水底巡って、味わって
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ウミガメの水槽や珊瑚礁を再現した水槽などを見て回ったあとは、いよいよ水族館で人気のイルカショーが始まった。
ダンテと紫乃も屋外ショープールの観覧席に腰掛け、音楽に合わせてトレーナーと一緒にパフォーマンスをするイルカ達を眺めて楽しんだ。
ショーは十五分ほどで終わり、別の水槽へ向かう者もいれば、ショーを終えたイルカがゆるりと回遊する大きなプールに寄り、間近でイルカを眺める者もいた。
「ダンテはイルカまだ見る?」
「いや、俺は大丈夫だ。紫乃は次は何処に行きたいんだ?」
「えっとね、アシカとアザラシの水槽」
再び屋内に入って少し歩けば、目当てのコーナーが見えてきた。
この水族館のアシカとアザラシの水槽は階層を貫いて設置された円筒状の水槽が目玉で、さらにこのコーナー一帯がガラス張りの空間になっていた。
そのため、トンネル水槽と同じようにこの場所も海の中にいるような感覚で、紫乃のお気に入りの場所だという。
「ふふ、気持ち良さそうに泳いでる」
すらりとした流線型の体躯のアシカが優雅に泳ぐ姿に、紫乃が微笑んだ。
「なかなか面白い水槽だな」
ただ展示するだけでなく、水槽などを凝った形状にすることで客の興味を惹き、生き物を観察出来る工夫を凝らす造りに、ダンテは関心する。
アシカの他にアザラシも楽しんだ二人は、スナメリやペンギン、ラッコといった可愛らしい生き物の水槽を堪能しつつ順路に沿って進めば、いよいよゴール地点だ。
「あそこにある店って何だ?」
ゴール地点のすぐそばにある館内ショップが気になるらしく、ダンテが指差した。
「館内ショップだよ。水族館のお土産が買えるの」
紫乃はお土産を買うつもりだったので、購入ついでにダンテをショップへ案内することにした。
ショップ内には様々な商品が置かれていた。
キーホルダーや携帯ストラップはもちろん、クッキーなどのお菓子類、グラスや箸といったキッチン雑貨、ぬいぐるみやフィギュアなど。
「すげぇ、いっぱいあるんだな」
ダンテは予想外の品数の多さに驚いた。
「何か欲しい物があったら言ってね」
一緒にレジに持っていくから、と言った紫乃は、早くもお土産としてクッキーが詰められた箱をいくつか買い物カゴに入れていた。
「そんなに買うのか?」
「うん。えっとね、トリッシュに、レディに、エンツォさんに、あとマハにも」
「……あいつにもやるのか」
いくらマハが何でも食べるといっても、何もわざわざ買ってやる必要なんてないのに。
ダンテがやや辟易して言うも、紫乃はマハの分のお菓子を棚に戻すことはしなかった。
「そう言わないの。ほら、ダンテの分のお菓子は特別枠だから」
トリッシュ達に贈るお菓子とは別の箱が一つあることに、ダンテは気付いた。
それはクッキーの箱ではなく、チョコクランチが詰められたものだった。
どんな時も相手への気遣いを忘れない紫乃の優しさに、ダンテの気持ちは持ち直した。
「ま、紫乃がそう言うなら仕方ない」
他にも、紫乃はイルカのメモスタンドも買うことにした。
あの事務所には似つかわしくない可愛い商品だが、書き置きすることが多いのでこれからも多用していくことだろう。
「レジに行くけど、欲しい物は?」
「んー、いや、特にないな」
「わかったわ。じゃあ、ちょっと待ってて」
デートなのだから本来ならばダンテがお金を出したいところだが、いかんせん日本円を持ち合わせていないので、支払いは紫乃任せになってしまっている。
そのことを気にしていたのだが、紫乃に気にしないでと言われたので、今日は彼女に任せているのだ。
