mission 8:bye until then, old castle ~VSファントム~
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そこにはロマンがあった。
今一度ディーヴァの格好を確認してみよう。
地下水路を通ったことで、真っ白とは無縁になってしまったが、ふんわりした白いフレアスカートのワンピースだ。
そう、スカートの。
ダンテが見上げたその中には、男が求めてやまないロマンが広がっていた。
見えそうで見えないのが最高?
チラリズムこそが至高?
それもたしかに捨てがたいが、オレとディーヴァは行くところまで既に行った関係。互いの黒子の数まで知って……そういえばまだ数えたことないな。今度数えよう。
とにかく、丸見えというのもなかなか乙なものなのだ。
「やっぱりゆっくり降りてきていいぞ」
「なんで………きゃあ!?み、見ないでよ!!」
ロマンをガン見していたら、三叉の矛がまっすぐ飛んできた。
「あぶね。
なんだよ、減るものじゃないだろ」
難なく受け止めたダンテは、急いで降りてきたディーヴァに小さくパンチをいただき、それでも嬉しそうに笑った。
「全くもう……!」
「そのまま降りてオレの顔の上にディーヴァの尻を乗せてくれても良かったんだぞ?………やっぱりなんでもない」
睨まれたのでこの辺にしておこう。嫌われたいわけではない。
『うわマスター変態……』
「そーなの。ダンテは変態さんなの。もう諦めてるから、アラストルも諦めた方がいいよー。
あ、そういえばさっき、ここに繋がってたーとか何か言ってなかった?」
「ああ、ここは最初にオレが探索してたところなんだ。今降りてきたところはオレの力を以ってしても、開かなくてすぐあとにしたが……」
「ダンテ馬鹿力なのにねぇ」
「悪魔の封印でもされてたんだろ。気にするな」
全く、お互い変態なパートナーを持つと苦労する。
ダンテの行動に諦めの境地に達したディーヴァは、アラストルにも諦めを促した。
それに、ダンテもディーヴァにたどり着くまで、大変だったろう。
「あたしにはよくわからないけど…あたしと会うまでにダンテもいろいろあったんだねぇ」
パンツを見られたくらいなんだ。
それでダンテが元気になるならいい。
「そうだなぁー…。
でもその全部が全部、ディーヴァに繋がるための大事な道のりだったと思えばわけないさ」
ほら、この言葉だ。
こういう事を言われるから、ディーヴァはダンテへの愛で胸がいっぱいになるし、温かくなるし、そして高鳴るのを止められない。
ダンテの行動を許してしまうのだ。
ところで、辿りついた部屋。目の前に鎮座するのは不気味な顔面レリーフだ。
ダンテが変な事を考えた、3つの穴が空いたそれである。
その穴は、ちょうど三叉の矛と合いそうで、ダンテはそれを比べてみる。
「ああ、あたしの武器ぃ〜」
「基本的に武器要らないだろ。だいたいお前、太ももにホルスターついてるじゃないか」
「ひゃっ!いきなりスカート捲らないで!?」
「って、あれ?肝心の銃はどうした」
パンツを凝視していた時、ダンテの目にはホルスターらしき黒いベルトが一瞬映った。
が、ディーヴァのスカートを太ももまで一気にたくし上げてびっくり。
あったのはホルスターだけ。肝心の銃はどこにもなかった。
「攫われる時に撃って、そして……落としたんだと思う」
「て事は、レディが拾ってるかもな。
ったく、悪魔に襲われてもなるべく撃つなとあれほど言ったのに」
ディーヴァの銃は護身用であり、そして悪魔に襲われた際に味方に自分の居場所を知らせる為のものである。
威嚇で撃つ事があったとしても、決して悪魔を退治するための物ではない。
「だって、強い悪魔が現れてレディが殺されるところだったんだもの。狙いがあたしなら、こっちに意識を向かせればレディが助かると思って……」
「ディーヴァの優しさはオレの誇りだ。
でも、その結果目の前で友人を攫われたレディがどれだけの思いをしたかわかるだろ。
次はそんな真似するな」
「ごめんなさい……」
恋人というより兄。兄というより保護者。
無茶をするディーヴァを強い口調で叱りつけてから、ダンテはその小さい頭をそっと撫でた。
「それにあいつはオレから金を根こそぎ奪うまでは、殺しても死なないよ。心配すんなって」
「それでもあたしは助けになりたかったから……ってそういえばレディは?目の前で攫われた話をしてるって事は、レディから連絡きたの?……無事…なの?」
「大丈夫、無事だ。怪我をして病院に入っているみたいだが、声を聞くに心配なさそうだぜ。
お前ら揃って互いの心配とは…全く、妬けちまうな」
「互いの心配……じゃあ、はやく帰らなくちゃ。レディの怪我の具合を自分の目で確かめたいし、顔見せて安心させてあげたい」
「ああ。そうだな。早いとこ帰ってディーヴァの無事な姿と、オレとのラブラブっぷりを見せてやるか」
