漆黒の闇に踊る
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翌朝、リアラはカーテンの隙間から差し込む朝日で目が覚めた。
「ふぁ…」
一つあくびをすると、ぐっと背伸びをする。すると、隣で小さく身動ぎ、布団から髭が顔を出した。
「んん…早いな、リアラ」
「いつもと同じ時間ですよ。ダンテさんが寝過ぎなんです」
少し呆れたように言うと、何かに気づいたのかリアラはくすりと笑みを溢す。
「寝ぐせついてますよ、ダンテさん」
リアラが手を伸ばし髭の髪を梳いてやると、髭は気持ちよさそうに目を細める。
「気持ちよくてこのまま寝ちまいそうだ」
「だめですよ、今日は出かけるんでしょう?それとも、今日は寝て終わりにします?」
「…いや、せっかくリアラと出かけられるのに、寝てるのはもったいない」
少し拗ねた声音で話すリアラに苦笑し、髭はゆっくりと起き上がる。
「おはよう、リアラ」
「…おはようございます、ダンテさん」
挨拶と同時に頬にキスをされ、リアラは頬を赤く染めながら返す。恋人のかわいらしい反応に笑みを浮かべると、髭はぐっ、と背伸びをする。
「さて、と。さっさと着替えて朝飯食って出かけるか」
「あ、はい」
リアラが頷くと、髭は柔らかな笑みを浮かべ、くしゃりとリアラの頭を撫でる。
「じゃあ、後でな。楽しみにしてる」
「…うん…」
こくりと頷いた恋人に、髭は笑みを深めるのだった。
悩みつつもようやく服を決めたリアラは、支度を終えて鏡で自分の姿を確認する。
「んっと…これでいい、かな」
多少不安ながらも頷き、リアラは扉に向かう。
扉を開けた時、同じタイミングで向かいの部屋の扉が開いた。
「あ…」
「えっと…おはよう、ネロ」
ネロと鉢合わせになったリアラはぎこちなく口を開く。
リアラは肩の開いた白いニットワンピースを着ていた。網目の入ったそれは少しタイトで、彼女の身体のラインがうっすらと出ている。中に水色のキャミソールを合わせ、足には黒いストッキングを履いている。緩く巻かれ、白いシュシュで片方にまとめられた髪がフワフワと揺れている。
滅多に見ない格好にネロが動きを止めていると、不安そうにリアラが尋ねる。
「…変、かな?」
「い、いや…似合うと、思う」
「本当?…ありがとう」
嬉しそうに笑うリアラに、ネロは頬を染めて視線を逸らす。
「ネロも出かけるの?」
「あ、ああ…キリエに会いに」
「そっか。久しぶりの休みだし、ゆっくりしてきてね。あ、前にネロに相談した物、今日取りに行くよ。協力してくれて、本当にありがとう」
「力になれたならよかった。リアラも楽しんでこいよ」
「うん」
「じゃあ、俺は先に行くな。じゃあな、リアラ」
「うん、行ってらっしゃい」
駆け足で階段を下りていくネロを見送り、リアラも下に下りるために廊下に出た。
リアラが一階に下りると、朝食を食べていた初代がこちらに気づいた。
「おはよう、リアラ」
「おはよう、初代」
リアラが挨拶を返すと、初代は椅子から立ち上がってリアラに近づく。
「かわいい格好してんな。どっか出かけんのか?」
「う、うん…今日はダンテさんの誕生日だから」
「そういえばそうだったな。楽しんでこいよ」
「うん…」
初代に頭を撫でられ、リアラは頬を染めながら頷く。
「リアラ」
その時、後ろから声がかかった。それと同時に逞しい腕がリアラを包み込む。
リアラは頭上を見上げる。
「ダンテさん」
「だいぶ悩んでたみたいだな、珍しく時間かかってたぞ」
声の正体は髭だった。髭はリアラの頭を撫でると、リアラの姿に満足そうに笑みを浮かべる。
