気になる2人(ドルベ中編)
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ここのところドルベの様子がおかしい。以前部屋に来た時に余ってるカードはないか?デッキを調整したいのだと言われた。私は使っていないカードを渡し、私が相手になるぞ?と聞いたが、すまない。まだ宿題が終わってないのだ。と言って部屋に戻って行った。…奴の性格ならカードの調整をする前に終わらせているはずだ。
放課後、部活に入っていない我々は時間がある。時折、デュエルの腕が鈍らないようデュエルをしているのだが、最近は毎回断られている。
「一体何の用事だ?」
「…図書委員の仕事だ。」
その時のドルベは私から気まずそうに一瞬目を逸らしていた。
「委員の仕事が毎日あるのか?」
「人手不足なのだ。…悪いが、時間が押しているのでそろそろ行く。」
図書委員の仕事が毎日あるわけがない。明らかに怪しい。私は帰ったふりをしてからドルベの後をつけてみた。…すると本当に図書室へと向かっていった。委員の仕事は本当だったのか…と更に様子を見ていると端の目立たない席へと向かう。そこには既に女の姿があった。あの女…見覚えがある。名前はおぼえていないが、同じクラスだったはずだ。ドルベはその女の向かいに座ると談笑を始めた後にデュエルを開始していた。
…何が委員会だ。真っ赤な嘘ではないか。私とのデュエルよりその女とのデュエルのほうが大事なのか?と少し腹が立ったが、ドルベの表情を見ると、バリアン時代では見たこともない柔らかい表情をしていた。その表情を見ていたら…割り込む気は失せてしまった。
女がドルベをたぶらかそうとしているのなら、女をすぐに問い詰めるつもりだったが、教室でのおどおどした態度の女を見ていると狡猾な女ではなさそうだ。なのでしばらくあの女とドルベの様子を伺っていた。…しかしどうやらあの女は最近図書室には行ってはいない。喧嘩か…?いや、あの女とドルベの性格からして考えづらい。決して女のためではないが、このままではドルベが不憫だ。放課後、図書室の扉に手を伸ばそうとして、途中でやめた女を見つけたので、私は思わず声をかけていた。
「おい、図書室に入らないのか?」
「ミ、ミザエルくん…。わたしは…いいよ。」
私と目を合わそうとせず俯いたままの女。私は畳みかけることにした。
「お前を待っている者がいるのではないのか?」
「えっ…。」
「…ドルベとよく一緒にいる女だろう?」
「…どうしてそれを。」
ドルベの後をつけていたなどとは…いう必要はないな。言うとややこしくなる。
「たまたま図書室に行った時に見かけた。ドルベからデュエルを教わっていたのではないのか?」
「…そ、そこまで。」
「…アイツはお前といる時にどうしようもなく締まりのない顔をしている。そんな相手を無視してお前は平気なのか?」
「そ、それは…」
女が言葉を詰まらせて指先を擦り合わせている。私が少しイラつき始めた時だった。
「やめろ!ミザエル!」
我々に気づいたのか図書室からドルベが息を切らせながら彼女の前に立ち背に庇っている。
「…お前はそいつを庇うのか。お前を放っておいた女を。」
「君は彼女のことを何も知らないだろう…!」
「…私は自分の目で見たものしか信じん。だが、お前が庇うのなら…私はもう何も言うまい。」
…私は奴らに背を向ける。あのドルべの真剣な顔…。ドルベにとってあの女は護りたい象徴…。今回は引くが、もしドルベにとって害のある女だとわかったら…私は容赦しない。
ドルベくんに今なら施錠時間が近づいていて誰もいないから…と図書室奥の席へと誘導された。
「すまない…ミザエルは悪い者ではないのだ。」
「…わかってる。」
ミザエルくんの言動はわたしに対する悪意は感じられなかったから。あれはドルベくんを思っての行動だったんだろうと察せられる。
