one summer night
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ハルノ様宅長編、I couldn't be happier!設定、ネロと逢夏ちゃんでお祭り、花火
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「そういや去年はいろいろ、その前は旅行中だったんだよな。」
「うん。
だから今年こそはね…」
初夏のすっきりとした過ごしやすい空気に包まれながらテラスで1人、デッキチェアに身を預けていると不意にせっせと家事をこなしていたと思っていた嫁に呼ばれた。
説明もそこそこに微笑む逢夏に背を押されるがまま連れて行かれたのは寝室。
視線の先にはまっさらな白いシーツに包まれたベッドの上、メジャーやメモ帳が無造作に広げてある。
一見何の変哲もない光景、けれど懐かしい光景に自然と頬が緩みそうになるのを感じつつ
今はとにかく逢夏の言う通りを心がける事にした。
-------------------------------
来る日も来る日も部屋に籠もりっきりの嫁を気にしながら、けれど信頼しながら
あっという間にあの日から2ヶ月ほど過ぎようとしたときだった。
「出来たよ!
早速で悪いけど着てみてくれる?」
「はいはい。
じゃあ、頼むな。」
「うんっ。」
部屋から出てきた逢夏は駆け足でリビングにやってくるなり、胸に抱いていた仕上がったばかりの浴衣を俺に広げて見せた。
前に作ってくれたそれは緑色。
そして今回は見慣れたいつもの色、深い青色。
頼むと言ったのはただ単純に自分1人では浴衣を着られないからで。
もちろん承知している逢夏は笑顔を浮かべたまま何度も何度も頷くと俺の後へをついてきて
十数分も経てばぴったり仕上がった浴衣を実に3年振りに着る事になった。
「やっぱり似合ってる!」
「ん、ありがとな?」
「どうしたしまして。
ごめんね、作るの遅くなっちゃって。」
「仕方ないだろ。
そんなことより、早く出かける準備しないと遅れるぞ?」
「え?
あぁ!もうこんな時間!
待っててすぐ準備するから!」
「急ぎすぎて怪我するなよ…って、聞いてないな。」
パタパタとスリッパを鳴らして階段を駆け上がっていく逢夏の姿に思わず苦笑を漏れた。
しかしいくら急ぐとおそらく30分はかかるはず。
一人取り残されたリビングでのんびりと待つべく、いつもの癖で重力に任せてソファに座ろう…として。
「ネロ、浴衣にシワがよるぞ。」
「おっと…サンキュ、シャティ。」
先に半被と呼ばれる青い服を着させられていた白猫に注意を受けて浴衣を伸ばしながら丁寧に腰を預ける。
シワなんて寄せてしまえば、着替えて降りてきた逢夏の笑顔が日本で見た般若の面のごとく厳しい怒り顔に変わるだろうと想像してみてまた苦笑しながら。
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「そういや去年はいろいろ、その前は旅行中だったんだよな。」
「うん。
だから今年こそはね…」
初夏のすっきりとした過ごしやすい空気に包まれながらテラスで1人、デッキチェアに身を預けていると不意にせっせと家事をこなしていたと思っていた嫁に呼ばれた。
説明もそこそこに微笑む逢夏に背を押されるがまま連れて行かれたのは寝室。
視線の先にはまっさらな白いシーツに包まれたベッドの上、メジャーやメモ帳が無造作に広げてある。
一見何の変哲もない光景、けれど懐かしい光景に自然と頬が緩みそうになるのを感じつつ
今はとにかく逢夏の言う通りを心がける事にした。
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来る日も来る日も部屋に籠もりっきりの嫁を気にしながら、けれど信頼しながら
あっという間にあの日から2ヶ月ほど過ぎようとしたときだった。
「出来たよ!
早速で悪いけど着てみてくれる?」
「はいはい。
じゃあ、頼むな。」
「うんっ。」
部屋から出てきた逢夏は駆け足でリビングにやってくるなり、胸に抱いていた仕上がったばかりの浴衣を俺に広げて見せた。
前に作ってくれたそれは緑色。
そして今回は見慣れたいつもの色、深い青色。
頼むと言ったのはただ単純に自分1人では浴衣を着られないからで。
もちろん承知している逢夏は笑顔を浮かべたまま何度も何度も頷くと俺の後へをついてきて
十数分も経てばぴったり仕上がった浴衣を実に3年振りに着る事になった。
「やっぱり似合ってる!」
「ん、ありがとな?」
「どうしたしまして。
ごめんね、作るの遅くなっちゃって。」
「仕方ないだろ。
そんなことより、早く出かける準備しないと遅れるぞ?」
「え?
あぁ!もうこんな時間!
待っててすぐ準備するから!」
「急ぎすぎて怪我するなよ…って、聞いてないな。」
パタパタとスリッパを鳴らして階段を駆け上がっていく逢夏の姿に思わず苦笑を漏れた。
しかしいくら急ぐとおそらく30分はかかるはず。
一人取り残されたリビングでのんびりと待つべく、いつもの癖で重力に任せてソファに座ろう…として。
「ネロ、浴衣にシワがよるぞ。」
「おっと…サンキュ、シャティ。」
先に半被と呼ばれる青い服を着させられていた白猫に注意を受けて浴衣を伸ばしながら丁寧に腰を預ける。
シワなんて寄せてしまえば、着替えて降りてきた逢夏の笑顔が日本で見た般若の面のごとく厳しい怒り顔に変わるだろうと想像してみてまた苦笑しながら。