5.好きだからだけど?
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ネロが元の世界へ戻って一週間が過ぎた。
自分が一ヶ月近くも違う世界にネコ姿でいたなんて、寝惚けていたのではないかとすら思ってしまう。
戻ったネロがまずしたことは、久々に会うキリエの変わらぬ姿に脇目も振らず抱きつくことだった。
ネロと違い、離れていた時間を長く感じていないキリエは、びっくりしながらも優しくその背に手を回してくれた。
それからネロは帰ってからすぐにバージルの願いに答えるべく、教団本部跡地に赴いた。
もう粗方片付けを終え、墓地に生まれ変わったそこにはほとんど何もなく、探している本がないかもしれないと落胆したのが記憶に新しい。
だが、移動した瓦礫を根気よく探すネロに朗報が届いた。
本のほとんどがフォルトゥナ城の蔵書室にあるらしい。
その全てが怪しい魔術書である。
下手に燃やしたり捨てたりすれば悪いことが起こるのではないか、そう考えた住民達が運んだのだった。
本を見つけたネロはすぐに本の修復という慣れない作業に取りかかった。
銃の改造と変わらないだろう。
銃は自分が使えるように、本は読めるようにすればいいだけの話。
古くなった本のカビのような埃のような独特な臭気の中、本と格闘したネロはようやく復元を終えた。
一週間近くも暗い部屋に缶詰め状態が続いて、まるで某マッドサイエンティストにでもなった気分である。
手の中に収まるのは読めるように修復された、ページすらバラバラに外れ紙が千切れていたはずの本。
ネロはそれを大事そうに布に包むと、スラム街へ足を進めた。
***
スラム街のDevilMayCryでは、髭を生やした自分のよく知るダンテが配達ピザをくちゃくちゃと食していた。
夢のピザを食べていた時と変わらず、いや、あの時の方が美味そうにしていたかもしれない。
「こんなとこまでご苦労なこった。オレが贈った看板のことか?」
「それもあるけど……」
確かにあの看板はネオンを点灯したら酷かった。
でもその話は、後でバスターを交えてすればいい。
ネコの姿で会ったダンテはまだティーンエイジャーだったことを考えると、夢のことを持ち出したところで今さらになるかもしれない。
ネロは危惧しながらもダンテに取りだした本を突きつけた。
「やるよ」
「なんだ、これ」
魔力を放ってはいるがいたって普通の絵本にしか見えない。
ネロは夢のことを忘れているだろう、ダンテに話した。
話す内容にダンテの霞んでいた記憶が呼び戻される。
「……ははは、ようやくってわけか。ずっと待ってた」
ありがとな坊や、と頭まで撫でてこようとするダンテの手を遮る。
「直したのはオレだけど、これはバージルからアンタにだよ」
「what's?」
「バージルに頼まれたんだよ……直してダンテに届けるようにって」
バージルの不器用な兄弟愛に涙が零れてしまいそうだ。
「オレの兄貴はホント照れ屋だよな。
夢風に言えばツンデレってやつか」
ダンテは鼻で笑ってその感情を隠した。
「本当なら若い時のオッサンに渡せたらよかったんだけどな……」
「しかたないさ」
「多分、この本を使えば夢のところに行ける……行くか?」
「すぐにでも」
そう言ってトレードマークの赤いコートを着込む。
あちらは基本的に悪魔がいない上に銃刀法違反なるものがあるらしい、それゆえに武器は逆に置いてゆく。
「あいつ、おっさんになったアンタ見てなんて言うかな……」
ネロがボソリと呟く。
「!!Σ(゜Д゜ ;)カンガエテナカッタ!
………( ゜Д ゜;)」
「(^ω^#)コッチミンナ」
***
あれからもうすぐ一年ほどになる。
あの時夢は高校3年という受験生だったが、今は大学生で家を出て一人暮らしをしていた。
家やバイト先では料理の腕を上げるかたわら、大学では外国語について勉学に励んでいる。
目指すは本場の料理を学びに留学、である。
一人暮らしとは言っても防犯の意も込めてベオは一緒に暮らしているため、そんなには寂しくない。
それでもたまに見てしまう、自分が彼らに作ったネコの服を。
それは彼らがいなくなった今も、一人暮らしする夢の部屋に飾ってあった。
昼寝をしていたベオがぴくりと何かを察知して立ち上がる。
間髪を入れず一番下の冷凍庫の引き出しがガラガラッと開いた。
「……え」
ベオが低く唸り声を上げて威嚇を続けている。
まさか、あの有名なテレビから這い出てくるお化けが今度は冷凍庫から出てくるとか?