普段は向かいに座るドルベくんだけど、今日はわたしの隣に腰掛けていた。カードショップの時のようにそっと手を握ってくれている。
「…ここ最近何故図書室に来なかった?」
わたしはドルベくんの顔を見るのが怖くて握ってくれている手しか見ることができず、ぽつりとぽつりと話し始めた。
「わたしね…ドルベくんが好きな人がいるなら…ドルベくんの時間を奪っちゃいけない…と思って…。図書室に行くのを控えてたの…。」
「…好きな人?」
「こないだ、好きなタイプを聞いたでしょ?あの時のドルベくんを見てたら…好きな人がいるのがわかっちゃったから…。」
…言いながら胸が締め付けられるような痛みがして、涙が出そうになる。…ダメだ。今泣いたら優しいドルベくんに迷惑をかけてしまうと思えば思うほど止められなくて、頬に涙が落ちてしまう。ドルベくんは指で涙を拭ってくれた。
「…その気遣いは不要だ。」
「えっ。」
「…どうやら私の好きな者は自分に自信がなく、鈍感なようだな。」
「それって…。」
わたしはその言葉にある可能性を感じて勢いよくドルベくんの方へと向こうとした時、ミシッと椅子が傾く音がした。バランスを崩して倒れそうになったけど、ドルベくんが咄嗟に手を引き寄せてくれた。でも、思っていたよりドルベくんとわたしの距離が近くて…。鼻先が触れて…ドルベくんの目って綺麗だな…と呑気なことを考えていたら、お互いどちらの呼吸かわからないくらいに近づいて…。一瞬だけど、唇にふにっとひんやりしたものが触れる感触がした。その刹那わたしはドルベくんに抱き止められていた。
「…け、ケガは…ないか?」
「…だ、だいじょうぶ。」
…何が起こったのかはすぐに理解できなかった。だけど目の前のドルベくんの顔が赤くなっていて…。わたしは遅れて物事を理解した。離れるのが惜しくて…もうしばらくこのままでも…と邪なことを考えていたら、施錠時間を告げるチャイムが鳴り響いた。
「…私は施錠をして帰る。君は先に帰っていてくれ。」
「う、うん…。」
言われるがままに図書室を出ていたが、さっきの一瞬の出来事が脳裏から離れない…。わたしのファーストキス…。それはしょっぱい涙の味だった…。
放課後、部活に入っていない我々は時間がある。時折、デュエルの腕が鈍らないようデュエルをしているのだが、最近は毎回断られている。
「一体何の用事だ?」
「…図書委員の仕事だ。」
その時のドルベは私から気まずそうに一瞬目を逸らしていた。
「委員の仕事が毎日あるのか?」
「人手不足なのだ。…悪いが、時間が押しているのでそろそろ行く。」
図書委員の仕事が毎日あるわけがない。明らかに怪しい。私は帰ったふりをしてからドルベの後をつけてみた。…すると本当に図書室へと向かっていった。委員の仕事は本当だったのか…と更に様子を見ていると端の目立たない席へと向かう。そこには既に女の姿があった。あの女…見覚えがある。名前はおぼえていないが、同じクラスだったはずだ。ドルベはその女の向かいに座ると談笑を始めた後にデュエルを開始していた。
…何が委員会だ。真っ赤な嘘ではないか。私とのデュエルよりその女とのデュエルのほうが大事なのか?と少し腹が立ったが、ドルベの表情を見ると、バリアン時代では見たこともない柔らかい表情をしていた。その表情を見ていたら…割り込む気は失せてしまった。
女がドルベをたぶらかそうとしているのなら、女をすぐに問い詰めるつもりだったが、教室でのおどおどした態度の女を見ていると狡猾な女ではなさそうだ。なのでしばらくあの女とドルベの様子を伺っていた。…しかしどうやらあの女は最近図書室には行ってはいない。喧嘩か…?いや、あの女とドルベの性格からして考えづらい。決して女のためではないが、このままではドルベが不憫だ。放課後、図書室の扉に手を伸ばそうとして、途中でやめた女を見つけたので、私は思わず声をかけていた。
