4.いい暇潰しにはなったかな
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「バージルも早く帰ろうって言ってるし近道しよっか」
夢の言葉で近道を通る一行はほの暗い道に入った。
そこは街灯が等間隔にしかなく、ひとけが全くない道だった。
悪魔どころか、変質者でもでそうである。
普段の夢なら絶対に使わない道だが、ネコとはいえダンテにネロ、バージル……三人も悪魔退治のスペシャリストたる心強い味方がいる。
へっぷん!変質者なんか敵じゃないぜ!
だが、しばらく進むにしたがって夢でもおかしいと思うほどの妙な空気に包まれていった。
もちろん、ダンテ、ネロ、バージルは言わずもがな。
まるで違う世界に導かれていっているようである。
それは大きな怪物の口の中に進んでいくような感覚だ。
「なんかやけに真っ暗だよねぇ……嵐にでもなるのかな」
嵐だと?……違うな……。
バージルはよく見知った殺気と気配に目を細め辺りを警戒した。
おかしいとは思っている夢だが、それが天候による物と信じて疑わないようで、暗くよどんだ空を不思議そうに仰いだ。
ダンテもネロも毛を逆立てて周りの様子をうかがっている。
バージルは闇の向こうに目を向けたまま小さく話しかけた。
「ダンテ、ネロ、この気配がなんなのかぐらいわかるだろう」
「ああ、あっちじゃ馴染みの気配だ」
「イヤってほど毎日囲まれてたからな…」
ニヤリと笑ってお互いを盗み見る。
その時、のほほんとした調子のまま夢が短く叫んだ。
「はわわ、ネロ超光っとる!!(((゜Д゜;)))」
「うぉ、マジだ」
見ればネロの右手のアザがしゃべってもいないのに発光していた。
大抵、自分の右腕が光るのは、近くに悪魔がいる時がほとんどだった。
「まずいな……」
そうネロが呟いたと同時に前方に見慣れた赤い魔方陣が浮かんだ。
そこから雄叫びをあげて現れたのはDevilMayCry3をやった人にはお馴染みのザコ悪魔だった。
ヘル・プライドだ。
それが三匹、こちらに向かって鎌をギラギラとちらつかせている。
「ちょ……これ、やばくねーか?(^ω^ι)」
「ああ、少しな…(^∀^ι)」
ネロとバージルがひきつった笑みをたたえながらじりじりと後ずさる。
たかがヘル・プライド三匹と侮るなかれ。
ここにいるのはデビルハンターだが、ただのネコ姿なのだ。
変質者ぐらいならなんとかなったかもしれないが、悪魔となれば話は別だ。
「十分やべえよΣ(゜Д゜ι)」
ダンテがバージルの受け答えに的確なつっこみを入れた。
「おわ、リアル悪魔キター!SUGEEEEE(゚∀゚ι)ー!!」
「夢、お前はもう少し慌てろ!」
ぺちん、とダンテのネコチョップが首筋に炸裂する。
夢は恐怖の向こうでやけに冷静な自分がいるのに気がついた。
ゲームで慣れたせいかもしれないが、これでも口元はひきつっているのだ。
「あたし意外と悪魔目の前にしても落ち着いてる?もしかしてデビルハンターにむいてるかも!」
それを口に出して言うと「んなわけねーだろが!」という、ネロからの鋭いつっこみまでいただいた。
でーすーよーねー?
そんなことを言ってる間に悪魔は少しずつ近づいてくる。
表情はあまりはっきりしてない造りのヘル・プライドだが、獲物を目の前に舌舐めずりしているかのようにもうかがえた。
「どどど、どうするのっ!((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
「どもんじゃねーよ、あの糞マッドサイエンティスト思い出すだろ!」
ネロはすごくイヤな目にあったからか、アゴナス…じゃなかったアグナスが大嫌いなようだ。
こんな切羽詰まった状況にもかかわらずそんなことを言っている。
されたことといえば、自分の剣を小指立てて掴まれたり、研究対象にされかかったり、密着状態で体力を吸い取られたりとトラウマになりそうなことばかり。
仕方ないかもしれない。
「ヘル・プライドとか、まさか誰か『傲慢』の罪犯したの?」
「いや、『暴食』なら夢が……」
「ダンテもでしょ」
「それを言うならバージルだって『憤怒』が当てはまるだろ!」
「どこがだ!」
誰がヘル・プライドを呼んだのか、罪のなすりつけ合いをしている。
「そんなことより倒さなきゃ他の人間に危害いくよな?」
ネロが後方の夢の肩上のダンテに聞く。
ムービーを見た結果から言うと、バージルは人間などどうでもいい、なんて言いそうな気がしてならないからだ。
「ああ、かといって武器もない、バージルの幻影剣(笑)は効かねーだろ」
「なんだ、(笑)って?」
「うるさい、逃げるぞ!」
顔を朱に染めてバージルがスタートダッシュを決めた。
「結局逃げるのかよ!」
夢とダンテ、ネロ、バージルが走り出すと奴らも走って追ってきた。
命をかけた逃走中なう。
「どひぃぃぃぃい!!┏(((( ;゚д゚)))┛」
夢が髪を振り乱して走るため、髪の毛が顔にぶち当たり痛い。
ダンテは下に降りて自分の足で地を蹴りだした。
ネコはすばしっこいから逃げ足も速そうだが、夢が一番速かった。
「夢、速いぞ!オレのトリックスターより速いって何者だよ!」
しかも、ダンテのダッシュやエアトリックを上回る身のこなしである。
只者じゃない!!
