5.好きだからだけど?
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「ただいま~」
玄関のドアを開けて家に入ってきた夢達を見て、ベオは黒い毛に埋もれている黒い目を大きくした。
「お母さ~ん、救急箱とタオル持ってきて~」
間延びした声で母を呼ぶ夢の膝は両方とも血色に濡れていた。
奥から夢の母親が右手に菜箸、左手に救急箱とタオルという出で立ちで出てきた。
会社の服の上にエプロンをつけているところを見るに、帰ってきてすぐ夕飯の支度をしていたようだ。
そういえば今日は母の食事当番だったようなきがする。(我が家は当番制なのだ)
キッチンからは、カレールウの溶けだす匂いがしてくる。
今夜はカレーか、ジュルリ(゜¬゜*)
「はいは~い……あら、怪我したの?」
「そーなの、ズザーっと!」
「ちゃんと消毒しないとね。ああ、そういえば料理途中だったワ」
「消毒は自分で出来るよ、ありがと」
夢に救急箱とタオルを渡すやいなや、のんびり鼻歌まじりにキッチンへ戻ってしまった。
わが母ながら実にのほほんとしてるものだ。
ベオにもただいまを言うため頭をなでると、彼は瞼をひくつかせてダンテ達ネコ3匹を見ていた。
ベオは元々ダンテ達スパーダの血族とは相いれない。
そうでなくても一緒にいたくないのだ。
今までは我慢していたがとうとう堪忍袋の緒が切れたようである。
愛する主人たる夢が、滅多に負わない怪我を負って帰ってきたことでベオのいかりは沸点に到達した。
「なんか顔恐いけど……ベオはどうかしたの?」
「夢ってベオの声はわかんないもんな」
教えて?とダンテ達を促す。
「お前が心配なのと、俺達のせいでこうなったんだと怒っているらしい。
俺達まで疑われるとは心外だ。まったく……迷惑極まりない愚弟め」
バージルがむっとしながら答える。
その視線はダンテに注がれている、ネロはそれを見てうんうんと相槌をうった。
「確かにダンテのせいって言えばそうだよな」
なるほど、だからダンテ達を見てうなってるのか。
そんなベオはダンテ達に向ける視線とは反対に、夢に擦り寄り怪我に触らないよう注意しつつ甘えている。
夢はベオに目線を合わせた。
「心配しないでベオ、こんなのかすり傷なんだからね?」
そうは言っても心配そうである。
ダンテは苦笑しながら同意した。
「そうそう、本人が言ってんだ、心配すんな。たかが膝だぜ」
「さっきはすんげー心配してたくせによく言うぜ……」
ネロがぼそりと呟くように言った。
と言うかダンテ、お前が言うなである。
「まあいいや、手当はしたしあたしも何か付け合わせ用意しよっと。 ご飯できたら呼ぶね!」
カレーの付け合わせ、何がいいかなー……。
そう言って夢もキッチンへと歩いて行った。
「もちろん福神漬けだろうjkが」
「オリーブ以外ならなんでも(^ー^)b」
「いや、カレーにはもともと入れねーから。あ、オレはチーズな」
ダンテ達はその背に向けて声をぶつけた。
「たかが膝、と言ったか小僧……」
長らくだんまりを続けていたベオから地の底を這うような低い声が聞こえる。
顔をゆがませたベオの表情を見て一同にびびる。
(《●》″益〝《●》)┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙
(゜Д゜;)(゜Д゜;)(゜Д゜;)!!
悪魔より悪魔のようで正直トラウマになりそうだ。
「人間は弱い、小さな傷から大きな病気につながる。
土の中には破傷風菌が沢山いてそれが小さな傷を伝って感染し、喉も狭くなるから食物も摂取できず、全身が硬直し骨折を伴いながら死ぬこともある恐ろしいものなのだぞ。
死ぬその瞬間まで苦しみぬくのだ、想像できるか?」
まるで体験したかのように詳しい説明である。
「貴様ら悪魔の血を持つものとは違い、繊細に出来ているんだ、特にわが主はな!
大事に扱わんと殺すぞ!」
そう言ってガルル、と牙をむき出してうなった。
「わ、わかったよ……」
「フ、フン!破傷風の存在くらい知っている……」
「何もそこまで力説しなくてもいいのにな「何か言ったか?(°言°怒)」いや、なーんにも( ̄ー ̄;)」
ダンテの文句は聞き逃さなかったようだ。
ダンテばっかりは当初から変わらずに目の敵にされている。
「あの怪我は誰がやった?……いや、誰のせいだ?