「俺が買った服を着てくれたんだな。よく似合ってる」
「あ、ありがとうございます…」
初代に褒められた時よりも顔を赤くするリアラ。二人の甘い雰囲気にやれやれと肩を竦めながら、初代が言う。
「そろそろ朝飯食ったらどうだ?出かける時間なくなるぞ」
「そうだな、早く食べて出かけるか」
「あ、はい」
頷き、リアラは髭とともにいつも食事をするテーブルに向かった。
「これ、うまいな」
「そうですね。また今度来ましょうか」
「そうだな。なあリアラのそれ、もう一口くれないか?」
「いいですよ。はい、どうぞ」
「…ん、こっちもうまいな」
「私も一口もらっていいですか?」
「ああいいぞ、ほら」
「ありがとうございます。…ん、おいしい」
「だろ?」
幸せそうな笑みを浮かべるリアラに髭も笑いかける。
街へ出て数時間、服や靴、雑貨など様々な店を回り、二人は買い物を楽しんだ。今はワゴン車で買ったクレープを片手にぶらぶらしているところだ。ちなみにリアラはチョコブラウニーと生クリームに苺ソースのかかったクレープ、髭はたくさんの苺と生クリームが入ったクレープを食べていた。
「次はどこに行く?」
尋ねてくる髭に、リアラは多少ためらいながら言った。
「ダンテさんは行きたいところないんですか?今日はダンテさんの誕生日ですよ?」
「俺はリアラと一緒にいられればそれだけで充分だ」
困ったように見つめてくる瑠璃色の瞳を見つめ返し、髭は柔らかな笑みを浮かべる。
彼女が隣にいて、自分に向かって笑いかけてくれるだけで。それだけで心が暖かなもので満たされる。そんな愛しい存在と過ごす時間は、それだけで幸せだ。
んー…、と少し悩むと、リアラは口を開く。
「…じゃあ、一つ寄りたいところがあるんですけど、いいですか?」
「ああ、いいぞ」
「ありがとうございます」
じゃあ、行きましょう、と手を引かれ、髭はリアラの後について行った。
「ふぁ…」
一つあくびをすると、ぐっと背伸びをする。すると、隣で小さく身動ぎ、布団から髭が顔を出した。
「んん…早いな、リアラ」
「いつもと同じ時間ですよ。ダンテさんが寝過ぎなんです」
少し呆れたように言うと、何かに気づいたのかリアラはくすりと笑みを溢す。
「寝ぐせついてますよ、ダンテさん」
リアラが手を伸ばし髭の髪を梳いてやると、髭は気持ちよさそうに目を細める。
「気持ちよくてこのまま寝ちまいそうだ」
「だめですよ、今日は出かけるんでしょう?それとも、今日は寝て終わりにします?」
「…いや、せっかくリアラと出かけられるのに、寝てるのはもったいない」
少し拗ねた声音で話すリアラに苦笑し、髭はゆっくりと起き上がる。
「おはよう、リアラ」
「…おはようございます、ダンテさん」
挨拶と同時に頬にキスをされ、リアラは頬を赤く染めながら返す。恋人のかわいらしい反応に笑みを浮かべると、髭はぐっ、と背伸びをする。
「さて、と。さっさと着替えて朝飯食って出かけるか」
「あ、はい」
リアラが頷くと、髭は柔らかな笑みを浮かべ、くしゃりとリアラの頭を撫でる。
「じゃあ、後でな。楽しみにしてる」
「…うん…」
こくりと頷いた恋人に、髭は笑みを深めるのだった。
悩みつつもようやく服を決めたリアラは、支度を終えて鏡で自分の姿を確認する。
「んっと…これでいい、かな」
多少不安ながらも頷き、リアラは扉に向かう。
扉を開けた時、同じタイミングで向かいの部屋の扉が開いた。
「あ…」
「えっと…おはよう、ネロ」
ネロと鉢合わせになったリアラはぎこちなく口を開く。
