ハラハラドキドキプチ旅行!
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日々寒さを増し、もうすぐ雪も降ろうかという、ある日のこと。
いつも通り事務所でだらだらと過ごす若と髭の耳に勢いよく扉の開く音が届いた。
「ただいま!ダンテ聞いて!すっごいの当てたよ!」
声と共に事務所に飛び込んできたのは夕食の買い出しに行っていたディーヴァだ。後ろにはリアラもいる。
とても興奮した様子のディーヴァに、少し驚きながらも若が尋ねる。
「当たった?何がだ?」
「ふっふっふー、聞きたい?」
怪しげな笑みを浮かべながら、ディーヴァは隣にやってきたリアラに視線を移す。リアラは笑みを浮かべ、頷いた。
「じゃじゃーん!これだよ!」
若はディーヴァが見せてきた紙に書かれた文字を読む。
「何だ…?『一泊二日・温泉旅館宿泊チケット』?」
「商店街で福引きやってたから一回やってみたら、特等当たったの!しかも家族用だから、四人で行けるんだよ!」
「ディーヴァちゃん引き強いよね、びっくりしちゃった」
目をキラキラと輝かせるディーヴァに、楽しそうに笑うリアラ。
若の後ろから覗き込んでいた髭が尋ねる。
「てことは、このメンバーで行くのか?」
「そうだよ」
どうせ自分達と行くとセクハラされるのが嫌だからトリッシュやレディを誘うだろうと思いつつ尋ねた髭の言葉に、ディーヴァは頷く。
虚をつかれたような顔をした二人に、ディーヴァはむっとする。
「…何、その予想外だったって顔」
「いや、だって…なあ」
「てっきり、『ダンテ達と行くとセクハラされるから嫌だ』って言うと思ってたんだが」
「まあ、その心配もあるけど…」
リアラと顔を見合わせ、ディーヴァは口を開く。
「せっかく四人で行けるんだから、好きな人と行きたいよね?」
「うん」
「ディーヴァ…」
「リアラ…」
頬を赤く染めつつ言う二人が愛らしくて、若と髭はそれぞれの恋人を抱きしめる。
「で、いつ行くんだ?」
「明日はさすがに急だから、明後日でどう?」
「ディーヴァがそう言うなら、オレもそれでいい!」
「じゃあ、決まりだね」
「明日、さっそく準備しなきゃな」
四人でワイワイと楽しそうに話しながら、スラム街の夜は更けていった。
二日後―。
「わあ…!」
「すごーい、大きい!」
リアラとディーヴァは目の前にある建物に目を輝かせる。
ディーヴァ達は旅館のある村へとやってきていた。田舎ならではの穏やかな時間が流れるここは、スラム街の喧騒を忘れさせてくれる。
そんな村の奥にある旅館は、珍しい日本式建築で庭も日本風に造られていた。何でも、この村に住み着いた日本人の夫婦が日本の良さを伝えたいと始めたらしい。
「日本の建物ってこんな感じなんだー…」
「ディーヴァちゃんのお母さん方のお祖父さんが日本人だものね。親しみ感じるんじゃないかな?」
「そうだね、写真見たり、話でしか聞いたことなかったけど…こうして近くで見て親しみ湧いたかも」
「ふふ、よかったね。ずっとここで話すのも何だし、中に入ろっか」
「うん!」
大きく頷き、ディーヴァはリアラと一緒に旅館の中に入る。はしゃぐ彼女達を微笑ましく眺めながら、若と髭も後に続いていった。
四人が中に入ると、旅館のオーナーである夫婦が出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ。ようこそ」
出迎えの挨拶をすると、夫婦は丁寧に館内の仕組みを説明してくれた。夫婦揃って着物を着ており、とてもよく似合っていた。
「お二人で着物着ていらっしゃるんですね。すてきです」
「ふふ、ありがとうございます」
「『キモノ』?」
「うん、日本の伝統的な服のことだよ。実際見たのは初めてだけど」
「へぇ…。でも着るの大変そう」
「そうですね、着物は着るのに時間がかかるし、少し手間もかかりますね。でも浴衣なら、初心者の方でも簡単に着れますよ」
「『ユカタ』?ユカタって何ですか?」
「日本では夏のお祭りの時に着る物で、着物の簡易版と考えて頂ければいいですよ。寝間着代わりにもなっていて、日本の旅館にはよく置いてあります」
ここでは様々な浴衣を用意しているので、よかったら着てみてください、と言い、女将がディーヴァ達の後ろを指し示す。それにつられてディーヴァ達が後ろを見やると、浴衣のコーナーがあって様々な浴衣が並べられていた。
「わ、すごい…!」
「きれーい!いろいろあって目移りしちゃう!」
かわいい物に目がない二人は楽しそうに浴衣を眺めている。
「ディーヴァちゃん、あれ似合いそうだね」