「うん……っ」
『ラブラブっぷりは余計じゃない?』
「じゃあ、さっさとこいつをここに刺すぞ」
アラストルのツッコミは綺麗にスルーし、ダンテは三叉の矛を穴目掛けて構える。
「挿入!!」
『挿入言うなし』
穴に三叉の矛を深く差し込むと中が作動するような音がし、目の前の真実の口(違う)から、水が勢いよく吹き出てきた。
そして、階下の方から跳ね橋をあげる時同様に何かが巻き上がっていくような作動音も聞こえる。
「下から何か音がする〜」
「ふむ、すぐ真下か。
ということは、確か、落とし格子の間ということだな」
ダンテは城の壁に空いた穴という、裏口からの侵入だったが、城に入る為の正式な入り口とは、本来あの場所である。
来た時は跳ね橋はおろか、落とし格子が下がったままだったが、今なら格子は上がり、跳ね橋もかかっている事だろう。
三叉の矛が少しずつ穴から抜けそうになっているのを見るに、落とし格子が上がっている時間に制限がありそうだ。急ごう。
「よし、ディーヴァ急ぐぞ」
ダンテはディーヴァの手を取り、駆け出した。……それも、トリックスターの勢いで。
「え!確かににはやく帰らないととは言ったけどいきなり走るの?どこに下への階段が!?あたし急げって言われても急げない〜!!」
「そうだったな。しゃーねぇ、運ぶぞ」
逃げ足は早いディーヴァだが、普通に走る時はなぜか遅い。
ダンテはディーヴァを横抱きに抱えると、扉は足で蹴破り、螺旋階段は何段も飛ばして駆け下り、途中に出てくるマリオネットは突き飛ばす勢い。倒しもせず素通りした。
「なんか今人形の悪魔いたよ!?」
「ンな雑魚は無視だ無視」
ゴロゴロゴロ、シュタッ!
やはりというか、なんというか。降り始めている落とし格子を潜り抜ける事に成功した。
背後で盛大に閉まる落とし格子。
「ふー、間一髪ってとこか……」
『あっぶな〜』
「こういう仕組みだったから急いだんだね。はやく言ってよ〜!」
「急いでる時に言う暇ないだろが」
ディーヴァを立ち上がらせて、服についた埃を叩いてやると、目の前の扉に向き直る。
城の探索はこれで終わり、ここからは未知の世界。どんな悪魔が立ち塞がるやら……。
「さて、そろそろこのボロっちい古城を出るとするか。are you ready?」
「準備できてなくたって、行くしかないでしょ……」
はあ。
大きなため息とともにダンテに続いた。
●あとがき
全体的に短い。
そして蜘蛛救済しちゃった。蜘蛛は益虫だもんね。
たまに登場する?変な剣技の名前は、聖剣伝説LOMから。
今一度ディーヴァの格好を確認してみよう。
地下水路を通ったことで、真っ白とは無縁になってしまったが、ふんわりした白いフレアスカートのワンピースだ。
そう、スカートの。
ダンテが見上げたその中には、男が求めてやまないロマンが広がっていた。
見えそうで見えないのが最高?
チラリズムこそが至高?
それもたしかに捨てがたいが、オレとディーヴァは行くところまで既に行った関係。互いの黒子の数まで知って……そういえばまだ数えたことないな。今度数えよう。
とにかく、丸見えというのもなかなか乙なものなのだ。
「やっぱりゆっくり降りてきていいぞ」
「なんで………きゃあ!?み、見ないでよ!!」
ロマンをガン見していたら、三叉の矛がまっすぐ飛んできた。
「あぶね。
なんだよ、減るものじゃないだろ」
難なく受け止めたダンテは、急いで降りてきたディーヴァに小さくパンチをいただき、それでも嬉しそうに笑った。
「全くもう……!」
「そのまま降りてオレの顔の上にディーヴァの尻を乗せてくれても良かったんだぞ?………やっぱりなんでもない」
睨まれたのでこの辺にしておこう。嫌われたいわけではない。
『うわマスター変態……』
「そーなの。ダンテは変態さんなの。もう諦めてるから、アラストルも諦めた方がいいよー。
あ、そういえばさっき、ここに繋がってたーとか何か言ってなかった?」
「ああ、ここは最初にオレが探索してたところなんだ。今降りてきたところはオレの力を以ってしても、開かなくてすぐあとにしたが……」
「ダンテ馬鹿力なのにねぇ」
「悪魔の封印でもされてたんだろ。気にするな」
全く、お互い変態なパートナーを持つと苦労する。
ダンテの行動に諦めの境地に達したディーヴァは、アラストルにも諦めを促した。
それに、ダンテもディーヴァにたどり着くまで、大変だったろう。
「あたしにはよくわからないけど…あたしと会うまでにダンテもいろいろあったんだねぇ」
パンツを見られたくらいなんだ。
それでダンテが元気になるならいい。
「そうだなぁー…。
でもその全部が全部、ディーヴァに繋がるための大事な道のりだったと思えばわけないさ」
ほら、この言葉だ。
こういう事を言われるから、ディーヴァはダンテへの愛で胸がいっぱいになるし、温かくなるし、そして高鳴るのを止められない。
