番外編
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クラス全体に配られた進路調査票…。とりあえず高校に行くことは決めているけれど、具体的にどこの高校に行くのかはまだ決めてはいなかった。…できるならドルベと同じ高校がいいな。そうすればまた一緒に通える…。と途中まで考えて少し恥ずかしくなって一人で頭を振った。色々高校を調べていたものの、ピンと来るものは見つからない。…わたしは一旦休憩がてら進路調査票をそのまま置いてお手洗いへと向かうのだった。
「お。これは…。」
スミレの教室前を通った際に、荷物が置いてあったのが見えたので何かイタズラでもしてやりますかねぇと教室に入るとスミレの進路調査票が置かれていた。名前だけ記入されており、他の箇所は空欄のままだった。
「いいこと思いついた♪」
オレはスミレのボールペンを使って第一希望のところに良かれと思ってあることを書いておいた。
これで戻ってきたスミレは驚いて顔を真っ赤にするだろう。というのが容易に想像できて笑っちまう。いや、待てよ…。せっかくなら提出までしてやるか!オレはその進路調査票を持って教室を出ると、教室に入ろうとしていたスミレにぶつかりかけた。
「ベクター?なんでこんなところに…。…あっ!」
スミレはオレが持っている進路調査票に気づいたらしい。
「それ、まだわたし書いてないんだけど。」
「代わりに書いておいたぜ!」
そう言いながら進路調査票を見せびらかすとスミレはわなわなと震えていた。
「な、何書いてるの?!か、返して!」
「やなこった!オレは提出してくるからな!」
「ま、待って!ベクター!」
スミレがオレを追いかけてくるが、スミレは運動が苦手で鈍足なので追いつかれることはない。オレは提出先である図書室へと向かった。
図書室へと入るとカウンターに鎮座しているドルベがいた。こちらをみると怪訝そうな視線を浴びせてきた。
「…何しにきた?」
「つれねぇなぁ。今日はお前が喜ぶもん持ってきてやったのに。」
オレはポケットから先ほどの進路調査票をこれみよがしに取り出す。
「なんだそれは?」
「スミレちゃんからのラ・ブ・レ・ター♡」
「…は?」
「ま、お前がいらないって言うんなら?オレが捨てとくけど?」
オレがゴミ箱に向かって進路調査票を捨てに行こうとすると「待て」とドルベから制止がかかる。
「スミレからだと言うのなら…捨てるわけにはいかない…。もらっておこう。」
「だよな!お前ならそう言うと思ったぜ!ほらよ!」
オレはドルベに紙を投げつけるように渡すと、ドルベはすぐに中身を確認。珍しく目を見開いて言葉を失っている。そろそろスミレが追いついてくる頃だろうと思ったオレは気づかれないうちに退散した。いやー、面白いもんが見れたぜ!やっぱこいつらは退屈しねーわ!
ベクターの足が速すぎる!わたしが遅すぎるだけかもしれないけど!何とか進路調査票を取り戻さないと…!ベクターの後ろ姿を追いかけていると図書室へと入っていった。提出って言ってたけど、まさかドルベに渡すつもりなの?!あんなの見られたらわたし…!何としても阻止しなくちゃ!と図書室に入ろうとしたらベクターが出てきた。
「やっと来たかスミレ。」
「ベクター!ねえ!ドルベに渡してないよね?!」
「さぁ?どうだろうなぁ?」
意地悪口角を上げてニヤニヤしているベクターを見て渡していることを確信したわたしは図書室へと入ってドルベの元へと向かった。
カウンターで見つけたドルベはすでに進路調査票を片手に持っており、顔に手を当てて考え込んでいるように見えた…。
「あの、ドルベ…。」
「スミレ…。その…。これは…。」
「ち、違うの…。ベクターが勝手に…。」
ドルベの持っている進路調査票。そこには第一希望のところに『ドルベの嫁♡』と書かれている…。
「やはりそうか…。筆跡が違うから君ではないと思っていたのだ…。」
「うぅ…。」
わたしは恥ずかしさのあまりにその場でペタンと座り込んでしまった。
「…ベクターが書いたと思うと癪ではあるが…。私は嬉しかった。」
「…えっ。」
「…君が将来も私といることを選んでくれる。これほど幸福なことはない。」
