1.一緒にいてやってもいい
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「さてと、ゲームやろっと」
ピザを食べ終えたのか少女はどっこいせ、とおっさんくさい掛け声を放ちながら立ち上がった。
テレビの下を漁り、真っ黒い箱を取りだすのが見える。鼻歌なぞ歌いながら上機嫌でセットし出していた。
なんだ、アレ。新手の武器かなんかか?
ピザをもそもそ食べながら一連の行動を見守る。
美味いけどこの体だと食べるのに戸惑っちまうぜ……。
傍に置いたケースからレコードの様な物を入れているのがちらりと見えた。
そうこうしてるうちにパッととテレビがついて画面を映し出した。
なんだ、コンピューターゲームか、未来ではずいぶんと進化してんだな……。
「さあ、殺るぞ~♪ヒャッハー!!」
(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)
少女はテンション高くクレイジーに叫びスタートボタンをプッシュしている。
まるで悪魔狩りの時の自分のようである。
そしてタイトル画面らしきものになった。
その瞬間ダンテは噴出した。
ブフッ!
「にゃ、にゃあー!?」
(な、なんだとぉー!?)
Σ(゜Д゜;)
そのタイトル画面にはダンテとバージルがいた。
あまりの衝撃にダンテは口をぽかんと間抜けに開けたまま固まってしまった。
ポトッ。
ピザが皿に落ちるむなしい音がした。
少女が振り返り自分を呼んだ。
「ん、どしたの、落ちたよ。遠慮しないでお食べ~それとももうお腹膨れた?」
片そうか、と皿を持ち上げようとするのをまだ食べ終わってないと行動で示す。
「にゃ……」
(あ、あぁ)
今は空腹をみたすのが先だ。
動揺しながらもガツガツ食べる。
どういうことだ?なんでオレが映ってるんだ!?
しかもバージルも!
考え過ぎて頭が火が出そうなほど熱くなる。
だが、ぐるぐると考えても答えが出てくれることはなかった。
「新しいストーリーでも追加したのかな」
夢は色々コンプリートしたセーブデータをロードしたが、新しいコンテンツが増えていた。
アナザーストーリーと丁寧に書いてある。
なんだろうと思いとりあえず始めてみることにした。
が、希望にそわないストーリーが展開されたらしい。
キレかけて文句を言っている。
「え、なにこれ、ダンテもバージルたんもいない?
え、えぇ!?ちょ、おま、どーいうことよ、いないままテメンニグル建っちゃう系?誰があの塔壊すんだよ、レディかよ、ただのレディVSアーカムかよ、誰得だし!
ってか、人間界終わっちゃうよ!アナザーストーリーすぎだろ(#゚Д゚)」
夢がゲームを進めようとしたところ、なんと、ダンテとバージルが最初からその場にいなかった設定でテメン二グルが建ってしまい、それをどうにかするという設定で進む仕様になっていた。
本当に誰得である。DMCファンからしたらうれしくないアナザーストーリーだ。
一方悶々と考え続けていたダンテの耳にはバージルだのテメンニグルだのレディだの聞き覚えのありすぎる単語が聞こえた。
アーカム?あのハゲはどうでもいいや。
なんだか少女の言いたいことはよくわからないが、テメンニグルを登った時のあの世界をも巻き込んだ壮大な兄弟喧嘩が舞台のゲームをしようとしていたらしい。
つい先日に経験したばかりのことだ、目を閉じるとすぐにでも最後の光景が脳裏に再生される。
バージル……。
ダンテはピザの乗った皿をテレビの真ん前に引っ張り、画面にぽむん……と前足を置いた。
次に夢をみつめてにゃあにゃあにゃあ、と訴えるようになく。
これはオレなんだ!ダンテだよ!頼む、通じてくれ!
「ん、キミもこのなんとも言えない気持ちわかってくれるか!はぁ、不完全燃焼過ぎる……とりあえず、4やろ。うん、髭ンテとネロ子」
ちぇ、バージルたん操作したかったのにな。
言いながらわしゃわしゃと頭をなでられた。
……やっぱりネコの言葉じゃ通じないか。
がっかりしているダンテを他所に、いそいそと少女はディスクを変え読み込んだ。
今度はオレそっくりなナイスミドルと知らないけどどことなくバージルに似た雰囲気の若者やその他大勢がタイトル画面にいた。
そしてまた叫んだ。
「またかよ!」
またプレイキャラのみいないよ!
キリエどうすんだ、誰が守るんだよ?
ネロもダンテもいないんじゃ教団止めるひといないし、止めるどころか、始まりもしないじゃん。
いや、帰天はできるかもだけどそんだけじゃないの?本当にただの悪魔ですね、ありがとうございましたァァア!!
