1.一緒にいてやってもいい
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
三日前の朝のことだ。
どういうわけか目が覚めるとネコになっていた。
しかもこの世界は自分のいた世界とは違う世界らしい。
せっかくのネコ生活なので最初の一日はまさにネコのようにのんびり気ままにすごしたのだが、その際に人間達を観察しまくって世界が違うということを知った。
そもそもこの世界自体には悪魔がいない。
奴らはダンテがどこにいてどんな姿をしていようと魂で判別し見つけてくる。
だからネコのような非力な存在に成り下がった今を悪魔が狙わないわけがない。
襲ってこないということはこの世界には存在していないということになる。何かなければ来れまい。
……少し安心した。
そして、ここは西暦としては未来の日本だった。
あまりカレンダーなど見ない性分だが、自分の世界はたしかまだ2000年以降にはなっていないはずである。
何より国も違う。
気付いた時に自分の身に付けていたものといえば母さんの残したアミュレットだけだった。
小さなネコの首には不釣り合いな程大きくて動く度に振り子のように揺れる。
物珍しそうに人間が奪おうとしてきたがいくらネコの姿とて中身はダンテ。
人間ごときに叶うはずもなく退散させられることとなった。
だが、気楽なネコライフもいいが人間の姿が恋しいし、飽きた。
それに何よりも体が深刻なガス欠を訴えているのだ。つまり、空腹。
どうしたもんかな……。
腹減った、ピザ喰いてえ……orz
実はこちらで目覚めてから水以外何も口にしていない。
地面に落ちた物を食べたり路地裏の残飯整理はしたくない。
そこまで野良ネコに成り下がってはいないのだ。
盗み行為なんてコソコソした真似、もっての他だ。
そこまで人間捨てちゃいねェっての!
空腹と疲れがピークに達したのか、目の前が霞んでいき、ついに動けなくなった。
次に目覚めた時には元の世界に戻っていますようにと、半ば呪詛のように願いながらその場に倒れ込んでしまう。
小さな空き地の片隅で、未だに止む気配のない夏の雨に打たれ、元は白かったであろう毛並みを灰色にくすませ、ネコは目を閉じた。
これが今のダンテの現状だった。
どういうわけか目が覚めるとネコになっていた。
しかもこの世界は自分のいた世界とは違う世界らしい。
せっかくのネコ生活なので最初の一日はまさにネコのようにのんびり気ままにすごしたのだが、その際に人間達を観察しまくって世界が違うということを知った。
そもそもこの世界自体には悪魔がいない。
奴らはダンテがどこにいてどんな姿をしていようと魂で判別し見つけてくる。
だからネコのような非力な存在に成り下がった今を悪魔が狙わないわけがない。
襲ってこないということはこの世界には存在していないということになる。何かなければ来れまい。
……少し安心した。
そして、ここは西暦としては未来の日本だった。
あまりカレンダーなど見ない性分だが、自分の世界はたしかまだ2000年以降にはなっていないはずである。
何より国も違う。
気付いた時に自分の身に付けていたものといえば母さんの残したアミュレットだけだった。
小さなネコの首には不釣り合いな程大きくて動く度に振り子のように揺れる。
物珍しそうに人間が奪おうとしてきたがいくらネコの姿とて中身はダンテ。
人間ごときに叶うはずもなく退散させられることとなった。
だが、気楽なネコライフもいいが人間の姿が恋しいし、飽きた。
それに何よりも体が深刻なガス欠を訴えているのだ。つまり、空腹。
どうしたもんかな……。
腹減った、ピザ喰いてえ……orz
実はこちらで目覚めてから水以外何も口にしていない。
地面に落ちた物を食べたり路地裏の残飯整理はしたくない。
そこまで野良ネコに成り下がってはいないのだ。
盗み行為なんてコソコソした真似、もっての他だ。
そこまで人間捨てちゃいねェっての!
空腹と疲れがピークに達したのか、目の前が霞んでいき、ついに動けなくなった。
次に目覚めた時には元の世界に戻っていますようにと、半ば呪詛のように願いながらその場に倒れ込んでしまう。
小さな空き地の片隅で、未だに止む気配のない夏の雨に打たれ、元は白かったであろう毛並みを灰色にくすませ、ネコは目を閉じた。
これが今のダンテの現状だった。