは鞄の中に閉まった。
…先輩まだかな。今日はお互いに放課後の予定がないので一緒に帰ることになっている。小鳥ちゃんに見送られてわたしはウキウキしながら先輩を待つ。大丈夫かな…と手鏡で前髪を確認していたら、名前を呼ばれた。
「ごめん、待たせたね。」
「いえいえ、ぜんっぜん!」
「じゃあ行こうか。」
先輩が手を差し出してくれたから、迷わずその手を取る。軽くきゅっと握ると先輩も握り返してくれた。
「少し聞きたいことあるんだけど…いいかな?」
「…何でしょうか?」
空気が少しひりついた…ような気がした。わたしも思わず身構えてしまう。
「今朝、男子と話してたよね?」
「は、はい…。み、見てたんですか?声をかけてくだされば…。」
「頭撫でられてて…親密そうな感じがして声をかけられなかったんだよね。」
「彼とはそんなんじゃ…」
「わかってるよ。…でも、誤解を招くようなことはしてほしくないな。」
先輩の口元は微笑んでいるように見えたけど、目元は笑ってないように見えた。
「す、すいません。」
「謝らなくてもいいよ。ただ次からは…気をつけてほしいな。」
「は、はい…。」
先輩は今度こそ満足そうに笑ってくれた。だけど何故だろう。まだ寒くない季節なのに、背中がぞくっとする悪寒を感じてしまうのだった。
「…なーに見てんだよ?」
「ベクター。」
ドルベが窓に佇んでいたのでイタズラでもしてやろうかと思ったが…。コイツの目線の先にある物を見てやる気が失せてしまった。
「あの2人、ラブラブだなぁ。反吐がでるぜ。…お前は指咥えて見てるだけでいいのかよ?」
「…私は為すべきことをする。そのために君の力を貸して欲しい。」
「はぁ?何でオレが…?」
「頼む。君にしか頼めないんだ…。」
真剣な表情で深く頭を下げるドルベ。コイツとは長い付き合いだが…。頼み事をされたのは初めてだ。
「…報酬次第で働いてやってもいいぜ。」
「恩に着る。実は…。」
ドルベからの頼みは単純な物だが…。まぁ、コイツには確かに向いてない。完璧に遂行できそうなのはオレぐらいだろう。
「なるほど。だが報酬はたんまりもらうからな…覚悟しとけよ。」
「君への報酬など…安いものだ。」
「その言葉…忘れんなよ。」
オレはドルベと別れてからくっくっと笑う。どう転がるかはわからねぇが…。面白いことになりそうだ。さぁて、オレは準備を始めるとしますかねぇ。