うわぁぁあん!バージルたんを、ダンテたんを、ネロたんを……俺の嫁を返せぇぇぇ!
。゚(゚´Д`゚)゚。
少女はテレビをつかみがったんがったん揺らす暴挙に出た。
慌ててテレビ前に置いておいたピザの皿を後ろにひっぱり避難する。
おい、テレビ壊れるぞ、あとその行動ちょっとひく。
ネロという少年の事は知らないがとりあえず自分の未来に起こるかもしれないことを元にしたゲームらしいとわかった。
さすがオレだ、無精髭生やしてもカッチョいいぜ。
うんうんと唸りながら数年後の自分の画像を見つめる。
ぐすん……。
涙を目じりににじませコントローラを前にして突っ伏していた少女がこちらを見ながら呟く。
「……そういえば、キミのぶらさげてるのってどっかで見たと思ったらダンテやバージルのアミュレットそっくりじゃない?」
はぁ、やっと気づいたか。
ピザをもったいぶってゆっくりと時間をかけて食み、最後の一口を豪快に飲み込んだ。
そしてネコらしからぬげっぷを出す。
その間、少女はじっと待っていてくれたようだ。
しめて、四ピースほど食べた。
ネコの小さな体にしてはいささか食べ過ぎだが、これでようやく満腹だ。
腹が満たされて力が湧いてくる。体の奥底から魔力に似た力が。
ダンテは確信していた。自分が今なら人間の言葉を話すことが出来ると。
「まさか、キミ、ダンテだったりして?」
ゲームにいないのは飛び出してきたからとかだったりね、ハハハ……なんてね~。
いくらなんでも考えが頭がおかしい人過ぎる。
夢は即座に自分の考えに否定の言葉を追加した。
が、返ってこないと思われたネコから返答が返ってきた。
「そうだ、オレがダンテだ」
「へ?」
「「…………」」
互いにしばし無言状態が続いたが、先に開口を切ったのは少女だった。
本当に喋れたことに、ダンテ自身もびっくりした。
「ネ、ネコがしゃべった!……って!本当に、ダンテ?」
「ああ、本当にダンテだ。」
「本当の本当の本当にダンテなの?」
「本当の本当の本当にダンテだよ」
ダンテは少女のむき出しになったむこう脛にカリッと爪を立て優しめに引っ掻いた。
「夢じゃないだろ」
「痛」
うわあ夢じゃない……。
ピザを食べ終えたのか少女はどっこいせ、とおっさんくさい掛け声を放ちながら立ち上がった。
テレビの下を漁り、真っ黒い箱を取りだすのが見える。鼻歌なぞ歌いながら上機嫌でセットし出していた。
なんだ、アレ。新手の武器かなんかか?
ピザをもそもそ食べながら一連の行動を見守る。
美味いけどこの体だと食べるのに戸惑っちまうぜ……。
傍に置いたケースからレコードの様な物を入れているのがちらりと見えた。
そうこうしてるうちにパッととテレビがついて画面を映し出した。
なんだ、コンピューターゲームか、未来ではずいぶんと進化してんだな……。
「さあ、殺るぞ~♪ヒャッハー!!」
(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)
少女はテンション高くクレイジーに叫びスタートボタンをプッシュしている。
まるで悪魔狩りの時の自分のようである。
そしてタイトル画面らしきものになった。
その瞬間ダンテは噴出した。
ブフッ!
「にゃ、にゃあー!?」
(な、なんだとぉー!?)
Σ(゜Д゜;)
そのタイトル画面にはダンテとバージルがいた。
あまりの衝撃にダンテは口をぽかんと間抜けに開けたまま固まってしまった。
ポトッ。
ピザが皿に落ちるむなしい音がした。
少女が振り返り自分を呼んだ。
「ん、どしたの、落ちたよ。遠慮しないでお食べ~それとももうお腹膨れた?」
片そうか、と皿を持ち上げようとするのをまだ食べ終わってないと行動で示す。
「にゃ……」
(あ、あぁ)
今は空腹をみたすのが先だ。
動揺しながらもガツガツ食べる。
どういうことだ?なんでオレが映ってるんだ!?
しかもバージルも!
考え過ぎて頭が火が出そうなほど熱くなる。
だが、ぐるぐると考えても答えが出てくれることはなかった。
「新しいストーリーでも追加したのかな」
夢は色々コンプリートしたセーブデータをロードしたが、新しいコンテンツが増えていた。
アナザーストーリーと丁寧に書いてある。
なんだろうと思いとりあえず始めてみることにした。
が、希望にそわないストーリーが展開されたらしい。
キレかけて文句を言っている。
「え、なにこれ、ダンテもバージルたんもいない?
