mission 8:bye until then, old castle ~VSファントム~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
陽光の導きが示す扉の先は、ホール部分の4階相当の高さだろう通路へ続いていた。
「おお、ホールがよく見える。見てみ、オレがこの地に着いて最初に足を踏み入れたところがここだ」
「へー、ここがそう……って高い…!ひええ!こんなとこ落ちたら一巻の終わり!」
「これくらいひとっ飛びで渡れる。どうってことないだろ?」
「それはダンテだけだよ…。
あ、上にステンドグラスはまってる。掃除大変そう……」
普通の人間からしたら、飛ぶのに死ぬ覚悟が必要な距離である。
足がすくんでしまい、代わりに天井を仰ぎ見ることで忘れようとするディーヴァを、安心させるように撫で、そして抱き上げた。
「そら、スーパージャンプだ」
崩れた足場もなんのその。前触れなく一息で飛んでみせ、着地してからそうのたまうダンテ。
「心の準備できてなかったのに……」
「あんなので驚いてたら心臓いくつあっても足りないぞ。それにディーヴァは、真上のステンドグラス見てて気づかなかったろ」
抱き上げられるのもそのまま運ばれるのも慣れているが、いきなり飛ぶのは心臓に悪い。
一瞬睨むディーヴァを下ろして肩をすくめ、ダンテは次の扉を開けた。
入ったそこはあやしい雰囲気と炎の熱、それによって気化された異様な匂いに包まれる部屋だった。
「なんか不気味なお部屋〜」
「金属や不老不死の薬に関わる実験してたみたいだな。つまり、錬金術の間か」
炎に照らされた謎の薬瓶をつつきながらダンテが漏らす。
「わかるの?」
「オレもデビルハンターだからな。知らないうちに知識が増えるってもんだ。
さて、次の扉は、と……」
『入ってきたとこの真上だよ』
2人で見回してみると、背中にかかっていたアラストルが教えてくれた。次いでディーヴァが全力で嫌そうな顔をする。
「うげ。
気持ち悪い〜」
次の扉はともかく、今しがた自分達が入ってきた扉の装飾がとてつもなく気持ちの悪いものだった。
この部屋のほかの何よりも不気味な三つ目の顔のレリーフが、そこには存在していたのだ。
「こいつがムンドゥスっていうあのヤローの顔か。ちょうどいい、原型とどめない感じに壊しとく。
ディーヴァの!仇!」
「いやあたし死んでないから」
確かにトラウマではあるし、この顔は憎たらしくてそれでいて怖くて、これ以上見ていたくない。
というかここに置いてある装飾品にはほぼ顔がある。
破壊行動するくらいなら、ここをさっさと出るほうがよっぽど精神的に安定する。
ディーヴァはダンテを止め、錬金術の間を出た。
「外だーーー!スゥーーーーゲホゴホッ!?」
「こんなとこの空気思い切り吸うもんじゃない」
「うう、そのようで……」
外に出ていなかったディーヴァは、久しぶりに吸う外界の空気に感動してみせる。
ただし、吸い込んだ空気の匂いは慣れ親しんだ故郷の物ではなく、潮の香りがまじった、どこか血生臭いような、死の匂いで満ちていた。
悪魔の領域の空気なんてこんなものだが、そのせいで咳き込んでいる。
目の前に立ち塞がった塀に乗り、ディーヴァの手を取って引っ張り上げるダンテ。
塀の上から何か見えるかと思ったが、先ほどホールの通路から見えた、ステンドグラスが床に嵌っているただの屋上だった。
だが、妙にだだっ広い。何か来る気がするし、空気が少しだけ焦げ臭かった。
「嫌な予感がする。
ディーヴァ、ちと塀の後ろに戻ってろ」
「ええー」
せっかく上がったのに。せっかく久しぶりの外なのに。なのにダンテは隠れて待てと、ハウス!という。
「背後の扉から悪魔きたらどうするの」
「来ない来ない。絶対来ない」
「その自信はいったいどこから……?悪魔来て死んだら呪うからね!」
「ディーヴァの呪いは受けてみたいところだが、オレが絶対に死なせない。守る。
…………なので、大人しく待つように」
「むぅぅ……わかった」
口を尖らせ、ディーヴァは塀の外側へと戻った。
ディーヴァが消えるのを確認し、ダンテはこの場に向き直る。
この場、というより、この異様な空気にだ。
「空気の流れが変わったように感じたが、気のせいだったのか?」
ステンドグラスの上を歩いても、なかなかの強度なのか、ダンテ一人分の体重ではヒビも入らないようだ。
次いで、次の場所へ繋がるところだろう、開いた鉄格子を覗こうと足を向けた。
ガシャン!!