うわ、勘弁してください!邦画ホラーはダメなんだってばよ!((((;゚Д゚)))ガタガタガタ
あ、未来からやってきた青いたぬきだったらいいよ(°∀°)b、ぜひとも四次元ポケット置いてってもらおうかへっへっへっ(-ι_- )ニヤリ
色々と思いを巡らせていると、開いたそこから勢いをつけてスパーン、と赤い大きなものが飛び出してきた。
「イェアー!!ヽ(゚∀゚ )))ノ====3」
くるくると三回転くらいして着地したのは、DMC4のダンテだった。
ダイナミック入店ならぬ、ダイナミックに冷凍庫から登場してきたダンテに何も言えずと呆けてしまう。
ダンテが大きく手を広げて夢を抱き寄せたので、それにより夢も自分を取り戻した。
「長らくかかったがまた来ちまったぜ!(゜∇^*)テヘッ」
「今度は人間の姿なんだね……って!!オッサンダンテじゃないかヨ!略してオッサンテ!m9(`Α´)」
あああ、あたしの素敵な若いダンテはいずこ……見えないわ……(〒Α〒)
メソメソと泣くしぐさをする。
もちろん、嘘泣きだ。
「ちょwww若くないけどオレには変わりないだろ?相変わらずの酷さwwwΣ(゚Д゚)」
「全然ちがう……(´・ω・`)
そもそも犯罪だー!(ダァイ)ドカーン!
おまわりさんここです!(゚∀゚)タイーホ」
そう叫ぶように言うと、ダンテの足にベオが噛みついてきた。
「うお!サツのかわりにベオ来やがったー!!ヾ(;゚曲゚)ノ」
ネコの時と違い、手加減と言うのを考えてないのか肉が抉れそうなほどの力強さだ、半魔だからいいけど。
丁寧にベオの牙を外してあっちに行くよう促す。
「あれ以来、ベオウルフ装備すんの恐くてお蔵入りなんだよな」
「うわ、かわいそベオウルフ……(´;ω;`)」
ベオウルフで思い出す。
「ダンテの世界でのバージルはどうなった?」
「あー、うん、まあ……その」
口調を濁すダンテに結果は丸わかりだ。
「助けられなかった、と?」
「……せっかくヒントくれたのにごめんな」
「しかたない、きっと運命だったんだよ」
夢はショボンとする大きなダンテの頭を背を伸ばし撫でた。
ゲームも改変されなかったからそうだろうとは思ったのだ。
でも、それはダンテに言えなかった。
貴方の未来は決まっている、と言ってるみたいで嫌だったのだ。
それからダンテは、夢のよく知るダンテとは違い年を重ねていてもオレはオレ、と時間をかけてわからせた。
「あたしはオッサン属性の趣味はないんだけどなー(´-ω-`)ヤレヤレ」
確かに年の差は丁度一回り近く違うので、並ぶとカップルと言うよりは親子のようでもある。
見方によれば、援助交際に見えなくもない。
まっなんてふしだらな!(*`ε´*)=3
今度は夢から逞しい胸板に飛び込んだ。
「ずいぶん積極的になったもんだ」
「腕の中の温もりはおんなじ……性格も変わってないみたい……ダンテはダンテのままなんだね」
「ああ、ちょっとおひげジョリジョリだけどな」
「剃れや(゚Д゚#)」
「だが断る(゚∀゚)」
2人は至近距離で見つめ合って話していたが、突然プッと吹き出した。
「これからオレは魔術書を使ってあっちとこっちに行き来し放題だ。
残念ながらお前は人間だから来れないけどな」
「そっか、通い妻ってやつね!(= ̄∀ ̄=)ニヤニヤ」
「バッカ、違う。通い夫だろ?」
夢の言葉に弱々しくデコピンをくりだしながら答える。
ダンテのデコピンは弱くてもかなり痛かったようで、夢はしばらく悶絶した。
「うわ、悪い」
「ダンテ、覚えてろ……凸(`Д´メ)毎日来てあたしに萌えを提供することを要求します!」
「もちろんそのつもりだぞ」
ダンテは、ハア?何言ってんだお前(゚Д゚)?と言うかのような口振りだ。
「(@ω@)??」
「毎日ピザ食べに来るぜ!」
ウインクしながら言うダンテに夢の叫びが家中に木霊した。
「ええー!?ピザ!?