「え、どれどれ?…わ、かわいいー!」
キャッキャとはしゃぐ二人だが、ディーヴァがあることに気づいた。
いつも通り事務所でだらだらと過ごす若と髭の耳に勢いよく扉の開く音が届いた。
「ただいま!ダンテ聞いて!すっごいの当てたよ!」
声と共に事務所に飛び込んできたのは夕食の買い出しに行っていたディーヴァだ。後ろにはリアラもいる。
とても興奮した様子のディーヴァに、少し驚きながらも若が尋ねる。
「当たった?何がだ?」
「ふっふっふー、聞きたい?」
怪しげな笑みを浮かべながら、ディーヴァは隣にやってきたリアラに視線を移す。リアラは笑みを浮かべ、頷いた。
「じゃじゃーん!これだよ!」
若はディーヴァが見せてきた紙に書かれた文字を読む。
「何だ…?『一泊二日・温泉旅館宿泊チケット』?」
「商店街で福引きやってたから一回やってみたら、特等当たったの!しかも家族用だから、四人で行けるんだよ!」
「ディーヴァちゃん引き強いよね、びっくりしちゃった」
目をキラキラと輝かせるディーヴァに、楽しそうに笑うリアラ。
若の後ろから覗き込んでいた髭が尋ねる。
「てことは、このメンバーで行くのか?」
「そうだよ」
どうせ自分達と行くとセクハラされるのが嫌だからトリッシュやレディを誘うだろうと思いつつ尋ねた髭の言葉に、ディーヴァは頷く。
虚をつかれたような顔をした二人に、ディーヴァはむっとする。
「…何、その予想外だったって顔」
「いや、だって…なあ」
「てっきり、『ダンテ達と行くとセクハラされるから嫌だ』って言うと思ってたんだが」
「まあ、その心配もあるけど…」
リアラと顔を見合わせ、ディーヴァは口を開く。
「せっかく四人で行けるんだから、好きな人と行きたいよね?」
「うん」
「ディーヴァ…」
「リアラ…」
頬を赤く染めつつ言う二人が愛らしくて、若と髭はそれぞれの恋人を抱きしめる。
「で、いつ行くんだ?」
「明日はさすがに急だから、明後日でどう?」
「ディーヴァがそう言うなら、オレもそれでいい!」
「じゃあ、決まりだね」
「明日、さっそく準備しなきゃな」
四人でワイワイと楽しそうに話しながら、スラム街の夜は更けていった。
二日後―。
「わあ…!」
「すごーい、大きい!」
リアラとディーヴァは目の前にある建物に目を輝かせる。
ディーヴァ達は旅館のある村へとやってきていた。田舎ならではの穏やかな時間が流れるここは、スラム街の喧騒を忘れさせてくれる。
そんな村の奥にある旅館は、珍しい日本式建築で庭も日本風に造られていた。何でも、この村に住み着いた日本人の夫婦が日本の良さを伝えたいと始めたらしい。
「日本の建物ってこんな感じなんだー…」
「ディーヴァちゃんのお母さん方のお祖父さんが日本人だものね。親しみ感じるんじゃないかな?」
「そうだね、写真見たり、話でしか聞いたことなかったけど…こうして近くで見て親しみ湧いたかも」
「ふふ、よかったね。ずっとここで話すのも何だし、中に入ろっか」
「うん!」
大きく頷き、ディーヴァはリアラと一緒に旅館の中に入る。はしゃぐ彼女達を微笑ましく眺めながら、若と髭も後に続いていった。
四人が中に入ると、旅館のオーナーである夫婦が出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ。ようこそ」
出迎えの挨拶をすると、夫婦は丁寧に館内の仕組みを説明してくれた。夫婦揃って着物を着ており、とてもよく似合っていた。
「お二人で着物着ていらっしゃるんですね。すてきです」
「ふふ、ありがとうございます」
「『キモノ』?」
「うん、日本の伝統的な服のことだよ。実際見たのは初めてだけど」
「へぇ…。でも着るの大変そう」
「そうですね、着物は着るのに時間がかかるし、少し手間もかかりますね。でも浴衣なら、初心者の方でも簡単に着れますよ」
「『ユカタ』?ユカタって何ですか?」
「日本では夏のお祭りの時に着る物で、着物の簡易版と考えて頂ければいいですよ。寝間着代わりにもなっていて、日本の旅館にはよく置いてあります」
ここでは様々な浴衣を用意しているので、よかったら着てみてください、と言い、女将がディーヴァ達の後ろを指し示す。それにつられてディーヴァ達が後ろを見やると、浴衣のコーナーがあって様々な浴衣が並べられていた。
「わ、すごい…!」
「きれーい!いろいろあって目移りしちゃう!」
かわいい物に目がない二人は楽しそうに浴衣を眺めている。
「ディーヴァちゃん、あれ似合いそうだね」
「え、どれどれ?…わ、かわいいー!」
キャッキャとはしゃぐ二人だが、ディーヴァがあることに気づいた。