が、その鉄格子は、ダンテの鼻先すれすれで勢いよく降りた。
「閉じ込めてどうする気だ?
ま、言わなくともわかるけどな」
ブワッ!
場に熱風が吹き荒れた。
次いで、古城の塀に炎の爪がかかる。塀を溶かす勢いのそれは、幾度となくダンテを追ってきた、炎の大蜘蛛ファントムだ。
体の中で怒りと共に煮えたぎるマグマが爪先から伝い落ち、塀どころか地面すらもジュウジュウと焼いている。
「休み時間は終わったぜ、坊や!」
「おいおい、オレみたいな大人に向かって坊やはないだろ」
ドスンと地に降り立つファントムの衝撃で、あたり一面に炎が舞った。
「ま。ディーヴァとの御休憩タイムは取れたから許してやるよ。蜘蛛の化け物」
「ふん。お前がなぜ天使を連れているのかはこの際どうでもいい。お前を踏み潰してがら連れて行くだけだ!」
「はは!させるかっての」
さて、件のディーヴァはというと。
ダンテと他の者の声は聞こえど内容までは聞こえず、背が足りずに内側が見えず、塀の外側でモヤモヤしていた。
「ダンテの他に聞き覚えある声もするような。
でもジャンプしても届かない〜!見えない〜!ちゃんと聞こえない〜〜!
あと暑くてむしむしする……」
これではダンテに何かあっても駆けつけられないではないか。むしろ何か起こるのは自分のほうな気もしないでもないが、という考えは怖いのでどこかに投げ捨て、ディーヴァは隅に縮こまり、目を閉じた。
ディーヴァが目を閉じた頃、ダンテはファントムとの戦闘寸前だった。
「さあガキの遊びはもうやめだ。
やりたい放題やってやる!」
虚空へと長く振り上げた、怒りで燃えたぎる尻尾を、ダンテの目の前の地面に勢いよく振り下ろす。
周りにマグマが散るのも物ともせず、ダンテはその挑発に乗り、アラストルを構えた。
「やれよ、マジな遊びをしようぜ!」
「おお、ホールがよく見える。見てみ、オレがこの地に着いて最初に足を踏み入れたところがここだ」
「へー、ここがそう……って高い…!ひええ!こんなとこ落ちたら一巻の終わり!」
「これくらいひとっ飛びで渡れる。どうってことないだろ?」
「それはダンテだけだよ…。
あ、上にステンドグラスはまってる。掃除大変そう……」
普通の人間からしたら、飛ぶのに死ぬ覚悟が必要な距離である。
足がすくんでしまい、代わりに天井を仰ぎ見ることで忘れようとするディーヴァを、安心させるように撫で、そして抱き上げた。
「そら、スーパージャンプだ」
崩れた足場もなんのその。前触れなく一息で飛んでみせ、着地してからそうのたまうダンテ。
「心の準備できてなかったのに……」
「あんなので驚いてたら心臓いくつあっても足りないぞ。それにディーヴァは、真上のステンドグラス見てて気づかなかったろ」
抱き上げられるのもそのまま運ばれるのも慣れているが、いきなり飛ぶのは心臓に悪い。
一瞬睨むディーヴァを下ろして肩をすくめ、ダンテは次の扉を開けた。
入ったそこはあやしい雰囲気と炎の熱、それによって気化された異様な匂いに包まれる部屋だった。
「なんか不気味なお部屋〜」
「金属や不老不死の薬に関わる実験してたみたいだな。つまり、錬金術の間か」
炎に照らされた謎の薬瓶をつつきながらダンテが漏らす。
「わかるの?」
「オレもデビルハンターだからな。知らないうちに知識が増えるってもんだ。
さて、次の扉は、と……」
『入ってきたとこの真上だよ』
2人で見回してみると、背中にかかっていたアラストルが教えてくれた。次いでディーヴァが全力で嫌そうな顔をする。
「うげ。
気持ち悪い〜」
次の扉はともかく、今しがた自分達が入ってきた扉の装飾がとてつもなく気持ちの悪いものだった。
この部屋のほかの何よりも不気味な三つ目の顔のレリーフが、そこには存在していたのだ。
「こいつがムンドゥスっていうあのヤローの顔か。ちょうどいい、原型とどめない感じに壊しとく。
ディーヴァの!仇!」
「いやあたし死んでないから」