「おい、図書室に入らないのか?」
「ミ、ミザエルくん…。わたしは…いいよ。」
私と目を合わそうとせず俯いたままの女。私は畳みかけることにした。
「お前を待っている者がいるのではないのか?」
「えっ…。」
「…ドルベとよく一緒にいる女だろう?」
「…どうしてそれを。」
ドルベの後をつけていたなどとは…いう必要はないな。言うとややこしくなる。
「たまたま図書室に行った時に見かけた。ドルベからデュエルを教わっていたのではないのか?」
「…そ、そこまで。」
「…アイツはお前といる時にどうしようもなく締まりのない顔をしている。そんな相手を無視してお前は平気なのか?」
「そ、それは…」
女が言葉を詰まらせて指先を擦り合わせている。私が少しイラつき始めた時だった。
「やめろ!ミザエル!」
我々に気づいたのか図書室からドルベが息を切らせながら彼女の前に立ち背に庇っている。
「…お前はそいつを庇うのか。お前を放っておいた女を。」
「君は彼女のことを何も知らないだろう…!」
「…私は自分の目で見たものしか信じん。だが、お前が庇うのなら…私はもう何も言うまい。」
…私は奴らに背を向ける。あのドルべの真剣な顔…。ドルベにとってあの女は護りたい象徴…。今回は引くが、もしドルベにとって害のある女だとわかったら…私は容赦しない。
ドルベくんに今なら施錠時間が近づいていて誰もいないから…と図書室奥の席へと誘導された。
「すまない…ミザエルは悪い者ではないのだ。」
「…わかってる。」
ミザエルくんの言動はわたしに対する悪意は感じられなかったから。あれはドルベくんを思っての行動だったんだろうと察せられる。
普段は向かいに座るドルベくんだけど、今日はわたしの隣に腰掛けていた。カードショップの時のようにそっと手を握ってくれている。
「…ここ最近何故図書室に来なかった?」
わたしはドルベくんの顔を見るのが怖くて握ってくれている手しか見ることができず、ぽつりとぽつりと話し始めた。
「わたしね…ドルベくんが好きな人がいるなら…ドルベくんの時間を奪っちゃいけない…と思って…。図書室に行くのを控えてたの…。」
「…好きな人?」
「こないだ、好きなタイプを聞いたでしょ?あの時のドルベくんを見てたら…好きな人がいるのがわかっちゃったから…。」
…言いながら胸が締め付けられるような痛みがして、涙が出そうになる。…ダメだ。今泣いたら優しいドルベくんに迷惑をかけてしまうと思えば思うほど止められなくて、頬に涙が落ちてしまう。ドルベくんは指で涙を拭ってくれた。
「…その気遣いは不要だ。」
「えっ。」
「…どうやら私の好きな者は自分に自信がなく、鈍感なようだな。」
「それって…。」
わたしはその言葉にある可能性を感じて勢いよくドルベくんの方へと向こうとした時、ミシッと椅子が傾く音がした。バランスを崩して倒れそうになったけど、ドルベくんが咄嗟に手を引き寄せてくれた。でも、思っていたよりドルベくんとわたしの距離が近くて…。鼻先が触れて…ドルベくんの目って綺麗だな…と呑気なことを考えていたら、お互いどちらの呼吸かわからないくらいに近づいて…。一瞬だけど、唇にふにっとひんやりしたものが触れる感触がした。その刹那わたしはドルベくんに抱き止められていた。
「…け、ケガは…ないか?」
「…だ、だいじょうぶ。」
…何が起こったのかはすぐに理解できなかった。だけど目の前のドルベくんの顔が赤くなっていて…。わたしは遅れて物事を理解した。離れるのが惜しくて…もうしばらくこのままでも…と邪なことを考えていたら、施錠時間を告げるチャイムが鳴り響いた。
「…私は施錠をして帰る。君は先に帰っていてくれ。」
「う、うん…。」
言われるがままに図書室を出ていたが、さっきの一瞬の出来事が脳裏から離れない…。わたしのファーストキス…。それはしょっぱい涙の味だった…。