mission 11:you're arguing youself ~再戦~
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マリオネット達相手ならホーリーウォーターがあればなんとかなるだろう。
道中手に入れたホーリーウォーターをディーヴァに持たせて外に残し、グリーンガーデンとは名ばかりの枯れた植物生茂るドーム内へと様子を見るべく先行するダンテ。
足を踏み入れたそこには、中央に枯れ木にしては大きく、見事な大木がそびえていた。
「でっかい木だな……っ!?」
その足元に、鋭利な鎌が投げつけられた。
鋭く光るそれに反射し映る鎌の持ち主、悪魔が上空でダンテを迎えていた。
なるほど、黒い気配というのはこいつの事だったようだ。
今までの死神姿の悪魔の中では、最上級の魔力を感じる。
山羊、いや、バフォメットの頭部のような頭蓋骨、魔力でできた体のマントからは出力の高い魔力の揺らぎがみてとれた。
地下水路の悪魔と同じタイプか。
ディーヴァを連れてこずに正解。
地下水路で戦った時は魔力の檻の中がバトルフィールド。それと反対に、この場の全てがバトルフィールドとなる障害物も多そうなここに、彼女がいたら……。
上手く守りながらの戦闘はきついだろう。
鋭い刃が風を切る音がしたと同時、ダンテはアラストルを素早く振り抜いた。
弾いた悪魔の窯が、足元に刺さる。
「嬉しくもない歓迎の挨拶だ。
もっとも、歓迎のキスはディーヴァにされるならいいが、お前ら悪魔にはされたくないがな!」
地下水路の悪魔と瓜二つの外見だが、ひとつは違う点がある悪魔。
それは得物が、今投げつけてきた鎌だということ。
投げてしまったこれがなければ戦えまい。
この隙にグレネードガンで蜂の巣……そう思ったが、悪魔はおぞましい声をあげ、新たな鎌を生成し腕に握る。
ダンテの足元の鎌は、そのまま残っていた。
「チッ。魔力で量産する気か」
そしてそれが戦闘開始の合図となった。
「相変わらずこの鎌も、お前の一部。さわれないってことか」
新しい鎌がその手にあるということは、足元の鎌はもはやただのオブジェクト。破壊してしまおうと踏んだのだが、スパーダ直伝の剣技は、鎌に施された特殊なまじないの前に弾かれ、叩き斬る事はできなかった。
しかたなしにグレネードガンやショットガンで牽制しながら、場を駆けるダンテ。
その足元へと、さらに鎌を投げつけて邪魔な障害物が一気に増えていく。
「自分好みのバトルフィールドにしやがって……!」
ただでさえ入り組むグリーンガーデン内。
浮いている悪魔は余裕だろうが、浮いていないこちらは動きがとりづらいというに、こちらが触れない鎌を増やしてくるとは。
駆け抜けるダンテを追い、悪魔が肉薄する。
ダンテもなかなかの力を持つが、死神の上位種ともいうべきデスサイズの鎌の前には、さすがに一太刀で……とはいかなかった。振るわれた鎌をアラストルの連続斬りでようやく弾き返す。
1度目の鎌攻撃が通用しなかった事が悔しいのか、体制を立て直すべく上空に逃げるデスサイズ。
それを追うダンテの弾丸が、デスサイズを捉えた。
クリーンヒット。
入ったダメージにおどろおどろしい奇声をあげ、正面からこちらを見据える奴の仮面顔には、どこか怒りが浮かんで見える。
追撃にとダンテが撃った全てが、デスサイズが振り回す鎌の前に弾かれた。
「くそ、当たったのはたった一発かよ」
防がれて流れ弾と化した弾丸がドーム内を撃ち抜いて消えると、デスサイズが嘲笑った。
今度は相手から攻撃が飛んでくる。
ダンテに向かって急降下してきた奴が、鎌ではなく頭を突き出す。
デスサイズという名前だけあり、手にする鎌は最大の脅威だが、その仮面についた頭上の角。
それもなかなかの脅威で凶器。
猪突猛進に繰り出された串刺し攻撃を、多少負傷したが真横に跳んで避ける事ができた。
「その角も攻撃に使えたのかよ。しゃらくせぇやつめ」
仮面は本体なはずで、その角が折れれば地下水路で相手取ったデスシザーズのように、敗北となろう。
それを攻撃に使うということは、よほど強さに自信があるということ。
舐めた真似してくれる……。
銃じゃダメだ。アラストルやイフリートで叩き潰すのがいい。
「けど、手っ取り早く叩っ斬るには、ハエ悪魔もびっくりのちょこまか加減だよな」
デスサイズの場合、ちょこまかというよりもひらり、するり、といった感じか。
『自分も飛んで攻撃しちゃえばー?