確かにトラウマではあるし、この顔は憎たらしくてそれでいて怖くて、これ以上見ていたくない。
というかここに置いてある装飾品にはほぼ顔がある。
破壊行動するくらいなら、ここをさっさと出るほうがよっぽど精神的に安定する。
ディーヴァはダンテを止め、錬金術の間を出た。
「外だーーー!スゥーーーーゲホゴホッ!?」
「こんなとこの空気思い切り吸うもんじゃない」
「うう、そのようで……」
外に出ていなかったディーヴァは、久しぶりに吸う外界の空気に感動してみせる。
ただし、吸い込んだ空気の匂いは慣れ親しんだ故郷の物ではなく、潮の香りがまじった、どこか血生臭いような、死の匂いで満ちていた。
悪魔の領域の空気なんてこんなものだが、そのせいで咳き込んでいる。
目の前に立ち塞がった塀に乗り、ディーヴァの手を取って引っ張り上げるダンテ。
塀の上から何か見えるかと思ったが、先ほどホールの通路から見えた、ステンドグラスが床に嵌っているただの屋上だった。
だが、妙にだだっ広い。何か来る気がするし、空気が少しだけ焦げ臭かった。
「嫌な予感がする。
ディーヴァ、ちと塀の後ろに戻ってろ」
「ええー」
せっかく上がったのに。せっかく久しぶりの外なのに。なのにダンテは隠れて待てと、ハウス!という。
「背後の扉から悪魔きたらどうするの」
「来ない来ない。絶対来ない」
「その自信はいったいどこから……?悪魔来て死んだら呪うからね!」
「ディーヴァの呪いは受けてみたいところだが、オレが絶対に死なせない。守る。
…………なので、大人しく待つように」
「むぅぅ……わかった」
口を尖らせ、ディーヴァは塀の外側へと戻った。
ディーヴァが消えるのを確認し、ダンテはこの場に向き直る。
この場、というより、この異様な空気にだ。
「空気の流れが変わったように感じたが、気のせいだったのか?」
ステンドグラスの上を歩いても、なかなかの強度なのか、ダンテ一人分の体重ではヒビも入らないようだ。
次いで、次の場所へ繋がるところだろう、開いた鉄格子を覗こうと足を向けた。
ガシャン!!
が、その鉄格子は、ダンテの鼻先すれすれで勢いよく降りた。
「閉じ込めてどうする気だ?
ま、言わなくともわかるけどな」
ブワッ!
場に熱風が吹き荒れた。
次いで、古城の塀に炎の爪がかかる。塀を溶かす勢いのそれは、幾度となくダンテを追ってきた、炎の大蜘蛛ファントムだ。
体の中で怒りと共に煮えたぎるマグマが爪先から伝い落ち、塀どころか地面すらもジュウジュウと焼いている。
「休み時間は終わったぜ、坊や!」
「おいおい、オレみたいな大人に向かって坊やはないだろ」
ドスンと地に降り立つファントムの衝撃で、あたり一面に炎が舞った。
「ま。ディーヴァとの御休憩タイムは取れたから許してやるよ。蜘蛛の化け物」
「ふん。お前がなぜ天使を連れているのかはこの際どうでもいい。お前を踏み潰してがら連れて行くだけだ!」
「はは!させるかっての」
さて、件のディーヴァはというと。
ダンテと他の者の声は聞こえど内容までは聞こえず、背が足りずに内側が見えず、塀の外側でモヤモヤしていた。
「ダンテの他に聞き覚えある声もするような。
でもジャンプしても届かない〜!見えない〜!ちゃんと聞こえない〜〜!
あと暑くてむしむしする……」
これではダンテに何かあっても駆けつけられないではないか。むしろ何か起こるのは自分のほうな気もしないでもないが、という考えは怖いのでどこかに投げ捨て、ディーヴァは隅に縮こまり、目を閉じた。
ディーヴァが目を閉じた頃、ダンテはファントムとの戦闘寸前だった。
「さあガキの遊びはもうやめだ。
やりたい放題やってやる!」
虚空へと長く振り上げた、怒りで燃えたぎる尻尾を、ダンテの目の前の地面に勢いよく振り下ろす。
周りにマグマが散るのも物ともせず、ダンテはその挑発に乗り、アラストルを構えた。
「やれよ、マジな遊びをしようぜ!」