わたしは恐る恐る顔を上げると、ドルベは暖かく柔らかい表情でわたしを見つめて手を差し伸べてくれた。
「私にはその覚悟がある。それだけは忘れないで欲しい。」
ドルベのひたむきな眼差しからは、彼の揺るぎない決意が伝わってきた。わたしは照れながらもコクリと頷いてその手を重ねるのだった。
「お。これは…。」
スミレの教室前を通った際に、荷物が置いてあったのが見えたので何かイタズラでもしてやりますかねぇと教室に入るとスミレの進路調査票が置かれていた。名前だけ記入されており、他の箇所は空欄のままだった。
「いいこと思いついた♪」
オレはスミレのボールペンを使って第一希望のところに良かれと思ってあることを書いておいた。
これで戻ってきたスミレは驚いて顔を真っ赤にするだろう。というのが容易に想像できて笑っちまう。いや、待てよ…。せっかくなら提出までしてやるか!オレはその進路調査票を持って教室を出ると、教室に入ろうとしていたスミレにぶつかりかけた。
「ベクター?なんでこんなところに…。…あっ!」
スミレはオレが持っている進路調査票に気づいたらしい。
「それ、まだわたし書いてないんだけど。」
「代わりに書いておいたぜ!」
そう言いながら進路調査票を見せびらかすとスミレはわなわなと震えていた。
「な、何書いてるの?!か、返して!」
「やなこった!オレは提出してくるからな!」
「ま、待って!ベクター!」
スミレがオレを追いかけてくるが、スミレは運動が苦手で鈍足なので追いつかれることはない。オレは提出先である図書室へと向かった。
図書室へと入るとカウンターに鎮座しているドルベがいた。こちらをみると怪訝そうな視線を浴びせてきた。
「…何しにきた?」
「つれねぇなぁ。今日はお前が喜ぶもん持ってきてやったのに。」
オレはポケットから先ほどの進路調査票をこれみよがしに取り出す。
「なんだそれは?」
「スミレちゃんからのラ・ブ・レ・ター♡」
「…は?」
「ま、お前がいらないって言うんなら?オレが捨てとくけど?」
オレがゴミ箱に向かって進路調査票を捨てに行こうとすると「待て」とドルベから制止がかかる。
「スミレからだと言うのなら…捨てるわけにはいかない…。もらっておこう。」
「だよな!お前ならそう言うと思ったぜ!ほらよ!」
オレはドルベに紙を投げつけるように渡すと、ドルベはすぐに中身を確認。珍しく目を見開いて言葉を失っている。そろそろスミレが追いついてくる頃だろうと思ったオレは気づかれないうちに退散した。いやー、面白いもんが見れたぜ!やっぱこいつらは退屈しねーわ!
ベクターの足が速すぎる!わたしが遅すぎるだけかもしれないけど!何とか進路調査票を取り戻さないと…!ベクターの後ろ姿を追いかけていると図書室へと入っていった。提出って言ってたけど、まさかドルベに渡すつもりなの?!あんなの見られたらわたし…!何としても阻止しなくちゃ!と図書室に入ろうとしたらベクターが出てきた。
「やっと来たかスミレ。」
「ベクター!ねえ!ドルベに渡してないよね?!」
「さぁ?どうだろうなぁ?」
意地悪口角を上げてニヤニヤしているベクターを見て渡していることを確信したわたしは図書室へと入ってドルベの元へと向かった。
カウンターで見つけたドルベはすでに進路調査票を片手に持っており、顔に手を当てて考え込んでいるように見えた…。
「あの、ドルベ…。」
「スミレ…。その…。これは…。」
「ち、違うの…。ベクターが勝手に…。」
ドルベの持っている進路調査票。そこには第一希望のところに『ドルベの嫁♡』と書かれている…。
「やはりそうか…。筆跡が違うから君ではないと思っていたのだ…。」
「うぅ…。」
わたしは恥ずかしさのあまりにその場でペタンと座り込んでしまった。
「…ベクターが書いたと思うと癪ではあるが…。私は嬉しかった。」
「…えっ。」
「…君が将来も私といることを選んでくれる。これほど幸福なことはない。」
わたしは恐る恐る顔を上げると、ドルベは暖かく柔らかい表情でわたしを見つめて手を差し伸べてくれた。
「私にはその覚悟がある。それだけは忘れないで欲しい。」
ドルベのひたむきな眼差しからは、彼の揺るぎない決意が伝わってきた。わたしは照れながらもコクリと頷いてその手を重ねるのだった。