mission 12:pirates of the D-M-C ~船長はダンテ~
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空気の粒を吐き出さないよう気をつけながら、船の底ギリギリを水をそっとかき分けて移動する。
ブレイドに気がつかれないよう注意して動けば、その背後を簡単に取れた。
(セイッ!)
後ろから飛びつき、ブレイドの動きを制限する。武器は己が拳そして怪力だ。
ところどころぬめる体が気色悪い事この上ない。
今この瞬間、消毒も兼ねてディーヴァを優しくいとしく抱きしめたくなった。
我慢して腕で首、そして腹を力一杯締め上げ、そのまま骨をへし折る。
ぱき、ぐにゃり。
嫌な音が響き、ブレイドが動かなくなったと同時に離れれば、その体は底へと沈んでいき、水に溶けながらレッドオーブに変わっていった。
しっかり確認し終えると、進めそうな道を探す。船底には特に何もないが、かわりに上に道があった。
船室への床板が破壊され、水面が波打っている。
「ぷはっ!
ふぅ、水も滴るいい男になっちまった」
水から上がり周りを見渡すと、宝箱などが乱雑におかれた船室の中のようだった。
当時はきらびやかな宝物が所狭しと置かれていただろうが、今は見る影もない。
中身もほぼカラだが、その宝箱は長く水や湿気などに晒されたせいか鉄錆にだらけ。
どこもかしこもフジツボなどが付着している他は何もなかった。
一歩歩くとぐっしょりと濡れたコートが重い。
せめて1番上の赤いコートは脱いでくればよかったかもしれないなどと、今更ながら考える。
コートの端を絞りつつ見渡せば、すぐそばに階段があった。
階段の先からは、何匹ものブレイドの鳴き声が聞こえてきている。
やつらの巣になっているようだ。
何を言っているのかはわからないが、仲間同士で相談しているように聞こえる。
先ほどダンテが水から上がった音が聞こえたのだろう。
待ち伏せする気だ。
「なかなかのオツムをお持ちで」
作った本人よりも能力が高くなるというのはどこの世界にもある。
もしかしたらここのブレイド達も、創造主様より頭が良いのではなかろうか。
待ち伏せされているのがわかっていても、他に道はないし強行突破せざるを得ない。
船倉へ移動すると案の定ブレイドが待ち構え、奇襲を仕掛けてきた。
数は数匹程度。
すぐさま階段の上部へ跳びのき初撃の爪をかわすと、ダンテは拳と蹴り、そしてその場にある物を使って相手を仕留め始める。
「オラァ!」
この室内は砲甲板のようだ。中央には船体を留め置くあの巨大な碇を巻き上げるキャプスタンが設置されている。
碇が巨大なら、キャプスタンも巨大。
遮蔽物も多く、ブレイドの攻撃を掻い潜りながら倒すにはもってこいというわけだ。
キャプスタンに巻き付く鎖を手に取り悪魔に投げつければ、その固さで悪魔はまずKO、ダンテからの拳でトドメをさされる。
まるでフレイルのように鎖を扱い悪魔をいなし、天井の低い室内をアスレチックか何かのように攻撃をかわす。
ブレイド以上の身軽さを見せつけたダンテを前に、立つものはすぐ姿を消した。
「これでよし、と」
ついた埃をはたくダンテはいつもの軽口だが、さすがに丸腰はキツかったのか、手や足をブラブラと動かして痺れをとっていた。
今度からはせめてフォースエッジの一本や二本くらいは携帯しておこう。
二本はないけれども。
戦闘が終わりめぼしいものはないかと、砲甲板内を探索する。
ディーヴァが嫌がりそうなものが目に入る。
「人骨か」
体勢からして座礁時あたりに逃げ遅れた奴隷かもしれない。
だが他の人骨が見当たらないあたり、碇を降ろしている間に他の人間は逃亡したか、あるいは悪魔の腹の中か。
申し訳程度に十字を切り、そばにあった布切れと重しで亡骸を隠しそこを後にする。
他にあるものといえば、大砲の砲台。
確かディーヴァは、フジツボに関する有名な都市伝説を知っていた気がする。
砲身内には気色悪いくらいのフジツボがびっしり張り付き、これまたディーヴァには見せられない光景だ。
トライポフォビアまでいかなくとも気持ち悪い。
この量だとかなり長い間放置されていたはずで、全く使い物にはならない事は確かだ。
床に散乱した火薬類も、湿気っていた。
だがとうとう唯一使えるものが見つかる。
金銀財宝が密やかに眠る大きな宝箱だ。が、喜ばしいものは宝にあらず。
今回の仕事がトレジャーハントならそれもありだが、宝なぞ役に立たない。荷物が増えるだけだ。
ダンテが見つけたものは、宝箱のすぐ脇に置かれていた短針銃と、専用のフレシェット弾だ。
「海上生活する海賊や航海士なら、このタイプの武器を持ってると思った。
