3.もったいないからもらってやるよ
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夢が片付けてようやくマタタビから解放された頃には、バージルは疲れきって無気力になっていた。
「そういえばさ」
アイスを口にくわえながらぶらぶらさせ、夢は続けた。
ちなみにパピコである。
「ピザもダンテの代名詞だけど、ダンテと言ったらストサンじゃないの?」
ストサン……つまりストロベリーサンデー。
ゲームでは描写どころか名前すら出てこないが、アニメなどではこれでもかと言わんばかりにちょくちょく出てくる、ダンテの好物である。
アイスをくわえたまま、昼食のピザ用にと生地を器用に捏ねながら聞く。
「あー確かに好きだけど……作れんのか?」
「ピザよりは簡単」
「美味いけど腹にあんまりたまんないんだよなー」
「ふーん…………え?……え!?」
思わず二度聞きしてしまう。
あんなにお腹にたまるし、次の日にはお腹にさらに脂肪をつけてしまうような甘い物を食べていて、満腹感が得られない……だと……?
(((゜Д゜;)))
なんだこいつなんだこいつなんだこいつ!
やはりダンテはネコの姿でもダンテだった。
胃袋さえデビル-ストマック、悪魔なようだ。
「この姿は腹が減ると会話できなくなるからな」
「……そんなジャンキーばかり食べているから、貴様は燃費が悪い体になるんだ」
ストサンは体に毒だ、もちろん貴様らの食べているピザもな。
ここぞとばかりにダンテの食についてくどくどつらつらと、ラグ上に丸くなったままのバージルが非難する。
その口からはもっと野菜を喰えだの、カロリーを摂り過ぎだの聞こえてきた。
態度や言葉ではっきりとわからないことが多いが、兄は兄なりに弟を心配しているようだ。
さすがは鬼いちゃん、照れ屋さんね!
「うるせーな。バージルは野菜ばっかり食べてるから青白い顔してんだよ。
オレを見習えよな~」
いや、ダンテはもうちょっとヘルシーに食生活を改善した方がいいと思うよ?
半分は人間なんだし、いつか病気になると思う。
人のこと言えるような食生活はしてないけど…。
だけど、これでも油やカロリーを控えめにしようとはしている。
ダンテがデブンテになったら困るからだ。
しかもダンテがそうなるということは一緒に食べている自分も太ましくなるということ。
休み明けの身体測定がおそろしい。
ダンテは文句をまくしたてるバージルを無視して続けた。
「とにかく今はピザ一択だな」
「……さすがにピザ飽きたんじゃない?」
飽きるほど食べさせるとは言ったが、本当に毎日ピザしか食べようとしないダンテを見て、先に白旗を揚げたのは夢だった。
金銭的には何ら問題はない。
ただ、いくら好きでも程があると思っただけだ。
ピザが好物の夢ですらほかの物が恋しい。
その思いもダンテはスパッと斬り捨てた。
「いや、飽きないね。毎日具も違うし、オレのソウル・フードだぜ?」
確かに毎日同じピザじゃ飽きる上に自分のプライドが許さない。
これでもバイト先ではウェイトレスだけでなく、ピザの調理もまかされているのだ。
だから上に乗せる具やソースははちょっとずつ変えたりしている。
しかし具を変える、とは言ってもさすがにそろそろネタがつきる。
たまには土台も変えたりしてみようかと思い、捏ねてひとまとめにした生地を冷蔵庫に貯蔵した。
そこで今日の昼は趣向を変えて土台をご飯にしてみることにした。
ご飯を平らにならし、ピザソースを塗ったりして具をのせて焼いてみる。
「米を使っているな……これなら俺もいける」
日本大好き!おこめ大好き!なバージルには好評だったようだ。
日本マニアめ……。
ダンテも物珍しそうにして食べている。
掴みはまずまずだ。
そしてもうひとつ、ダンテに作ったピザがある。
食事にはなりえない、甘い甘いスイーツピザ。
「ピザとストサンをフュージョンしてみました」
ダンテの目の前にスカイツリーのようなピザが置かれる。
ピザの焼かれた薄い生地の上にバニラアイス、苺アイス、生クリーム、生の苺、そして苺のソースが段をつけて乗っかっているのだ。
熱いものの上にアイスが直で乗っているのである意味、食べるのも時間との戦いになりそうだ。
ましてや人間の体ならまだマシだったが、いかんせん今はネコの体。
さすがに多すぎて食べきれないんではなかろうか。
だが、ダンテは目をキラキラと輝かせて至福のひとときを味わっている。
それもフルスピード、多分トリックスターで。
「うめー、ストサンとピザのマリアージュ!サイコーの組み合わせだ!」
さいですか、それはよかった。
作った甲斐があるってもんです、料理人冥利につきるねぇ……(*´∀`*)
だが、こんなものをネコに食べさせていると知ったら、いくら天然ボケの親でも怒るか呆れるかするかもしれない。
現にバージルが呆れている。
「夢、貴様はダンテにとことん甘いヤツだな」
ごもっとも。
何であたしはダンテの好物ばかり作ってるんだろう?
