最初は軽い束縛だった



お茶を入れてきて欲しい、その後は部屋の掃除など、一般隊士の私1人に身の回りの全ての世話を頼んできた。

仕事中常に浮竹隊長が目に入る位置にいた。


月日が経つにつれて私に仕事をさせなくなった。


いつも仰るのは、「俺の仕事をする姿を見ていて欲しい」と


痺れを切らしてお茶を入れにいこうとすると

「今は行かなくていいさ。名前はそこに居てくれ」


それでも行こうと立ち上がると浮竹隊長も立ち上がり

「俺も一緒に行こう」
と…




今日もまた浮竹隊長との日々が始まる。

…

『おはようございます。浮竹隊長、起きて下さい』

名前は早起きして浮竹の部屋に行き、浮竹の体を摩り起こす

「ん…ああ！おはよう名前」

目を開けた浮竹は名前の姿を確認すると同時に穏やかな笑顔を見せる



『それでは…私はこれで』

と、その場を去ろうとする名前の腕を浮竹が掴む


「…待ってくれ！」

がばっ

『きゃっ…』

名前を引き寄せ、布団の方に入れる


『う、浮竹隊長っ…』

ぎゅ

浮竹は自らの逞しい胸板に名前の顔を押し付け、優しく頭を撫でる

なでなで

「名前はあたたかいなぁ…」