工エエェェ(゚Д゚)ェェエエ工工」
●ここまででこの話はおしまい。
最終話、長くなりました。
友人にネタを貰って書いたはいいけど、友人よ……とんでも設定すぎたよ……(・ω・`)
なんどか打ち合わせしたはずなのにへんてこな結果に……あわわ。
こ じ つ け 過ぎるだろorz
夢主の中身:管理人と友人を足して2で割ったなにか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
自分が一ヶ月近くも違う世界にネコ姿でいたなんて、寝惚けていたのではないかとすら思ってしまう。
戻ったネロがまずしたことは、久々に会うキリエの変わらぬ姿に脇目も振らず抱きつくことだった。
ネロと違い、離れていた時間を長く感じていないキリエは、びっくりしながらも優しくその背に手を回してくれた。
それからネロは帰ってからすぐにバージルの願いに答えるべく、教団本部跡地に赴いた。
もう粗方片付けを終え、墓地に生まれ変わったそこにはほとんど何もなく、探している本がないかもしれないと落胆したのが記憶に新しい。
だが、移動した瓦礫を根気よく探すネロに朗報が届いた。
本のほとんどがフォルトゥナ城の蔵書室にあるらしい。
その全てが怪しい魔術書である。
下手に燃やしたり捨てたりすれば悪いことが起こるのではないか、そう考えた住民達が運んだのだった。
本を見つけたネロはすぐに本の修復という慣れない作業に取りかかった。
銃の改造と変わらないだろう。
銃は自分が使えるように、本は読めるようにすればいいだけの話。
古くなった本のカビのような埃のような独特な臭気の中、本と格闘したネロはようやく復元を終えた。
一週間近くも暗い部屋に缶詰め状態が続いて、まるで某マッドサイエンティストにでもなった気分である。
手の中に収まるのは読めるように修復された、ページすらバラバラに外れ紙が千切れていたはずの本。
ネロはそれを大事そうに布に包むと、スラム街へ足を進めた。
***
スラム街のDevilMayCryでは、髭を生やした自分のよく知るダンテが配達ピザをくちゃくちゃと食していた。
夢のピザを食べていた時と変わらず、いや、あの時の方が美味そうにしていたかもしれない。
「こんなとこまでご苦労なこった。オレが贈った看板のことか?」
「それもあるけど……」
確かにあの看板はネオンを点灯したら酷かった。
でもその話は、後でバスターを交えてすればいい。
ネコの姿で会ったダンテはまだティーンエイジャーだったことを考えると、夢のことを持ち出したところで今さらになるかもしれない。
ネロは危惧しながらもダンテに取りだした本を突きつけた。
「やるよ」
「なんだ、これ」
魔力を放ってはいるがいたって普通の絵本にしか見えない。
ネロは夢のことを忘れているだろう、ダンテに話した。
話す内容にダンテの霞んでいた記憶が呼び戻される。
「……ははは、ようやくってわけか。ずっと待ってた」
ありがとな坊や、と頭まで撫でてこようとするダンテの手を遮る。
「直したのはオレだけど、これはバージルからアンタにだよ」
「what's?」
「バージルに頼まれたんだよ……直してダンテに届けるようにって」
バージルの不器用な兄弟愛に涙が零れてしまいそうだ。
「オレの兄貴はホント照れ屋だよな。
夢風に言えばツンデレってやつか」
ダンテは鼻で笑ってその感情を隠した。
「本当なら若い時のオッサンに渡せたらよかったんだけどな……」
「しかたないさ」
「多分、この本を使えば夢のところに行ける……行くか?」
「すぐにでも」
そう言ってトレードマークの赤いコートを着込む。
あちらは基本的に悪魔がいない上に銃刀法違反なるものがあるらしい、それゆえに武器は逆に置いてゆく。
「あいつ、おっさんになったアンタ見てなんて言うかな……」
ネロがボソリと呟く。
「!!Σ(゜Д゜ ;)カンガエテナカッタ!
………( ゜Д ゜;)」
「(^ω^#)コッチミンナ」
***
あれからもうすぐ一年ほどになる。
あの時夢は高校3年という受験生だったが、今は大学生で家を出て一人暮らしをしていた。
家やバイト先では料理の腕を上げるかたわら、大学では外国語について勉学に励んでいる。
目指すは本場の料理を学びに留学、である。
一人暮らしとは言っても防犯の意も込めてベオは一緒に暮らしているため、そんなには寂しくない。
それでもたまに見てしまう、自分が彼らに作ったネコの服を。
それは彼らがいなくなった今も、一人暮らしする夢の部屋に飾ってあった。
昼寝をしていたベオがぴくりと何かを察知して立ち上がる。
間髪を入れず一番下の冷凍庫の引き出しがガラガラッと開いた。
「……え」
ベオが低く唸り声を上げて威嚇を続けている。
まさか、あの有名なテレビから這い出てくるお化けが今度は冷凍庫から出てくるとか?