いくらバージルがあんまり食べないネコと言っても、ダンテを優先している気がする。
ちょっとした時にダンテのことばっかり気にしてるし、二人が喧嘩してもダンテの味方をしている。
これじゃ本当にバージルの言った通り、ダンテに惹かれてるみたいだ……。
「美味い!もう一皿!」
「いや、さすがにもうないからね?」ヾ(- -;)
「そういえばさ」
アイスを口にくわえながらぶらぶらさせ、夢は続けた。
ちなみにパピコである。
「ピザもダンテの代名詞だけど、ダンテと言ったらストサンじゃないの?」
ストサン……つまりストロベリーサンデー。
ゲームでは描写どころか名前すら出てこないが、アニメなどではこれでもかと言わんばかりにちょくちょく出てくる、ダンテの好物である。
アイスをくわえたまま、昼食のピザ用にと生地を器用に捏ねながら聞く。
「あー確かに好きだけど……作れんのか?」
「ピザよりは簡単」
「美味いけど腹にあんまりたまんないんだよなー」
「ふーん…………え?……え!?」
思わず二度聞きしてしまう。
あんなにお腹にたまるし、次の日にはお腹にさらに脂肪をつけてしまうような甘い物を食べていて、満腹感が得られない……だと……?
(((゜Д゜;)))
なんだこいつなんだこいつなんだこいつ!
やはりダンテはネコの姿でもダンテだった。
胃袋さえデビル-ストマック、悪魔なようだ。
「この姿は腹が減ると会話できなくなるからな」
「……そんなジャンキーばかり食べているから、貴様は燃費が悪い体になるんだ」
ストサンは体に毒だ、もちろん貴様らの食べているピザもな。
ここぞとばかりにダンテの食についてくどくどつらつらと、ラグ上に丸くなったままのバージルが非難する。
その口からはもっと野菜を喰えだの、カロリーを摂り過ぎだの聞こえてきた。
態度や言葉ではっきりとわからないことが多いが、兄は兄なりに弟を心配しているようだ。
さすがは鬼いちゃん、照れ屋さんね!
「うるせーな。バージルは野菜ばっかり食べてるから青白い顔してんだよ。
オレを見習えよな~」
いや、ダンテはもうちょっとヘルシーに食生活を改善した方がいいと思うよ?
半分は人間なんだし、いつか病気になると思う。
人のこと言えるような食生活はしてないけど…。
だけど、これでも油やカロリーを控えめにしようとはしている。
ダンテがデブンテになったら困るからだ。
しかもダンテがそうなるということは一緒に食べている自分も太ましくなるということ。
休み明けの身体測定がおそろしい。
ダンテは文句をまくしたてるバージルを無視して続けた。
「とにかく今はピザ一択だな」
「……さすがにピザ飽きたんじゃない?」
飽きるほど食べさせるとは言ったが、本当に毎日ピザしか食べようとしないダンテを見て、先に白旗を揚げたのは夢だった。
金銭的には何ら問題はない。
ただ、いくら好きでも程があると思っただけだ。
ピザが好物の夢ですらほかの物が恋しい。
その思いもダンテはスパッと斬り捨てた。
「いや、飽きないね。毎日具も違うし、オレのソウル・フードだぜ?」
確かに毎日同じピザじゃ飽きる上に自分のプライドが許さない。
これでもバイト先ではウェイトレスだけでなく、ピザの調理もまかされているのだ。
だから上に乗せる具やソースははちょっとずつ変えたりしている。
しかし具を変える、とは言ってもさすがにそろそろネタがつきる。
たまには土台も変えたりしてみようかと思い、捏ねてひとまとめにした生地を冷蔵庫に貯蔵した。
そこで今日の昼は趣向を変えて土台をご飯にしてみることにした。
ご飯を平らにならし、ピザソースを塗ったりして具をのせて焼いてみる。
「米を使っているな……これなら俺もいける」
日本大好き!おこめ大好き!なバージルには好評だったようだ。
日本マニアめ……。
ダンテも物珍しそうにして食べている。
掴みはまずまずだ。
そしてもうひとつ、ダンテに作ったピザがある。
食事にはなりえない、甘い甘いスイーツピザ。
「ピザとストサンをフュージョンしてみました」
ダンテの目の前にスカイツリーのようなピザが置かれる。
ピザの焼かれた薄い生地の上にバニラアイス、苺アイス、生クリーム、生の苺、そして苺のソースが段をつけて乗っかっているのだ。
熱いものの上にアイスが直で乗っているのである意味、食べるのも時間との戦いになりそうだ。
ましてや人間の体ならまだマシだったが、いかんせん今はネコの体。
さすがに多すぎて食べきれないんではなかろうか。
だが、ダンテは目をキラキラと輝かせて至福のひとときを味わっている。
それもフルスピード、多分トリックスターで。
「うめー、ストサンとピザのマリアージュ!サイコーの組み合わせだ!」
さいですか、それはよかった。
作った甲斐があるってもんです、料理人冥利につきるねぇ……(*´∀`*)
だが、こんなものをネコに食べさせていると知ったら、いくら天然ボケの親でも怒るか呆れるかするかもしれない。
現にバージルが呆れている。
「夢、貴様はダンテにとことん甘いヤツだな」
ごもっとも。
何であたしはダンテの好物ばかり作ってるんだろう?
いくらバージルがあんまり食べないネコと言っても、ダンテを優先している気がする。
ちょっとした時にダンテのことばっかり気にしてるし、二人が喧嘩してもダンテの味方をしている。
これじゃ本当にバージルの言った通り、ダンテに惹かれてるみたいだ……。
「美味い!もう一皿!」
「いや、さすがにもうないからね?」ヾ(- -;)