仮面が本体ならあいつよりさらに上から兜割りが一番じゃん』
「いやさすがにあそこまで高く飛べないだろ」
『マスターって戦いに夢中になると、周りに気を配らなくなるよね……たまにだけどさ。
周りに足場がたくさんあるの、気付いてない?」
言われて初めてハッとした。
上の方は見ていたのに、悪魔にばかり注目して、その周りは全然見ていなかった。
……アラストルの言う通り、壁に沿っていくつもの足場が設置されていた。
今はディーヴァを外に待たせている。いつまでも1人にしておけないからこそ、さっさと倒したい思いも強い。
が、ディーヴァがいるいないにかかわらず、ダンテは目の前の悪魔しか見えなくなる時がある。
それは時と場合により様々。周りを見ている時もあれば、見ていない時もある。
思えば、ディーヴァがいる状況で戦いに熱中した時には、散々彼女を危険な目に合わせてきた。
しかたがない、あの頃は若かった。……今も若い。
これもきっと、半分悪魔で半分人間だからこそ。
悪魔は本能で殺戮や戦闘を行い、人間は理性で冷静に判断し感情を律する。
「というかそういうことは早く言ってくれ」
『自分で気づきなよ。ディーヴァがいたら呆れられちゃうよ?』
ああ、彼女ならすぐ気がつきそうだ。
一瞬バツが悪そうな顔になってから、ダンテはその足に力を込め、壁にある最初の足場へと飛び上がった。
道中手に入れたホーリーウォーターをディーヴァに持たせて外に残し、グリーンガーデンとは名ばかりの枯れた植物生茂るドーム内へと様子を見るべく先行するダンテ。
足を踏み入れたそこには、中央に枯れ木にしては大きく、見事な大木がそびえていた。
「でっかい木だな……っ!?」
その足元に、鋭利な鎌が投げつけられた。
鋭く光るそれに反射し映る鎌の持ち主、悪魔が上空でダンテを迎えていた。
なるほど、黒い気配というのはこいつの事だったようだ。
今までの死神姿の悪魔の中では、最上級の魔力を感じる。
山羊、いや、バフォメットの頭部のような頭蓋骨、魔力でできた体のマントからは出力の高い魔力の揺らぎがみてとれた。
地下水路の悪魔と同じタイプか。
ディーヴァを連れてこずに正解。
地下水路で戦った時は魔力の檻の中がバトルフィールド。それと反対に、この場の全てがバトルフィールドとなる障害物も多そうなここに、彼女がいたら……。
上手く守りながらの戦闘はきついだろう。
鋭い刃が風を切る音がしたと同時、ダンテはアラストルを素早く振り抜いた。
弾いた悪魔の窯が、足元に刺さる。
「嬉しくもない歓迎の挨拶だ。
もっとも、歓迎のキスはディーヴァにされるならいいが、お前ら悪魔にはされたくないがな!」
地下水路の悪魔と瓜二つの外見だが、ひとつは違う点がある悪魔。
それは得物が、今投げつけてきた鎌だということ。
投げてしまったこれがなければ戦えまい。
この隙にグレネードガンで蜂の巣……そう思ったが、悪魔はおぞましい声をあげ、新たな鎌を生成し腕に握る。
ダンテの足元の鎌は、そのまま残っていた。
「チッ。魔力で量産する気か」
そしてそれが戦闘開始の合図となった。
「相変わらずこの鎌も、お前の一部。さわれないってことか」
新しい鎌がその手にあるということは、足元の鎌はもはやただのオブジェクト。破壊してしまおうと踏んだのだが、スパーダ直伝の剣技は、鎌に施された特殊なまじないの前に弾かれ、叩き斬る事はできなかった。
しかたなしにグレネードガンやショットガンで牽制しながら、場を駆けるダンテ。