リアラは肩の開いた白いニットワンピースを着ていた。網目の入ったそれは少しタイトで、彼女の身体のラインがうっすらと出ている。中に水色のキャミソールを合わせ、足には黒いストッキングを履いている。緩く巻かれ、白いシュシュで片方にまとめられた髪がフワフワと揺れている。
滅多に見ない格好にネロが動きを止めていると、不安そうにリアラが尋ねる。
「…変、かな?」
「い、いや…似合うと、思う」
「本当?…ありがとう」
嬉しそうに笑うリアラに、ネロは頬を染めて視線を逸らす。
「ネロも出かけるの?」
「あ、ああ…キリエに会いに」
「そっか。久しぶりの休みだし、ゆっくりしてきてね。あ、前にネロに相談した物、今日取りに行くよ。協力してくれて、本当にありがとう」
「力になれたならよかった。リアラも楽しんでこいよ」
「うん」
「じゃあ、俺は先に行くな。じゃあな、リアラ」
「うん、行ってらっしゃい」
駆け足で階段を下りていくネロを見送り、リアラも下に下りるために廊下に出た。
リアラが一階に下りると、朝食を食べていた初代がこちらに気づいた。
「おはよう、リアラ」
「おはよう、初代」
リアラが挨拶を返すと、初代は椅子から立ち上がってリアラに近づく。
「かわいい格好してんな。どっか出かけんのか?」
「う、うん…今日はダンテさんの誕生日だから」
「そういえばそうだったな。楽しんでこいよ」
「うん…」
初代に頭を撫でられ、リアラは頬を染めながら頷く。
「リアラ」
その時、後ろから声がかかった。それと同時に逞しい腕がリアラを包み込む。
リアラは頭上を見上げる。
「ダンテさん」
「だいぶ悩んでたみたいだな、珍しく時間かかってたぞ」
声の正体は髭だった。髭はリアラの頭を撫でると、リアラの姿に満足そうに笑みを浮かべる。
「俺が買った服を着てくれたんだな。よく似合ってる」
「あ、ありがとうございます…」
初代に褒められた時よりも顔を赤くするリアラ。二人の甘い雰囲気にやれやれと肩を竦めながら、初代が言う。
「そろそろ朝飯食ったらどうだ?出かける時間なくなるぞ」
「そうだな、早く食べて出かけるか」
「あ、はい」
頷き、リアラは髭とともにいつも食事をするテーブルに向かった。
「これ、うまいな」
「そうですね。また今度来ましょうか」
「そうだな。なあリアラのそれ、もう一口くれないか?」
「いいですよ。はい、どうぞ」
「…ん、こっちもうまいな」
「私も一口もらっていいですか?」
「ああいいぞ、ほら」
「ありがとうございます。…ん、おいしい」
「だろ?」
幸せそうな笑みを浮かべるリアラに髭も笑いかける。
街へ出て数時間、服や靴、雑貨など様々な店を回り、二人は買い物を楽しんだ。今はワゴン車で買ったクレープを片手にぶらぶらしているところだ。ちなみにリアラはチョコブラウニーと生クリームに苺ソースのかかったクレープ、髭はたくさんの苺と生クリームが入ったクレープを食べていた。
「次はどこに行く?」
尋ねてくる髭に、リアラは多少ためらいながら言った。
「ダンテさんは行きたいところないんですか?今日はダンテさんの誕生日ですよ?」
「俺はリアラと一緒にいられればそれだけで充分だ」
困ったように見つめてくる瑠璃色の瞳を見つめ返し、髭は柔らかな笑みを浮かべる。
彼女が隣にいて、自分に向かって笑いかけてくれるだけで。それだけで心が暖かなもので満たされる。そんな愛しい存在と過ごす時間は、それだけで幸せだ。
んー…、と少し悩むと、リアラは口を開く。
「…じゃあ、一つ寄りたいところがあるんですけど、いいですか?」
「ああ、いいぞ」
「ありがとうございます」
じゃあ、行きましょう、と手を引かれ、髭はリアラの後について行った。