見つかってよかったぜ」
機嫌を損ねれば、銃はいうことを聞かない。
女性を扱うように丁寧に埃や汚れをぬぐい、銃身を調べる。
ところどころ錆び付いていたが、中にフジツボが侵入した痕跡はない。
フレシェット弾を装填。何度か壁に向けて発射してみると、内部のサビが発射の摩擦力で剥がれ落ちたのか、徐々に滑らかになっていくようだ。
ダンテの射撃センスも相まり、何度目かの発射でまっすぐ飛び、壁に矢のように突き刺さった。
もとより、この銃は水中での使用を目的とする武器。水には強く出来ていた、というだけかもしれない。
「もうここの連中にニードルガンは必要ないだろ。ありがたく頂戴するぜ。
それとこれもな」
そう言って宝箱に入っていた聖杯に似たゴブレットを、腰にくくりつける。
宝としてではなく、水を汲む物として拝借させていただく予定だ。
一応小脇の水中も覗いてみたがそちらには何もなく、船底から数本のフレシェット弾が拾えただけだ。
上へと続く小さな階段を上がり、扉を開けるとようやく甲板にでた。
相変わらず鍾乳洞内の天井が高い。
声が反響する。
「へぇ、甲板か。
ん?おお……ディーヴァの姿が見える」
あの独特なつむじはディーヴァだ。
船の上からは、ディーヴァが小さな体を震わせてダンテの帰りを待ちわびているのがよく見えた。
穀物や柑橘類を保存していたらしい樽、壊れた大砲は放っておくとして、なぜその砲身に頭蓋骨が大量に詰まっているのだろう。
やはり奴隷以外の人間の末路は悪魔の胃袋という事か。
食い残りをこんな場所に詰めて帰るなんて、十中八九悪魔の仕業。
まるで噛み終わったガムを鍵穴に入れる不良のようではないか。なんてみっともない。
オレはそんな事を考えてしまうくらいなんとも思っていないが髑髏なんて、ディーヴァが怖がる。
ディーヴァを呼び寄せた時用に砲身が見えないよう傾けておこう。
それから高いマストに登ってみたり、船の先端に降り立ったが、陸地や洞窟の入口は見えなかった。
半分悪魔の高い視力を以ってしても水の切れ目は見当たらず、ずっと先まで地下水脈が続いている。
船を動かす他ないことがわかった。
後残り一部屋。
一対の剣が掲げられたあの怪しさ満点の部屋でも開ければ、この船を動かす算段が見つかりそうだ。しかし、何らかの封印がそれを阻んでいた。
「すんすん、船の中の悪魔の気配は薄れたようだな」
悪魔特有の掃き溜め臭さが感じられない。
一度戻るとしよう。
ディーヴァが見える位置目がけて、ダンテは甲板から一直線に跳びおりた。
ブレイドに気がつかれないよう注意して動けば、その背後を簡単に取れた。
(セイッ!)
後ろから飛びつき、ブレイドの動きを制限する。武器は己が拳そして怪力だ。
ところどころぬめる体が気色悪い事この上ない。
今この瞬間、消毒も兼ねてディーヴァを優しくいとしく抱きしめたくなった。
我慢して腕で首、そして腹を力一杯締め上げ、そのまま骨をへし折る。
ぱき、ぐにゃり。
嫌な音が響き、ブレイドが動かなくなったと同時に離れれば、その体は底へと沈んでいき、水に溶けながらレッドオーブに変わっていった。
しっかり確認し終えると、進めそうな道を探す。船底には特に何もないが、かわりに上に道があった。
船室への床板が破壊され、水面が波打っている。
「ぷはっ!
ふぅ、水も滴るいい男になっちまった」
水から上がり周りを見渡すと、宝箱などが乱雑におかれた船室の中のようだった。
当時はきらびやかな宝物が所狭しと置かれていただろうが、今は見る影もない。
中身もほぼカラだが、その宝箱は長く水や湿気などに晒されたせいか鉄錆にだらけ。
どこもかしこもフジツボなどが付着している他は何もなかった。
一歩歩くとぐっしょりと濡れたコートが重い。
せめて1番上の赤いコートは脱いでくればよかったかもしれないなどと、今更ながら考える。
コートの端を絞りつつ見渡せば、すぐそばに階段があった。
階段の先からは、何匹ものブレイドの鳴き声が聞こえてきている。
やつらの巣になっているようだ。
何を言っているのかはわからないが、仲間同士で相談しているように聞こえる。
先ほどダンテが水から上がった音が聞こえたのだろう。
待ち伏せする気だ。
「なかなかのオツムをお持ちで」
作った本人よりも能力が高くなるというのはどこの世界にもある。
もしかしたらここのブレイド達も、創造主様より頭が良いのではなかろうか。
待ち伏せされているのがわかっていても、他に道はないし強行突破せざるを得ない。
船倉へ移動すると案の定ブレイドが待ち構え、奇襲を仕掛けてきた。
数は数匹程度。
すぐさま階段の上部へ跳びのき初撃の爪をかわすと、ダンテは拳と蹴り、そしてその場にある物を使って相手を仕留め始める。