「逃げ足が速いのが売りです!(`・ω・´ι)キリッ」
「うわ、まだついてきてるぜ」
「チッしつけーな」
ダンテとネロが後ろを振り替えると若干離れてはいるが、まだ悪魔が追いかけてきていた。
目が逃がさないとでもいうかのようにランランと血走っている。
「Σ((゜Д゜))い゙や゙あ゙ぁぁぁぁあ!この世界って悪魔でないんじゃなかったのぉぉぉお!!?出口ちゃん出てこんかーい!!!」
「おちおちおちつけ(゜Д゜;)」
「オマエモナー(・ω・;)」
あまりの夢の形相にネロが落ち着かせようとするが本人も落ち着いてなかったようである。
ダンテが走りながらなだめている。
「ふむ、三匹揃ったことでこの世界にいる俺達の魔力に気がついたらしい。
やはり低級悪魔は時間や座標さえ合えば来られるということか」
バージルは走りながら「面白いな」などと感想を述べている。
「冷静に分析してる場合か!」
ネロがすかさずつっこみをいれた。
ネロはここに来てから、つっこんでばかりで実に大変そうである。
ズベシャ!
何かにつまづいたのか、それとも足をもつれさせたのか走っていたダンテがこけてその場に突っ伏した。
「あ、やべ」
痛みはあってもないようなもので気にしないが、今は後方に悪魔が迫っている。
「だからピザばっか食うなと言っただろう」
「ピザ関係ねーだろ!こちとら今ネコなんだよ!」
「口論してる場合か!ダンテ、逃げろ!」
『スパーダノ血族、殺ス……』
悪魔が一斉にダンテに鎌を振りかぶった。
「オレ一回死んだかも」
誰かゴールドオーブくれ。
鎌が自分に向かってくるのが見える。
それはスローモーション再生のように遅く、まるで走馬灯のようだ。
夢とネロ、バージルが何か叫んでいるのがどこか遠くから言われているように聞こえる。
目を閉じ、その一瞬に備えるダンテだった。
夢の言葉で近道を通る一行はほの暗い道に入った。
そこは街灯が等間隔にしかなく、ひとけが全くない道だった。
悪魔どころか、変質者でもでそうである。
普段の夢なら絶対に使わない道だが、ネコとはいえダンテにネロ、バージル……三人も悪魔退治のスペシャリストたる心強い味方がいる。
へっぷん!変質者なんか敵じゃないぜ!
だが、しばらく進むにしたがって夢でもおかしいと思うほどの妙な空気に包まれていった。
もちろん、ダンテ、ネロ、バージルは言わずもがな。
まるで違う世界に導かれていっているようである。
それは大きな怪物の口の中に進んでいくような感覚だ。
「なんかやけに真っ暗だよねぇ……嵐にでもなるのかな」
嵐だと?……違うな……。
バージルはよく見知った殺気と気配に目を細め辺りを警戒した。
おかしいとは思っている夢だが、それが天候による物と信じて疑わないようで、暗くよどんだ空を不思議そうに仰いだ。
ダンテもネロも毛を逆立てて周りの様子をうかがっている。
バージルは闇の向こうに目を向けたまま小さく話しかけた。
「ダンテ、ネロ、この気配がなんなのかぐらいわかるだろう」
「ああ、あっちじゃ馴染みの気配だ」
「イヤってほど毎日囲まれてたからな…」
ニヤリと笑ってお互いを盗み見る。
その時、のほほんとした調子のまま夢が短く叫んだ。
「はわわ、ネロ超光っとる!!(((゜Д゜;)))」
「うぉ、マジだ」
見ればネロの右手のアザがしゃべってもいないのに発光していた。
大抵、自分の右腕が光るのは、近くに悪魔がいる時がほとんどだった。
「まずいな……」
そうネロが呟いたと同時に前方に見慣れた赤い魔方陣が浮かんだ。
そこから雄叫びをあげて現れたのはDevilMayCry3をやった人にはお馴染みのザコ悪魔だった。
ヘル・プライドだ。
それが三匹、こちらに向かって鎌をギラギラとちらつかせている。
「ちょ……これ、やばくねーか?(^ω^ι)」
「ああ、少しな…(^∀^ι)」
ネロとバージルがひきつった笑みをたたえながらじりじりと後ずさる。
たかがヘル・プライド三匹と侮るなかれ。
ここにいるのはデビルハンターだが、ただのネコ姿なのだ。
変質者ぐらいならなんとかなったかもしれないが、悪魔となれば話は別だ。
「十分やべえよΣ(゜Д゜ι)」
ダンテがバージルの受け答えに的確なつっこみを入れた。
「おわ、リアル悪魔キター!SUGEEEEE(゚∀゚ι)ー!!」
「夢、お前はもう少し慌てろ!」
ぺちん、とダンテのネコチョップが首筋に炸裂する。
夢は恐怖の向こうでやけに冷静な自分がいるのに気がついた。
ゲームで慣れたせいかもしれないが、これでも口元はひきつっているのだ。
「あたし意外と悪魔目の前にしても落ち着いてる?もしかしてデビルハンターにむいてるかも!」
それを口に出して言うと「んなわけねーだろが!」という、ネロからの鋭いつっこみまでいただいた。
でーすーよーねー?