え、えぇ!?ちょ、おま、どーいうことよ、いないままテメンニグル建っちゃう系?誰があの塔壊すんだよ、レディかよ、ただのレディVSアーカムかよ、誰得だし!
ってか、人間界終わっちゃうよ!アナザーストーリーすぎだろ(#゚Д゚)」
夢がゲームを進めようとしたところ、なんと、ダンテとバージルが最初からその場にいなかった設定でテメン二グルが建ってしまい、それをどうにかするという設定で進む仕様になっていた。
本当に誰得である。DMCファンからしたらうれしくないアナザーストーリーだ。
一方悶々と考え続けていたダンテの耳にはバージルだのテメンニグルだのレディだの聞き覚えのありすぎる単語が聞こえた。
アーカム?あのハゲはどうでもいいや。
なんだか少女の言いたいことはよくわからないが、テメンニグルを登った時のあの世界をも巻き込んだ壮大な兄弟喧嘩が舞台のゲームをしようとしていたらしい。
つい先日に経験したばかりのことだ、目を閉じるとすぐにでも最後の光景が脳裏に再生される。
バージル……。
ダンテはピザの乗った皿をテレビの真ん前に引っ張り、画面にぽむん……と前足を置いた。
次に夢をみつめてにゃあにゃあにゃあ、と訴えるようになく。
これはオレなんだ!ダンテだよ!頼む、通じてくれ!
「ん、キミもこのなんとも言えない気持ちわかってくれるか!はぁ、不完全燃焼過ぎる……とりあえず、4やろ。うん、髭ンテとネロ子」
ちぇ、バージルたん操作したかったのにな。
言いながらわしゃわしゃと頭をなでられた。
……やっぱりネコの言葉じゃ通じないか。
がっかりしているダンテを他所に、いそいそと少女はディスクを変え読み込んだ。
今度はオレそっくりなナイスミドルと知らないけどどことなくバージルに似た雰囲気の若者やその他大勢がタイトル画面にいた。
そしてまた叫んだ。
「またかよ!」
またプレイキャラのみいないよ!
キリエどうすんだ、誰が守るんだよ?
ネロもダンテもいないんじゃ教団止めるひといないし、止めるどころか、始まりもしないじゃん。
いや、帰天はできるかもだけどそんだけじゃないの?本当にただの悪魔ですね、ありがとうございましたァァア!!
うわぁぁあん!バージルたんを、ダンテたんを、ネロたんを……俺の嫁を返せぇぇぇ!
。゚(゚´Д`゚)゚。
少女はテレビをつかみがったんがったん揺らす暴挙に出た。
慌ててテレビ前に置いておいたピザの皿を後ろにひっぱり避難する。
おい、テレビ壊れるぞ、あとその行動ちょっとひく。
ネロという少年の事は知らないがとりあえず自分の未来に起こるかもしれないことを元にしたゲームらしいとわかった。
さすがオレだ、無精髭生やしてもカッチョいいぜ。
うんうんと唸りながら数年後の自分の画像を見つめる。
ぐすん……。
涙を目じりににじませコントローラを前にして突っ伏していた少女がこちらを見ながら呟く。
「……そういえば、キミのぶらさげてるのってどっかで見たと思ったらダンテやバージルのアミュレットそっくりじゃない?」
はぁ、やっと気づいたか。
ピザをもったいぶってゆっくりと時間をかけて食み、最後の一口を豪快に飲み込んだ。
そしてネコらしからぬげっぷを出す。
その間、少女はじっと待っていてくれたようだ。
しめて、四ピースほど食べた。
ネコの小さな体にしてはいささか食べ過ぎだが、これでようやく満腹だ。
腹が満たされて力が湧いてくる。体の奥底から魔力に似た力が。
ダンテは確信していた。自分が今なら人間の言葉を話すことが出来ると。
「まさか、キミ、ダンテだったりして?」
ゲームにいないのは飛び出してきたからとかだったりね、ハハハ……なんてね~。
いくらなんでも考えが頭がおかしい人過ぎる。
夢は即座に自分の考えに否定の言葉を追加した。
が、返ってこないと思われたネコから返答が返ってきた。
「そうだ、オレがダンテだ」
「へ?」
「「…………」」
互いにしばし無言状態が続いたが、先に開口を切ったのは少女だった。
本当に喋れたことに、ダンテ自身もびっくりした。
「ネ、ネコがしゃべった!……って!本当に、ダンテ?」
「ああ、本当にダンテだ。」
「本当の本当の本当にダンテなの?」
「本当の本当の本当にダンテだよ」
ダンテは少女のむき出しになったむこう脛にカリッと爪を立て優しめに引っ掻いた。
「夢じゃないだろ」
「痛」
うわあ夢じゃない……。