うわ、勘弁してください!邦画ホラーはダメなんだってばよ!((((;゚Д゚)))ガタガタガタ
あ、未来からやってきた青いたぬきだったらいいよ(°∀°)b、ぜひとも四次元ポケット置いてってもらおうかへっへっへっ(-ι_- )ニヤリ
色々と思いを巡らせていると、開いたそこから勢いをつけてスパーン、と赤い大きなものが飛び出してきた。
「イェアー!!ヽ(゚∀゚ )))ノ====3」
くるくると三回転くらいして着地したのは、DMC4のダンテだった。
ダイナミック入店ならぬ、ダイナミックに冷凍庫から登場してきたダンテに何も言えずと呆けてしまう。
ダンテが大きく手を広げて夢を抱き寄せたので、それにより夢も自分を取り戻した。
「長らくかかったがまた来ちまったぜ!(゜∇^*)テヘッ」
「今度は人間の姿なんだね……って!!オッサンダンテじゃないかヨ!略してオッサンテ!m9(`Α´)」
あああ、あたしの素敵な若いダンテはいずこ……見えないわ……(〒Α〒)
メソメソと泣くしぐさをする。
もちろん、嘘泣きだ。
「ちょwww若くないけどオレには変わりないだろ?相変わらずの酷さwwwΣ(゚Д゚)」
「全然ちがう……(´・ω・`)
そもそも犯罪だー!(ダァイ)ドカーン!
おまわりさんここです!(゚∀゚)タイーホ」
そう叫ぶように言うと、ダンテの足にベオが噛みついてきた。
「うお!サツのかわりにベオ来やがったー!!ヾ(;゚曲゚)ノ」
ネコの時と違い、手加減と言うのを考えてないのか肉が抉れそうなほどの力強さだ、半魔だからいいけど。
丁寧にベオの牙を外してあっちに行くよう促す。
「あれ以来、ベオウルフ装備すんの恐くてお蔵入りなんだよな」
「うわ、かわいそベオウルフ……(´;ω;`)」
ベオウルフで思い出す。
「ダンテの世界でのバージルはどうなった?」
「あー、うん、まあ……その」
口調を濁すダンテに結果は丸わかりだ。
「助けられなかった、と?」
「……せっかくヒントくれたのにごめんな」
「しかたない、きっと運命だったんだよ」
夢はショボンとする大きなダンテの頭を背を伸ばし撫でた。
ゲームも改変されなかったからそうだろうとは思ったのだ。
でも、それはダンテに言えなかった。
貴方の未来は決まっている、と言ってるみたいで嫌だったのだ。
それからダンテは、夢のよく知るダンテとは違い年を重ねていてもオレはオレ、と時間をかけてわからせた。
「あたしはオッサン属性の趣味はないんだけどなー(´-ω-`)ヤレヤレ」
確かに年の差は丁度一回り近く違うので、並ぶとカップルと言うよりは親子のようでもある。
見方によれば、援助交際に見えなくもない。
まっなんてふしだらな!(*`ε´*)=3
今度は夢から逞しい胸板に飛び込んだ。
「ずいぶん積極的になったもんだ」
「腕の中の温もりはおんなじ……性格も変わってないみたい……ダンテはダンテのままなんだね」
「ああ、ちょっとおひげジョリジョリだけどな」
「剃れや(゚Д゚#)」
「だが断る(゚∀゚)」
2人は至近距離で見つめ合って話していたが、突然プッと吹き出した。
「これからオレは魔術書を使ってあっちとこっちに行き来し放題だ。
残念ながらお前は人間だから来れないけどな」
「そっか、通い妻ってやつね!(= ̄∀ ̄=)ニヤニヤ」
「バッカ、違う。通い夫だろ?」
夢の言葉に弱々しくデコピンをくりだしながら答える。
ダンテのデコピンは弱くてもかなり痛かったようで、夢はしばらく悶絶した。
「うわ、悪い」
「ダンテ、覚えてろ……凸(`Д´メ)毎日来てあたしに萌えを提供することを要求します!」
「もちろんそのつもりだぞ」
ダンテは、ハア?何言ってんだお前(゚Д゚)?と言うかのような口振りだ。
「(@ω@)??」
「毎日ピザ食べに来るぜ!」
ウインクしながら言うダンテに夢の叫びが家中に木霊した。
「ええー!?ピザ!?
工エエェェ(゚Д゚)ェェエエ工工」
●ここまででこの話はおしまい。
最終話、長くなりました。
友人にネタを貰って書いたはいいけど、友人よ……とんでも設定すぎたよ……(・ω・`)
なんどか打ち合わせしたはずなのにへんてこな結果に……あわわ。
こ じ つ け 過ぎるだろorz
夢主の中身:管理人と友人を足して2で割ったなにか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。