主人も含め、貴様ら全員に悪魔の気配もまとわりついている」
まさか主人を危ない目に合わせたんじゃなかろうな。
ネコ達の周りをぐるぐる歩いて一匹一匹犯人をあぶり出すようにじろじろ見る。
全員の周りを三周したところでネロとバージルが声をそろえた。
「「こいつだm9(・Д・)」」
前足はダンテを指示していた。
「え、オレ?悪魔出たのはオレのせいじゃねーだろ」
「悪魔はな。そこについては夢をまきこんで悪いと思ってるよ」
悪魔は三人がそろったから魔力の余波を嗅ぎつけてやってきたようなものである。
それについてネロはすばやく謝罪することでベオの怒りの対象から外れた。
「だが、怪我をしたのは愚弟……貴様をかばってのこと。
俺達のせいではなかろう」
同じくバージルはダンテに責任を押し付けるように言うことで怒りの対象から外れた。
「なんだと……(《●》Ξ《●》)」
ベオはダンテを視線で殺す勢いで睨みつけ、噛み千切るべく飛びかかった。
「ひぃぃ猛犬注意ぃぃぃぃぃぃ!!ε≡≡≡≡≡≡┏(゚ロ゚;)┛ダダダッ!! 」
「おい、物は壊すなよー」
ダンテはリビングで走りまわり飛び上がりながらベオの牙から逃げた。
その後をのんびりとネロとバージルが続く。
キッチンにまで騒々しく走り回る音が届いたのか、エプロンを着た夢が顔を覗かせネロとバージルに注意した。
「君達ウルサイよ。
お母さんに話せるネコのことばれちゃうでしょ!(^o^#)」
「スマンスマン(^ω^;)」
外野から走り回るダンテとベオの様子を迷惑そうに見る。
といっても止める気はない。
下手に止めたらこっちまで牙の餌食になりそうなほどベオが怒っているからだ。
「……あれは一体何やってるの?ゲームのベオウルフ戦の再現かなにか?」
「まぁ、そんなとこだ。な、バージル」
「ああ、遊んでるだけだ、気にするな」
「ふーん」
「夢ー?テレビの音?騒がしいわねー。
ちょっとサラダの用意手伝ってくれる?」
キッチンから母親が自分を呼ぶ声がする。
「ごめーん、今行くー。
じゃ、ほどほどにね」
夢はあわただしくキッチンへ戻った。
尻尾が噛みつかれたようでダンテが飛び上がった。
「アッ―――――!(((/゚Д゚)))/」
ダンテは攻撃を受けてボロボロになりながらもまだ走っていた。
玄関のドアを開けて家に入ってきた夢達を見て、ベオは黒い毛に埋もれている黒い目を大きくした。
「お母さ~ん、救急箱とタオル持ってきて~」
間延びした声で母を呼ぶ夢の膝は両方とも血色に濡れていた。
奥から夢の母親が右手に菜箸、左手に救急箱とタオルという出で立ちで出てきた。
会社の服の上にエプロンをつけているところを見るに、帰ってきてすぐ夕飯の支度をしていたようだ。
そういえば今日は母の食事当番だったようなきがする。(我が家は当番制なのだ)
キッチンからは、カレールウの溶けだす匂いがしてくる。
今夜はカレーか、ジュルリ(゜¬゜*)
「はいは~い……あら、怪我したの?」
「そーなの、ズザーっと!」
「ちゃんと消毒しないとね。ああ、そういえば料理途中だったワ」
「消毒は自分で出来るよ、ありがと」
夢に救急箱とタオルを渡すやいなや、のんびり鼻歌まじりにキッチンへ戻ってしまった。
わが母ながら実にのほほんとしてるものだ。
ベオにもただいまを言うため頭をなでると、彼は瞼をひくつかせてダンテ達ネコ3匹を見ていた。
ベオは元々ダンテ達スパーダの血族とは相いれない。
そうでなくても一緒にいたくないのだ。
今までは我慢していたがとうとう堪忍袋の緒が切れたようである。
愛する主人たる夢が、滅多に負わない怪我を負って帰ってきたことでベオのいかりは沸点に到達した。
「なんか顔恐いけど……ベオはどうかしたの?」
「夢ってベオの声はわかんないもんな」
教えて?とダンテ達を促す。
「お前が心配なのと、俺達のせいでこうなったんだと怒っているらしい。
俺達まで疑われるとは心外だ。まったく……迷惑極まりない愚弟め」
バージルがむっとしながら答える。
その視線はダンテに注がれている、ネロはそれを見てうんうんと相槌をうった。
「確かにダンテのせいって言えばそうだよな」
なるほど、だからダンテ達を見てうなってるのか。
そんなベオはダンテ達に向ける視線とは反対に、夢に擦り寄り怪我に触らないよう注意しつつ甘えている。
夢はベオに目線を合わせた。
「心配しないでベオ、こんなのかすり傷なんだからね?」
そうは言っても心配そうである。
ダンテは苦笑しながら同意した。
「そうそう、本人が言ってんだ、心配すんな。たかが膝だぜ」
「さっきはすんげー心配してたくせによく言うぜ……」
ネロがぼそりと呟くように言った。
と言うかダンテ、お前が言うなである。
「まあいいや、手当はしたしあたしも何か付け合わせ用意しよっと。 ご飯できたら呼ぶね!」
カレーの付け合わせ、何がいいかなー……。
そう言って夢もキッチンへと歩いて行った。
「もちろん福神漬けだろうjkが」
「オリーブ以外ならなんでも(^ー^)b」
「いや、カレーにはもともと入れねーから。あ、オレはチーズな」
ダンテ達はその背に向けて声をぶつけた。
「たかが膝、と言ったか小僧……」
長らくだんまりを続けていたベオから地の底を這うような低い声が聞こえる。
顔をゆがませたベオの表情を見て一同にびびる。
(《●》″益〝《●》)┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙
(゜Д゜;)(゜Д゜;)(゜Д゜;)!!