やがて精算を終えた紫乃が戻ってくると、ダンテは大きな袋に入れられたお土産を持ち、館内ショップを出た。
ダンテと紫乃も屋外ショープールの観覧席に腰掛け、音楽に合わせてトレーナーと一緒にパフォーマンスをするイルカ達を眺めて楽しんだ。
ショーは十五分ほどで終わり、別の水槽へ向かう者もいれば、ショーを終えたイルカがゆるりと回遊する大きなプールに寄り、間近でイルカを眺める者もいた。
「ダンテはイルカまだ見る?」
「いや、俺は大丈夫だ。紫乃は次は何処に行きたいんだ?」
「えっとね、アシカとアザラシの水槽」
再び屋内に入って少し歩けば、目当てのコーナーが見えてきた。
この水族館のアシカとアザラシの水槽は階層を貫いて設置された円筒状の水槽が目玉で、さらにこのコーナー一帯がガラス張りの空間になっていた。
そのため、トンネル水槽と同じようにこの場所も海の中にいるような感覚で、紫乃のお気に入りの場所だという。
「ふふ、気持ち良さそうに泳いでる」
すらりとした流線型の体躯のアシカが優雅に泳ぐ姿に、紫乃が微笑んだ。
「なかなか面白い水槽だな」
ただ展示するだけでなく、水槽などを凝った形状にすることで客の興味を惹き、生き物を観察出来る工夫を凝らす造りに、ダンテは関心する。
アシカの他にアザラシも楽しんだ二人は、スナメリやペンギン、ラッコといった可愛らしい生き物の水槽を堪能しつつ順路に沿って進めば、いよいよゴール地点だ。
「あそこにある店って何だ?」
ゴール地点のすぐそばにある館内ショップが気になるらしく、ダンテが指差した。
「館内ショップだよ。水族館のお土産が買えるの」
紫乃はお土産を買うつもりだったので、購入ついでにダンテをショップへ案内することにした。
ショップ内には様々な商品が置かれていた。
キーホルダーや携帯ストラップはもちろん、クッキーなどのお菓子類、グラスや箸といったキッチン雑貨、ぬいぐるみやフィギュアなど。
「すげぇ、いっぱいあるんだな」
ダンテは予想外の品数の多さに驚いた。
「何か欲しい物があったら言ってね」
一緒にレジに持っていくから、と言った紫乃は、早くもお土産としてクッキーが詰められた箱をいくつか買い物カゴに入れていた。
「そんなに買うのか?」
「うん。えっとね、トリッシュに、レディに、エンツォさんに、あとマハにも」
「……あいつにもやるのか」
いくらマハが何でも食べるといっても、何もわざわざ買ってやる必要なんてないのに。
ダンテがやや辟易して言うも、紫乃はマハの分のお菓子を棚に戻すことはしなかった。
「そう言わないの。ほら、ダンテの分のお菓子は特別枠だから」
トリッシュ達に贈るお菓子とは別の箱が一つあることに、ダンテは気付いた。
それはクッキーの箱ではなく、チョコクランチが詰められたものだった。
どんな時も相手への気遣いを忘れない紫乃の優しさに、ダンテの気持ちは持ち直した。
「ま、紫乃がそう言うなら仕方ない」
他にも、紫乃はイルカのメモスタンドも買うことにした。
あの事務所には似つかわしくない可愛い商品だが、書き置きすることが多いのでこれからも多用していくことだろう。
「レジに行くけど、欲しい物は?」
「んー、いや、特にないな」
「わかったわ。じゃあ、ちょっと待ってて」
デートなのだから本来ならばダンテがお金を出したいところだが、いかんせん日本円を持ち合わせていないので、支払いは紫乃任せになってしまっている。
そのことを気にしていたのだが、紫乃に気にしないでと言われたので、今日は彼女に任せているのだ。
やがて精算を終えた紫乃が戻ってくると、ダンテは大きな袋に入れられたお土産を持ち、館内ショップを出た。