Endless nightmare
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ハルノ様宅長編、I couldn't be happier!設定、ネロと逢夏ちゃんで悪夢、マネキン
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「逢夏、逃げろ!」
背にした方から銃撃と金属と金属が真っ向からぶつかり合う音に混じってネロの声が聞こえる。
声の通り、逢夏は寂れた倉庫の中を必死に駆け出した。
---------------------------
気がついた時にはここにいた。
店のディスプレイによく使われている極々普通のマネキンがあちらこちらに立ち並んで曲がりくねった道を作り出し
映画の撮影で使われるような顔だけは精巧で体は砂や綿をつめられた布袋で出来た人形が壁だけに留まらず天井にまでつり下げられる
そしてそんなマネキン達の中に混じる様にあちらこちらでデッサン用の人形をマネキン大まで大きくしたものが無い顔をこちらに向けてくる。
異質な空気を充満させる薄暗い倉庫、逢夏はぽつりと1人、そこにいた。
「誰かー、…誰かいませんかー?」
空しく響く声は反響して自らに戻ってくる。
天井からマネキンの間をぬってつり下げられた裸電球が不気味な薄暗さを頼りなく照らす中、逢夏はようやく一歩を踏み出した。
「すみませーん!
誰かーー!」
出口を目指し、そして人形ではなく人の影を求めて曲がりくねった道を行く。
声とカツカツと自分の靴が床を叩く音の他に時折、迷路を作り出す積み重なったマネキン達がガラガラと崩れさっていく音が耳に届いた。
…が、少しして音ではなく気配が背筋を凍らせた。
「っ!?
……ぁ、れ?」
振り返るとつい今来た道にデッサン人形が立っていた。
道のど真ん中、まるで戻れないように通せんぼするかのように。
もちろん歩いてきた時にこんな物はなかった。
…それでは、何故?
首を傾げながら逢夏は前を向く。
すると
「わっ!
……えぇ…?」
壁に鼻先を強く打ち付けたような衝撃で思わずわずか仰け反る逢夏。
痛みはないが鼻を手で覆いながら見上げるとすぐ眼前に立ちふさがるこれまたデッサン用のマネキン。
またまたもちろん?つい先ほどまでそんなものはなかった。
異様な様相に逢夏は人形の横によけ、横歩きをしながら人形から離れていく。
と、そんなときに目がいったのは1度振り向いた時に見た人形の位置。
あんなに随分自分がいたところの近くにいただろうか、いや、ない。
そう考えていたそのときである。
「ひぁっ!」
肩に重みを感じてそこを見れば、乗せるだけではなくギリギリと肩に指を食い込ませるマネキンが。
その間にも視線を逸らした側からはゴリゴリと低く何かを擦り合わせる音。
顔を上げると前後にあったデッサン人形が2体、手を伸ばしたまま止まっていて…そして目を離した隙に肩に乗せられた手にまた力が籠る。
「目を離したら…動く?」
まるでだるまさんが転んだ。
だとすれば打開策は一つ、目を離さなければいい…とはいかない。
何せ周りは…
「うそっ…。」
マネキンの山が動く音がして、音の方を向くとなだれるようにこちらにたくさんの手が。
後ろからも同じ音、見ずにはいられず振り返ると目の前に感情などあるはずもないマネキンの顔があった。
「ーーーーーーっ!?」
驚愕の声は出なかった。
何故なら、その間にもマネキン達が手を伸ばし迫り来るのだから。
逢夏はなんとかマネキン達の手を振り払って走り出す。
後ろからは今までとは違う、ガラガラと激しい音が凄まじいスピードで迫り来るのだった。
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「逢夏、逃げろ!」
背にした方から銃撃と金属と金属が真っ向からぶつかり合う音に混じってネロの声が聞こえる。
声の通り、逢夏は寂れた倉庫の中を必死に駆け出した。
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気がついた時にはここにいた。
店のディスプレイによく使われている極々普通のマネキンがあちらこちらに立ち並んで曲がりくねった道を作り出し
映画の撮影で使われるような顔だけは精巧で体は砂や綿をつめられた布袋で出来た人形が壁だけに留まらず天井にまでつり下げられる
そしてそんなマネキン達の中に混じる様にあちらこちらでデッサン用の人形をマネキン大まで大きくしたものが無い顔をこちらに向けてくる。
異質な空気を充満させる薄暗い倉庫、逢夏はぽつりと1人、そこにいた。
「誰かー、…誰かいませんかー?」
空しく響く声は反響して自らに戻ってくる。
天井からマネキンの間をぬってつり下げられた裸電球が不気味な薄暗さを頼りなく照らす中、逢夏はようやく一歩を踏み出した。
「すみませーん!
誰かーー!」
出口を目指し、そして人形ではなく人の影を求めて曲がりくねった道を行く。
声とカツカツと自分の靴が床を叩く音の他に時折、迷路を作り出す積み重なったマネキン達がガラガラと崩れさっていく音が耳に届いた。
…が、少しして音ではなく気配が背筋を凍らせた。
「っ!?
……ぁ、れ?」
振り返るとつい今来た道にデッサン人形が立っていた。
道のど真ん中、まるで戻れないように通せんぼするかのように。
もちろん歩いてきた時にこんな物はなかった。
…それでは、何故?
首を傾げながら逢夏は前を向く。
すると
「わっ!
……えぇ…?」
壁に鼻先を強く打ち付けたような衝撃で思わずわずか仰け反る逢夏。
痛みはないが鼻を手で覆いながら見上げるとすぐ眼前に立ちふさがるこれまたデッサン用のマネキン。
またまたもちろん?つい先ほどまでそんなものはなかった。
異様な様相に逢夏は人形の横によけ、横歩きをしながら人形から離れていく。
と、そんなときに目がいったのは1度振り向いた時に見た人形の位置。
あんなに随分自分がいたところの近くにいただろうか、いや、ない。
そう考えていたそのときである。
「ひぁっ!」
肩に重みを感じてそこを見れば、乗せるだけではなくギリギリと肩に指を食い込ませるマネキンが。
その間にも視線を逸らした側からはゴリゴリと低く何かを擦り合わせる音。
顔を上げると前後にあったデッサン人形が2体、手を伸ばしたまま止まっていて…そして目を離した隙に肩に乗せられた手にまた力が籠る。
「目を離したら…動く?」
まるでだるまさんが転んだ。
だとすれば打開策は一つ、目を離さなければいい…とはいかない。
何せ周りは…
「うそっ…。」
マネキンの山が動く音がして、音の方を向くとなだれるようにこちらにたくさんの手が。
後ろからも同じ音、見ずにはいられず振り返ると目の前に感情などあるはずもないマネキンの顔があった。
「ーーーーーーっ!?」
驚愕の声は出なかった。
何故なら、その間にもマネキン達が手を伸ばし迫り来るのだから。
逢夏はなんとかマネキン達の手を振り払って走り出す。
後ろからは今までとは違う、ガラガラと激しい音が凄まじいスピードで迫り来るのだった。