悪魔より悪魔のようで正直トラウマになりそうだ。
「人間は弱い、小さな傷から大きな病気につながる。
土の中には破傷風菌が沢山いてそれが小さな傷を伝って感染し、喉も狭くなるから食物も摂取できず、全身が硬直し骨折を伴いながら死ぬこともある恐ろしいものなのだぞ。
死ぬその瞬間まで苦しみぬくのだ、想像できるか?」
まるで体験したかのように詳しい説明である。
「貴様ら悪魔の血を持つものとは違い、繊細に出来ているんだ、特にわが主はな!
大事に扱わんと殺すぞ!」
そう言ってガルル、と牙をむき出してうなった。
「わ、わかったよ……」
「フ、フン!破傷風の存在くらい知っている……」
「何もそこまで力説しなくてもいいのにな「何か言ったか?(°言°怒)」いや、なーんにも( ̄ー ̄;)」
ダンテの文句は聞き逃さなかったようだ。
ダンテばっかりは当初から変わらずに目の敵にされている。
「あの怪我は誰がやった?……いや、誰のせいだ?
主人も含め、貴様ら全員に悪魔の気配もまとわりついている」
まさか主人を危ない目に合わせたんじゃなかろうな。
ネコ達の周りをぐるぐる歩いて一匹一匹犯人をあぶり出すようにじろじろ見る。
全員の周りを三周したところでネロとバージルが声をそろえた。
「「こいつだm9(・Д・)」」
前足はダンテを指示していた。
「え、オレ?悪魔出たのはオレのせいじゃねーだろ」
「悪魔はな。そこについては夢をまきこんで悪いと思ってるよ」
悪魔は三人がそろったから魔力の余波を嗅ぎつけてやってきたようなものである。
それについてネロはすばやく謝罪することでベオの怒りの対象から外れた。
「だが、怪我をしたのは愚弟……貴様をかばってのこと。
俺達のせいではなかろう」
同じくバージルはダンテに責任を押し付けるように言うことで怒りの対象から外れた。
「なんだと……(《●》Ξ《●》)」
ベオはダンテを視線で殺す勢いで睨みつけ、噛み千切るべく飛びかかった。
「ひぃぃ猛犬注意ぃぃぃぃぃぃ!!ε≡≡≡≡≡≡┏(゚ロ゚;)┛ダダダッ!! 」
「おい、物は壊すなよー」
ダンテはリビングで走りまわり飛び上がりながらベオの牙から逃げた。
その後をのんびりとネロとバージルが続く。
キッチンにまで騒々しく走り回る音が届いたのか、エプロンを着た夢が顔を覗かせネロとバージルに注意した。
「君達ウルサイよ。
お母さんに話せるネコのことばれちゃうでしょ!(^o^#)」
「スマンスマン(^ω^;)」
外野から走り回るダンテとベオの様子を迷惑そうに見る。
といっても止める気はない。
下手に止めたらこっちまで牙の餌食になりそうなほどベオが怒っているからだ。
「……あれは一体何やってるの?ゲームのベオウルフ戦の再現かなにか?」
「まぁ、そんなとこだ。な、バージル」
「ああ、遊んでるだけだ、気にするな」
「ふーん」
「夢ー?テレビの音?騒がしいわねー。
ちょっとサラダの用意手伝ってくれる?」
キッチンから母親が自分を呼ぶ声がする。
「ごめーん、今行くー。
じゃ、ほどほどにね」
夢はあわただしくキッチンへ戻った。
尻尾が噛みつかれたようでダンテが飛び上がった。
「アッ―――――!(((/゚Д゚)))/」
ダンテは攻撃を受けてボロボロになりながらもまだ走っていた。