ダンテの行動を許してしまうのだ。
ところで、辿りついた部屋。目の前に鎮座するのは不気味な顔面レリーフだ。
ダンテが変な事を考えた、3つの穴が空いたそれである。
その穴は、ちょうど三叉の矛と合いそうで、ダンテはそれを比べてみる。
「ああ、あたしの武器ぃ〜」
「基本的に武器要らないだろ。だいたいお前、太ももにホルスターついてるじゃないか」
「ひゃっ!いきなりスカート捲らないで!?」
「って、あれ?肝心の銃はどうした」
パンツを凝視していた時、ダンテの目にはホルスターらしき黒いベルトが一瞬映った。
が、ディーヴァのスカートを太ももまで一気にたくし上げてびっくり。
あったのはホルスターだけ。肝心の銃はどこにもなかった。
「攫われる時に撃って、そして……落としたんだと思う」
「て事は、レディが拾ってるかもな。
ったく、悪魔に襲われてもなるべく撃つなとあれほど言ったのに」
ディーヴァの銃は護身用であり、そして悪魔に襲われた際に味方に自分の居場所を知らせる為のものである。
威嚇で撃つ事があったとしても、決して悪魔を退治するための物ではない。
「だって、強い悪魔が現れてレディが殺されるところだったんだもの。狙いがあたしなら、こっちに意識を向かせればレディが助かると思って……」
「ディーヴァの優しさはオレの誇りだ。
でも、その結果目の前で友人を攫われたレディがどれだけの思いをしたかわかるだろ。
次はそんな真似するな」
「ごめんなさい……」
恋人というより兄。兄というより保護者。
無茶をするディーヴァを強い口調で叱りつけてから、ダンテはその小さい頭をそっと撫でた。
「それにあいつはオレから金を根こそぎ奪うまでは、殺しても死なないよ。心配すんなって」
「それでもあたしは助けになりたかったから……ってそういえばレディは?目の前で攫われた話をしてるって事は、レディから連絡きたの?……無事…なの?」
「大丈夫、無事だ。怪我をして病院に入っているみたいだが、声を聞くに心配なさそうだぜ。
お前ら揃って互いの心配とは…全く、妬けちまうな」
「互いの心配……じゃあ、はやく帰らなくちゃ。レディの怪我の具合を自分の目で確かめたいし、顔見せて安心させてあげたい」
「ああ。そうだな。早いとこ帰ってディーヴァの無事な姿と、オレとのラブラブっぷりを見せてやるか」
「うん……っ」
『ラブラブっぷりは余計じゃない?』
「じゃあ、さっさとこいつをここに刺すぞ」
アラストルのツッコミは綺麗にスルーし、ダンテは三叉の矛を穴目掛けて構える。
「挿入!!」
『挿入言うなし』
穴に三叉の矛を深く差し込むと中が作動するような音がし、目の前の真実の口(違う)から、水が勢いよく吹き出てきた。
そして、階下の方から跳ね橋をあげる時同様に何かが巻き上がっていくような作動音も聞こえる。
「下から何か音がする〜」
「ふむ、すぐ真下か。
ということは、確か、落とし格子の間ということだな」
ダンテは城の壁に空いた穴という、裏口からの侵入だったが、城に入る為の正式な入り口とは、本来あの場所である。
来た時は跳ね橋はおろか、落とし格子が下がったままだったが、今なら格子は上がり、跳ね橋もかかっている事だろう。
三叉の矛が少しずつ穴から抜けそうになっているのを見るに、落とし格子が上がっている時間に制限がありそうだ。急ごう。
「よし、ディーヴァ急ぐぞ」
ダンテはディーヴァの手を取り、駆け出した。……それも、トリックスターの勢いで。
「え!確かににはやく帰らないととは言ったけどいきなり走るの?どこに下への階段が!?あたし急げって言われても急げない〜!!」
「そうだったな。しゃーねぇ、運ぶぞ」
逃げ足は早いディーヴァだが、普通に走る時はなぜか遅い。
ダンテはディーヴァを横抱きに抱えると、扉は足で蹴破り、螺旋階段は何段も飛ばして駆け下り、途中に出てくるマリオネットは突き飛ばす勢い。倒しもせず素通りした。
「なんか今人形の悪魔いたよ!?」
「ンな雑魚は無視だ無視」
ゴロゴロゴロ、シュタッ!
やはりというか、なんというか。降り始めている落とし格子を潜り抜ける事に成功した。
背後で盛大に閉まる落とし格子。
「ふー、間一髪ってとこか……」
『あっぶな〜』
「こういう仕組みだったから急いだんだね。はやく言ってよ〜!」
「急いでる時に言う暇ないだろが」
ディーヴァを立ち上がらせて、服についた埃を叩いてやると、目の前の扉に向き直る。
城の探索はこれで終わり、ここからは未知の世界。どんな悪魔が立ち塞がるやら……。
「さて、そろそろこのボロっちい古城を出るとするか。are you ready?」
「準備できてなくたって、行くしかないでしょ……」
はあ。
大きなため息とともにダンテに続いた。
●あとがき
全体的に短い。
そして蜘蛛救済しちゃった。蜘蛛は益虫だもんね。
たまに登場する?変な剣技の名前は、聖剣伝説LOMから。