そんなことを言ってる間に悪魔は少しずつ近づいてくる。
表情はあまりはっきりしてない造りのヘル・プライドだが、獲物を目の前に舌舐めずりしているかのようにもうかがえた。
「どどど、どうするのっ!((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
「どもんじゃねーよ、あの糞マッドサイエンティスト思い出すだろ!」
ネロはすごくイヤな目にあったからか、アゴナス…じゃなかったアグナスが大嫌いなようだ。
こんな切羽詰まった状況にもかかわらずそんなことを言っている。
されたことといえば、自分の剣を小指立てて掴まれたり、研究対象にされかかったり、密着状態で体力を吸い取られたりとトラウマになりそうなことばかり。
仕方ないかもしれない。
「ヘル・プライドとか、まさか誰か『傲慢』の罪犯したの?」
「いや、『暴食』なら夢が……」
「ダンテもでしょ」
「それを言うならバージルだって『憤怒』が当てはまるだろ!」
「どこがだ!」
誰がヘル・プライドを呼んだのか、罪のなすりつけ合いをしている。
「そんなことより倒さなきゃ他の人間に危害いくよな?」
ネロが後方の夢の肩上のダンテに聞く。
ムービーを見た結果から言うと、バージルは人間などどうでもいい、なんて言いそうな気がしてならないからだ。
「ああ、かといって武器もない、バージルの幻影剣(笑)は効かねーだろ」
「なんだ、(笑)って?」
「うるさい、逃げるぞ!」
顔を朱に染めてバージルがスタートダッシュを決めた。
「結局逃げるのかよ!」
夢とダンテ、ネロ、バージルが走り出すと奴らも走って追ってきた。
命をかけた逃走中なう。
「どひぃぃぃぃい!!┏(((( ;゚д゚)))┛」
夢が髪を振り乱して走るため、髪の毛が顔にぶち当たり痛い。
ダンテは下に降りて自分の足で地を蹴りだした。
ネコはすばしっこいから逃げ足も速そうだが、夢が一番速かった。
「夢、速いぞ!オレのトリックスターより速いって何者だよ!」
しかも、ダンテのダッシュやエアトリックを上回る身のこなしである。
只者じゃない!!
「逃げ足が速いのが売りです!(`・ω・´ι)キリッ」
「うわ、まだついてきてるぜ」
「チッしつけーな」
ダンテとネロが後ろを振り替えると若干離れてはいるが、まだ悪魔が追いかけてきていた。
目が逃がさないとでもいうかのようにランランと血走っている。
「Σ((゜Д゜))い゙や゙あ゙ぁぁぁぁあ!この世界って悪魔でないんじゃなかったのぉぉぉお!!?出口ちゃん出てこんかーい!!!」
「おちおちおちつけ(゜Д゜;)」
「オマエモナー(・ω・;)」
あまりの夢の形相にネロが落ち着かせようとするが本人も落ち着いてなかったようである。
ダンテが走りながらなだめている。
「ふむ、三匹揃ったことでこの世界にいる俺達の魔力に気がついたらしい。
やはり低級悪魔は時間や座標さえ合えば来られるということか」
バージルは走りながら「面白いな」などと感想を述べている。
「冷静に分析してる場合か!」
ネロがすかさずつっこみをいれた。
ネロはここに来てから、つっこんでばかりで実に大変そうである。
ズベシャ!
何かにつまづいたのか、それとも足をもつれさせたのか走っていたダンテがこけてその場に突っ伏した。
「あ、やべ」
痛みはあってもないようなもので気にしないが、今は後方に悪魔が迫っている。
「だからピザばっか食うなと言っただろう」
「ピザ関係ねーだろ!こちとら今ネコなんだよ!」
「口論してる場合か!ダンテ、逃げろ!」
『スパーダノ血族、殺ス……』
悪魔が一斉にダンテに鎌を振りかぶった。
「オレ一回死んだかも」
誰かゴールドオーブくれ。
鎌が自分に向かってくるのが見える。
それはスローモーション再生のように遅く、まるで走馬灯のようだ。
夢とネロ、バージルが何か叫んでいるのがどこか遠くから言われているように聞こえる。
目を閉じ、その一瞬に備えるダンテだった。