「オラァ!」
この室内は砲甲板のようだ。中央には船体を留め置くあの巨大な碇を巻き上げるキャプスタンが設置されている。
碇が巨大なら、キャプスタンも巨大。
遮蔽物も多く、ブレイドの攻撃を掻い潜りながら倒すにはもってこいというわけだ。
キャプスタンに巻き付く鎖を手に取り悪魔に投げつければ、その固さで悪魔はまずKO、ダンテからの拳でトドメをさされる。
まるでフレイルのように鎖を扱い悪魔をいなし、天井の低い室内をアスレチックか何かのように攻撃をかわす。
ブレイド以上の身軽さを見せつけたダンテを前に、立つものはすぐ姿を消した。
「これでよし、と」
ついた埃をはたくダンテはいつもの軽口だが、さすがに丸腰はキツかったのか、手や足をブラブラと動かして痺れをとっていた。
今度からはせめてフォースエッジの一本や二本くらいは携帯しておこう。
二本はないけれども。
戦闘が終わりめぼしいものはないかと、砲甲板内を探索する。
ディーヴァが嫌がりそうなものが目に入る。
「人骨か」
体勢からして座礁時あたりに逃げ遅れた奴隷かもしれない。
だが他の人骨が見当たらないあたり、碇を降ろしている間に他の人間は逃亡したか、あるいは悪魔の腹の中か。
申し訳程度に十字を切り、そばにあった布切れと重しで亡骸を隠しそこを後にする。
他にあるものといえば、大砲の砲台。
確かディーヴァは、フジツボに関する有名な都市伝説を知っていた気がする。
砲身内には気色悪いくらいのフジツボがびっしり張り付き、これまたディーヴァには見せられない光景だ。
トライポフォビアまでいかなくとも気持ち悪い。
この量だとかなり長い間放置されていたはずで、全く使い物にはならない事は確かだ。
床に散乱した火薬類も、湿気っていた。
だがとうとう唯一使えるものが見つかる。
金銀財宝が密やかに眠る大きな宝箱だ。が、喜ばしいものは宝にあらず。
今回の仕事がトレジャーハントならそれもありだが、宝なぞ役に立たない。荷物が増えるだけだ。
ダンテが見つけたものは、宝箱のすぐ脇に置かれていた短針銃と、専用のフレシェット弾だ。
「海上生活する海賊や航海士なら、このタイプの武器を持ってると思った。
見つかってよかったぜ」
機嫌を損ねれば、銃はいうことを聞かない。
女性を扱うように丁寧に埃や汚れをぬぐい、銃身を調べる。
ところどころ錆び付いていたが、中にフジツボが侵入した痕跡はない。
フレシェット弾を装填。何度か壁に向けて発射してみると、内部のサビが発射の摩擦力で剥がれ落ちたのか、徐々に滑らかになっていくようだ。
ダンテの射撃センスも相まり、何度目かの発射でまっすぐ飛び、壁に矢のように突き刺さった。
もとより、この銃は水中での使用を目的とする武器。水には強く出来ていた、というだけかもしれない。
「もうここの連中にニードルガンは必要ないだろ。ありがたく頂戴するぜ。
それとこれもな」
そう言って宝箱に入っていた聖杯に似たゴブレットを、腰にくくりつける。
宝としてではなく、水を汲む物として拝借させていただく予定だ。
一応小脇の水中も覗いてみたがそちらには何もなく、船底から数本のフレシェット弾が拾えただけだ。
上へと続く小さな階段を上がり、扉を開けるとようやく甲板にでた。
相変わらず鍾乳洞内の天井が高い。
声が反響する。
「へぇ、甲板か。
ん?おお……ディーヴァの姿が見える」
あの独特なつむじはディーヴァだ。
船の上からは、ディーヴァが小さな体を震わせてダンテの帰りを待ちわびているのがよく見えた。
穀物や柑橘類を保存していたらしい樽、壊れた大砲は放っておくとして、なぜその砲身に頭蓋骨が大量に詰まっているのだろう。
やはり奴隷以外の人間の末路は悪魔の胃袋という事か。
食い残りをこんな場所に詰めて帰るなんて、十中八九悪魔の仕業。
まるで噛み終わったガムを鍵穴に入れる不良のようではないか。なんてみっともない。
オレはそんな事を考えてしまうくらいなんとも思っていないが髑髏なんて、ディーヴァが怖がる。
ディーヴァを呼び寄せた時用に砲身が見えないよう傾けておこう。
それから高いマストに登ってみたり、船の先端に降り立ったが、陸地や洞窟の入口は見えなかった。
半分悪魔の高い視力を以ってしても水の切れ目は見当たらず、ずっと先まで地下水脈が続いている。
船を動かす他ないことがわかった。
後残り一部屋。
一対の剣が掲げられたあの怪しさ満点の部屋でも開ければ、この船を動かす算段が見つかりそうだ。しかし、何らかの封印がそれを阻んでいた。
「すんすん、船の中の悪魔の気配は薄れたようだな」
悪魔特有の掃き溜め臭さが感じられない。
一度戻るとしよう。
ディーヴァが見える位置目がけて、ダンテは甲板から一直線に跳びおりた。