その足元へと、さらに鎌を投げつけて邪魔な障害物が一気に増えていく。
「自分好みのバトルフィールドにしやがって……!」
ただでさえ入り組むグリーンガーデン内。
浮いている悪魔は余裕だろうが、浮いていないこちらは動きがとりづらいというに、こちらが触れない鎌を増やしてくるとは。
駆け抜けるダンテを追い、悪魔が肉薄する。
ダンテもなかなかの力を持つが、死神の上位種ともいうべきデスサイズの鎌の前には、さすがに一太刀で……とはいかなかった。振るわれた鎌をアラストルの連続斬りでようやく弾き返す。
1度目の鎌攻撃が通用しなかった事が悔しいのか、体制を立て直すべく上空に逃げるデスサイズ。
それを追うダンテの弾丸が、デスサイズを捉えた。
クリーンヒット。
入ったダメージにおどろおどろしい奇声をあげ、正面からこちらを見据える奴の仮面顔には、どこか怒りが浮かんで見える。
追撃にとダンテが撃った全てが、デスサイズが振り回す鎌の前に弾かれた。
「くそ、当たったのはたった一発かよ」
防がれて流れ弾と化した弾丸がドーム内を撃ち抜いて消えると、デスサイズが嘲笑った。
今度は相手から攻撃が飛んでくる。
ダンテに向かって急降下してきた奴が、鎌ではなく頭を突き出す。
デスサイズという名前だけあり、手にする鎌は最大の脅威だが、その仮面についた頭上の角。
それもなかなかの脅威で凶器。
猪突猛進に繰り出された串刺し攻撃を、多少負傷したが真横に跳んで避ける事ができた。
「その角も攻撃に使えたのかよ。しゃらくせぇやつめ」
仮面は本体なはずで、その角が折れれば地下水路で相手取ったデスシザーズのように、敗北となろう。
それを攻撃に使うということは、よほど強さに自信があるということ。
舐めた真似してくれる……。
銃じゃダメだ。アラストルやイフリートで叩き潰すのがいい。
「けど、手っ取り早く叩っ斬るには、ハエ悪魔もびっくりのちょこまか加減だよな」
デスサイズの場合、ちょこまかというよりもひらり、するり、といった感じか。
『自分も飛んで攻撃しちゃえばー?
仮面が本体ならあいつよりさらに上から兜割りが一番じゃん』
「いやさすがにあそこまで高く飛べないだろ」
『マスターって戦いに夢中になると、周りに気を配らなくなるよね……たまにだけどさ。
周りに足場がたくさんあるの、気付いてない?」
言われて初めてハッとした。
上の方は見ていたのに、悪魔にばかり注目して、その周りは全然見ていなかった。
……アラストルの言う通り、壁に沿っていくつもの足場が設置されていた。
今はディーヴァを外に待たせている。いつまでも1人にしておけないからこそ、さっさと倒したい思いも強い。
が、ディーヴァがいるいないにかかわらず、ダンテは目の前の悪魔しか見えなくなる時がある。
それは時と場合により様々。周りを見ている時もあれば、見ていない時もある。
思えば、ディーヴァがいる状況で戦いに熱中した時には、散々彼女を危険な目に合わせてきた。
しかたがない、あの頃は若かった。……今も若い。
これもきっと、半分悪魔で半分人間だからこそ。
悪魔は本能で殺戮や戦闘を行い、人間は理性で冷静に判断し感情を律する。
「というかそういうことは早く言ってくれ」
『自分で気づきなよ。ディーヴァがいたら呆れられちゃうよ?』
ああ、彼女ならすぐ気がつきそうだ。
一瞬バツが悪そうな顔になってから、ダンテはその足に力を込め、壁にある最初の足場へと飛び上がった。